2008年01月26日

トクマルシューゴ&ザ・マジック・バンド初取材

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Photo by TOMUJI OHTANI


 '07年10月リリースの3rd『EXIT』(P-VINE)の好セールスで注目を集めているミュージシャン、トクマルシューゴ。彼をどのように紹介したらいいんだろう? ソングライティングやアレンジ、楽器演奏はもちろん、レコーディング、ミックスまで自身で手掛ける才人なのだが、驚かされるのは楽器/非楽器関係なく取り入れて構築されたオリジナリティたっぷりなそのサウンドだ。空缶やゴミ箱、鉄板、ガラクタなどを叩いて独自のリズムを紡ぎあげて、卓越した弦楽器のプレイとともに各種の楽器の操ることで編まれた音世界にはユニークなひとつの法則がある。それは徹底して“ノー・ライン録音、ノー・シンセサイザー”が貫かれていることだ。つまりトクマルシューゴのレコードから聴こえてくる音のすべては、何かしらのかたちで震わせた空気の音を様々なマイクを用いて録られている(マイクもいろいろとこだわっている模様)。

 と書くと、さぞや前衛的な音楽だろうと想像してしまいそうだが、ところがそうならないところが凄い。ブルース/カントリー/ジャズ/ポスト・ロック/エレクトロニカ/ワールド・ミュージックなどをボーダレスに盛り込んだ先駆的なポップ・ミュージックである。メロディもキャッチーであり、いろんな音楽エッセンスを取り込んだ無国籍情緒のスケールやメロディも聴きどころだが、自身の見た不思議な夢がテーマだったりと、ユーモアあふれる詞世界を歌い上げる甘い歌声もまた魅力。コーネリアス(小山田圭吾)の趣向性と通じるところもあるかもしれない。けれど、トクマルシューゴのほうがもっと“言葉”や“歌もの”にもこだわっているといえばいいか。
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トクマルシューゴ『EXIT』

 1st『Night piece』('04年)、2nd『L.S.T.』('05年)を米国、ヨーロッパ、オーストラリアなど世界十数国でリリースしてきており、国内より先に海外で大きな注目を集めたマルチ・ミュージシャンでもある。やや内省的とも言えるテイストの前二作に比べると(でも『Night piece』も『L.S.T.』も名盤ですよ!)、『EXIT』(P-VINE)は楽曲によってリズム隊やゲスト・ミュージシャンを起用したりと開放的で、楽曲的にもキャッチーさが増しているのが素晴らしい。これから初めてトクマルシューゴを聴くというひとには入門編として『EXIT』をオススメしたい。個人的には昨年リリースされたアルバムのなかで五本指に入る愛聴盤であり、その音楽性には久々に鳥肌立つほどのショックをおぼえた。
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トクマルシューゴのメインギターは
オール・ローズウッドのFENDER JAPAN TL69-150


 2月2日発売Player3月号「From The Backstage」のページでは、2007年12月9日に代官山UNITで行なわれた、トクマルシューゴ&ザ・マジックバンドのライヴ機材を取材させていただいた。『EXIT』のレコ発ツアーの千秋楽となったこの日の公演は当然ソールド・アウト。満員のオーディエンスを前に、ちょっと他では聴けないユニークなバンド・サウンドを聴かせてくれたマジックバンドである。音もユニークだったら使っている楽器もユニーク。メロディオン、トイ・ピアノ、アコーディオン、リコーダー、灰皿などを含めたパーカッション類…。そのびっくりなステージ機材については2月2日発売Player3月号P.200〜を御覧いただきたい。

 また、4月6日(日)にも代官山ユニット公演が行なわれるので要チェック。トクマルシューゴのヴォーカルと流麗なフィンガリングによるスピーディなギター・プレイがたっぷり楽しめるはずだ。あ、そうそう、独特の“間”で独り言のように呟かれるMCもツボも最高で笑いが止まらなくなるので、何よりまずライヴを目撃してほしい。多分チケットはソールド・アウトになってしまうと思うのでお早めに。
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2008年01月07日

メリーのライヴ機材に直撃

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Photo by TOMUJI OHTANI

毎回話題のライヴの使用機材を『プレイヤー』ならではの
切り口で紹介している“フロム・ザ・バック・ステージ”。
現在発売中のPlayer2月号ではなんとメリーの機材取材に成功!
2007年11月20日SHIBUYA-AXにて行なわれた「Many Merry Days ♯3」の
ステージに潜入して彼らの愛器を撮影させていただきました。
※取材の際にメンバーに御挨拶できたのですが、
以前よりPlayerを御愛読いただいているようです。嬉しい!

メリーは2001年にガラ(vo)、結生(g)、健一(g)、
テツ(b)、ネロ(ds)の5人によって結成されたロック・バンドです。
ハードロック、パンク、ハードコア、歌謡曲etc...
あらゆる音楽テイストをごっちゃ煮にしたユニークな音楽性とともに、
謎に包まれつつも、何処か親近感あふれるメンバーのキャラクターが
なんともツボなわけですが、噂通りにライヴも凄かった!

どうしてもPlayerの取材するライヴというのは何処か男臭い(苦笑)、
男性客の多いアーティストが多いんです。
が、が、が、メリーは女性客が本当に多かった!
もちろん男性ファンもいるし、最近特に増えているそうなんですが、
それでも7割くらいは女性ファンという印象であります。
そんな彼女達が熱狂的に激しい盛り上がっているフロアというのは
いろいろライヴを観てきたなかでもカルチャー・ショックを受けるほどでした。
“へぇ〜、女の子でもこういう盛り上がり方するんだぁ”という。

そしてメリーのバンド・サウンドもステージングも激しいです。
ステージ中央には昔懐かしの学校にあった勉強机が置かれていて、
この勉強机を何かと愛用してのガラのステージもインパクトたっぷり。
机に上ったかと思えば、くぐったり、背負ったり、挙句習字したり…
とても言葉では説明できない(笑)。
とにかく痛快なライヴ・バンドなので、ぜひ一度ライヴを観ていただきたいです。

写真はライヴに登場するターン・テーブル。
レトロックなんてキーワードもあるようですが、
何処か懐かしいイメージも随所で漂わせているのも
メリーの面白さです…とはいえ、トータル的には無国籍的であり、
単なるノスタルジックっていう印象ではないんですが。
シリアスなところもあるけれど、笑わせてくれるところも多々あります。
そして、ネロ(ds)の男気あるMCであったり、
ファンの寄せ書きがびっしり描かれた“旗”を振り回したりと
オーディエンスとバンドとの一体感もまた魅力です。

結生(g)、健一(g)のツイン・ギターに関しても
楽曲によって両者ともにリード・プレイするほか、
ギター・ソロも聴かせてくれます。
そんなふたりは基本的にラック・システムを組んでいて
キャビネットなどにもこだわっているようでした。
ぜひぜひその辺はPlayer2月号P.218〜をチェックしてみてください。

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そしてメリーは傑作『M.E.R.R.Y』(ビクターエンタテインメント)を
引っさげての怒濤の全国ツアー「Many Merry Days #4」を3月より展開!
チケットの一般発売は1/26(土) です。
詳細はメリーのウェブサイトを御覧下さい。

「Many Merry Days #4」
3/12(水) Shibuya O-East
3/13(木) Shibuya O-East
3/19(水)神戸WYNTER LAND
3/20(木) 心斎橋CLUB QUATTRO
3/22(土) 米子BELIER
3/23(日) 松江EURUS
3/25(火)大分T.O.P.S
3/26(水) 宮崎SR BOX
3/28(金)佐賀GEILS
3/29(土)長崎DRUM Be-7
3/31(月)周南TIKI-TA
4/02(水)高知x-pt
4/03(木)徳島JITTERBUG
4/05(土)福井CHOP
4/06(日)高岡もみの木ハウス
4/09(水)赤坂BLITZ
4/12(土)秋田LIVE SPOT 2000
4/13(日)山形ミュージック昭和Session
4/19(土)大阪BIG CAT
4/20(日)名古屋ボトムライン

「Many Merry Days FINAL」
5/03(土)横浜文化体育館
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2007年09月04日

終わらないでいてほしい時間ってあるね

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8月30日(木)RADWIMPSの横浜アリーナ公演に行ってきました。
プレイヤー取材班が横浜アリーナに到着したのは午前9:30頃。
僕らもなかなか早い入りだと気合い入っていたんですが、
そんな僕らを待ち受けていたのは、
ライヴを待ちわびてすでに列を作っていたファンたち!!
おそらくステージ前のアリーナ・スタンディング席で
いかに良いポジションを取るか?という努力の姿です。

オープンは17:30だったので少なくても8時間以上は
(ひょっとしたら前の晩から!?)
彼らは待っていたはずで…本当にお疲れ様でした。

しかし待った甲斐はあったんだと思う。
開演は10分押しの18:40、終演は21:10の2時間半、
名曲はもちろん、ちょっぴり懐かしい曲も織りまぜられており、
全27曲…本当にたっぷり魅せてくれました。

アグレッシヴなロック・ナンバーにあらゆる音楽要素を
ミクスチャーした、サプライズもたっぷりのバンド・サウンド。
独自の言語感覚が盛り込まれた唯一無比の歌の世界。
野田洋次郎の滑らかで温もりたっぷりの歌声…。
日本のロックの新しいかたちを発明しているバンドだと思う。

横浜アリーナは後方の立ち見席も含めて満杯!
ライヴはほとんどの曲がオーディエンスも大合唱で、
本編終演後のアンコールの際も呼び声ではなくて
みんなで大合唱して待つという感動的なかたち。
横浜アリーナという場所に居合わせたひとみんなが
一体化したがゆえの奇蹟がいくつも起きていました。
「終わらないでいてほしい時間ってあるね」というのは
MCで野田洋次郎が放った言葉…みんな同じ気持ちだったと思う。

それにしても卓越した演奏技術を持ったバンドです。
「遠愛」などに代表される、拍子もテンポも何もかもが
めまぐるしく展開する楽曲が彼らの武器ですが、
不思議と奇をてらってないスタンダード性を
まとっているのが本当に驚き。やっぱり発明というしかない。
最新作『RADWIMPS 4 〜おかずのごはん〜』は
集大成と新境地が混在した素晴らしいアルバムですが、
まだまだ独自の道を切り開いて、変わり続けていくバンドじゃないかな。
本当にこれからが楽しみです。
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2007年07月14日

50年代とは思えないほど画期的なアイディア

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                   Photo by NAOAKI NASHIMA
先日GONTITIの2人、ゴンザレス三上とチチ松村が
それぞれのソロ・プロジェクトでパフォーマンスした
ライヴ『ゴン・チチ解体新書』を取材した。
ライヴで使用される機材を紹介するコーナー
「フロム・ザ・バック・ステージ」としての取材だが、
チチ松村のプロジェクトに参加したギタリスト田村玄一が
かなりコアな楽器を使用していたので、一足お先に紹介しよう。

田村はペダル・スティールからハワイアン・スティールなど
スティール・ギターを中心に、ギター、ウクレレ、スティールパンなど、
トロピカルな楽器を演奏するセッション・プレイヤーだ。
この日使用した楽器は、ペダル・スティール、ラップ・スティール、
ワイゼンボーン、ナショナル・ハワイアン・ギターといった
スライド系ハワイアン・ギターだった。

ワイゼンボーンは近年のハワイアン・ブームや
ベン・ハーパーなどの使用で注目されているスライド専用ヴィンテージ・ギターだが、
1920年代を中心に生産されたギターであるため現存する数は少なく、
現在ギター専門店でも入手するのはかなり難しい。
しかも田村が使用するスタイル4は、
ブランドを代表する最上位モデルで、元々極めて数が少ない。
チューナーがウェヴァリーに交換されているがコンディションは良く、
マニアの間では垂涎のモデルだ。

そして、ユニークなラップ・スティール・ギターも使用した。
ナショナル・トリプルXコード・チェンジャーは、
写真では見づらいが1弦側にあるレバーの操作で、
なんと3種類の異なるチューニングを切り替えられるという画期的なスティール・ギター。
ペダル・スティールにヒントを得て開発されたと言われているモデルだが、
50年代とは思えないほど画期的なアイディアが盛り込まれている。

9月号の「フロム・ザ・バック・ステージ」では、ここで紹介したギターの他に、
各メンバーのステージ機材を紹介する予定なので、お楽しみに!
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