PLAYER ON-LINE HOME > Playerブログ
Player Blog

新世代メタルの覇者、トリヴィアムの新作が完成!

トリヴィアム.jpg
新世代メタルシーンの一翼を担うトリヴィアム。アルバム毎に確実な進化を遂げる彼らにとって、通算6作目となるアルバム『ヴェンジャンス・フォールズ』は、デビューから10年の間に蓄積してきたものの凝縮とも言うべき、トリヴィアムの最新形かつ完成形と呼べる快作だ。アルバム収録の「ストライフ」のPVはこちら。



日本の血が流れるフロントマン、マシュー・キイチ・ヒーフィーは語った。「『ザ・クルセイド』はその前の『アセンダンシー』と真逆なものを作ろうとしたし、『将軍』ではテクニカルかつ長尺な曲を作ることがテーマだった。『イン・ウェイヴス』では、自分たちが聴きたいものを作るのと同時にシンプルさを追求した。音楽的にも歌詞の面でもね。今回はそういったことすら考えず、とにかくその時ベストだと思う曲を作っていったんだ。振り返ってみると、俺達のすべてのアルバムの要素がまんべんなく詰め込まれているように感じるね」

トリヴィアムCD.jpg

トリヴィアム ヴェンジャンス・フォールズ
ワーナーミュージック・ジャパン CD WPCR-15292 10月9日 2,580円

ラウドパーク13への出演でも好評を得たトリヴィアム。「日本から戻ったら年末まで約6週間かけて北米を周り、その後ヨーロッパ、オーストラリア、南アフリカ、アジアと文字通り世界中を回るよ。今回は残念ながら日本ではラウドパークでの公演のみだけど、また来年には単独で来たいね。本当に日本は大好きな国だから、正直1カ月ぐらい回りたいんだ(笑)。そのためにも、みんなの声をプロモーターに届けてほしい!


2013.12月号(11/2発売)にインタビュー掲載

ドレスコーズが提示するポップの新機軸

artist.jpg
鮮烈な1stアルバム『the dresscodes』から約11ヶ月のスパンで、2ndアルバム『バンド・デシネ』が完成。Player12月号では志磨遼平(vo)のインタビューを掲載。


ドレスコーズ「ゴッホ」
志磨、丸山康太(g)、山中治雄(b)、菅大智(ds)というキャリア/ルーツの異なる4人の実験的セッションから生まれた混沌が軸になっていた前作と比較すると、風通しの良いアンサンブルとキャッチーなメロディを押し出したロックンロール・アルバム。

live2.jpg
「多分ツアーが大きかったんでしょうね。やっぱり、シンプルなものに対する欲求がステージに立つと溢れてきたんですよ。どうしてもお客さんを前にしてデカい音で鳴らしてると…こう、ストレートなものへの渇望が沸々と」

live1.jpg
と、志磨が語るように、ステージ上で更なる真価を発揮しそうなキラーチューンばかり。ツアーの開催は目前に控えている、まだまだ成長期真っただ中の4人をしかと目に焼き付けるべし!!

ドレスコーズ
バンド・デシネ
日本コロムビア 11月6日 
cozp_808_809-thumb-200xauto-92.jpg
初回限定盤(CD+DVD) COZP-808〜9 3,465円

cocp_38213-thumb-200xauto-93.jpg
通常盤(CD) COCP-38213 2,940円

「More Pricks Than Kicks TOUR」
●11/21(木) 新潟GOLDEN PIGS RED STAGE
●11/22(金) 仙台JUNK BOX
●11/24(日) 札幌cube garden
●11/27(水) 名古屋QUATTRO
●11/28(木) 高松DIME
●11/30(土) 福岡DRUM LOGOS
●12/01(日) 広島ナミキジャンクション
●12/03(火) 梅田AKASO
●12/07(土) SHIBUYA-AX

摩天楼オペラ ライブDVDリリース! Anji特別インタビュー

anzi.jpg

圧倒的にドラマティックな曲展開で、多くのファンを魅了する”唯一無二の世界観”が魅力のロックバンド、摩天楼オペラ。彼らが2012年10月から13年6月にかけて行なった、全29公演の史上最大のライブツアー“GLORIA TOUR”。その集大成となった、13年6月8日Zepp Tokyoの“GRAND FINALE”公演の模様を収録した、約2年半ぶりとなるライブDVD作品、『GRORIA TOUR-GRAND FINALE- LIVE FILM in Zepp Tokyo』がリリースされた。”美しき合唱”をベースにした、摩天楼オペラらしい壮大なスケールを誇る本作品の魅力をバンドのキーマン、Anziが語ってくれた!続きを読む

DEADEND足立祐二とNIGHTMARE咲人のスペシャル対談

yousakito.jpg
Photo by TOMUJI OHTANI

 トリビュート・アルバムは数あれど、これほどまでに豪華なトリビュート盤となるとそうはないだろうと思わせるのが『DEAD END Tribute - SONG OF LUNATICS -』。清春(黒夢)、真矢(LUNA SEA)、SUGIZO(LUNA SEA、X JAPAN、JUNO REACTOR)、HYDE(L'Arc-en-Ciel、VAMPS)、高野哲(ZIGZO)、栄喜(SIAM SHADE)、人時(黒夢)、Boris、RYUICHI(LUNA SEA)etc...錚々たるメンバーがまさかの組み合わせにより、数々のDEAD ENDの名曲に各々のカラーを加味していっている。DEAD ENDの先駆性、そしてオリジナリティあふれる楽曲は、彼らのデビュー四半世紀を経てもその魅力が薄れるようなことはなくて、現在もなおフォロワーミュージシャンを生み出し続けている。


DEAD END「Embryo Burning」

 さらに『DEAD END Tribute - SONG OF LUNATICS -』が素晴らしい点は、リスペクトたっぷりの名演がコアなDEAD ENDファンをも唸らす1枚として仕上がった点である。カヴァーする側の想いや発想、そして解釈により様々なヴァージョンが生まれるのがトリビュート盤の聴きどころではあるが、それが最も理想的なかたちでまとめられたのは奇蹟と思えるほどだ。衝撃のTstアルバム『DEAD LINE』〜2009年リリースの復活作『METAMORPHOSIS』の中から選曲された全12曲、かなりの聴き応えである。このうち「I Can Hear The Rain」で、大元のYOUのギタープレイを汲み取りつつも自らのトーンで奏でてみせたのがNIGHTMAREの咲人。咲人と言えば、以前よりDEAD ENDフォロワーを公言してきたのを彼のファンならご存知だろう。10月2日発売Player11月号ではDEAD ENDのYOUこと足立祐二、そして咲人によるスペシャル対談が実現。DEAD ENDのエピソードからギタートークまで、2人の濃密なやりとりが楽しめるのでぜひご一読いただきたい。写真も本誌VINTAGE FILEやDEAR MY PARTNERSでお馴染み、フォトグラファー大谷十夢治さんによるフォトセッションが実現できたのでお楽しみいただけるはず。
 さてここでは本誌では触れられなかった2人が手にしているギターについてご紹介したい。

youg1.jpg
FERNANDES NTG-PROTO #3 通称「まりんちゃん」
Photo by TOMUJI OHTANI


 YOUが手にしているギターは現在スペックなどをチェック中というYOUモデルのプロトタイプ。やや細身のウェストが印象的なSTタイプのボディには、ゴールドのピックガードが鮮烈なインパクトを放っている。ライトアッシュ・ボディはヴィンテージ・ターコイズ・ブルーで塗装されており、これが「まりんちゃん」の称される要因だ。ネックは1ピース・メイプルで、チタニウム製のレインフォースメントバーを内蔵することで剛性を高めている。4点止めでボルトオンされたジョイント部分がスラント処理されているのも特徴。ピックアップはフロントにフェルナンデスが誇るサスティナー・ドライバーCD-100Fをマウント。サスティナー・オフ時にはシングルコイルとして機能する。センターはヴィンテージタイプのシングルコイル・サウンドを生みだすVS-1、そしてリアにはシングルサイズのハムバッカーTB-5 YOU Customをマウント。コントロール部はヴォリューム、サスティナー・コントロールに5ウェイのレバースチッチという仕様。インタビューでも語れているように、控えめなニュアンスでサスティナー・サウンドを加味したりと、YOUならではのプレイアプローチで演奏されている1本だ。

sakitog1.jpg
ESP Sho-Ryu-Ken U
Photo by TOMUJI OHTANI


 独創的なデザインが目を見張るNIGHTMAREの咲人によるシグネチャーモデルは、咲人自身のアイデアによるデザインをもとにESPのカスタムスタッフにより具現化されたユニークな1本になっている。テレキャスターやジャズマスターなどのシングルコイルタイプのギターを好む咲人だが、ライブにおいてはオリジナリティのあるギターをプレイしたいという強い想いがあり、なおかつNIGHTMAREではリードパートを担うことも多いので、そのスペックにもまた様々なアイデアが投入されている。インパクトたっぷりの球体を融合したヘッドストックは重量バランスとヘッドストックの鳴りを稼ぐ目的もあり設計されたもので、先代モデルSho-Ryu-Kenは3対3ペグによるスロテッドヘッド仕様だったが、本器Sho-Ryu-Ken Uでは片連スロテッドヘッド仕様へ変更。シュパーゼルのトリムロック・チューナーを採用。さらなるオリジナリティに磨きをかけている。手の込んだ立体的なボディにはアルダーを採用。3ピースのハードメイプル・ネックを4点止めでボルトオン。ピックアップはフロントこそSho-Ryu-Kenと同じセイモアダンカンSSL-1だが、リアに関してはヴィンテージ・ジャズマスターを彷彿させるトーンを生み出すSSL-1を搭載。咲人のシングルコイルサウンドへのこだわりが反映された1本に仕上がっている。

 なお本誌読者プレゼント用に足立祐二のフェルナンデス・シグネチャーピック、咲人のESPシグネチャーピックを1枚ずつセットで5名様分おふたりからいただいたので、ぜひ記事の感想を添えてご応募いただきたい。さらにそのうち幸運な1名には2人の直筆サイン入りPlayerカレンダー電卓もプレゼントする。こちらの応募要項をチェックの上、メールにてご応募あれ。

2013年10月12日



SAMMY HAGAR デビュー40周年アルバムが完成!

サミーAP.jpg

Photo by LEE ANNE MUELLER

モントローズ、HSAS、ヴァン・ヘイレン、チキンフット。デビュー40周年を記念してサミー・ヘイガーがリリースする新作『サミー・ヘイガー&フレンズ』は、豪華ゲストが集まったアルバムになった。赤いステージ・コスチュームと真っ赤に燃える熱血ロックンロールで、“レッドロッカー”の異名をとる彼の魅力が満載だ!

サミーCD.jpg

サミー・ヘイガー&フレンズ ワードレコーズ 発売中
CD+DVD VQCD-10347 3,700円
CD VQCD-10348 2,600円


「俺にとってアルバムを作るというのは、毎回新しいエクスペリエンスだけど、このアルバムは特別だった。いつもはアルバム用の曲を書いてからスタジオに入るけど、今回は1曲しかなかった。次から次へとアイディアが浮かんで、それを曲にしていったら、アルバム1枚が出来上がってしまったんだ。それで思いつくままに、曲に合わせて友達を呼んでデュエットをやることにした」

「完成したアルバムを聴いてみて、誰よりも自分が驚いたよ。意図せずして、俺の40年のキャリアの集大成といえるアルバムとなった。レコード・デビューしたモントローズの『ハード☆ショック!』(73)から今に至るまで、俺が経てきた音楽スタイルが網羅されている」

アルバムではハードロックからブルース、フォーク、トロピカルまで、あらゆる楽曲を聴くことが出来る。ニール・ショーン(ジャーニー)やジョー・サトリアーニ、マイケル・アンソニー(ex.ヴァン・ヘイレン)、チャド・スミス(レッド・ホット・チリ・ペッパーズ)、ナンシー・ウィルソン(ハート)、トビー・キースらオールスターが参加。まさにキャリアの集大成となっている!

2013.11月号(10/2発売)にインタビュー掲載

デビュー10周年を迎えたSTRAIGHTENER

sta.jpg
Photo by TAKAHIRO HOSOE

 メジャーデビュー10周年を迎えたストレイテナーだが、意外にもPlayerでのインタビュー取材は今回初である。10月2日発売Player11月号にて、ホリエアツシと大山純によるインタビューが実現した。現在2回目となる全47都道府県ツアー「21st CENTURY ROCK BAND TOUR」の後半戦に突入している彼らだが、2月に行なわれた2度目となる日本武道館公演は完売(5月リリースの初のベスト盤『21st CENTURY ROCK BAND』には、この模様を収めたライブDVDも付属!)。5〜6月は先述の全都道府県ツアーの前半戦を展開と、かなりタイトなスケジュールだったはず。だが、彼らはこの多忙なスケジュールの合間に彼らは意欲的なミニアルバム『Resplendent』を完成させた。


ストレイテナー - シンデレラソング

 “Resplendent=輝く、眩く”と題された5曲入りのミニアルバムは、新境地も盛り込んだ抜群のキラーチューンが収められている。これぞバンドにおける化学反応という生々しいセッション感とグルーヴを堪能させてくれる1枚だ。特にアルバムの冒頭を飾る「シンデレラソング」は彼らならではの激しい情操とアグレッシブなプレイが魅力。


ストレイテナー - BLACK DYED リリックビデオ 130秒Ver.

 そしてインタビューでも様々なエピソードが語られる「BLACK DYED」では、「シンデレラソング」の激しさとはまた異なるファンキーなプレイが楽しめる。ホリエアツシが紡ぐ言葉もまた非常に面白い。バンドとして絶好調のコンディションの最中で作られただろうなというのが特に伝わってくるナンバーだ。インタビューにおいては『Resplendent』の制作エピソードを中心に、彼らならではのアレンジ行程をホリエアツシ、大山純にたっぷり語ってもらっている。“あぁ、こんなバンドを組みたいなぁ”とつい思ってしまう内容だが、勿論才能豊かなミュージシャンが集った彼らだからこそ成せる技なのだけれど…。他誌とはちょっと変わった切り口でのインタビューになっていると思うので、ぜひバンドマンの読者にお読みいただきたい。

stcd.jpg
ストレイテナー
レスプレンデント
EMI  9月11日
CD+DVD TOCT-22326 2,480円
CD TOCT-22327 1,600円

stdvd.jpg
ストレイテナー
エモーション・ピクチャー・サウンドトラック 3
EMI  9月11日
DVD TOBF-5778  3,300円

2013年9月28日


CROSSFAITHのワールド・デビュー作『APOCALYZE』完成!


CFアー.jpg

大阪出身のエクストリーム・バンド、CROSSFAITH。オズフェストやサマーソニックでも大暴れした彼ら。今年は、豪州大型ロックフェス・サウンドウェーブ出演や、英有名メタル誌メタルハマー“ベスト・ニュー・バンド2013”にノミネートされ、その同行に今全世界のラウドロック・ファンが注目している。そんな彼らの最新作『APOCALYZE』が遂に完成した。日、米、英、豪、加で世界リリースされる本作は、彼らの魅力である、エモーショナルなグロウルのボーカルと激しくヘヴィなバンド・サウンドに、キャッチーなエレクトリカ要素をミックスした、ドラマティックなサウンドがさらにパワーアップ。圧倒的なスケール感で聴くものに襲いかかる“世界最高水準”の傑作だ! 今回のインタビューでは、Ken(vo)、Teru(Panorama,Program)、Kazuki(g)、Hiroki(b)、Tatsuya(ds)の5人が、進化するバンド・サウンドの変化について語ってくれた!


ツアー情報
[APOCALYZE WORLD TOUR 2013]JAPAN
12月5日(金)大阪BIGCAT
12月7日(土)名古屋E.L.L
12月8日(日)東京O-EAST

CFCD.jpg
クロスファイス
アポカライズ
SMALLER RECORDINGS CD
SLRL-10011 発売中 2,690円

今注目の若手実力派バンドDrop’s 新作の魅力をメンバー全員が語る!

dropsアー.jpg

北海道出身の弱冠20歳のガールズ・ロックバンド“Drop’s”に大注目だ! 2010年に高校の軽音楽部で知り合いバンドを結成した彼女達は、2年生の頃に地元のバンド・コンテストで優勝。高3の11年にオリジナル・ミニアルバム『Drop’s』を完成させ、そのスケール感の大きな音楽性は全国区で知られるようになった。そんな彼女達待望のメジャー1stフルアルバム『DAWN SIGNALS』が遂に完成! ピュアで熱いロックサウンドはさらなる進歩を遂げ、聴くもののハートに“ガツン!”と訴えかけてくる。そんなDrop’s結成から新作完成までの経緯を、中野ミホ(vo&g)、荒谷朋美(g)、小田満美子(b)、奥山レイカ(ds)、石橋わか乃(key)らにインタビューし、彼女達の魅力に迫る!

dropsCD.jpg
CD情報
ドロップス
ドーン・シグナルズ
スタンディング・ゼアー・ロックス/キングレコード CD
KICS-1962 発売中 2,600円

STEVE VAI THE STORY OF LIGHT JAPAN TOUR 2013 REPORT

ヴァイ65.jpg

Photo by TOMUJI OTANI

最新作を引っ提げて、約7年振りの来日公演を成功させたスティーヴ・ヴァイ。言うまでもなくその奇才ぶりとエンタテインメントが余すことなく発揮された! ライブ本編と、JEM、ユニバース、ユーフォリア、レガシーetc.などお馴染みのシグネチャーモデルを中心にしたステージ機材を詳細レポート。まずはライブの映像を。



「ビルディング・ザ・チャーチ」で元祖ボスハンドぶりを発揮するヴァイ。使用ギターは“BO”だ。そして「オーディエンス・イズ・リスニング」ではサスティナー搭載の“FLOV”でアクロバティックな奏法も披露!



そして今回のライブのメインになったギターが、この“EVO”。

ヴァイ75.jpg
ヴァイ76.jpg

Photo by TOMUJI OTANI

ヴァイが多数所有しているJEM7Vのうちの1本だが、おそらくプロトタイプのもの。本機には歴戦の傷跡をはじめ、コスモブラック・パーツが搭載されノブも交換されている。高音弦側に貼られたダクトテープは、激しいアーミングでPU部に弦が引っ掛からないようにする定番アイデアだ。12年に発売された25周年記念のJEM EVO(レプリカ)はこの実機を元に製作されたわけだが、その時点からも状態が変化しており、まさに現役の愛用機だということがわかる。

その他、本誌特集では来日で持ち込まれた8本のギターとアンプ、エフェクターなどを紹介。併せてバンドメンバーの機材も掲載中!

13.10月号(9/2発売)特集で掲載

こんなFRANZ FERDINANDを待っていた!

Franz Ferdinand Launch (Photo credit Andy Knowles) LO RES 800.jpg

スコットランドはグラスゴーにて、2001年結成されたフランツ・フェルディナンド。彼らが前作『トゥナイト』から約4年振りとなる新作『ライト・ソーツ、ライト・ワーズ、ライト・アクション』をリリースした。現在発売中のPlayer10月号では、アルバム・リリースに際してプロモーション来日を行ったアレックス・カプラノス(vo,g)とボブ・ハーディ(b)へのインタビューを掲載している。


フランツ・フェルディナンド「ライト・アクション」

まさに“歌って踊れる”フランツ節炸裂の新作がどのようにして生まれたのか、10年以上のキャリアにおいてフランツがフランツたる所以はなんなのか? 分刻みのインタビュー・ラッシュにも関わらず、2人がハイテンションでフランツの今を語ってくれたテキストは必読。11月のジャパン・ツアーでも最高のパフォーマンスを魅せ付けてくれるに違いない。

FF_RTRWRA_LP_small800.jpg
フランツ・フェルディナンド
ライト・ソーツ、ライト・ワーズ、ライト・アクション
ホステス 発売中
(デラックス・エディション)HSE-10133 2,980円
(通常盤)HSE-10136 2,490円

FRANZ FERDINAND『JAPAN TOUR 2013』
11月19日(火)ZEPP Tokyo
11月20日(水)ZEPP Tokyo
11月22日(金)ZEPP Namba

lynch.メンバー全員インタビュー!

 “漆黒の闇”を連想させる唯一無二のダークな音楽性で高い人気を誇るlynch.。7月にリリースされた『EXODUS-EP』は、フルサイズのアルバムに匹敵する20曲以上の候補曲から、彼らの持ち味であるヘヴィ・サウンドを極限まで磨き上げた充実のEP作である。このインタビューは、Player2013年10月号のインタビュー記事をフルサイズにしたもの。メンバーの葉月(vo)、玲央(g)、悠介(g)、明徳(b)、晁直(ds)5人が、バンド結成からこれまでの経緯、lynch.の音楽性、ライブと演奏家としての拘り、そして新作『EXODUS-EP』の聴きどころまで、ディープに語ってくれた!
lynch.jpg

続きを読む

麗しき歌姫 浜田麻里がデビュー30周年

_a-sha.jpg

 今年、デビュー30周年を迎えた孤高のヴォーカリスト、浜田麻里。彼女の完全プロデュース及び選曲による、活動10年の節目にリリースされるベストアルバムのシリーズ第3弾『INCLINATIONV』がリリースされた。過去5枚のスタジオアルバム、マキシシングル、配信曲などからセレクトされた11曲に加え、新たに書き下ろされた新曲2曲(初回限定盤にはさらにもう1曲)、リメイク1曲の合計14曲が収録されたボリュームたっぷりの内容となっている。さらにライブ映像でまとめられた“LIVE INCLINATION”とも言えるDVDも付属している。



 9月2日発売Player10月号では、相変わらず美しい彼女の最新インタビューが叶った。思えば およそ9年間に渡るライブ活動休止期間を経て、彼女がステージに復帰したのは2002年。つまりは屈指のライブアーティストとして舞い戻ると共に ライブでの手応えも反映してハードな音世界を展開してきた10年間を凝縮した記録とも呼べるだろう。なお記事においてはPlayerエクスクルーシブの彼女の美しい写真の方も楽しみにしていただきたい。


[試聴] 浜田麻里「Historia」(2013.8.7発売「INCLINATIONV」より

 新たに録音された曲は新曲のうち「Historia」はLOUDNESSの高崎晃によるシャープかつハードなギタープレイと、彼女のパワフルなヴォーカルが聴きどころである。「もともとはアコースティックのアレンジの部分があったんですけど、すべてエレキに変更して、“高崎さんならではのヴァイブレーションを効かせて自由に弾いてください”とお願いしました」とは浜田麻里談。その他収録曲全曲にコメントしていただいた濃厚なロングインタビューとなっているので楽しみにしてほしい。

maripre1177.jpg

 なおPlayer読者プレゼントとして、浜田麻里の直筆サイン入り色紙を3名分ゲット! ぜひ記事の感想などを明記の上、Player プレゼント/レターズ受付を参照の上、メールにてご応募いただきたい。
 そして11月からは待望の全国ライブハウスツアーが決定。さらに来年の30周年記念ライブのツアースペシャルは東京国際フォーラムホールAだ!

30th Anniversary Mari Hamada Live Tour
◆11/01(金) 広島クラブクアトロ
◆11/03(日) ZEPP FUKUOKA
◆11/08(金) ZEPP NAMBA
◆11/10(日) ZEPP NAGOYA
◆11/16(土) ZEPP TOKYO
◆11/24(日) ZEPP SAPPORO
30th Anniversary Mari Hamada Live Tour Special
◆2014/4/27(日) 東京国際フォーラムホールA

浜田麻里
インクリネーションV
徳間ジャパン 8月7日
jacket1.jpg
初回限定盤 CD+DVD+特典CD TKCA-73950 4,500円

jacket2.jpg
通常盤 CD+DVD TKCA-73955 3,900円

2013年8月21日


マイケル・ヴァイカートとカイ・ハンセンの特別対談!

IMG_6592_Player.JPG

スピード感とドラマチックな曲展開、ハイトーンのボーカルで熱唱するファンタジックな歌詞の世界観で高い人気を誇る“パワーメタル”。そんなパワーメタルの様式を確立させたのが、ハロウィンの『守護神伝-第一章-』(1987年)と『守護神伝-第二章-』(88年)であった。この名盤二部作のメイン・ソングライターだったのがバンド内の2人のギタリスト、マイケル・ヴァイカートとカイ・ハンセンだ。その後、二人は音楽性の違いでそれぞれ別の道を歩む事になったが、08年2月に遂にハロウィンとガンマ・レイが同じステージに上がる『ヘリッシュ・ロック』のツアーが日本で実現。ヴァイキーとカイの両雄が同じステージ立つという“ジャーマンメタル・ドリーム”の具現化はファンを驚喜させた。そして、今年13年6月。ふたたび両バンドが相まみえる『ヘリッシュ・ロック・パートII』のツアーが日本で行われ、マイケル・ヴァイカートとカイ・ハンセンの特別対談が実現! 彼らどの様に自身の音楽性を発展させたのかや傑作『守護神伝』の制作秘話など、熱い想いを語り合ってくれた!

Photo by YOSHIKA HORITA

ハロウィン.jpg
ハロウィン
ストレイト・アウト・オブ・ヘル
ビクター CD
VICP-65100 発売中 2,520円

ガンマレイ.jpg
ガンマ・レイ
マスター・オブ・コンフュージョン
ビクター CD
VICP-65146 発売中 2,200円

MUDDY APESの新作をキーマンINORANが語る!

MuddyApes_FDN5アー写fix.jpg
日本が世界に誇るカリスマバンドLUNA SEAのINORAN(g)、イギリスの人気バンドFEEDERのTAKA(b)、同バンドのサポート・メンバーであるアメリカ在住のDEAN(g)、そして日本の大阪出身のロックバンド8ottoドラマー&シンガーMAESON(vo)の4人によって結成された日英米混合のスーパーバンドMUDDY APES(以下MA)。昨年リリースのデビュー作『Crush It』に内包した、激しくキャッチーでスケール感の大きな唯一無二のロックサウンドで話題となった彼ら。今回の最新作『Fairy Dirt No.5』では、パワフルなバンド・サウンドと曲のスケール感がさらに進化を遂げ、聴くもののハートに“ガツン!”と来る“世界標準”のロックンロール・サウンドを展開している。今年7月には、皆の念願であった『フジロック・フェスティバル2013』に出演を果たし、増々勢いに乗るMA。そんな彼らの新作の魅力やバンド・サウンドの秘密をキーマンのINORANが熱く語ってくれた!

zeppD_1561.JPG

FDN5ジャケット写真(修正).jpg
マディ・エイプス
フェアリー・ダート・ナンバー・ファイブ
キングレコード 発売中
[初回限定盤]CD+DVD KICS-91918 2,700円
[通常盤]CD KICS-1918 2,200円

MEGADETH ロング・インタビュー Part.2

mega1.jpg

今年で結成30周年の節目を迎えるメガデス。前号掲載のインタビューではデイヴ・ムステイン(vo,g)のヒストリーと現メンバーについて語ってもらったが、現在発売中のPlayer9月号ではパート2として新作『スーパー・コライダー』とバンドの今後に迫る。
monoclo.jpg

自身が音楽を続ける理由や理想のヴォーカリスト像にも言及した金言満載。攻めの姿勢を貫くムステインの意志を随所に感じて頂けるはずだ。

jk.jpg
メガデス
スーパー・コライダー(デラックス・エディション)
ユニバーサルミュージック CD
UICY-15200 6月12日 2,600円


若手実力派フュージョン・プレイヤーたちによるスペシャル対談!

A_4.jpg

人気フュージョンバンド、T-SQUAREの坂東慧(ds)率いるBANDO BANDと、今年結成10周年を迎えたTRIXがそれぞれ新作をリリース! 楽器の生々しいサウンドを収めるためにアナログテープや使用機材にまで拘り抜いたという、BANDO BANDの『Let’s Move!』は、宮崎隆睦(sax)、田中晋吾(b)、菰口雄矢(g)、白井アキト(key)という“今が旬”の敏腕達が集結。前作『Happy Life!』(11年)でも遺憾なく発揮された、聴くものの心を優しく包み込む温かみのあるメロディと、独自の世界観はさらに磨きがかかり、鮮やかな色彩を描いている。一方のTRIXは、新キーボーディストに米バークリー音楽院を主席で卒業した逸材AYAKIが電撃加入。熊谷徳明(ds)、須藤満(b)、菰口雄矢、AYAKIによって作り出される時にシリアスで、時にコミカルに展開される鉄壁のバンド・サウンドは、卓越した作曲とアレンジ能力を誇るAYAKIの加入によって、よりキャッチーによりスケール感の大きなものに仕上がっている。今回、両バンドから、坂東、白井、菰口、AYAKIの“今後のシーンの担う若手実力派”が本誌の対談取材に応じ、自身の音楽性や新作の魅力について、演奏さながらの白熱したトークセッションを繰り広げてくれた!

Photo by TOMUJI OHTANI

bando.jpg
サトシ・バンドウ
レッツ・ムーブ!
ビレッジ・ミュージック CD
VRCL-4028 発売中 3,000円

trix.jpg
トリックス
デラックス
キングレコード CD
KICJ-655 発売中 3,000円

◎ツアー情報
BANDO BAND
『BANDO BAND 2013 TOUR』
9月10日(火)長野@長野Back Dropから10月27日(日)東京@六本木STB189まで全11公演を予定 http://bandohsatoshi.com

TRIX
『TRIX 10th ANNIVERSARY「DELUXE」TOUR』
9月7日(土)札幌@旭川CASINO DRIVEから9月28日(土)東京@渋谷Duo Music Exchangeまで全7公演を予定 http://homepage2.nifty.com/ost-noriaki/

CANTAの新機軸に迫る!

ルーク篁(vo&g)、雷電湯澤(ds)、MASAKI(b)によるCANTAが8thアルバム『My Generator』をリリース。各々が多忙なスケジュールにも関わらず、安定したリリース・ペースをキープし続けるのには感服する次第だが、今回は更に新たなトライアルを盛り込んだ意欲作。冒頭の「Make My Day」から“コンピュータ・ミュージック”との融合が掲げられているのだ!
2013アー写832-1.jpg

現在発売中のPlayerでは、この新境地に切り込むまでの経緯や新たに感じた演奏家としての喜びをメンバー全員にインタビュー。結成12年を迎えても失われない瑞々しさの一端を感じてもらえるはずだ。

DAKCNTA-3.jpg
カンタ
マイ・ジェネレーター
CD
CNTA-003 7月10日 3,000円

JOE SATRIANI 新作完成!

前作から約2年半、コンスタントにアルバムをリリースし続けるジョー・サトリアーニの新作『アンストッパブル・モメンタム』が完成。テクニックだけではない、ギターミュージックの魅力を伝えるスーパーセッションとはまさに!

JOESATOAP.jpg

「今はもう“俺はこんなにギターが弾けるんだぜ!”って知らしめたい気持ちはなくなったね。20代の頃は、そういった刺激がクールに感じたろうけど、人が成長する共に、次第にそういったものだけでは感動しなくなる。音楽には“人の心を揺さぶる何か”がないといけないんだ」と語るジョー・サトアーニ。

プレイについても「音数を減らすことさ。自分の許容範囲以上の音数で演奏したなら、それは皆で作り出した曲のポテンシャルをスポイルしてしまう。インスト音楽は人にメロディが強く伝わると言う人がいるけど、それは嘘だよ。だってインストには言葉がないだろ? だから、言葉以上の何かを曲に詰め込まないといけないんだ。そういった意味で、今回の僕らは曲にストーリー性を作り出せた。まるで映画のサントラみたい。曲に必要な取捨選択はとても注意深くやっているよ」と語っている。

ジョーサトCD.jpg

ジョー・サトリアーニ アンストッパブル・モメンタム
ソニーミュージック CD EICP-1579 6月26日 2,520円


13.8月号(7/2発売)にインタビュー掲載

MEGADETH 結成からの30年を振り返る

mega1.jpg
今年で結成30周年の節目を迎えるメガデス。バンドと共に波瀾万丈の半生を駆け抜けてきたデイヴ・ムステインのインタビューを、7月2日発売のPlayer8月号に掲載している。

mega2.jpg
メタリカでの過去、メガデスの30年、自身で新たに立ち上げたレーベル“トレードクラフト”、そして新作『スーパー・コライダー』について多いに語ってくれている。特大ボリュームにつき、8月2日発売の次号と連続掲載となる。30年に渡り、激動のシーンを勝ち抜いてきたムステインの発言は、往年のファンのみならずとも必見だ。
次号では新作の話題から、ムステインが注目しているヴォーカリスト、そしてメガデスの未来についても言及している。是非2号併せて堪能頂きたい。

jk.jpg
メガデス
スーパー・コライダー(デラックス・エディション)
ユニバーサルミュージック CD
UICY-15200 6月12日 2,600円

ニッポンのギタリスト対談 山本恭司×竹田和夫

山本竹田.jpg
日本の美しい旋律を日本人ギタリスト達が奏でるコンピレーションCD『六弦心』。昨年に続き、この3月にリリースされた第2弾も好評を得ている。プロデュースを手掛けるのは山本恭司、そして今回初参加となった竹田和夫。60年代からブルース・クリエイションで知られた竹田和夫と、70年代にBOWWOWで知られた山本恭司は世代が異なれど、卓越したギタープレイでギターファン達を魅了し続けるスタンスは変わらない。70年代の日本のロックを知る人には、おおっ! という顔合わせだ。

六弦心2.jpg
VA ロクゲンシン Vol.2 ワーナーミュージック・ジャパン 1CD WPCL-11371 発売中 2,100円
http://wmg.jp/artist/rokugenshin/WPCL000011371.html

■山本恭司の「早春賦」


■竹田和夫の「通りゃんせ」


ついでにレアねたもご紹介!

■言わずと知れたCREATIONの「SPINING TOE-HOLD」


■76年頃に「ぎんざNOW!」に出演したBOWWOW


ともに時代の中を生き抜いてきた両ギタリストだが、もちろん今でも現役活動中。その魅力の一端が『六弦心 Vol.2』に収録されているというわけだ。そして待望のライブイベントも9月に行われる!

■LIVE ROKUGENSHIN in TOKYO 2013
会場:東京キネマ倶楽部
9/21(土)ROCK DAY: 山本恭司、原田喧太、青木秀一、横関敦、梶原順、Seiji(D_Drive)、Yuki(D_Drive)、他
9/22(日) CROSSOVER DAY: 山本恭司、小沼ようすけ、野呂一生、天野清継、ICCOU、鈴木茂、安藤正容、木村大、他
[問] http://rokugenshin.cocolog-nifty.com/


13.8月号(7/2発売)に対談掲載

TOM KEIFER TOM KEIFER 19年ぶりのカムバックアルバム

キーファーAP.jpg
トム・キーファー、完全復活である。シンデレラのシンガー兼ギタリストとしてデビュー、80年代のアメリカンメタルの看板アーティストの1人として活躍してきたトムだが、94年の『スティル・クライミング』を最後に姿を消してきた。アメリカでは何度かシンデレラとしてのツアーを行ってきたが、日本のファンにとって初のソロアルバム『ザ・ウェイ・ライフ・ゴーズ』は、19年ぶりのカムバックということになる。

声帯の不調で、一時は音楽活動が危ぶまれたというトム。だがアルバムを完成、ソロ名義でのツアーを開始させるなどの大驀進ぶりは、その健在ぶりを力強くアピールするものだ。アメリカン純正ハードロックンロールで帰ってきたトムは語った。

キーファーCD.jpg

ザ・ウェイ・ライフ・ゴーズ WHD CD IECP-10265 2,625円

「みんなに、帰ってきたぜ! とシャウトしているんだ。ただ、昔のボーカルに戻ったわけではない。勢い任せでなく、呼吸や発音をコントロールしながら歌うようになったし、表現力も増したと思う。80年代よりも、ボーカリストとして向上することが出来たよ」

「ドライで飾りのない、ナチュラルで生々しいロックンロールかな。シンデレラの『ハートブレイク・ステーション』(90)と音楽性は異なるけど、サウンドは共通しているかも知れない。あまり洗練された音にはしたくなかったんだ」

一時はビンテージギターのコレクターとしても知られたトムだが、現在メインで弾いている59年製ギブソン・レスポール、50年製フェンダー・ノーキャスター、55年製グレッチ・シルバートーンの3本を中心として、コレクター熱は冷めたようだ。そして27年前、シンデレラの1stアルバム『ナイト・ソングス』の印税で最初に買ったのがビンテージギターだったという伝説に対して、キーファーは「それは事実ではない」と語ってくれたが…


13.8月号(7/2発売)にインタビュー掲載

[Champagne] 全世界のロックファンを震撼させる新作

Champagne_201305_L.jpg

来年の3月28日(金)に日本武道館公演が決定した[Champagne]。今年に入ってからの勢いには目を見張るものがあったが、その推進力に更なる拍車をかけること間違い無しの作品が4thアルバム『Me No Do Karate.』だ。

タイトな極限状態のスケジュールで制作された本作は、頭脳よりもフィジカル、理論よりも衝動で一気に作り上げられた11曲を収録。それでいながらも何故ここまで緻密で完璧なロックアルバムを完成させることができたのか? 精神面はもとより、Playerならでは切り口で『Me No Do Karate.』に迫っている。

jk.jpg
シャンペイン
ミー ノー ドゥー カラテ
RX-RECORDS/UKプロジェクト CD
RX-76 6月26日 2,625円


We Don't Learn Anything Tour 2013-2014

2013年9月13日(金)千葉県 千葉LOOK

2013年9月14日(土)茨城県 水戸ライトハウス

2013年9月16日(月・祝)神奈川県 横浜F.A.D

2013年9月20日(金)京都府 京都磔磔

2013年9月21日(土)兵庫県 神戸VARIT.

2013年9月23日(月・祝)岡山県 岡山CRAZYMAMA KINGDOM
2013年9月28日(土)岩手県 盛岡Club Change WAVE

2013年9月29日(日)福島県 郡山Hip Shot Japan

2013年10月1日(火)栃木県 宇都宮HEAVEN'S ROCK VJ-2
2013年10月5日(土)長野県 長野CLUB JUNK BOX

2013年10月6日(日)石川県 金沢EIGHT HALL

2013年10月8日(火)埼玉県 熊谷HEAVEN'S ROCK VJ-1

2013年10月12日(土)福岡県 福岡DRUM LOGOS

2013年10月13日(日)広島県 広島CLUB QUATTRO

2013年10月17日(木)静岡県 浜松窓枠

2013年10月19日(土)香川県 高松MONSTER

2013年10月20日(日)高知県 高知X-pt.

2013年10月26日(土)新潟県 新潟LOTS

2013年10月27日(日)宮城県 仙台Rensa

2013年11月2日(土)北海道 旭川CASINO DRIVE

2013年11月3日(日・祝)北海道 札幌PENNYLANE 24

2013年11月8日(金)愛知県 Zepp Nagoya

2013年11月9日(土)大阪府 Zepp Namba

2013年11月14日(木)東京都 Zepp Tokyo

2013年11月15日(金)東京都 Zepp Tokyo

2014年3月28日(金)東京都 日本武道館


スーパーバンド THE WINERY DOGS

躍動感あふれるサウンドで誕生した“歌もの”ロック。リッチー・コッツェン、ビリー・シーン、マイク・ポートノイという3人の最強プレイヤーが結成したスーパーバンド、ザ・ワイナリー・ドッグスのデビューアルバム完成!

ワイナリーCD.jpg

ザ・ワイナリー・ドッグス
ザ・ワイナリー・ドッグス
WHD 5月15日 初回限定盤CD+DVD IEZP-39 3,675円 通常盤CD IECP-10262 2,625円

いまさら説明する必要もないメンバーだが、その音楽は技巧派セッションではなく、リッチー・コッツェンのソウルフルなボーカルを真ん中に据えたアメリカンロックを、最強のバンドサウンドで聴かせるというもの。



そしてリッチー・コッツェンは語る。「このトリオで面白かったのは、どんな音楽になるか予測できないことだった。ロックになるかフュージョンになるか…俺がギターとボーカルをやって、多くの曲も書いているから、ここ数作のソロアルバムの要素があるのは当然だし、ビリーやマイクのアイディアも入っているし…自分のソロアルバムだったら音楽性をコントロール出来るけど、今回はどんな方向性になるか、やってみないと判らないというのがスリリングだった」

「3人のミュージシャンがお互いに影響しあい、呼応しあう過程を感じることが出来るよ。俺たちは3人とも強い個性を持ったミュージシャンだから、大失敗に終わる可能性もあった。実際にはアルバムが完成したこと自体が奇跡なんだ」

ザ・ワイナリー・ドッグスはまさにスーパーバンドだが、それが音楽・演奏面の充実をもたらしていることが何よりの成果だろう。そんなザ・ワイナリー・ドッグスが早くも7月に初来日公演を行う。

来日スケジュール 7/16(火)大阪・松下IMPホール、7/17(水)日本青年館 問:ウドー音楽事務所 udo.jp/


13.7月号(6/1発売)にインタビュー掲載

THE STRYPES アイルランドの新人ロックバンド!

アイルランド発の正統派R&Bバンド、ザ・ストライプスが登場! 平均年齢16歳というのも驚きなのだが、そのステージングとサウンドはまさにロックといえるもの。しかもブルースやロックンロールにしっかり根付いた、言わば辛口のロックをけたたましく鳴らしている。

ストライプスAP.jpg

メンバーはロス(vo)、ジョシュ(g)、ピート(b)、エヴァン(ds)の4人で、写真を見るとなんだかあどけない表情に子供なのではという思いがよぎるだろう。しかしそのライブは大人顔負けにカッコいい。



海外ではポール・ウェラー、デイヴ・グロール、カール・バラー、そしてエルトン・ジョンなどが絶賛コメントを寄せている。その魅力はプロデューサーが作り込んだバンドにはない、ライブの実力が備わっていることだ。彼らすでに年間250本近くのライブを行っている。そんな現在形の音を封じ込めたEPが既に発売中。

ストライプスCD.jpg

ザ・ストライプス
ブルー・カラー・ジェーン
ユニバーサルミュージック EP UICR-1102 発売中 1,500円

フルアルバムは現在制作中で、今年の秋にはリリースが予定されている。硬派なギターロックが少ないとお嘆きの貴兄に、ぜひともお勧めなのがこのザ・ストライプスだ!


13.7月号(6/1発売)にインタビュー掲載

JOHNNY MARR 初のソロアルバム

‘87年スミスのギタリストとしてデビューしたのが19歳の時。80年代イギリスのインディー・シーンの生み出した最大のバンド、ザ・スミスのギタリストとして、ソングライターとして多くの名曲を世に送り出し、ロック史に残る名作アルバムを残したジョニー・マー。
marr_mono.jpg
長いキャリアと経験を積む彼が、今ギタリスト人生36年目にしてアルバム『メッセンジャー』で、ソロ・デビューを果たした。なぜソロ始動にこれまでの時間をかけたのか、そして自身がメイン・ヴォーカルを担う経緯は…? ジョニー・マーのバンド観、音楽観を窺い知ることの出来るインタビューは、Player7月号に掲載中だ!

Johnny Marr / The Messenger (jake-sya)(HSE-60157).jpg

JIMI HENDRIX 奇跡の新作を巡る2人のインタビュー掲載!

ジミヘンAPW.jpg

3月に発売された新作『ピープル、ヘル&エンジェルス』が国内アルバム・チャートにも登場して、再度注目が集まっているジミ・ヘンドリックス。4月号の続編ともなる、新作関係者のビリー・コックスとエディ・クレイマーの録り下ろしインタビューに成功した!

「ジミはいつもスタジオセッションを録音していた。リハーサルやジャムなど、大半をテープに残していたんだ。そんなミュージシャンは世界でも珍しいと思う。ただ、彼が自分のプレイを録っていたのは、あくまで自分のためであって、世に出すためではなかったんだ。だからミスも幾つもあるし、それは俺のベースプレイについても言える。本当だったらアルバム中でも数カ所、直したい箇所があった。でも、その機会は与えられなかったよ。まあ、当時の記録を改竄するわけにもいかないし、全般にオーケーだと思う」(ビリー・コックス)

「ツアーに出ていない時は、常にスタジオにいる状態だったんだ。その後、ジミは新しい音楽をするべく、さまざまなミュージシャンとセッションを行った。ジミが一連のスタジオセッションを録音していたのは、そんな実験を後で聴き返して、さらに高めていきたかったのかも知れない。残念ながら彼はその機会には恵まれなかったけど、我々はそれらのテープを通じて、彼がどんな方向に進もうとしていたか、想像を巡らすことが出来る。『ピープル、ヘル&エンジェルス』は、彼が作っていたかも知れないアルバムの可能性のひとつなんだ」(エディ・クレイマー)

ジミヘンCDW.jpg

ピープル、ヘル&エンジェルス
ソニーミュージック CD SICP-3763 3月5日 2,520円

主要関係者2名のインタビューを通じて、このアルバムを2倍楽しもう!


13.5月号に記事掲載

祝NAONのYAON 2013開催でSHOW-YA×シシド・カフカ対談

2012SHOW-YA.jpg

 昨年待望のオリジナルアルバム『GENUINE DIAMOND』をリリースしたSHOW-YA。プロデューサー笹路正徳と再びタッグを組んで、傑作『Outerlimits』にも通じるハードなバンドサウンド、さらにそこに現在のエッセンスも加味したバラエティに富んだ楽曲で健在振りを示した。まさにコアファンも狂喜させる内容であり、オリジナルメンバーとしては約22年振りのオリジナルアルバムとなった。このアルバムを引っさげてのツアーをシューティングした最新ライブDVD『HARDEST ROCK』も、デビュー10,000日記念アイテムとして1月にリリースされている。ライブ未体験のひとは『HARDEST ROCK』を観れば、SHOW-YAが新たな黄金期に入ったことを認識できるはずだ。


SHOW-YA「流星少女〜Shooting Star 196X〜」

 そしてSHOW-YAプロデュースによる女性ミュージシャンによるライブイベントと言えば御存知“NAONのYAON 2013”である。1987年に立ち上げられたこのイベントは数々の女性ミュージシャンを輩出するとともに、PAや照明その他、いわゆる裏方業務における女性スタッフを育むなど、単なるライブイベントには留まらないムーブメント的な特性も擁していた。SHOW-YA解散による空白期もありつつも2008年には17年振りに復活を遂げており、このたび5年振りに2013年4月29日(月・祝)日比谷野外大音楽堂にて開催されることが決定。出演アーティストに関しては断続的に発表されてきたが、想像以上に豪華なラインナップである。

NAONのYAON 2013
2013年4月29日(月・祝)15:00/16:00 開演日比谷野外大音楽堂
出演:SHOW-YA / SCANDAL / 相川七瀬 / 杏子 / 中川翔子 / 土屋アンナ / 平野綾 / シシド・カフカ / LoVendoЯ / Cyntia / DESTROSE / 矢沢洋子 / 石田ミホコ / 富田京子(ex.PRINCESS PRINCESS) / 渡辺敦子(ex.PRINCESS PRINCESS) / 安達久美 / 小林香織 / ChiikoD_Drive) / YukiD_Drive) / Megu(Zwei) / はたけやま裕 / and more
チケット料金:指定席 6,300円
http://naonnoyaon.net/



シシド・カフカ「music」

 NAONのYAON 2013では注目のドラマー/ヴォーカリスト、シシド・カフカの出演も話題となっている。ソロアーティストとしては異例のドラムを叩きながら歌うスタイル、江崎グリコのプリッツCMやフジテレビ系「新堂本兄弟」のレギュラーメンバーに起用と、お茶の間レベルまでその名を浸透させつつある彼女。4月2日発売Player5月号ではNAONのYAON 2013開催を記念して、SHOW-YAの寺田恵子、角田美喜とシシド・カフカによるドラマー/ヴォーカリスト対談取材を行なっている。

dsw.JPG

 この取材では角田美喜、シシド・カフカのドラムセットを撮影スタジオに持ち込んでいただいての、Playerならではのフォトセッションも行なった。クールな写真とともに双方のミュージシャンスタンスが語られた対談インタビュー同様お楽しみいただきたい。

skpresent.jpg

 またこの際、三人にはPlayerのスライドアップ式カレンダー電卓にサインをいただいている。1名様にプレゼントするのでこちらの応募要項をチェックの上、ぜひ記事の感想などを一言添えていただいてメールにてご応募いただきたい。

2013年3月28日




最新作にして最高傑作『QUEENS, DANKE SCHÖN PAPA!』に迫る!

髭A写.jpg

4月2日(火)発売のPlayer5月号では、8thアルバム『QUEENS, DANKE SCHÖN PAPA!』をリリースしたばかりの髭にインタビュー! 各曲のソングライティングや機材関係の話は本誌を要チェックなのですが、ここでは髭の2012年とデビュー10周年についてのお話を伺います。傑作『QUEENS, DANKE SCHÖN PAPA!』が如何にして生まれたのか!? また、編成を変えながらも髭が髭であり続ける所以も垣間見えるテキストになっております!
続きを読む

トーマス・ズァイスン『ナイロン・メイデン』 リリース特別インタビュー!



 エマーソン・レイク・アンド・パーマーの『展覧会の絵』や、ディープ・パープルの『ディープ・パープル・アンド・ロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラ』の例があるように、ロックとクラシックは相性が非常に良いことで知られる。しかし、逆にクラシックのミュージシャンがロック、中でも激しい曲調のヘヴィメタルをカバーする例は非常に稀だ。そんな2つを見事1つにまとめ上げた独自の音楽性で今話題なのが、オランダ人ギタリストのトーマス・ズァイスンである。彼は、9歳でベルギー・ベーファレン音楽院に入学。11歳でクラシック・ギターを始め、学校で様々なクラシックの素養を身に付けていった英才。そんなトーマスが10代の頃、クラシックと同じように魅了されたのが、ザ・オフスプリング、ディープ・パープル、アイアン・メイデンといった、ロック・ミュージックであった。中でも、アイアン・メイデンは特にお気に入りで、彼は2007年にメイデンの曲をクラシック・アレンジし、ユーチューブにアップ。メタルのスピィーディなリフの持ち味を損わず、クラシックの優雅なハーモニーを巧みにミックスした動画はたちまち評判となり、彼のチャンネルは累計150万以上閲覧を記録。世界中で多くのファンを獲得している。そんな彼が、メイデンの楽曲をカバーした『ナイロン・メイデン』をリリース。本作は、ウェブ上で高い人気を博した「撃墜王の孤独」「明日なき戦い」「ザ・クランスマン」といった名曲を収録(なんとメイデンに在籍していたブレイズ・ベイリーがゲスト参加するサプライズも!)。コアなメイデン・ファンから、クラシック・ギター愛好者まで、幅広い層に支持される会心作に仕上がっている。今回の『ナイロン・メイデン』日本盤リリース・タイミングに合わせて、トーマスが本誌のメール・インタビューに応じ、ナイロン・メイデン・プロジェクトや、自身の音楽性について語ってくれた!

続きを読む

JUN SKY WALKER(S)祝デビュー25周年 早くも新作!


JUN SKY WALER(S)「虹」

 昨年完全復活を遂げたジュンスカイウォーカーズ。2012年は全曲ニューレコーディングベスト盤『B(S)T』、16年振りのオリジナルアルバム『LOST&FOUND』を連続リリース。3年半振りの日比谷野外音楽堂公演を行なったほか、NHKホール、渋谷公会堂のそれぞれ2デイズ公演を含む精力的なライブツアーも展開。今年もすでにデビュー25周年ツアーがスタートするという勢いだが、なんと『LOST&FOUND』からわずか10ヶ月で早くもニューアルバム『FLAGSHIP』がリリースされた。前作同様に寺岡呼人のプロデュースで、『LOST&FOUND』とともに完全復活2部作の完結作となるとのこと。「主題歌」「マザー」「虹」など前作をさらに押し進めたジュンスカならではのロックスタンダードは勿論、「Saturday Night」「スカイハイ」ではユーモラスな森純太節が痛快。「BOXER」「アニバーサリー」ではミドルエイジの飽くなき挑戦や現実をリアルに描き、「Beautifu World」「匿名希望」では真摯なメッセージが胸に響く。6分半に及ぶ「ヤサシイ雨〜Gentle rain’s gonna fall」の壮大なスケール感は新境地だ。メジャーデビュー25周年を迎えてさらなる極みを目指す4人の意欲が感じ取れる仕上がりと言っていい。


JUN SKY WALKER(S)「匿名希望」

 現在発売中のPlayer4月号のインタビューでは曲作りやアレンジ、音作りについてを森純太、寺岡呼人にたっぷり語っていただいている。前作『LOST&FOUND』では基本的にソングライティングのクレジットがバンド名義だったのだが、今回は森純太、寺岡呼人が主体となってのクレジットだ。取材用に事前にいただいた資料をチェックして、80年代〜90年代初頭のアルバムとは2人のソングライティングにおけるバランスが真逆になっていたので驚いたのだが、では単純に呼人色が強いアルバムができたのか?と尋ねられたら(そういうテイストもあるけれど)そんな簡単な問題ではない。「匿名希望」「BOXER」なんて何の予備知識もなく聴いたら、まずどっちが書いたかなんてわからない。実際その辺について聞くと、あくまで宮田和弥が歌うことを想定して書かれた楽曲であり、例えば各々のソロの曲作りとはやはり違うし、あくまでJ(S)Wとしてのソングライティングなのである。しかもいわゆるJ(S)Wのパブリックイメージだけに留まるのではなくて、新たな可能性を模索している4人であり、例えば80年代のJ(S)Wしか聴いたことがない人が『FLAGSHIP』を聴いたら、“J(S)Wってこんなに見事に大人のロックを書けるのか!”と驚くと思うのだ。前作に次ぐどっしりとしたロックナンバーもあれば、十八番の8ビートを聴かせる曲もあるし、はたまた先述のようにSSW的アプローチで魅せる新境地でも驚かせてくれる。

jsw2013.jpg

 「新しいというよりは、『LOST&FOUND』で初めて僕も歌入れとかギター入れとか全部立ち会って、話し合いながらやれている感覚が前回感じられたので。今回もデモのときからそうですけど、“此処になんかアイデアないかな?”っていうのを森君に投げると、“あ、こういう感じはどうかな”っていうキャッチボールが、前回よりもさらにスムーズにやれたかなっていうのはありますね。(寺岡呼人)」なる発言からうかがえるように、バンドの総意として寺岡呼人にプロデュースを担わせて、2012年、2013年という新しいJ(S)W像で勝負したのが『LOST&FOUND』であり、今回の『FLAGSHIP』だ。まずはあえてソングライティング・クレジットを見ずに聴いて、“この曲は純太曲かな?”“この曲は呼人曲かな?”などと勝手に想像しながら聴いてみて、後でブックレットを見てびっくり!という聴き方もまた面白い気がする。現に僕はそういう聴き方をしたのだけれどあまり当たらなかった(^^;)。何にせよ、メモリアル再結成に終わるのではなくて、次々に新曲を書き上げるJ(S)Wのバイタリティには勇気づけられるものがある。今月からスタートする全国ツアーでノリにのっている最新型J(S)Wを体感していただきたい。

jswposter.jpg

 なお読者プレゼントとしてジュンスカイウォーカーズのメンバー全員のサインが入った販促用ポスターを3名様にプレゼントしよう(提供:アイビーレコード)。ぜひ記事の感想など一言でも添えていただいて応募要項をご確認の上、メールにて応募してほしい。

J(S)W 25th TOUR 〜Anniversary〜
3/9(土) HEAVEN'S ROCK Kumagaya
DISK GARAGE 050-5533-0888
3/11(月)広島ナミキジャンクション
夢番地広島 082-249-3571
3/13(水)周南TIKI-TA
夢番地広島 082-249-3571
3/15(金)佐賀GEILS
キョードー西日本 092-714-0159
3/18(月)松山サロンキティ
DUKE松山 089-947-3535
3/20(水・祝)高知X-pt
DUKE高知088-822-4488
3/24(日)パストラルかぞ (埼玉県)
桐生音協 0277-53-3133
3/28(木)浜松FORCE
サンデーフォークプロモーション静岡 054-284-9999
3/30(土)奈良NEVERLAND
キョードーインフォメーション 06-7732-8888
4/5(金) Zepp DiverCity(東京)
DISK GARAGE 050-5533-0888
4/6(土) Zepp Nagoya
サンデーフォークプロモーション 052-320-9100
4/9(火) 福井響のホール
キョードー北陸チケットセンター 025-245-5100
4/10(水)金沢AZ
キョードー北陸チケットセンター 025-245-5100
4/12(金)富山SOUL POWER
キョードー北陸チケットセンター 025-245-5100
4/14(日)新潟GOLDEN PIGS RED STAGE
キョードー北陸チケットセンター 025-245-5100
4/16(火)長野 CLUB JUNK BOX
キョードー北陸チケットセンター 025-245-5100
4/17(水)高崎club FLEEZ
DISK GARAGE 050-5533-0888
4/19(土)Zepp Namba
キョードーインフォメーション 06-7732-8888
4/21(日)福岡DRUM LOGOS
キョードー西日本 092-714-0159
4/23(火)米子 AZTiC laughs
夢番地岡山 086-231-35318
4/24(水)岡山IMAGE
夢番地岡山 086-231-35318
4/30(火)仙台darwin
キョードー東北 022-217-7788
5/2(木) 帯広Rest
マウントアライブ 011-211-5600
5/3(金・祝)札幌cube garden
マウントアライブ 011-211-5600
5/11(土)柏DOMe
DISK GARAGE 050-5533-0888
5/12(日)那須町文化センター (栃木県)
那須町文化センター 0287-72-6565
5/19(日)club SONIC iwaki
キョードー東北 022-217-7788
5/24(金)桜坂セントラル (沖縄県)
※5/25(土)にはAFTER PATYと称してファンが参加可能な25th TOURの打ち上げも開催。
http://junskywalkers.jp/information/index.php?e=222

jswCDDVD.jpgjswcd2013.jpg
ジュンスカイウォーカーズ
フラッグシップ
アイビーレコード 2月13日
CD+DVD QYZI-10002 3,600円
CD QYCI-10002 3,000円

2013年3月1日



二井原実×ファンキー末吉対談

アー写NEW.jpg

3月2日発売Player4月号の特集は対談企画「バンドはつらいよ」です。前半はラウドネスの二井原実さんと爆風スランプのドラマーであり、現在はプロデューサーや文筆家としても活躍中のファンキー末吉さんの対談。お二人は80年代からの親友であり、現在はX.Y.Z.→Aでバンドメイトとして活動されているわけですが、このX.Y.Z.→Aというバンド、実は二井原さんが音楽の世界から足を洗おうと決意した時に、末吉さんが引き留めたことがきっかけで誕生したのをご存じでしょうか。80年代にはそれぞれのバンドで一世を風靡し、その後さまざまな挫折を経験しつつも、今もなお現役バリバリのバンドマンであるお二人に、お話を伺ってきました。

いわゆるどん底時代についても包み隠すことなく話してくれた二井原さんと末吉さん。「どんなことでも酒を飲むときのネタにしてしまう」というお二人だけあって、1時間半にも及ぶ対談は爆笑の連続! そんな中でも、互いを思いやる友情の厚さには、聞いているこちらも思わずホロリとしてしまいました。厳しい世界を生き抜いてきたお二人の言葉はどれも含蓄に満ちたもので、バンドマンならずとも人生の岐路に立つ人、挫折から立ち上がろうとしている人には是非読んで欲しいインタビューです。

そしてそんな人たちへのメッセージがギュッと詰まったX.Y.Z.→Aのニューアルバム『SEAVENTH HEAVEN』は4月3日発売です!

XYZJK.jpg

X.Y.Z.→A/SEAVENTH HEAVEN
ブラスティ CD XQHZ-1008 3,465円 

X.Y.Z.→A 7th New Album "SEVENTH HEAVEN" Release Tour 2013
「We are in SEVENTH HEAVEN」
Double Opening Act Zig+Zag, Pan-d-ra
(4月14日のみ Pan-d-ra, Zig+Zag, SLUDGE によるTriple Opening Act となります)

4月06日(土) 東京 目黒 THE LIVE STATION (イベント)
「Blasty アーティスト 3タイトル同時リリース記念 3マンLIVE "HEVEN'S BLAST"」
4月07日(日) 千葉 LIVE SPOT LOOK
4月09日(火) 広島 NAMIKI JUNCTION
4月10日(水) 岡山 MO:GLA
4月12日(金) 兵庫 神戸 WYNTERLAND
4月14日(日) 滋賀 BARI-HARI
5月25日(土) 東京 渋谷 club asia
5月31日(金) 大阪 RUIDO
6月01日(土) 愛知 名古屋 ell.FITS ALL

http://www.blasty.jp/xyz/

2013/02/22

小林太郎 スペシャル・インタビュー

taro.tif

 圧倒的なボーカルと魂を揺さぶるギターで観るもの全てを釘付けにする、ロック界の“孤高のカリスマ”小林太郎。1月にリリースされたメジャー1stフル・アルバム『トレモロ』は、自身の溢れる音楽への情熱をストレートにぶつけた充実作で、今後のロックシーンにおいて“最重要作品”として語り継がれる傑作だ。19歳で衝撃のデビューを果たし、圧倒的なパフォーマンスで多くのファンを熱狂させた小林だが、デビュー以降、常に“自分が表現する意味”を求め葛藤し続けてきたという。彼がその苦悩から解き放たれたのは、1stメジャーEP『マイルストーン』をリリースした頃だった。今回リリースされたメジャー1stフルアルバムの『トレモロ』は、彼が『マイルストーン』で提示した“自分らしい音の表現性”を持ち合わせながら、研ぎ澄まされた音に対する感性が、聴くものの心を強く激しく揺さぶる。本インタビューは、2013年3月号に掲載した『アップ・アンド・カマー2013 国内注目アーティスト』の未公開部分を再構成し、彼がデビューしてから、最新作『トレモロ』を完成させるまでの経緯をまとめたものである。

小林太郎\_MG_0235.jpg

自分の名刺代わりになる一枚にしたかった

 音楽を始めたきっかけは?
 昔、実家がカラオケスナックをやっていたんです。小5の時、両親の前でポルノグラフィティの「アゲハ蝶」を歌った時「太郎は音程が良いね!」と褒められて、嬉しくて歌うのが好きなったんです。それが音楽に興味を持ったきっかけでした。最初のCDがケミストリーの「ユー・ゴー・ユア・ウェイ」だったくらい、当時はJポップが大好きでしたね。
 初めてギターを弾いたのは?
 小学5〜6年の頃、父がフリーマーケットでガット弦ギターを買ってくれたんです。これが初めてのギターでした。中学に入学した時“ギターがあれば路上で弾き語りできる!”と思って、本格的にギターを始めました。中3の頃、母の知り合いからアコギ、習っていたギターの先生から初のエレキ、スタインバーガーのホーナーを譲ってもらいました。ホーナーはヘッドレスのギターなんで、始めは“変なギターだな〜!”と思っていたけど、人と違うルックスに優越感を覚えたりして。このホーナーを使って、中3の文化祭の時にラルク・アン・シエルの「ヘブンズ・ドライブ」を演奏したんです。自分にとって初のライブでした。高校に入学した時、知り合いに声を掛けまくってバンドを結成し、それからバンド中心の生活が始まりました。当時は、バンプ・オブ・チキンの藤原さんに憧れて、彼らみたいなバンド組みたかったんです。バンプ以外だと、アジアン・カンフー・ジェネレーションやエルレガーデンが好きでした。アジカンの『ソルファ』が出た04年から、もっと長い時間音楽に触れるようになり、オリジナルを作り始めました。本格的に洋楽を聴き始めたのは、16〜17歳のこの頃でしたね。
 そうなんですか?
 ええ。それまで英語がわからなかったし、あまりピンとこなかったんです。“ギタープレイを聴くなら洋楽!だ”という人もいるけど、個人的にはギターソロとか弾きまくりたいタイプじゃないんです。でも、ニルヴァーナを聴いた時に“あっ、かっこ良い!”と何か感じるものがあった。“ロックの神髄”に触れた気がして。特にカート・コバーンの声に凄く惹き込まれた。“カッコ良さをねらった歌い方”というか、何か確信的なものを感じたんです。それから聴き込んで、ニルヴァーナとカートがもっと好きになりました。だから、アメリカ・シアトルで始まったグランジやオルタナティヴ・ロックのサウンドが好きだし、それを吸収した日本のバンド達の音が、俺の身体に染み込んでいる。この感覚は、これからも自分の中から出ていくでしょうね。当時は、バイトの給料を全部CDにつぎ込んで、山ほどアルバムを買い聴き込んでいきました。この頃から、音の世界がもっと広がっていきました。
 当時はどんなCDを買っていたんですか?
 サウンドガーデン、アリス・イン・チェインズ、ソニック・ユースなどのグランジやオルタナ系がメインでした。バンドメンバーの影響で、ジョージ・クリントンのパーラメントやファンカデリックといった、Pファンク・サウンドにもハマりましたね。
 ハードロックとヘヴィメタルは?
 70年代と90年代の音楽を中心に聴いていたから、メタリカ、モトリー・クルー、アイアン・メイデン、メガデス、スレイヤーとかはあまり聴かなかったです。基本的に“60年代のサウンドを取り戻そうとしていた90年代のバンド”が好きなんですよ。ダイナソーJr.とかそうでしょ? 60年代だと、ザ・キンクスはクールだけどちょっと違うんです。あと、コーンやリンキン・パークといった、90年代以降のイントロやサビにキャッチーなダークさを持つバンドも好きでしたね。
 リフや曲の世界観にトゥールの影響を感じるのですが。
 それはありますね。特に、ボーカルのメイナード・ジェームス・キーナンのバンド、パーフェクト・サークル『エモーティヴ』が大好きで聴いていましたから。
 他には?
 感性に反応するものは何でも。菅野洋子さんからZZトップまで、凄く雑多に聴いていました。だから、音楽的にグランジに強く影響を受けているはずなのに、自分が弾くリフはちょっとメタルっぽかったりする(笑)。
 これまでのリリース作品についてお訊かせください。10年に『オーコンプード』を完成させた時は、曲を上手くまとめられず試行錯誤したそうですね?
 “自分の中の感性に引っかかった音”を集め1つにまとめるのに苦労した時期でした。当時まだ19歳で、音楽に真剣になった17歳から2年しか経ってなくて、自分の影響を形にする具体的なイメージが見えなかったんです。表現的技術も未熟でした。音のボキャブラリーは増えていくけど、それが上手く出せなかった。初めて外国語を習い始めた感じ。しかも、一度出した作品は一生残ってしまうでしょ? そんなプレッシャーもあって悪戦苦闘した記憶があります。そうやって悩みながら完成させたのがインディーズからリリースした『オーコンプード』と『ダンシング・シヴァ』でした。でもね、この2枚を今聴き返して思うんですけど、まだ技術的には拙かったけど、今と変わらない自分らしい“核”が存在しているんですよ。
 ええ、そこに小林さんの“ルーツ”を感じたんです。この2作はどのように曲を作っていったのですか?
 この頃は、まだ曲に1つのストーリーを描けなかったので、浮かんできた断片的なアイデア達をどうにか繋げ形にしていきました。だから、この頃のアムバムって“芯の部分”よりも“周りを覆っているアイデア”の方がおもしろかったりするんです。
 なるほど。
 あの頃は、音楽が大好きだけど“何のためにしているのか?”が本当にわからなかった。あのバンド・サウンドが好きだから採り入れて、それをまとめ曲を作りライブがしたい。ただそれだけでした。だから、インタビューで「小林さんにとって音楽とは?」と訊かれても、満足できる答えが出せなかった。自分の核心に迫った意見を伝えたかったけど、それが見付からなかった。「皆に幸せになってもらいたいから」と答えるのは何か違う気がするから。音楽的にもそうですが、自分なりの意味を掘り下げようと葛藤していました。丁度『ダンシング・シヴァ』をリリースして、バンド“小林太郎とイエスマン”を結成した時期でしたね。
 なぜもう一度バンドをやろうと?
 デビュー前ずっとバンドをやっていたから、俺にとってソロの活動の方がイレギュラーだったんですよ。だから、ソロで勉強したものを持ち込んで“もう一度バンドをやったらどうなるか?”を試したかったんです。 
 そこでどんなことを得ましたか?
 実りある時間を過ごせたし、メンバー全員曲が書けたので音楽的な相乗効果も得ました。でもね、ソロであれ、バンドであれ、演奏形態はフォーマットにすぎないと気付いた。もっと“自分の核”を濃くしっかりさせないとダメだってね。だから、このままバンドを続けても、音楽に対する葛藤が解決しないと思って、バンドを一旦終わらせることしました。
 なるほど。
 人はそれぞれの個性があります。俺の場合、周りにいる人の影響が自然に音に出るんですよ。そういった外部的な影響を受けても、曲がらない“強い芯”を作り上げる必要があった。その後も“どうすれば答えが見付かるんだろう?”とずっと悩み続けましたけどね。
 いつ頃にその答えがわかったんですか?
 実は未だわかっていないんです。でも、ずっと悩み続けたら“これだけわかんないなら死ぬまで一生わかんないだろう”と悟ることができたんです。それから楽になったし、今までの苦労が肯定できるようになった。悩みながら音楽していた時期も「『オーコンプード』良いね!」とか、「ライブ勢いがあって最高だよ!」という意見を人からもらえたし、彼らの反応を思い出した時に“自分じゃわからない良さがあるし、一生懸命やればそれが伝わるんだ!”と全て前向き受け止められるようになったんです。
 そうやって完成したのが、12年のメジャー1stEP『マイルストーン』だった。
 ええ。この頃から、内側の“ブレない自分”が自然に出せるようになりました。「飽和」みたいなストレートなロックから、「白い花」みたいな感情的なバラードまで、歌とギターを使ってね。たとえ“正解”がわからなくても、その音が“今の自分らしいもの”として肯定できるようになりました。

小林太郎\SPG_0649.jpg

“探していたもの”は、ずっと昔からそこに有ったっていう

 アルバムを経る度に日本語の歌詞の世界観がより深みを増していきましたね。
 嬉しいです。でも、実は“絶対日本語で歌ってやる!”っていう拘りはないんですよ。
 そうなんですか!?
 ええ。高校の頃エルレガーデンに憧れて、「俺もあんな風に曲を書きたい!」と思い、努力して英詞を書いていたくらいですから。日本語だとリズムに乗せて歌い難いですしね。でも、日本人だから上手く扱えないわけで、英詞の魅力半分も出せなかった。しばらく努力したけど、どうにもならなかったから日本詞で書くことにしたんですよ。俺の意見ですが、どれも平均的にできるよりも、一部分だけ飛び抜けた能力があったほうが絶対強い。だから、必死で英詞に挑戦するよりも、母国語の日本語を鍛えた方が武器になると思ったんです。 歌詞はどんなインスピレーションを受けて? 本はよく読まれます?
 昔は読書が全然好きじゃなかったけど、最近は新書と歴史書とかに興味があって、震災後は特によく読みました。確かに、『マイルストーン』や『トレモロ』の歌詞にそういった色々な本に触れた影響があるかもしれません。でも、あまり本を読まなかった『オーコンプード』や『ダンシング・シヴァ』の歌詞にも、変わらないらしさがあるので、それほど読書から影響を受けているわけではないかな?
 歌詞についてお訊きしたのは、『トレモロ』「愛のうた」の「今あふれた悪を飲み込む歌、世にあぶれた僕らを照らす歌」のように、作品を重ねるごとに、歌詞が“個と個”の距離感から、社会や世界という“外の世界”へ向かっている気がしたんです。
 それは『マイルストーン』以降、気持ちが凄くすっきりしているから。最近、イメージや感情を伝える技術がついていくようになったから。心持ちが晴れやかになって、自然と遠くが見えているんでしょう。余裕を持って音を楽しめているのが大きいですね。
 曲作りでは普段、歌詞と曲どちらから完成させますか
 曲ですね。最初は1曲のメロディに歌詞を乗せるのが本当に大変だったけど、最近はそれらを自分らしくまとめられるようになりました。
 『トレモロ』は、オープニング曲「フロンティア」やインタールード曲「饒舌」を含め、作品の世界観に『マイルストーン』とのリンクを感じるんです。『マイルストーン』は「弁舌」のインタールードを挟み、前半が激しく、後半に落ち着いた曲が並んでいましたよね?
 ええ。
 『トレモロ』は、アルバムにアップダウンの起伏が出て、曲のバラエティもより豊かになっていると思いました。
 色々なイメージに対して音で“遊べる”ようになりましたよね。
 そういった小林さんの“遊び心”を最初に感じたのが『マイルストーン』のインタールード曲「弁舌」だったんです。
 あれは、ガレージバンドで録ったデモをそのまま収録したものなんです。ピコピコのビートを作って、ギターと歌メロ入れてね。一度アルバム収録時にリアレンジをしたんですが、デモの方が良かったからそのままです。この曲をまたいで、レコードA面とB面みたいにアルバムの世界観が分かれているけど、その間にあっても違和感のないテイクになったかな? 確かに自由に音で遊べていますよね。
 新作『トレモロ』を制作する時に掲げたイメージ的コンセプトは?
 『マイルストーン』の出来は自分自身とても満足だったけど、アルバムを通して聴くとやや無軌道な部分があったんです。だから“自分が持っているものをストレートに出す”という前作のテーマはそのままに“その出し方”をより意識しました。『トレモロ』は俺のメジャー初のフルアルバム。絶対に“自分の名刺代わりになる一枚”にしたかった。だから、初めて自分を自然に表現できた、『マイルストーン』の俺らしい雰囲気を持たせたかったんです。この2作に共通性を感じたのは間違いじゃない。延長線上にあるものですから。
 『トレモロ』はアレンジを含め曲順がとても緻密に練られていますね。
 「フロンティア」で始まって、インタールードの「饒舌」が真ん中、「星わたり」は最後という、漠然としたイメージはありました。でも、それらを繋ぐ曲の並びは結構苦労したんですよ。
 前作は、バンド・アンサンブルを意識した強固なサウンドでしたが、本作は曲に対して柔軟に異なった音作りがなされていますね。
 “鳴っている音”を形にする作業はこれまでと変わらなくて、一番変わったのはレコーディング・スキルでした。レコーディング、ミックス、マスタリングという作業を通して“この機材を使えばこうなる!”という確信が持てたんです。それまでは知識がなかったから、イメージに上手くアプローチできず、そのモヤモヤが葛藤に繋がっていった。でも、今回は抱いているイメージに技術でアプローチしてちゃんとまとめられた。納得できるイメージだけを詰め込んでね。それらが奇跡的なバランスでまとまっている。本当に理想のイメージ通りになった。“俺=『トレモロ』”って皆に印象付けられるものになりました。
 ちなみにタイトルのトレモロはどういった意味が込められているのですか?
 タイトルは、音に揺れの効果を作り出すトレモロ・エフェクターからきています。俺の音は心の中から溢れてくるもので、自分という存在は音を伝える“効果=エフェクト”でしかないんです。俺の音は、中の魂から激しく揺れながら出るものだから。そういった意味で、揺れ系のトレモロって俺みたいだなってね。そう思って付けました。
 「フロンティア」や「輪舞曲」といった攻撃的なナンバーは実に小林さんらしいですが、「艶花」や「ナユタ」といった抑揚感のある楽曲が、作品に絶妙なコントラストを作り出していますね。
 「艶花」「目眩」「ナユタ」の雰囲気は、あの頃頭の中で一番鳴っていたもので、風呂に入っていた時に鼻歌で自然に浮かんだんです。本当に自然に形にできました。逆に激しい曲調の「輪舞曲」や「インダストリアル・レディ」は、バンド編成のライブをイメージして書きましたね。
 前作よりも曲のアイデアがより明確に打ち出されていますね。
 これは、共同アレンジャーとして参加してくれた宅見将典さんの影響が大きいです。彼に曲のデモを聴いてもらい、打ち合わせをしながらパーツを濃くしていきましたから。俺は楽典の知識がないんです。今まで音の度数という概念を知らなかったくらいで、最近サス4の意味を知ったくらいですから(笑)。そんな状態だったから、これまでイメージした音にアプローチするのに凄く時間がかかったんです。でも、宅見さんが協力してくれたことで、考えているイメージに理論的にアプローチする方法が見えた。『マイルストーン』が2ヶ月、『トレモロ』が1ヶ月半で完成したことを考えても、凄くスピィーディに作業が進みましたね。あと、レコーディングに携わった全ての人達が“出したいイメージ”を理解してくれ、一人で到達するには遠過ぎる距離を、皆が協力し合って埋めてくれたのも大きかった。とても感謝しています。 
 どの曲も、イントロ部のギターに小林さんらしいしっかりとした個性がありますね。
 “自分の居場所”ですからね。皆にしっかりと“俺の思っているイメージ”を伝えなくちゃいけないから。歌のメロディが曲の“表側”だとすると、ギターパートって“裏側”だと思うんです。でも、その部分はとても大事。同じ有名曲をカバーしてもボーカリストが違うだけで、その人のオリジナルみたいに聴こえるでしょ? 表にある“曲の個性”って、盤石なようでも実は揺らぎ易い。だから、自分らしいギターを弾いて、曲の裏側を強くするのが大切なんですよ。
 その表と裏のリンクが年々より強固になっていますよね。
 俺には“揺るぎない自分”を打ち出す選択肢が、歌とギターしかないですからね。昔はそのバランスに苦労したけど、今は駆け引きが自由にできている。リフ、アルペジオ、エフェクターの使い方といった、具体的な選択肢も明確に見えています。その中でも“究極の自分らしさ”を表現する場所がイントロなんです。もう“100%小林太郎”って感じ!
 イントロもそうですが、小林さんのリフにはギタリストとして天賦の才を感じさせる“きらめき”がありますね。
 リフは命ですからね! 本当に昔から魂を込めています。だから、「歌凄いね!」と言ってもらうよりも、日頃の努力が報われたようで嬉しいですね。
 自分らしいリフとは?
 “ギタリストっぽくならない”ことかな? 漠然としたイメージで「ロックっぽく弾いてよ!」と頼まれた時に、簡単に出てこないものが理想。そんなの死んだも同然だし、意味がない。あとは、皆が曲を覚えられて、彼らの心を鼓舞させる“何か”を入れたいと思っています。それがないとリフじゃなくて、ただのフレーズになってしまうから。
 本作ではエモーショナルなギターソロが増えましたね。
 実はギターソロは宅見さんなんです。
 そうなんですか!?
 ええ。自分は“俺のソロを聴け!”ってタイプじゃないんで。それに、自分より凄いソロを弾く人は沢山いるし、プロの世界では尚更そうでしょ? だから、その部分に秀でた人がソロを弾いた方が良いんです。宅見さんは本当に熱いソロを弾いてくれました。リフやボーカルは自分の武器なんで、そこは入魂テイクを入れましたけどね。
 リード曲「答えを消していけ」は“嫌なんですよこんな文字数式は”や“消して消して”と1つのワードを繰り返すことで、強烈なメッセージを作り出していますね。
 この曲は最後に完成したもので、実はアルバムに入るかもわからなかったんです。個人的に大好きだけど、ちょっとヘヴィ過ぎかなとも思っていたので。これまでは、詞の世界を映し出したストーリーを伝えようとしていたけど、今回は1つのフレーズを続けることで、その感情を強調させたかった。そういう意味で新しい挑戦でしたね。曲の構成自体は結構シンプルにロックしている。その“ストレートさ”がリード曲にピッタリだったんでしょうね。
 どの曲もリードになれる力強さと生命力を持っていると思いましたが、中でも「輪舞曲」の凄まじいボーカルと鋭いリフの展開は特に圧巻でした。
 かなりロックしてますよね。今回の曲って、どれもイメージに合わせて違和感なく楽しめて歌えたんです。「艶花」や「星わたり」は、デリケートな部分があるんで、歌詞と向き合いながら色々と歌い方を変えていきました。逆に「輪舞曲」は、最初から“これしかない!”と確信が持てる明確なイメージがあったんで、これは録り始めてほぼ1テイクでOKだった。もの凄く魂を込めたテイクだから、あれは何度も出せないです。“会心の一撃”という感じ。
 「暁」のメロディ、曲調、歌詞の内容は、実に小林さんらしい世界観ですよね。
 この曲で大事なのが歌詞の“門出”と言葉で、大きな節目を迎えるにあたって、前向きでありながらも、どこかに葛藤があって…。という、気持ちの揺らぎが出せたと思います。
 最後の「星わたり」はなぜアコギのアレンジで静かに終わろうと?
 デモの段階で既に決まっていたものなんですよ。「星わたり」は『オーコンプード』よりも前に書いたもので、上京前18歳の時に作った最初期の曲なんです。ゴーイング・ステディの「銀河鉄道の夜」を聴いて“こんな曲書きたいな!”ってね。この曲だけは、アレンジをシーケンスやギターを含めオリジナルのままです。ギターソロも含め一切変わっていません。書き上げた時から“ここに自分の核がある!”と感じていた思い入れの強い曲なんです。いつか必ず収録したいと思っていましたね。今回入れる際に、昔と今で気持ちに変化があったら歌詞を少し変えようと思っていたけど、改めて聴き直したら全くそんなことなかった。これまで色々あったけど“あの時の気持ち”は、ずっと変わらずに持ち続けてこられたと思うと、感慨深いものがあります。童話の『青い鳥』じゃないけど、“探していたもの”は、ずっと昔からそこに有ったっていうね…。この曲で終われて良かったな。
 小林さんのメイン・ギターと言えば、白いVシェイプ・ギターの印象が強いですね。
 昔ギターの先生の家に遊びに行った時、ふざけて彼のグレコVを抱えて鏡を見たらとても似合っていたんです。それからVに興味を持ち始めました。でも、グランジが好きだから、ジャガーやムスタングみたいな“ベッコウ柄のVがあればいいのに!”って思っていたんですよね。今のVは、地元浜松の“ソニックス”という楽器屋に作ってもらったもの。気さくな親父さんで、「ヘッドにブランド名入れるとダサイから裏にしたぜ!」って言っちゃう本当に粋な人。見た目が気に入ってライブで使っていて、気付いたら皆に認知されていました。他に65年製のフェンダー・ジャガー、90年後半フェンダージャパンのムスタング、ジェームス・トラサルトのエスクプローラ・タイプを持っています。『トレモロ』は、これらのモデルと借り物のテレキャスターやレスポールを使いました。ギター自体に興味があるんですが、『マイルストーン』と『トレモロ』のジャケットでこのVが出ているから、“V=俺”みたいなイメージになっちゃいましたよね(笑)。ジェームス・トラサルトのエスクプローラ・タイプは「答えを消してゆけ」で、「暁」のリフはレスポールのセンターP.U.で弾いて「フロンティア」はテレキャスター・シンラインですね。歪みエフェクターは、ソルダーノをエミュレートしたAMTエレクトロニクスのS1プリアンプです。
 3月からはツアーもスタートしますし、今年は小林さんにとって大きな飛躍の年ですね。
 自分の世界が今ももっと広がっているし、現在と過去の音を自由に出せるようになっているから、もっと楽しくなってきましたね。音楽あってこその俺だがら、もっと成長して音楽に恩返しできる人物になりたいです。

Interview by TAKAHIRO HOSOE

小林太郎 ツアー2013『トレモロ』
■2013年3月2日(土) @大阪・シャングリラ

■2013年3月3日(日) @名古屋・エルフィッツオール
■2013年3月9日(土) @東京・クラブクアトロ


tremolo.jpg
トレモロ
キングレコード KICS-1859 発売中 2,800円


http://www.kobayashitaro.com/

NON'SHEEP special2 ライブ機材レポート

satotago.jpg
L to R:佐藤雄駿(vo,g)田子剛(g)

 06年のデビュー以後、佐藤雄駿による死生観をモチーフとした文学的な歌詞、そしてキャッチーな楽曲で意欲的な活動を展開してきたギターロックバンド、ノンシープ。現在発売中のPlayer2012年12月号では佐藤雄駿と田子剛の2人へインタビュー取材を敢行。最新作『悪魔の飼育』へ到達するまでのエピソードや、プレイアプローチのことなどをたっぷり語っていただいているのでぜひお読みいただきたい。なおNON'SHEEPについてよく知らないというひとは、ぜひhttp://ymmplayer.seesaa.net/article/299885970.htmlをチェックしてみてください。

nonsheeplive.jpg

 デビュー当時から卓越した演奏技術を備えたバンドで、その楽曲といいプレイスタンスといい、ギターロックバンドと軽々と書いてはみるものの何処か枠にしっくり収まらないところのあるバンドです。今年は佐藤雄駿(vo,g)が小説家でデビューするというサプライズもありました。単にステレオタイプの概念ではなくて、様々な“死”への捕らえ方、もしくは捕らわれ方というか、そういうのに取り憑かれた様々な主人公が登場する短編小説集となっており、作品にもよりますが意外とその描き方は軽快でありユーモラスです。予定調和的な結末に行かないところも彼ならではという気がします。この小説が発端となり、この本の購買特典として同名のソロEPも発表されたのですが、この一連の連作としてなんとノンシープも同名の新作を完成。NON'SHEEPの『悪魔の飼育』は、田子剛のアグレッシブなドライブサウンドをフィーチャーした新境地。ピック弾き、指弾き、タップング、スラッピングなど、様々なギタープレイを聴かせており圧巻です。


NON'SHEEP「悪魔の飼育」全曲試聴

 さて本誌では掲載しきれなかったのですが、『悪魔の飼育』ツアーの西川口ハーツ公演でNON'SHEEPの弦楽器を撮影してきたので(額賀君、ごめん!)、ここで彼らの愛器をご紹介します。

tagost.jpg
田子剛 FENDER Eric Clapton Storatocaster“Blackie”

 NON'SHEEPのリードギタリストである田子君が近年メインギターとして愛用し続けているのがエリック・クラプトンのシグネチャーストラト。ヘッドストックにクラプトンのサインがプリントされるとともに、ブラック・フィニッシュのモデルに関しては“Blackie”の文字も入れられています。世界に絶大なファンを持つクラプトンだけあり、これまで様々なブラッキーが現在にいたるまで市販化されているわけですが、本器はレースセンサー・ピックアップを搭載した初期型モデル。ローノイズのサウンドであり、田子君の繊細な指のタッチに対してリアルに反応してくれる1本です。またメイプル指板が好みという点においても田子君の理想に近かったようですね。Playerのインタビューで『悪魔の飼育』はとりわけブラッキー1本でプレイしたかったという旨を語ってくれております。ちなみに初代ブラッキーは88年に発売されたのですが、本器はCNシリアルであることから90年代製のようですね。

satojg.jpg
佐藤雄駿 FENDER American Vintage'62 Jaguar

 これまでアメリカン・デラックス・テレキャスターを愛用してきた佐藤雄駿ですが、『悪魔の飼育』のレコーディングにおいて田子君が歪みのサウンド主体でアプローチしたことにより、シャープなトーンを産み出すジャガーをプレイするようになりました。本器はオリジナルのラージヘッドストック仕様、ピックアップにおけるポールピースの磁界をコントロールする“ヨーク”(ギザギザ状のパーツ)を擁したシングルコイル、ジャガー最大のトレードマークであるフローティングトレモロを搭載するなど、62年製ジャガーをリイシューしたヴィンテージシリーズの1本。独特のコントロールシステムを備えており、実に多彩なサウンドメイキングが可能なのと、比較的パワフルなシングルコイルサウンドが魅力です。62年のデビュー当時はフェンダー・エレクトリックギターのトップ・オブ・ザ・ラインとして位置づけられていたモデルでもあります。

watanabejb.jpg
渡辺弘尚 FEDNER American Standard Jazz Bass

 長く空席だったNON'SHEEPのベーシストの座に就いた渡辺弘尚は、4人の中で特にオーディエンスを煽るステージングが圧巻ですね。『悪魔の飼育』においてはユニークなフレージングとプレイアプローチで、新たなNON'SHEEPのバンドサウンド構築に大きく貢献したのではないかと。そんな渡辺がプレイしていたのは02〜03年と思われるアメスタのジャズベース。一見レリック仕様と思うほどの貫禄ですが、御本人に聞いたところ、経年変化で剥がれたものと意図的に剥がれてしまったものがあるのだそうです。肝はピックアップで、カスタムショップ製のものに交換されており、トーンノブをプルするとピックアップの回路が並列から直列に切り替わるブーストスイッチが搭載されているのだそう。また、現在ブリッジをオールドタイプに換えようと企んでいるのだそうです。

 なおドラマーの額賀康孝は、最新作『悪魔の飼育』のレコーディングでラディック・ドラムセットと主にジルジャンのAカスタムのシンバル類でプレイした模様。4分打ちのダンサンブルなビートからどっしりとしたミディアムナンバーまで、言わずもがな彼の歯切れの良いドラミングもまたNON'SHEEPの要であります。『悪魔の飼育』を引っさげての全国ツアーもいよいよ終盤に。ぜひ都内近郊の方、ライブのほうチェックしてみてください!

NON'SHEEP Live Schedule
■11/9(金)渋谷club 乙-kinoto-
w/ butter butter / SAMURAI JACK UNIVERSE / ジョゼ / 夏の芽 /他
http://kinoto.jp/

ツアーファイナルワンマン!
■11/25(日)渋谷O-CREST
OPEN 18:30 START 19:00
前売\3000 当日\3500(DRINK別)
http://shibuya-o.com/

http://nonsheep.com/

akumaj.jpg
ノンシープ
悪魔の飼育
ストックファーム CD
SFCD-002 9月19日 1,000円

2012年11月8日


須藤寿 “GATALI ACOUSTIC SET”を語る

1.jpg

 10月2日(火)発売のPlayer11月号では髭のフロントマン・須藤寿によるソロプロジェクト“須藤寿 GATALI ACOUSTIC SET”のインタビューを掲載! 今年2月の初ライブをレポートするなど(http://ymmplayer.seesaa.net/article/253246084.html)、発足当初から動向を見守っていましたが、9月26日(水)にリリースされる1stアルバム『The Great Escape』がこれまた素晴らしい作品。髭の楽曲で言えば「ダイアリー」の白昼夢感、「サンシャイン」のトリップ感、「Electric」のディープな酩酊感…それらすべてが詰まっているようでいて、そのどれとも異なる須藤寿の世界が堪能できる仕上りになっております。

本誌のインタビューでは発足からのメンバーである長岡亮介(g)とgomes(key)の両名も迎え、ややマニアックな切り口から『The Great Escape』に迫っておりますが、ここでは須藤寿に“GATALI ACOUSTIC SET”の成り立ちとアルバムの概要を伺ってみました! 是非ともPlayer11月号掲載の本誌インタビューと併せてご覧ください!

2.JPG

自己完結するものじゃなくて
やっぱり他者との交わりで音楽が作りたい

 まずは基本的なところからお訊かせください。須藤さんが髭以外のアウトプットを設けようと思ったのは?
 それはね、ずっと思っていたんですよ。2008年頃からかな。髭とは別のプロジェクト…って言うと少し大袈裟なんだけど、まさしくアウトプットが欲しいとは思っていて。髭で出来ないことは当然あるけど、それを無理に追い求めるとバンド内がギスギスしちゃいますよね。あまりにそれは健康的じゃないし。“髭のボーカル”じゃなくて、“須藤寿”として表現出来ればとは前から考えてたんです。
 そういうストレスなり、バンド内の閉塞した空気は、今までだと外部から髭に新たな風を吹かすことで解決してきましたよね。
 そうですね。だからソロプロジェクトとして自分の中で明確になったのは長岡とゴメスに会ってから。…だから2011年、本当に去年の話ですよ!
 着想からがメチャクチャ早いんですね(笑)。
 実際に長岡と初めて会ったのはもっと前ですけどね。髭のリキッドルームでのライブ(08年7月)を観に来てくれて。勿論僕は東京事変の浮雲として知ってはいたけど、そこで初めて挨拶したんですよね。それから暫くして、去年ですね。僕と長岡、gomesの3人で飲んで。その時に確信したんですよ、“この2人となら、俺がやりたいことを任せられるな”って。
 そもそも3人で飲もうと須藤さんから提案した時点で“この2人とやりたい”って思いがあったんじゃないですか?
 んっとね、長岡と知り合ってからも、取り立てて場を設けて酒を飲むっていう機会も無くて。gomesと最初に会ったの自体も去年かな。震災の直後、凄くACのCMが流れていた時期があったじゃないですか。そのときにFAB(gomesがボーカルを務めるバンド。現在は活動休止中)の「魔法のように」が使用されているCMがあって。そのとき“この歌、メチャクチャ良いな”と感動してしまって。その話を事務所の社長に話をしたら、“ボーカルの子、知り合いだよ。次の食事の機会でもあれば呼んであげるよ”って思いもよらず話が進んで。
 運命的ですね。
 
で、“その場に長岡がいたら素敵だな”と思って。それから暫くしない内に下北沢で3人で飲んだんですよ。その席で漠然と確信してしまったと言うか。
 そして、年明けにプロジェクト発足のアナウンス、2月には南青山CAYにて初の“須藤寿 GATALI ACOUSTIC SET”によるライブが行われたわけです。あの時は大半が髭のカバーと語り(MC)でしたが、オリジナルアルバムを作ろうという話は進んでいたんですか?
 それはメチャクチャ遅かったですよ。4月くらいだったかな? スタッフさんから“須藤くん、そろそろ本気でソロアルバム作ってみても良いんじゃないの?”って話が上がって。僕としてもやりたい気持ちはあったんだけど、“須藤寿”という個人名義より“2月にライブをやったメンバーも含めた形でやりたいな”と思っていて。もちろん僕の名前を打ち出して旗頭になりつつも、“長岡のギターとgomesの鍵盤じゃないと嫌だな”っていうのは明確でしたね。だから自分のソロを作るというよりも、僕を軸にした新たなプロジェクトって意味だったら面白いなって。やっぱり自己完結するものじゃなくて、他者との交わりで音楽が作りたいなってのは大前提にありましたね。それは昔からの考えで、ギター1本の弾き語りに抵抗があるのも、そういう理由だと思いますし。
 今回はすべてGATALI用に書き下ろした曲ばかりですか?
 僕は引き出しの中から引っ張ってきた曲も1、2曲ありますね。とは言っても完成形と言えるほどのものではなくて、歌詞なんてもちろん無かったし。“そう言えばあのフレーズは使えそうだな”ってパーツを持って来たくらいのイメージです。gomesは僕が歌うことを意識して一から作ってくれましたね。だってgomesが個人でやっている曲やFABの曲を聴いて貰えれば分かりますよ。「ハーイ!ゴメス!」みたいな能天気に明るい曲はひとつも無いもん(笑)。
 当初は2月のライブと同様、髭のカバーも収録させるのかなと思っていました。
 最初は僕もそういう気持ちでいたんですよ。寧ろGATALIのオリジナル曲を書くつもりは全然無くて。スケジュール的にそんな余裕も無いと思っていたから、はっぴいえんどやフォーククルセイダーズ、日本の音楽史に残る名曲と髭のセルフカバーをやればいいかなってくらいの気持ちだったんですよ。
 はいはい(笑)。
 “だったらこのタイトなスケジュールでも出来るかな”と思って。純粋にみんなでアレンジメントしながら楽しもうってくらいの気持ちだったんですよ。それが徐々に雲行きが変わってきて。ある日、ディレクターさんが“4曲くらいはオリジナルが欲しいよね”って。今思うと、その頃から不穏なものが忍び寄ってたんですよ(笑)。“まあ4曲くらいなら大丈夫か”と快諾して。で、次にディレクターさんに会ったときは“4曲じゃ中途半端かぁ。全部オリジナルだな。なっ!”と(笑)。
 巧みに導かれたわけですね。
 でもその頃には長岡とgomesとの繋がりも深いものになっていたし、曲は全然出来てなかったけど“まあ今の3人なら何とかなるか”って思えたんですよ。>>続きを読む

MO’SOME TONEBENDER『Strange Utopia Crazy Kitchen』

百々和宏インタビュー

mstb.jpg

8月2日(木)発売Player9月号のソフトウェア特集では“THIS IS MY PARTNER 〜ギタリスト愛用の1本を語る!〜”が進行中(※7月2日(月)発売の8月号ではありません)。トレードマークとも呼べるほど愛着のあるギターとの馴れ初め/上手な付き合い方/辿り着いたサウンドメイキングの極意などなど、長年連れ添ったパートナーについて、じっくりとお話を伺っています。ここでは特集用取材の際にお訊きした各アーティストの新作についてのインタビューを随時掲載予定! 渡辺俊美さん(http://ymmplayer.seesaa.net/article/273580789.html)SISTER JETのワタルS(vo,g)さん(http://ymmplayer.seesaa.net/article/277758869.html)第3弾は長澤知之さん(http://ymmplayer.seesaa.net/article/277812970.html)に続き、第4弾は敬愛するヤマジカズヒデさんとの対談を行った百々和宏さん(MO’SOME TONEBENDER)! 


MO’SOME TONEBENDER「Shining」

『STRUGGLE』という闘争を経て自由になったモーサムは、こんなにも激しく、楽しく、美しい。結成15周年だの百々和宏名義のソロアルバム『窓』を経由してだの…そんなファクターを一切無視するかのように、全曲がバラバラ、それでいて全方位へ振り切れた無敵の13曲。元来、作品毎に嗜好を落とし込んできたバンドではあったが、これほどまでにコンセプト/時流/過去の自らにさえ縛られていないアルバムは類を見ない。この日本のロック史に残る怪作はいかにして完成されたのか? 百々和宏(vo,g)に迫る。

ここまで統合性を意識せず
作ったアルバムも珍しいかな(笑)


 「Shining」や「Metaluca」、「ElectBoys」あたりは昨年の春〜夏頃にはライブで披露されていましたよね。前作『STRUGGLE』リリース以降も曲作りは断続的に行われていたのでしょうか?
 そうですね。“アルバム作るぞ”って感じではなく、常に曲作りは続けていて。出来たらライブで披露する。で、ライブで披露したら自分たちの手応えやお客さんの反応で見えてくるものもあるし…。それを踏まえてリアレンジ、イントロを倍にしてみたり、構成を変えたりとか。そういうのを繰り返すうちにアルバム1枚分の曲が溜まってきたというか。
 前作『STRUGGLE』は全曲通じて殺傷能力の高い音色だったり、シーケンスも重ためにものが多かったですよね。それと比較すると今回の『Strange Utopia Crazy Kitchen』は四方八方に散らかりまくり、迸りまくりの全13曲で。
 確かにここまで音色や統合性を意識せずに作ったアルバムも珍しいかなってくらい(笑)。スタジオの作業的には何と言うか…その場のノリでポンポン作っていく感じで。「ElectBoys」はタイミング的に『STRUGGLE』に収録することも出来る時期に完成していたんですけど、『STRUGGLE』は毛色的にシリアス…と言うかアングリーな面が強かったから。今回は制約のないアルバムなので、“何でも入れてやれ!”っていう感じでしたね。
 具体的にアルバムとして固める作業に入ったのは?
 えっとね。曲が出来て2、3曲まとまってきたらレコーディングっていうのを繰り返していたんですよ。だから今回曲作りも断続的なら録りも断続的に行っていて。集中的なレコーディング期間っていうのが無いんですよ。それが余計にとっ散らかったアルバムにさせたのかも知れない。その時々のムードがそれぞれに反映されていると言うか。言い換えれば、延べ1年半くらいレコーディングしていたような感覚はありますね。定期的にスタジオに入ってレコーディングっていう。だから最初の頃のタームはほとんど覚えてない(笑)。
 4月には百々和宏名義で初のソロ作品『窓』もリリースしたわけですが。これも『Strange Utopia Crazy Kitchen』と平行してレコーディングしていたということになりますよね。
 ですね、合間合間に。ソロを録り出したのが昨年の11月から今年の3月くらいだったので。
 良い意味で『窓』のフィードバックが無かったのは予想外でした。
 ゼロですよね(笑)。意識的に遠ざけたわけでもないけど、なんか“やっぱりモーサムはモーサム”って思いがあるし。ただソロと平行していたってのもあると思うんですけど、今回は凄く曲作りや方向性の部分は他のメンバー…主にイサム(藤田勇/g,prog)に任せた部分もあって。極端に言えばレコーディングに参加していない曲もあるくらいですし。
 ちなみに今回プリプロなり、デモをバンドで形にしていく作業は水野さんも含めた4人で行ったのでしょうか?
 そうですね。今回からドラムは完全に水野(雅昭/support)くんに叩いてもらっていて。レコーディングスタジオをとりあえず押さえて、その中でリハもやりながら、テンションが上がってきたらRECボタンを押して。そういうふうにラフな作り方をしたのが今回はとにかく多いです。
 イサムさんはライブ同様、ギターに専念しているのでしようか?
 ギターとシンセも結構弾いていましたね。彼がギターを弾けるので、極端な話“俺はこの曲弾かんでいいな”と思うことも多かったし。
 その冷静で客観的な判断はソロという作品/ライブにおいてもモーサムとは別のアウトプットが生まれたことが大きい?
 まあ、それもあるでしょうけど…。ぶっちゃけて言えば、レコーディングもモーサムが録っている上の階のスタジオで『窓』を録っている時期もあって(笑)。俺だけ“上の階で歌入れしてくるわ”とか抜け出したり。で、歌い終わってモーサムのスタジオに戻ったら1曲出来上がっていたとか。それくらい俺自身が力を抜いて臨んでいて。
 ちなみにイサムさんは録りでもスタインバーガーがメイン?
 そうですね。あれ1本で全編録っていたと思います。武井(靖典/b)もライブ同様にプレシジョン・ベース1本で…あいつが使い分けてるのなんか見たことないですね。シド・ヴィシャスか藤田かってくらいじゃないですか(笑)。僕はムスタングだったりテレキャスだったり。
 先日の“百々和宏とテープエコーズ”@風林会館でGIBSON ES-335を使用しているのには驚きました。
 ああ、実は持っていたんです。ライブでは怖くてなかなか登場する機会が無かったんですけど。
 しかもライブ中盤ではピグノーズにプラグインして、歪ませた音をマイクで拾うという。335からあんなジャンクな音を出している人は初めて見ました(笑)。ちなみにモーサムの録りで使ったりはしないんですか?
 色々と335を使うときは少しフォーキーな曲だったり、アルペジオを多用する曲で使用する曲が多いので。今回は使っていませんね。
 『STRUGGLE』では初めてマーシャルを使っていましたが。
 今回はそのスタジオにあるローランド JC120を使ったり。だから本当にその場のテンション、その場にある機材でっていう。なんかね、こだわるのも凄い嫌になったっていうか。
 その境地へは何がそうさせたのでしょうか?
 やっぱり自分の機材ってエフェクターも含め同じものを使っているので、飽きて来たわけじゃないですけど…感覚として予定調和感が出て来たというか。だから今回のレコーディングではそういうものも取っ払ったところでやってみたいと思っていて。スタジオにあるマーシャルに直で繋いで、JCも直でディストーションをフルにして鳴らしてみたり(笑)。なんか我ながらやりたい放題で、“こんなもんをメジャーで出して良いのかな?”って思うときもありましたけど。
スタッフ一同:(笑)。
 まあ曲によってですよ(笑)。
 “こういう作品にしたい”って指針を掲げることもなく。
 メンバー個人個人としてはそれぞれ思いもあったとは思うんですけど、僕個人に関して言えば、その場その場で閃いて生まれたものをなるべくダイレクトに純度の高いままで料理しちゃうっていうのがありましたね。そういう感じでやりたいなって。なんか…そうですね、まあアルバム作りを近年の国内ロックの音と真逆で行きたかったってのはありましたね。良い意味でのジャンク加減っていうか。あとソロ作で音色とかをこだわり過ぎたので、その反動もあったかも知れないです。ギターの音色を決めるのにも時間を掛けましたし、アナログテープを使って録ったり…そういうところにも傾聴して『窓』は聴いて貰えればなと思うんですけど。なんかモーサムはそういう指先でやり過ぎるよりも直感的かつ肉体的、その場のノリを重視すべきだとも分かって。まあ、少しまとまってないくらいの方が面白いので。
 「farewell party」は去年のリキッドでも演奏していましたが、全曲が出揃ったのは?
 今年の3〜4月くらいですかね。今回収録されなかった楽曲も単純に完成にまで至らなかっただけというか、なんか最後の最後は5分で曲を作って、スタジオでセッションしてって感じでしたね。結局今回はジャッジも何も無くて、その場の勢いで完成にまで至れば収録、これはもう少し練りたいと思えば今回は保留にしてっていうシンプルな。
 デモはどの程度固めて持ってくるんですか?
 まあ、人によりけり曲によりけりなんですけど。ただある程度デモと完成形がそんなにかけ離れたものでは無くなってきていますね。言い換えれば各デモのクオリティが上がってきたというか。
 ちなみに『窓』というソロ作を出したあとのアルバムが「Door」という曲で幕を開けるのは意識的なもんなんでしょうか?
 (笑)。このタイトルに関して僕は一切関与していなくて、メンバーにお任せしていたら「Door」というタイトルになってましたね。意味深な狙いとか他意は無い…と思ってますけど(笑)。ただまあ全部タイトルは英語にしようかくらいは話していたんですけど。

イサムのギターが
段々と俺に似てきている(笑)


 ちなみに百々さんが参加していない曲と言うと?
 「CatPark」や「24 hour fighting people」「communication」はそうですね。
 最新のアーティスト写真で言うと水野さんの存在感が凄いですもんね。“ヴォーカルかっ!”と突っ込みたくなるような。
 完全に顔で選びましたからね(笑)。
 『STRUGGLE』以降のライブで4人として固まってきたなって実感があるからこそですよね。
 そうですね。最近またライブが良くなってきていますよ。やっと年の差っていうか、お互いへの遠慮が無くなってきたことが大きいと思いますし。4人で音を録るのも気兼ねなくバシバシ出来ましたし。
 一応定位で言えば右がイサムさんで左が百々さんって感じでしょうか?
 エンジニアは結構こだわっていたかも知れないけど…どうなんだろう? 俺は今回そういうところもこだわっていないから(笑)。でもそういう一応そういう定位が多いかも知れないですね。
 基本的に今でもドロップDチューニングですよね?
 そうですね。だからライブで「Hammmer」(『STRUGGLE』収録)をライブで演奏するときは6弦をC、5弦と4弦をレギュラーの1音下げする必要があるのでモズライトを使ってるんですよね。
 と言うか「communication」で百々さん弾いていないんですね。アコギを重ねたり小技も効いているので、2人とも弾いているのかと思いました。
 いや、あれは完全にイサムオンリーなんですよね。
 百々さんから見て“ギタリスト、藤田勇”を敢えて訊きたいのですが。
 もともとイサムは“THEギタリスト”本当にオーソドックスなギターを弾く奴だったんですよ。それこそモーサム結成前はギタリストとしてバンドをやっていて、エリック・クラプトンやジミー・ペイジとか…そういう王道どころを押さえていた人間で。今からすれば想像が付かないと思いますけど(笑)。本当にスタンダードな理路整然としたギターソロを弾いていて、俺なんかは“古臭えなあ”とか思ってたんですけどね。それが段々とアヴァンギャルドな方向に進んでいって…。
 トリッキーとはったりの究極みたいになってますよね(笑)。
 でね、不思議なもんで最近は俺のギターと似て来ているような気がするんですよ(笑)。それはバンドでやっているところの面白さかも知れません。
 テレキャスとムスタングを使い分ける際の基準は?
 間奏でソロを弾くときは完全にムスタングですね。もうね、アームが付いているギターじゃないと不安なんですよ(笑)。もうね、16小節もあるギターソロだと半分はアーミングで誤摩化せば良いと思ってるんで(笑)。で、リフものとかはテレキャスかモズライトを使うことが多いですね。ムスタングよりもレンジが広いので。
 ムスタングのアーミングはチューニングが狂う弊害もあると思いますが。
 それは付き合っていくしかないですね。俺もこまめにメンテナンスに出しています、やっぱり自分でやるには限界があるので。ネックの調整や弦高も含めるとシビアな世界で、トータル的に見てくれる人がいるので“狂い出したかな”と感じたらメンテナンスに出すようにしています。
 ライブでツインギターになることを念頭に、音作りやプレイで変わったことってあります?
 …うーん、意識しなくてもライブ機材が俺とイサムではまったく違うので。俺はムスタングとフェンダーのコンボ、イサムはスタインバーガーとマーシャル。そこは意識しなくても棲み分けが成されていて、良い感じに出来ているので。イサムがどっしりとローの効いたリフワークを主体にして、俺はその上でガンガンいくっていうか。
 「born head dandy」のように百々さん作曲ナンバーでもシーケンスが入っている曲は、デモの段階から百々さんが入れているんですか?
 そうですね。でも「born head〜」に関してはシーケンスはほとんど抜いたんじゃないかな。生で全部置き換えていて、シーケンスは残ってないと思いますよ。ループは使っていますけど、録り音は生です。あっ、この曲ですね。JCに直で突っ込んでギターを鳴らした曲は(笑)。
 「Punks is already dead」のアーミングは凄いですね。
 この曲は俺とイサムの好き放題ですね。まさにアーム合戦でした。
 これ、イサムさんも弾いているんですね。百々さんが2本重ねてるのかと重いましたよ(笑)。
 いや、だから本当に似てくるもんなんですよ。自分でも“俺こんなフレーズ弾いたっけな?”って聴き返していて思うくらいですから(笑)。
 まさか「Anywhere(But Here)」間奏で聴けるLとRのハモりも2人で弾いているんですか?
 そうそう(笑)。“…ハモろっか?”って提案してみて。まあ折角2人ギタリストがいるんだし。
 ライブで聴けるのが楽しみです、是非向かい合って弾いてください(笑)。インストが3曲も入るのは久しぶりですね。
 最初からインストを念頭に作ったのは「24〜」とかですね。「Door」は1回歌入れまでしたんですけど、やっぱりインストが良いんじゃないかと。
 月並みな言い方ですが、ライブが楽しみですね。本当に最近のモーサムはステージが凄くなっているので。
 凄くなっているのか、際限無くやりたい放題になっているのか…。単純に演奏自体の精度で言えば退化しているような気もしますけど(笑)。
 実は結成15周年ですが…。感慨深さとか無いんですか?
 …無いですね(笑)。15年やったからと言って箔がついたわけでもないし、偉そうにふんぞり返れる位置にもいないし…って言い続けられることが実は楽しかったりするんですけど。未だに若手の活きのいいバンドと対バンできるのは楽しいし、大御所とセッションできる機会にも恵まれて。
 一昨年のARABAKIは凄かったですよね。これから対談して頂くヤマジさんはもちろん、チバさんにベンジーまで一同に介したステージだったわけですから。
 そう。そっちに行くと完全に末っ子になるんですよ。だから15年って言ってもまだまだだなって気はしてますよ。
 とは言え、同期のバンドはこの15年間で解散したところも多いじゃないですか。その中で紆余曲折を経ながらも、百々、武井、藤田のオリジナル・メンバーを含む形で、こんなにも刺激的な新作を聴かせてくれるって点においてモーサムは偉大だと思いますよ。
 同期のバンド…確かに少なくなりましたねえ。まあ、俺ら自身も“いつまで続くかなあ”と思いながら続けて来た15年でしたけど。
 でも『STRUGGLE』を経て、ましてこんなに暴れまくった新作が完成して。もうモーサムは解散しないバンドなんじゃないかと勝手に思っているんですけど。
 いやあ、それは分かんないですよ。というか、変な安定感は絶対に持ちたくないし。ある程度の緊張感が無いとやっている意味も分かんなくなってるし。ただこんなに肩の力を抜いて作ったアルバムは確かに初めてでしたね、うん。
 リリース・ツアーも10月に控えています。
 これはソロのときも含め、事ある毎に言っているんですけど“CDかライブで迷っているなら、まずライブに来い!”と。CDは友達から借りて聴けば良いし、僕がそういう音楽との接し方をしてきたので、偉そうに“CD買え!”とは言えないかな(笑)。
 じゃあ、変わりに言います。“CD買って、ライブに来い!”と。それでは対談に移ります。ありがとうございました!

momoyama.jpg
Photo by TOMUJI OHTANI

※近日、ヤマジカズヒデ×百々和宏 Special Talk SessionのAnother Takeも掲載予定です!
Interview by KENTA TOGAWA

MO’SOME TONEBENDER
Strange Utopia Crazy Kitchen
日本コロムビア 7月18日発売
初回.jpeg
初回盤 CD+DVD COZP-703〜4 3,780円
通常.jpeg
通常盤 CD COCP-37458 2,940円

ソロ.jpg
百々和宏

日本コロムビア 発売中 2,625円

Strange Utopia Crazy Kitchen Tour
9月16日(日)千葉県 千葉LOOK

9月22日(土・祝)宮城県 仙台MACANA
9月23日(日)新潟県 新潟CLUB RIVERST

9月25日(火)北海道 札幌BESSIE HALL

9月29日(土)広島県 広島CLUB QUATTRO

10月1日(月)香川県 高松DIME

10月3日(水)鹿児島県 鹿児島SR HALL
10月4日(木)福岡県 DRUM Be-1

10月6日(土)岡山県 岡山PEPPERLAND

10月7日(日)大阪府 梅田CLUB QUATTRO

10月8日(月・祝)愛知県 名古屋CLUB QUATTRO

10月13日(土)東京都 LIQUIDROOM ebisu
http://mosome.com/


2012年7月14日

長澤知之 『SEVEN』から迸る音楽の謳歌

nagasawa2.jpg

 8月2日(木)発売Player9月号のソフトウェア特集では“THIS IS MY PARTNER 〜私を支える個人的銘器〜”が進行中(※7月2日(月)発売の8月号ではありません)。トレードマークとも呼べるほど愛着のあるギターとの馴れ初め/上手な付き合い方/辿り着いたサウンドメイキングの極意などなど、長年連れ添ったパートナーについて、じっくりとお話を伺っています。ここでは特集用取材の際にお訊きした各アーティストの新作についてのインタビューを随時掲載予定! 渡辺俊美さん(http://ymmplayer.seesaa.net/article/273580789.html)SISTER JETのワタルS(vo,g)さん(http://ymmplayer.seesaa.net/article/277758869.html)に続き、第3弾は長澤知之さん(ファンの方が読めば“長澤くんらしいな〜”と思って頂ける内容になりました。是非お楽しみに)!

 6月6日(水)にミニアルバム『SEVEN』をリリースした長澤知之。鮮やかな全7色(曲)で描かれた本作は、各曲が独立した強さを持っている。しかし、それらすべてが分離することなく固い結びつきで流れていく様は、冒頭「あんまり素敵じゃない世界」で歌われる虹そのものだ。サウンド自体を捉えれば過去の作品よりも穏やかな印象を受けがちだが、日々の生活へ徐々に浸透していく言葉とメロディはやはり唯一無比。何より他者と音楽を紡いでいく喜びに目覚めた長澤が、至るところに確認できることが嬉しい。各メディアの取材を一通り終え、ややリラックスしたムードの中で長澤と話をした。


長澤知之「あんまり素敵じゃない世界」

等身大って言うと陳腐だけど
ありのままの僕が見て感じる世界を歌に


 一生付き合える全7曲なんですが。
 おっ、嬉しい! ありがとう。
 長澤さん自身にとっても一生歌える7曲なんじゃないですか。
 体力的に厳しくなるだろう曲はあるけどね(笑)。でも感情的にはフラットな面も強いし、確かにそういうところはあるかも。
 今回のアルバム、音を聴かせて頂く前の…クレジットに目を通した段階で嬉しかったことがあって。1曲目の「あんまり素敵じゃない世界」で佐藤洋介(COIL)さんがギターを弾いているという。
 ああ、なるほど。そう言ってもらえると有り難い。
 別に“長澤さん以外のギターが聴きたい!”ってわけじゃなくて、今まで頑なにギターは,自分で弾いていたじゃないですか。歌に次ぐ自己表現のツールとして。それを他者に委ねたっていうことが…。
 自分の中では極自然な流れで、難しい言い方じゃなくて軽く洋介さんに“ギターソロ弾いてくれない?”とお願いしていて。そしたら洋介さんも快くOKしてくれたんです。一応“こういう感じで弾いて欲しい”とは伝えたけど、洋介さんの良さが滲み出るようなギターを弾いてくれて。そこで音楽を純粋に楽しめたっていうのは今回大きいかも。同じように「幸せへの片思い」でも益子(樹/ROVO、DUB SQUAD)さんにギターを軽く入れてもらったりしたし。
 それこそ『PAPER STAR』(07年)の頃は考えられなかったですよね。
 うん、考えられなかった。それは単純に信じられる人が増えてきたこともあるけど、今回は自分以外の色が欲しくって。それを許せる、楽しめる余裕が自分の中で生まれたってことかな。『JUNKLIFE』(11年)を作り終えて、ある意味背負っていたものが降りたって気持ちもあるし。
 「捨て猫とカラス」や「はぐれ雲けもの道ひとり旅」のように、昔から原型のあった曲って今回はあります?
 昔のアイディアを詰め込むってのはあったけど、基本的には新しい曲ばかりですね。
 その所為か各曲が鮮やかで独立した輝きを持ちながら、しっかりと結束したようなところがありますもんね。タイトル『SEVEN』や、「あんまり素敵じゃない世界」の歌い出し“虹 僕は虹を刻む”のように今回の虹のイメージは早い段階で?
 うん。なるべくアルバム・タイトルは作品全体を象徴するような言葉、テーマになるものにしたいなとは昔から思っていて。『JUNKLIFE』だったらゴチャゴチャとした極彩色の中で、それぞれの個を放つような作品。『SEVEN』だったら1本のアーチを描く中で、1曲1曲がハッキリとしたヴィヴィッドな感じにしたくって。
 それは「あんまり素敵じゃない世界」が完成した後に見えた景色ですか?
 いや、僕の場合は先にテーマやタイトル有りきで作っていくので。もちろん1曲目は切り込み隊長として全体を象徴するような曲になればとは思うけど。
 と言うか、ちゃんとテーマみたいなことを喋ってくれる人って珍しいです。そういうことを訊くと“無い”とはね除ける人や“聴いてくれた人が付ければいい”ってパターンも多いですよ。
 へえ〜、不貞腐れちゃうのかな(笑)? 寧ろ“テーマがないことがテーマだ!”みたいな? 少なくとも僕はそんなタイプじゃないけど。『SEVEN』ってタイトル、テーマを付けたからには最初に誤解されないように歌い出しを“虹”にして。だから「あんまり素敵じゃない世界」は早い段階で完成した『SEVEN』のテーマソング…テーマソングって響き滅茶苦茶ダサいな(笑)。
 (笑)。でもつくづく素敵な歌詞ですよね。締めの“まだあんまり素敵じゃない世界で”の“まだ”に救われます。
 うん。なんか漠然とハッピーエンドを感じさせる歌にしたくて。確かに“まだ”が無いと世の中を憂いているだけの歌になるからね。そういうふうに世界が良くなると信じていた方が楽しいし、音楽をやることも楽しい。救われるって言葉にしたくて。等身大って言うと陳腐だけど、ありのままの僕が見て感じる世界を歌にした感じです。
 話は遡りますが今年1月の「ライド6」からバンド・メンバーが一新されたわけで。『SEVEN』もそれに伴って多彩な参加陣です。単純に新たなメンバーと作品やライブを作り上げる新鮮さって感じてます?
 うーん、もちろん分かってくれてるとは思うけど…やっぱり初対面の人のいきなり和気藹々と出来る人間じゃないから(笑)。始めはどう話しかけて良いかさえも分からないし、まして皆さん僕よりも年上のベテランだし。“こういう感じでお願いします”とは言うけど、ただ伝えることに時間はかかって…そこには最初苦労したかな。でも一緒に音を鳴らすと単純に“カッケー!”って思えるし。そうなってからは早いですね、イメージを伝えるのも。
 引き続き須藤さんはベース、ドラムで参加していますね。最も長澤さんの抽象的なイメージを汲み取ってくれる存在ですか?
 いや、寧ろ逆かな(笑)。凄く理性的に数学的に考えてくれるから、僕に足りないものを補ってくれる存在。そういう意味で有り難いんですよね。僕の抽象的なイメージを汲んで、具現化してくるって面では益子さんだったかな。洋介さんもそうだけど、まったく音楽的じゃない説明の仕方…例えば“母胎の中にいる子供が聴いているような”みたいに無茶苦茶なイメージの伝え方でも形にしてくれる人で。
 そういう意味で周りの人との距離を縮める方法や早さにおいて、やっぱり昔とは変わりましたよね。
 自分で言うのもあれだけど少し変われたかな。ほんのちょっと成長したとも思うし。
 TRICERATOPSの吉田さんが2曲で叩いていますが、これは「ライド6」がきっかけですよね。
 うん。あのときに“良かったらドラム叩いてくれませんか?”ってお願いしたら引き受けてくれて。トライセラをずっと聴いてきて吉田さんのドラムは好きだったし、何よりその場にいてくれるだけで周囲を和ませる魅力のある人で。やっぱりレコーディングの現場で嫌な思いはしたくないから。
 そりゃそうです(笑)。
 出来れば和やかにやりたいし。で、吉田さんは色んなパターンが叩けて、パワフルだし。その上で思いやりがある…そこが僕にとって魅力的だった。
 TOKIEさんはバンド・メンバーとして「ライド6」でステージを共にしていましたが。
 最初はさっきの“何を話していいのか分からない”の究極だった(笑)。やっぱり女性ってのが上乗せされてるし、接点も今までなくて。でも今回はTOKIEさんの方から“一緒にやらない?”と声をかけてくれて。それが嬉しくて…あっ、でも嬉しかったからこそどう伝えて良いか分かんなくて。ライブをやり終えてから徐々にコミュニケーションは出来るようになったかな。

nagasawa1.jpg

ビートルズをコピーしていた頃みたいな
原始的で純粋な楽しさがありましたね


 多くの人と編み上げることで、自分の思いもよらない方向へ転がることを望んだ面も強いんでしょうか?
 そうですね。考え方を変えたのは、自分が聴いてきた、自分の中にある音楽のバパラエティは絶対に信じているんだけど。他の人が観てきた景色や経験、育まれてきた音楽も素晴らしいものだと思えるようになったし。だったらその色も自分の中に投影しないと勿体無いし、きっと面白いなと思って。
 じゃあ基本的に演奏は各プレイヤーにお任せで。
 うん。“大体こういう構成でございやす!”ってお渡しして。その人なりの解釈で染めてくれても良いと思えたし。
 最も脳内完成予定図から離れた曲ってどれですか? 勿論良い意味で。
 「幸せへの片思い」かな。益子さんのシンセイザーが素敵で。…益子さん、実は自分にとっての第一印象があまり良くなくって(笑)。正直、“この人と一緒に出来るかな…”と思っていたくらいなんだけど。凄く柔軟な方で、僕の出したい空気感も見事に音にしてくれて。本当に感謝です。
 あらきゆうこ(ds,per)さんとは以前から面識はあったんですよね。
 ゆうこさんは吉田さんと一緒で、人間としての雰囲気が柔らかな方で。いてくれるだけで現場の空気を和やかにしてくれるんですよね。そういう場だと意見交換も活発にやりやすいし。発想もリラックスして生まれるし、とても楽になれる存在ですね。
 「静かな生活」「幸せへの片思い」、遡るとシングル『カスミソウ』収録の3曲もアコギを主体にした曲も目立ちます。
 自分の中では昔からそうですけどね。「ベテルギウス」もアコギ+ピアノだし。結局僕はバンドには憧れていたけど、根は弾き語りのスタイルだから。シンガーソングライターとして+αってイメージは今もある。ギター1本の弾き語りで通用するような状態で、それに何か彩りを加えていく。それは凄く生々しいし、自分自身好きな形で。


長澤知之「カスミソウ」 2012.1.15 Live Ver. (ライド6 at 新宿BLAZE)

 獏とした訊き方ですけど、今回フラットに楽しめたんじゃないですか?
 うん、色々と時間もかけたけど、その分楽しかった。
 楽しくなかった時期ってあるんですか?
 『JUNKLIFE』を作っているときは楽しくなかったよ。凄くイライラしていたし、本当にフルアルバム作るってことは、それほど精神を摩耗していくことで。楽しむって余裕は無かったなあ。個人的にミニアルバムが好きってのはそういうことで。フルアルバムを作るときは、それこそ『JUNKLIFE』じゃないけど、頭の中で色んな感情が入り乱れて。
 じゃあ余計に今回はその反動があったと。
 そうだね。曲を作り始めた段階から“今回は音楽を楽しむ作品にしよう”って思いから転がっていって。本当に初めてビートルズをコピーしていた頃みたいな原始的で純粋な楽しさがありましたね。
 冒頭に僕が伝えた“一生付き合える”っていうのは、そういう空気が伝わってきたからかも知れません。年齢や精神的コンディションを問わず、常に聴き続けられるムードがあるような気がします。
 そうだとしたら嬉しいです。ありがとうございます。
 いえいえ、こちらこそありがとうございます(笑)。正直、長澤知之という存在が儚く思える時期もあって。ライブを観る度、新作を聴く度に“これが最後なんじゃないか…”っていう漠然とした不安がありました。でもここ最近のライブと『SEVEN』は凄く頼もしい。
 まあ“いつでも辞めてやるよ!”って気持ちでやっていた時期もあるからね、実際(笑)。
 だからこそ「バベル」の“これからも続いていく”感じがするラストが好きです。
 「バベル」は希望の歌ですね。でも「センチメンタルフリーク」や「決別」は前向きとは言えない曲だし、やっぱり人間だから揺れるし、浮くし沈むし。そういう自分を含めて「あんまり素敵じゃない世界」になるなあと、人生は。
 個人的には「決別」が一番好きです。展開も勿論、歌詞に初聴きのタイミングとがっつりシンクロしてしまいまして…。
 ありがとう。僕の音楽の味方なんだなあって感じる。
 まだ敵/味方っていう考えはあります?
 ないことはないですよ。でも周りの人が信じられるようになったし、酒も呑めるようになったし。関係性も積み重なりを感じると素敵なもんだなと思うし。
 そうやって変わっていくことで、心境的に歌えなくなる曲も出てきそうですね。
 でしょうね。それでも好きだって言ってくれる人の為にライブで歌うことはあると思うけど、それは単純にステージで歌っているだけで…なんて言うんだろう、自発的な感情で“この曲を歌いたい”って思うことが少なくなってる曲もありますね。
 でも自分の曲に対してズレや違和感を感じられることって素敵じゃありませんか? それは成長の証しだと思うし、とても誠実な在り方だと思います。
 うん、それはそれで。そこまで真剣に考えてなくて、当人としてはボケーっとしてると こもありますけど(笑)。
 オフィシャルHPを見る限り、今回ギターも色々使っていますね。
 借りたりもしましたからね。この曲はこういう音の世界感を鳴らしたいなってときは、例えば「されど木馬」だったらテレキャスを鳴らしてみたり。その上に最近メインで使っているセミアコで柔らかい音を重ねたりとか。
 改めて長澤さんのギターって独特のムードが滲み出てますよね。一音だけ聴いても分かる自信ありますよ。
上村マネージャー:色気がありますよね。僕も今回から長澤の担当について、やっぱり初めて刺激される感覚が長澤のギターにはあると思います。うん、色気…って言われても気持ち悪いと思うけど。
 いやいや、ありがとうございます(笑)。でも表現方法としてギターに固執する気はまったくなくて。もっと自分の声が素敵になったらできることの幅も広がるかなって。例えばあそこにあるピアノとか他の楽器を弾きながら歌ってみたりとか。せっかく柔軟にできる環境だから、あまり限定はしたくない。
 “自分の声が素敵になったら”ってのが引っ掛かります。少なくとも素敵だと思っている1人として。
 でも“嫌い”って人もいるからさ。
 それは“素敵”の尺度にならないですし、誰にも嫌われない歌い手が素晴らしいとは思いませんが。
 うん。けどオセロで言うと、仮に63枚が自分の色になっていたとしても裏返ってない1枚ばっかりが気になる。どうにかして裏返してやりたいと思うし。
 “はいはいはい”とは流せない(笑)?
 なんか逆ギレみたくシャウトで攻撃したくなる(笑)。もちろん好きって言ってくれる人がいるのは嬉しいし、それこそ「あんまり素敵じゃない世界」みたいに自分でも自分の声が“大好きだ!”って思えるときもあれば、逆も当然あって。ただいつか年を取って自信が付いたら、何か他の音楽の伝え方も出来るんじゃないかとは思う。
 …うーん。そういう意味で長澤さんの理想的な歌い手って誰ですか?
 ジャニス・ジョップリンと井上陽水さんですね。特に陽水さんも歌声は独特じゃないですか。それを巧く音楽に昇華させて、大勢の人に愛されていることが僕にとって凄く頼りになる。
 そう言えばFM802の「MUSIC FREAKS」で、ねごとの蒼山幸子(vo,key)さんと「帰れない二人」をカバーしていましたよね。現在展開中の“Nagasa・Oneman7 Acoustic Ver."でもカバー曲をやっているようですし、10月から始まる“Band Ver.”も含めて楽しみにしてます!
 やっぱりアコギ1本で歌いたい曲ってのも段々と増えてきて。昔のようにバンド・セットの合間に弾き語りコーナーを設けるだけでは消化しきれなくなって。だから完全に分けることで、それぞれの良さも思う存分出せると思うし。
 特に今回『SEVEN』はアコギ1本で成立する曲も多いですし。
 そうだね。アコギ1本から生まれた曲ばかりだから必然的に。
 “まさかこの曲をアコギ1本で演奏するか!?”って面白さも長澤さんの場合はありますけど。「EXISTAR」や「死神コール」まで完璧にやってしまうわけですから。
 「死神コール」はお客さんからのリクエストだから内心ビックリしながら演奏していましたけどね。まあ完璧にやっているように見えたなら良かったです(笑)。

Live Photo by MAKOTO SUGITA
Interview by KENTA TOGAWA


sevenj.jpg
長澤知之
SEVEN
ATSUGUA RECORDS/オフィスオーガスタ
初回限定盤 CD+DVD 2,500円
通常盤 CD ATS-040 2,000円


「Nagasa・Oneman 7 Acoustic Ver.」
6/21(木)広島 Live Juke
6/24(日)札幌 CROSS ROADS
6/27(水)仙台 LIVE HOUSE PARK SQUARE
6/30(土)福岡 照和
7/1(日)高松 RUFF HOUSE
7/3(火)名古屋 TOKUZO
7/6(金)渋谷 duo MUSIC EXCHANGE
7/10(火)新潟 Live Hall GOLDEN PIGS
7/13(金)福岡 照和

「Nagasa・Oneman 7 Band Ver.」
10/1(月)名古屋・アポロシアター
10/3(水)福岡・DRUM SON
10/5(金)大阪・Music Club JANUS
10/8(月・祝)東京・新宿BLAZE


2012年6月29日

People In The Box 渾身の最新作『Citizen Soul』

citizensoul.jpeg

 遂にリリースされたPeople In The Boxニューアルバム『Citizen Soul』(CROWN STONES CD CRCP-40311 1,800円
(このスペシャルサイトで「ニムロッド」のPVがフルコーラスで観られます!)は聴きましたか? 毎回趣向を凝らした楽曲と波多野裕文による独特な歌詞の世界には驚かされ続けているんですが、『Citizen Soul』もまたもや驚愕の内容でありました。波多野裕文は相変わらず愛器ジャガーをプレイしておりますが、今回は同時にアコギが大活躍。さらに指弾きを重視したことでギターサウンドの暖かみは増しました。2月2日発売Player3月号のインタビューを読んでいただければおわかりかと思いますが、9割5分は指弾きなのだそうです。さらに福井健太もアップライトべースを導入していたり、山口大吾もバスドラのサイズを替えたりコパー製スネアを試すなどしています。

 People In The Boxの取材では毎度撮影にも協力していただいており、「またかよ!」って言われるんだろうなぁと思いつつも、今回もメイン機材を撮影させていただきました(メンバー写真も撮り下ろしです!)。インタビューページはモノクロでしたのでカラーで掲載してみます。

hatanojaguar.jpg
波多野裕文のFENDER Jaguar Photo by TAKAHIRO HOSOE
fukuijb.jpg
福井健太のFENDER Jazz Bass Photo by TAKAHIRO HOSOE
daicopper.jpg
山口大吾のPEARL Reference Series Snare Prototype(Copper) Photo by TAKAHIRO HOSOE

 波多野裕文のFENDER JaguarはU.S.ヴィンテージシリーズの1本で、ドットポジションマークの62〜3製をもとにリイシューされたもの。ただし波多野裕文はブリッジサドルをチューンオーマチック仕様に交換しています。またピックアップ・セレクターはビニルテープにて固定。福井健太のFENDER Jazz Bassはアメリカスタンダード・シリーズと思われる近年製の1本。スパゲッティロゴのヘッドストックが印象的。そして特筆すべきは山口大吾が使用したスネア。ドラムセットではPEARL Reference Seriesを愛用している彼だが、このスネアはシェルにコパー(胴)を使用したプロトタイプ。近年ではLUNA SEAの真矢がコパーによるドラムセットをプレイしていることで話題を呼んでいますが、本器もおそらくその流れでパールが試行錯誤を繰り広げているプロトタイプの1台かと思われます。胴なのでシェルはフィニッシュされたものではなくて、素材である銅そのものの色。木材を使用したシェルとは異なり、湿度などでのコンディションが左右されないメリットもありますが、重量のある素材ゆえに円柱形を保つのは実はかなり難しいことなのだそうです。まさにパールならではドラム製作技術の賜物と言えるスネア。その抜けの良いサウンドをぜひ『Citizen Soul』で体感してみてください。

 現在『Citizen Soul』release tourに突入中のPeople In The Box。全国ワンマンツアーがいよいよスタートです。東京公演千秋楽は昨年に続き中野サンプラザ! 衝撃のトリオサウンドを目撃せよ! その観応えは保証いたします。

People In The Box 『Citizen Soul』release tour
『Citizen Soul』release tour

2012/2/17(fri)浜松メスカリンドライブ
OPEN/START 18:30/19:00
adv.3,300yen door.3,800yen
[問い合わせ]JAILHOUSE:052-936-6041

2012/2/18(sat)熊谷HEAVEN'S ROCK VJ-1
OPEN/START 17:30/18:00
adv.3,300yen door.3,800yen

[問い合わせ]VINTAGE ROCK:03-5486-1099
2012/2/22(wed)横浜Club Lizard
OPEN/START 18:30/19:00
adv.3,300yen door.3,800yen
[問い合わせ]VINTAGE ROCK:03-5486-1099

2012/2/25(sat)札幌DUCE
OPEN/START 18:00/18:30
adv.3,300yen door.3,800yen
[問い合わせ]Mount Alive:011-211-5600

2012/3/1(thu)福岡BEAT STATION
OPEN/START 18:30/19:00
adv.3,300yen door.3,800yen
[問い合わせ]BEA:092-712-4221

2012/3/3(sat)高松DIME
OPEN/START 18:00/18:30
adv.3,300yen door.3,800yen
[問い合わせ]DUKE高松:087-822-2520

2012/3/4(sun)広島Cave-Be
OPEN/START 17:30/18:00
adv.3,300yen door.3,800yen
[問い合わせ]YUMEBANCHI広島:082-249-3571

2012/3/6(tue)京都 磔磔
OPEN/START 18:30/19:00
adv.3,300yen door.3,800yen
[問い合わせ]SOUND CREATOR:06-6357-4400

2012/3/8(thu)金沢van van V4
OPEN/START 18:30/19:00
adv.3,300yen door.3,800yen
[問い合わせ]サウンドソニック:076-291-7800

2012/3/9(fri)新潟CLUB RIVERST
OPEN/START 18:30/19:00
adv.3,300yen door.3,800yen
[問い合わせ]サウンドソニック:076-291-7800

2012/3/15(thu)仙台CLUB JUNKBOX
OPEN/START 18:30/19:00
adv.3,300yen door.3,800yen
[問い合わせ]G.I.P:022-222-9999

2012/3/17(sat)山形 ミュージック昭和セッション
OPEN/START 18:00/18:30
adv.3,300yen door.3,800yen
[問い合わせ]G.I.P:022-222-9999

2012/3/20(tue)名古屋CLUB QUATTRO
OPEN/START 17:00/18:00
adv.3,300yen door.3,800yen
[問い合わせ]JAILHOUSE:052-936-6041

2012/3/21(wed)梅田 AKASO
OPEN/START 18:15/19:00
adv.3,300yen door.3,800yen
[問い合わせ]SOUND CREATOR:06-6357-4400

2012/3/23(fri)岡山 CRAZY MAMA 2nd Room
OPEN/START 18:30/19:00
adv.3,300yen door.3,800yen
[問い合わせ]YUMEBANCHI岡山:086-231-3531

2012/4/1(sun)中野サンプラザ
OPEN/START 17:30/18:00
adv.指定席A 3,300yen 指定席S 3,800yen
[問い合わせ]VINTAGE ROCK:03-5486-1099
2012年2月9日

OZ NOY ギターの魔術師が自身のルーツであるブルース・ミュージックに回帰した最新作をリリース!

オズノイ.jpg

 浮遊感のある美しいコードと息を飲むスリリングなソロで、多くのギタリスト達からリスペクトされている“ギターの魔術師”オズ・ノイ。そんな彼の最新作『トゥイステッド・ブルーズ』が、ビデオアーツ・ミュージックより1月25日にリリースされる。本作は、オズ・ノイが“自分のルーツ”と語るブルースをベースに構成されているのが大きな特徴で、独自のユニークなテンション・コードを内包した楽曲と、彼のアイドルであるジミ・ヘンドリックスやスティーヴィー・レイ・ヴォーンの影響を感じさせるエモーショナルなギター・プレイがたっぷりと堪能できる充実作だ。

オズジャケ.jpg
オズ・ノイ/トゥイステッド・ブルーズ
ビデオアーツ・ミュージックCD VACM-7045 1月25日 2,625円

 NYシーンの“ブッ飛びギタリスト”として知られる彼が、オースティンとニューヨークの2つ都市で行った本作のレコーディング・セッションでは、超豪華なゲスト・ミュージシャン達が参加しているのも大きなポイントだ。ニューヨーク・セッションは、ヴィニー・カリウタ(ds)、アントン・フィグ(ds)、ウィル・リー(b)、ジョン・メデスキー(org)、ジェリーZ(org)、アラン・トゥーサン(piano)、ラルフ・マクドナルド(perc)といった“NYのファーストコール・ミュージシャン”が集結し知的でアーバンなブルース・サウンドを展開。一方のオースティン・セッションでは、エリック・ジョンソン(g)、クリス・レイトン(ds)、ロスコー・ベック(b)、リース・ワイナンズ(org)という凄腕が集結し小粋でホットなバンド・アンサンブルを聴かせてくれている。もう1人の“ギターの魔術師”エリック・ジョンソンとレコーディングするために実現したというオースティン・セッション。このセッションには、名手スティーヴィー・レイ・ヴォーンと一緒に演奏していた、クリスとリースというレジェンド・ブルース・プレイヤー達が参加していることも大きな要素で、スティーヴィーを支えた名手達が作り出すワイルドなテキサス・スタイルのシャッフルにオズ・ノイのギターも変幻自在に暴れまくっている!
 今回playerでは、2011年12月初頭に自身のライブと新作のプロモーションを兼ねて来日した彼にインタビューを敢行。新作の概要や今のなお進化し続けるギター・プレイについて語ってもらった。音楽に対する燃えたぎる情熱と、ユニークなアイデアを語ってくれた彼だが、特に“初めてNYに来た時に思い描いていた夢が遂に叶ったんだ!”と嬉しそうに話した時の子供のような笑顔がとても印象的であった。
 そんな彼の最新作『トゥイステッド・ブルーズ』と、今回のインタビューを是非チェックして、彼の溢れる音楽への想いを感じてほしい!  (細江高広)

2011年12月30日