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The Birthday『COME TOGETHER』をチバ&フジイが語る!


 “とんでもない歌が 鳴り響く予感がする”。先行シングル「くそったれの世界」のそんな歌い出しで幕を開けるザ・バースディ、最新アルバム『COME TOGETHER』。前作『VISION』から約2年のインターバルを設けて制作された本作は、「くそったれの世界」「LEMON」といったチバユウスケ(vo,g)のメロディセンスとロマンチシズムが炸裂した楽曲はもとより、「アイノメイロアイノネイロ」「LOVE GOD HAND」といったスリリングなアンサンブルで聴き手を引き込むナンバーから、昨年のツアーでいち早く披露されていた「星に願いを」や「LEMON」の詞世界にも通ずる「KNIFE」などのバラードまで、まさに“とんでもない歌”が12曲並ぶ。

ザ・バースディのアルバム・リリーススパンとしては最長でありながらも、“初期衝動”を従来よりも掲げての制作ゆえ即興性の高いフレーズやセッション感に溢れた間奏のアレンジも本作の肝となっているのだが、なんと言ってもタイトル・トラック「COME TOGETHER」のシンプルに振り切れた演奏には、ロックの、音楽の持つ希望を痛烈に感じさせてくれる。日本のロックシーンにとっての金字塔、ザ・バースディの新たな始まりにもなりそうな傑作について、6月2日発売のPlayer7月号ではチバとフジイケンジ(g)のふたりにインタビューを敢行。使用機材はもちろん、阿吽の呼吸で紡がれるギターアンサンブルに迫る。

ザ・バースディ
カム・トゥゲザー
ユニバーサルシグマ 5月28日
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初回通常盤(SHM-CD+DVD) UMCK-9674 3,700円(税抜)
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通常盤(CD)
UMCK-1480 3,000円(税抜)

Aldious 4thアルバム『Dazed and Delight』完成!

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Aldiousが通算4作目となるオリジナル・アルバム『Dazed and Delight』を完成させた! 共同プロデューサーに、シングル『Dominator』を担当したK-A-Z(Sads/ex.DETROX)を迎え、細部まで徹底的に練り上げられて完成した本作。彼女達らしい唯一無二の“艶やかな激しさ”はそのままに、目まぐるしく展開するギターリフが刺激的な「Butterfly Effect」、ジャジーなイントロを大胆に採り入れたキャッチーなナンバー「魅惑のパレード」、Re:NOのエモーショナルなボーカルが冴える「I Don’t Like Me」など、どの曲も圧倒的な完成度を誇る “最高傑作”に仕上がっている。そんな『Dazed and Delight』を完成させた、AldiousのRe:NO(vo)、Yoshi(g)、トキ(g)、サワ(b)、Aruto(ds)が本誌に新作の魅力について語ってくれた!



Live Tour 2014“Dazed and Delight”
7月6日(日)静岡@浜松窓枠、7月9日(水)新潟@GOLDEN PIGS BLACK、7月11日(金)長野@NAGANO CLUB JUNK BOX、7月13日(日)東京@TSUTAYA O-EAST,7月17日(木)福岡@LIVEHOUSE CB、7月19日(土)岡山@CRAZYMAMA KINGDOM、7月20日(日)京都@KYOTO MUSE、7月22日(火)石川@vanvanV4、7月26日(土)北海道@BESSIE HALL8月3日(日)神奈川@CLUB CITTA'、8月8日(金) 岩手@the five morioka、8月10日(日)宮城@仙台MACANA、8月16日(土)愛知@名古屋CLUB QUATTRO、8月17日(日)大阪@梅田CLUB QUATTROの計14公演を予定。[問] http://aldious.jp/

アルディアス
ディズド・アンド・ディライト
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限定盤[CD+DVD]
BSRS-023 3,500円(税抜)
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通常盤[CD]
BSRS-024 2,800円(税抜)

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メンバー全員のサイン入り色紙を1名様に(提供:スピニング)。応募要項はhttp://www.player.jp/player_present-letters/を参照。

新生キノコホテル 4人揃ってのインタビュー


キノコホテル「ばら・ばら」

  2012年末、電気ベース奏者にジュリエッタ霧島を迎えて、心機一転の新体制による営業をスタートしたキノコホテル。オリジナルアルバムとしては1年半振りとなった新作『マリアンヌの呪縛』が話題を呼んでいる。キノコホテルならではの独自の世界観、各自の演奏家としての技量がたっぷり味わえるソリッドな音の佇まいは健在。さらにジュリエッタ霧島のベースプレイがグルーヴィなニュアンスを加味しており、進化したキノコホテルのバンドサウンドを具現化している。6月2日発売Player7月号では支配人を筆頭に、従業員も勢揃いでのインタビュー取材を敢行。実は4人揃ってのインタビューはレアだとか。「取材だから私ばかりじゃなくてあんた達も話しなさいよ!」と支配人に鞭を打たれつつ(笑)、今の4人のムードが感じられるインタビューになっている。Playerのインタビューなので極めて音楽的な内容に特化した内容ですが…。

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 支配人・マリアンヌ東雲のちょっぴり過激なキャラクターなりステージング、従業員達のビジュアルなどについつい目が行ってしまうところもあるが、『マリアンヌの呪縛』は実演会(ライブ)ではみくちゃになって大盛り上がりのアッパーなチューンから、ゴスペルチックなミディアムスローナンバーなど実に多彩な楽曲が収められている。支配人のソングライティングセンスもさることながら、「支配人のやりたいことが少しずつ変わってきているのは、一緒に演っていてわかるから。自然とそれに合流していく感じですね。(ファビエンヌ猪苗代)」という発言にもあるように、さらなる新境地に挑んだ楽曲も収められている。キノコホテルのパブリックイメージみたいなものがあるとするなら、その音世界は圧倒的にそのカテゴライズからはみ出しているはず。

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FENDER JAPAN Jazzmaster JM66B

 電気ギター担当のイザベル=ケメ鴨川(ソロでも大活躍!)が今作でもメインギターで使用したのはフェンダージャパンのジャズマスター。マッチングヘッド仕様のヴィンテージホワイト・フィニッシュの1本で、ときにアーミングも多用して多彩なトーンを生み出している。ブロックポジションマークやネックバインディング処理など66年中期以後のスペックでリイシューされたもので本器はその2007〜08年製。ジャズマスターと特製ファズボックス、ツインリバーブの組み合わせがトレードマークだが、「恋の蟻地獄」の間奏に関しては「ファズを使わずボスのブルースドライバーだけで録ったんです」とはケメ談。今回支配人・マリアンヌ東雲の直筆サイン入り販促用ポスターを3名様分いただいたので、ぜひ何か感想を一筆書いていただきこちらからメールでご応募いただきたい。全国実演会も展開中だ。

キノコホテル アルバム発売記念ツアー「サロン・ド・キノコ〜恋の蟻地獄」
2014年5月31日(土)沖縄県 那覇Output
2014年6月1日(日)沖縄県 那覇G-shelter
2014年6月6日(金)奈良県 奈良NEVER LAND
2014年6月7日(土)岡山県 DESPERADO
2014年6月8日(日)京都府 磔磔 ※単独公演
2014年6月20日(金)愛知県 名古屋CLUB QUATTRO ※単独公演
2014年6月21日(土)三重県 club chaos
2014年6月27日(金)鹿児島県 SR HALL
2014年6月29日(日)福岡県 BEAT STATION
2014年7月6日(日)宮城県 enn 2nd ※単独公演
2014年7月11日(金)静岡県 Sunash
2014年7月13日(日)大阪府 Shangri-La ※単独公演
2014年7月18日(金)東京都 LIQUIDROOM ebisu ※単独公演

忘れらんねえよがメジャー1stミニアルバムをリリース!

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時に自虐的でありながら誰もが共感できる独自の歌詞と、熱いロック・サウンドで今話題の3ピース・ロックバンド、忘れらんねえよ。彼らのメジャー1stミニアルバム『あの娘のメルアド予想する』が、6月11日にバップよりリリースされる! オリジナル・アルバム+ライブ盤の両A面となる本作は、彼ららしい初期衝動を持ったダイナミックでストレートなロックなサウンドと、不器用な男の生き様をリアルに歌った歌詞が心に刺さる、渾身の1枚だ。新作「ばかばっか」のPVも話題となっている、忘れらんねえよの柴田隆浩(vo&g)、梅津拓也(b)、酒田耕慈(ds)の3人が新作について熱く語ってくれた!



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ワスレランネエヨ
アノコノメアドヨソウスル
バップ CD 6月11日発売
VPCC-81802 1,500円(税抜)


『忘れらんねえよ主催 ツレ伝ツアー〜あの娘のメルアド予想する編〜』
6月20日(金)福岡@DRUM SONから7月25日(金)東京@渋谷CLUB QUATTROまで計5公演を予定。[問]http://www.office-augusta.com/wasureranneyo/

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メンバー全員のサイン入り色紙を1名様に(提供:バップ)。応募要項はhttp://www.player.jp/player_present-letters/を参照。

ザ・ビートモーターズ 夢を追い続ける男達のタフで力強いロック!

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 60〜70年代ロックを彷彿とさせる疾走感溢れるストレートなロックの初期衝動と、日常生活に根ざしたリアルな歌詞が魅力の4人組ロックバンド“ザ・ビートモーターズ”。大学時代の音楽サークルで出会ったことがきっかけで結成されたビートモーターズは09年にデビューを果たし、これまで3枚のオリジナル・アルバムをリリースしてきた。彼らの魅力として、60〜70年代のロック、ブルース、パンク、ソウルといった幅広い音楽性を独自のセンスで吸収したオリジナリティ溢れるバンド・サウンド、そして、イマジネーションを刺激する日本語の味わい深い歌詞の世界観が挙げられる。今年3月にリリースされた最新作『3』は、幅広い音楽性の中で必要なものだけを吟味することで、その魅力をより詰め込んだ力強いサウンドになっている。また、“現実”と“理想”を狭間で色々な思いを巡らせ、過去の青春を懐かしみながらも前に向かって歩いていこうとする、説得力溢れる歌詞の世界観は実に説得力に溢れている。そんな充実作を完成させた、ザ・ビートモーターズの秋葉正志(vo&g)、木村哲朗(g)、ジョニー柳川(b)、鹿野隆広(ds)が、バンド結成の経緯、独自のサウンドを作り出す拘り、新作『3』やライブへの意気込みについて語ってくれた!


ハート・ビートモーターズ

―影響を受けたミュージシャンやバンドは?
秋葉:中学の頃、母親がガット弦ギターを買ってくれたのがきっかけでした。母の影響でそのギターを使い、ビートルズやカーペンターズをコピーしていましたね。初めて買ったCDはFIFAワールドカップかアニメ『スラムダンク』のサントラだったかな? 初めて観たライブはLUNA SEAでした。大きなステージに広がる彼らの“ドデカい音”が本当にカッコ良いなって。高校の時に音楽が好きな友人ができ、CDを貸し借りし合いうちに音楽にハマっていき、本格的にバンドを始めました。その頃ははっぴぃえんどを聴いていましたね。
ジョニー:小学生の頃からラジオを聴くようになって、音楽に興味に興味を持ち始めたんです。初めて楽器を買ったのは中学校の時。チャッティング・バードという、日本のブランドのSTタイプを買ったのがきっかけでした。今はベースですが最初はギターだったんです。中二の頃、文化祭で奥田民夫さんの曲を演奏して、それから当時流行っていたHRが好きになり、彼らのルーツにあるブルースを聴くようになりました。高学年の時はMr. Childrenをよく聴いていましたね。ベースを弾くようになったのは、ビートモーターズです。ポール・マッカートニーや細野晴臣さんみたいに“歌に馴染むベーシスト”が自分のフェイバリットですね。
木村:僕もMr. Childrenが好きでしたが、小学校の頃はただ聴くだけでしたね。ギターを手にしたのは中学の時です。僕の中学はクラシック・ギターの名門校で、部の同級生が新しいギターに買い替えるタイミングでガッド弦ギターを下取りしたんです。彼らに影響されて、ナルシソ・イエペスの「禁じられた遊び」とか弾いていました。初めて買ったエレキはアイバニーズで、緑色で尖ったメタル系のギタリストが使うようなモデルでした。
鹿野:小学校の頃にピアノを初めて、中学から友人に誘われてバンドで演奏するようになりました。当時XJAPANが流行っていたんですが、彼らの曲にはピアノが導入される楽曲があり、ピアノを弾ける奴がなかなかいなかったんです。Xの「Rusty Nail」とかを演奏していましたね。ドラムは、大学のロック・サークルに入ったのがきっかけでした。クーラー・シェイカーやストーン・ローゼスが好きです。
―ザ・ビートモーターズの曲には、UKロックのビートとUSロックのイナタいグルーヴを取り込んだ独自のリズム感があり、聴いていてとてもおもしろいですね。
秋葉:特に意識していないですけど、自然に出ているのかもしれないですね?
ジョニー:秋葉の歌メロ、曲の雰囲気に合わせたビートとなると自然にそうなるんです。彼のタメ気味なグルーヴを引っ張り過ぎないように、僕と鹿野がかなり前ノリなリズムで演奏することもあるので。アレンジは、多くがスタジオに入る前に秋葉がデモを完成させていて、それを参考にバンド全体で一緒に録ります。
―事前に完成させるデモはどんな状態なのでしょうか?
秋葉:ドラムが趣味なので、ドラムを自分で入れて、それから全体のアンサンブルのイメージが見える状態のものを作ります。
ジョニー;結構リバーブが掛かっている音が好きみたいで、デモだと「お前はブライアン・ウィルソンか!?」と、ツッコミたくなる音作りだったりするんですけどね!(笑)
秋葉:なんかあの感じが好きなんだよ!(笑)
―初めて出会った時のことを覚えていますか?
秋葉:鹿野とは高校からの知り合いなんです。埼玉の熊谷の本当に狭いコミニティ。鹿野は、当時から既に曲を書いてアレンジできる能力がありました。他のメンバーとは大学のサークルで知り合って、サークル活動の延長で繋がっていった感じでした。
ジョニー:明治大学の音楽サークルで知り合ったんです。サークルと言っても、ロック、ブルース、ジャズ、HR&HMと色々あって、僕らのサークルはザ・ローリング・ストーンズをやっていました。入学式の時に先輩が演奏するんですが、もうそれが30年間くらいずっと続いている。結構伝統はありました。本来、好きな音楽がバラバラなんですが、そんな感じのサークルに入った奴らなので、何となくの音楽の“共通言語”は一緒なんです。
秋葉:高校の頃から曲を書いていたので、バンドを結成したい気持ちはあったんです。大学の頃に自分の書いた曲を皆でスタジオに集まった時に聴かせて、皆共感してくれてバンドが始まりました。
ジョニー:最初聴かせてくれたのは弾き語りだったよね? でも、プログレッシブ・ロップのようなコード進行と変拍子が入っていて“おもしろいな!”と。
秋葉:はっぴいえんどみたいなバンドがやりたかったからね! 自分のルーツには、ああいった洗練された言葉遊びが入ったロックがあるから。
―バンド名の由来は? 
秋葉:02年にポール・マッカートニーの『ドライブ・イン・ジャパン・ツアー』を皆で観に行ったんです。その時、会場でもらったライブの告知を詰めたビニール袋に“ハート・ビートモーターズ”って書いてあって、それに自分で“ポール”ってサインして(笑)。
ジョニー:今もその袋持っているよ!(笑)
木村:で、僕が「ビートモーターズでいいじゃん!」って。そうやって自然に決まりました。
―これまでリリースしたアルバムを経て、曲作りはどのように変化しましたか?
秋葉:昔は漠然と形だけで考えていたけど、歌う様になって歌メロから考えるようになりました。曲全体のイメージというより、ちょっとした“きっかけ”を探してキャッチする感じ…。と言っても、ビートルズの「ハピネス・イズ・ア・ウォーム・ガン」みたいに複雑なのを目指してもそうはならないんですが、そうやって変わっていった感じですね。

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自分達らしい初期衝動

―1stミニ『気楽にやろうぜ』(09年)の頃から、既にこのバンドならではの“スケール感の大きなロック・サウンド”がありますよね。
秋葉:そういってもらえると嬉しいです。大学を卒業して、それぞれの進路が色々と決まっていく中で「とりあえずCDだけも作ってみようぜ!」と、勢いでレコーディングしたものなんです。
木村:ライブのレパートリー曲を収めたのもで、今聴くと結構ハチャメチャな部分もある。楽器のチューニングも合ってなかったし、リズムもズレていたりで(笑)。
ジョニー:だって、チューナーを導入したの遅かったじゃん! ある日、秋葉が「チューナー買ってきて「家にあるギターをチューニングするのが楽しい」って(笑)。たしか、大学2年の頃だよね。既にチューナーを持っていた自分からしたら「最初に買えよ!」って思ったもん(笑)。その頃、自分達の持ち曲で良いものピックアップしてレコーディングしたんです。少しの拙さはあるけれど、初期衝動もあるし“自分達らしさ”は収められているなと。
―「ジェット先生」で聴ける疾走感溢れるバンド・サウンドは“このバンドならでは”のものだなと。
秋葉:ザ・ボーイズやザ・ダムドといった70年代のULパンクのイメージですね。あの感じに、ストーンズっぽいリフをプラスして曲を完成させました。
―こういった楽曲と、日本語で独自の世界観を出した「恋するふたり」が一緒に収録されていて、音楽性の振り幅の広さに驚かされました。
秋葉:あれは、ブレイク前の70年代RCサクセションに影響を受けた曲です。ああいった影響も自分の中にあるんですよね。
―2ndミニ『素晴しいね』(10年)は、『気楽にやろうぜ』の要素をベースに、鍵盤などのサウンドが加わり、よりサウンドがカラフルになった印象を受けました。
秋葉:実は、このアルバムもライブ・レパートリーにあった曲をメインに収録したものなんです。だから『気楽にやろうぜ』と比べて、音楽性やスタンスにあまり違いはないはずなんです。
ジョニー:もしも何らかの違いを感じるのなら、それは1回のレコーディングを経験して自分達に余裕があったからなのかも。
木村:うん、スタンスは変わってなかったよね。色々なライブを経て、周りが「ビートモーターズはロックンロールなバンド」と、認識してくれるようになった頃だった。
鹿野:実際、対バンでもそういったバンドと一緒に演奏していたしね。でも、自分達の好きだったはっぴいえんどとは、真逆にいるなと感じ始めた頃でした。
秋葉:自分の声質とかの影響もあったと思うよ。バンド・アンサンブルもラフだったし、だから“もっとバンドとして個人として成長しないといけないな”と思うようになった頃でしたね。
―その後、1stフル・アルバム「The First Cut is The Sweetest」(11年)をリリースしましたが、本作はこれまでに培ってきた音楽性にさらに磨きが掛かった印象を受けました。そして「ボーイフレンド」のようにマルーン5を彷彿させる、エレクトリックなダンサブルさが加わっているのも特徴だなと。
秋葉:自分達が好きな音楽的要素を集めて完成した1枚ですね。ロックンロールバンドだけど、統一された世界観ではなく異なったテンポやサウンドのテイストを加えて、より色彩豊かなものにしたかったんです。この作品で初めて僕らを知ったリスナーは、色々な要素を取り込んでいるので少し混乱したかもしれないけど、あれだけ色々な要素を吸収したアルバムを作れたから、より自分達らしくなった今のサウンドがあるんだと思います。
―2ndフル・アルバム「Gris Gris」(12年)は、前作のカラフルなテイストからを経て、よりバンド・サウンドを濃く内包した音楽性になっていますね。
秋葉:1stで色々なサウンドを取り込み、その段階から“自分達らしいサウンド”に寄せたイメージはあります。今回の『3』もそうですが“音の引き算”という部分にとても神経質になって、色々と考えながら完成させたアルバムですね。『3』でもそれを意識していますが、あまり堅苦しくならず“楽しんでやろうぜ!”という思いでレコーディングに挑みました。
ジョニー:アルバムをリリースしてツアーを経て、その中で、アルバムとライブでは色々なものが異なるなと。ライブでは、アンサンブルや曲の再現性に限度があるので。そういった事を考えて、過剰なダビングはせずに、ありのままのバンド・サウンドを意識したので、骨太な感じになっていると思います。
鹿野:それぞれが、曲の全体図を意識して演奏できるようになったよね?
ジョニー:あと、ヴィンテージ楽器を使うようになったのも大きかったね。61年製レスポール・スタンダード、61年製ストラトキャスター、68年製プレシジョン・ベースといった良い楽器を使うことで、1本の楽器を使い音だけで“伝えたいこと”を説明できるようになったから。
木村:これまでの作品よりも、より自分達らしいバンド・サウンドになった1枚だなと。秋葉の歌詞と、僕らのサウンドのイメージも合ってきたし。バンドとしての“ターニングポイント”だったのかなって。
ジョニー:じゃあ、今は何期なの?
木村:第3期だと思う!
ジョニー:じゃあ、ディープ・パープルにデヴィッド・カヴァーデール(vo)が加入して「バーン」を完成させた時期か…。ヤバい、黄金期じゃん!
木村:そうそう、そんな感じ(笑)。
―アンサンブルのコンビネーションは?
木村:ボーカルと楽器隊は不思議な関係ですね。秋葉は歌うのでほとんどギターを弾かない時もあるし、逆もある。だから、僕はバッキングからソロまで好きに弾けるブライアン・メイみたいなポジションじゃない。それぞれのギターが曲に呼応して曲を埋め合う、ストーンズのキースとロンみたいな関係です。
ジョニー:リズム隊は、打ち合わせを入念にしていくタイプではなくて、曲をやっていく中で完成させていきます。オケ録りは大体1発のみです。曲の勢いを失くしたくないので、バッキング・ギターまで一緒に録ります。
―そうなんですね!
ジョニー:ええ、クリックを聴きながら合わせてもツマらないですよ。リズム的にはジャストに近づくんだろうけど、リズムがヨレ合って部分が上手くマッチすると、人間味のある本当にクールなサウンドになりますから。そういう“人間味溢れるサウンド”を追いかけています。


『3』収録「hallelujah」

ゆりかごから墓場まで

―『3』についてお訊かせください。曲作りはいつ頃から開始したのですか?
鹿野:ライブと平行してストックを溜めていった感じです。新曲をライブで試しながら色々とアレンジを試していきました。
秋葉:ストックはたくさんあって、メンバーとスタッフで話し合い選曲していきました。多くの人が関わると、必ずしも自分が思うようにはならないわけで、昔はそれがストレスでした。でも、今はそれぞれの意見交換を楽しめるようになった。曲の選考はそんな感じですが、個人的に“歌詞の世界観”が基準の中で大きいと思っています。
ジョニー:「無理をしないで」は10年に作ったものだから、多分これが一番古い曲だよね?
鹿野:「幻」「BEAT」「マリー」「マイガール」「いつかのサマータイム」「Hallelujah」は最近ですが、真ん中の曲は結構古いですね。アルバム全体のムードを考えるから、そういったトータル的な部分も考慮しましたね。
―なるほど!
ジョニー:僕らは、何でもできる器用なタイプのミュージシャンじゃない。だから、やっぱりバンド・サウンドありきなんです。だから“流行りのEDMに挑戦!”とはならなかったですしね(笑)。そういうことがわかってきた中で、その密度が濃くなったのかなと。 
―アルバムのキャッチコピーである“ゆりかごから墓場まで”の意味とは?
秋葉:柳川が考えたもので“老若男女問わず、このアルバムを好きになってほしい”という願いが込められています。
木村:30歳になり、色々な環境にいる同世代の仲間達に「俺達はこうしているけど最近どうだい?」と確認するようなイメージですね。
鹿野:この年代って、普段の仕事も違うし、新しい家族が生まれる人もいる。だから、それぞれが交わることが少ないように思うんです。
ジョニー:そういった中で、懐かしい青春時代を振り返りながらも“さぁ、その先にいこうぜ!”という、前向きなメッセージがありますね。
―そういった“かつての青春時代”を象徴するナンバーが「マリー」だなと。この世界観に辿りついたきっかけは?
秋葉:10〜20代の頃は、思うように生きることこそが“美しい”と考えていた。でも、時が経ち大人になる中で、あるがままの部分は“人のエゴ”だと言われるようになる。そういった人の意見もあって周りの人も変わっていくけど、自分は変わらずにいられればと思い書いた歌詞ですね。
鹿野:2ビートを主体にギターが絡み合うサウンドと、内向きでありながらも他人のことを考えている歌詞ですよね。この歌詞の世界観が他の曲にもリンクしていると思います。
木村:“青春のプレイパック”に近い感じかな? でも、それだけじゃ終わりたくなかったから、ブリッジ部分をアレンジして曲に変化を出しました
―「マイガール」のシンプルだけど、だからこそ伝わる歌詞にグッとくるのですが、この曲はどの様なイメージで?
秋葉:メロディは良いに越したことはないので、いつも美しくありたいと心掛けています。彼女に甘い言葉をかけて安心させているような歌詞ですが、よく聴くと実は逆に彼女に依存している。少し歪んだ男目線な歌詞だと思いますね(笑)。“裏切りではない〜”の一節とか、ポップでキャッチーな曲だからこそ、そこら辺の“ギャップ”がおもしろいなと。
―「サギ師」はアンサンブルとしてもおもしろいですね。USロックのイナタさとUKの質感がミックスされているというか…。
鹿野:グルーヴは最後まで迷ったんです。でも、もう少し激しくしても違うなとも思ったので、この感じに落ち着きました。
ジョニー: 70〜80年代のアメリカン・ロックな感じだけど、レッド・ホット・チリ・ペッパーズまではいかない(笑)。レッチリ前のグルーヴ感。
木村:ギターソロもワウ踏んでいるしね。
ジョニー:マイケル・シェンカーかジョン・フルシアンテかって感じだもんね! あと「hallelujah」のソロは気に入っています。あの曲は、ベーシストが聴くと”大丈夫!?”って心配になる位に弾いてない部分がある。でも、その替わりにドラムのバスドラがリズムを埋めているんです。プレイで言えば、「マリー」と「BEAT」は途中までダウンピッキングで、そこからオルタネイト・ピッキングに変わっています。「いつかのサマータイム」は、昔のソウルのクラシックみたいにハネた感じ。「無理をしないで」は、ギター用のマーシャルにアンペグのキャビに繋いで弾いたんです。そしたら、ああいった恐ろしい音になりました(笑)。
鹿野:8分の6拍子の「BIG HEADのBOYとACTIONするGIRL」は、逆に僕がドラムをあまり叩いていない。そういう地味な、足し算と引き算で“間”が上手く活かせるようになりましたね。
ジョニー:場合によっては、弾くよりも弾かないほうがベターなこともある。そんな美学があるんです。ベーシストの中には、本当に上手くてどのテンポでも32分音符を簡単に弾けちゃう人もいる。でも、自分はそうじゃないから、そこを敢えて我慢することで、他が活きるっていう。全員の音が無いと休符になっちゃうけど、そのバランスがおもしろい!
―親友の結婚式のために書き下ろした「Hallelujah」も、本作の世界観を象徴するナンバーですね。
秋葉:幸せはというのは“幸せだと思えること”だというメッセージを込めました。『素晴しいね』の「きれいな少女」もそうですが、自分で曲を作ると達成感が得られる反面、空しい気持ちになるんです。だから、この歌詞でも自分自身を本気で茶化しているんです。イントロで鳴っている鳩時計は突然閃いたもの。理由は漠然としていますが“時間を告げる”というイメージかな? 
木村:今回のギター・パートにはオマージュっぽい部分がありますね。「マリー」はザ・スペシャルズみたいだし、「いつかのサマータイム」はTHE YELLOW MONKEYの菊池英昭さんっぽい。「hallelujah」のソロはグラムロックな感じで、「みんななにか」はブラーな感じ。これまでに影響を受けた音楽的な引き出しから、曲に合わせてフレーズを出していく感じでした。
秋葉:プレイヤーとしてそれぞれに課題があると思うけど、リスナーというスタンスを失わずに、引き算と足し算を考えた演奏ができているからこそ、より“自分達らしい”音楽性やプレイを詰め込めたのかなと。
ジョニー:凄く個人的なことなんですが、毎回アルバムでタッピングを入れようと思っていて、それをやったのが「暗闇さ」なんです。曲のグルーヴはもちろんだけど、ああいった変化を自然に出せているのが拘りです。
木村:よく聴くと「あっ何かやっている!」と思うようなバッキング部分かな? 「BEAT」がそうなんですが、そういったスパイスを加えることで曲に抑揚感が生まれているなと。ソロは、もうチョーキングしかないタイプなので(笑)。
ジョニー:ところどころ、B.B.キングみたいなビブラートがブルージーだよね! 「サギ師」とかも、よく聴くとすごくおもしろい。LとRにパンを振ってジミヘンみたいな感じだもん。
―「BEAT」は、アルバムの最後飾るに相応しいスケール感の大きなナンバーですね。
秋葉:ジャック・ケルアックの小説『路上』が映画化されたものを観て、それがイメージにありました。話の内容と小説を呼んだ高校の頃のこと、今の想いが交錯し完成したように思います。昔も今も“今夜こそ、もう一度何かやれるかもしれない!”と思っているし、そういった想いが込められていますね。アルバムを通すと、「マリー」「hallelujah」「幻」「BEAT」を経て、しっかりと1つの物語になっている気がします。
―使用機材を教えてください。
秋葉:テレキャスをメインに使いました。アンプは、54年製フェンダー・ツイードのバンド・マスターで、117Vに昇圧して使用しました。スピーカーは、ジェンセンのアルニコ15インチ1発です。
鹿野:ラディックのブラックビューティです。あと、パールのマスターワークス、グレッチのキットをアンサンブルの兼ね合いで使い分けました。「幻」は、曲のイメージに合ったので、ニッカンという2千円で買ったベニア材のモデルを使いました。
ジョニー:メインは78年製のプレベです。重くて独特な感じでローミッドが出て気に入っています。あと、78製のリッケン、68製のジャズベを借りて使いました。アンプはアンペグのSVTクラシックとV40、マーシャルのJCM900、あとグヤトーンです。「暗闇さ」の歪みは、昔買ったギター用のビッグマフを使いました。
木村:フェンダー・カスタムショップ製のクラプトン・モデルがメインです。ミッドブーストが使えて幅広いトーンが出せて気にっています。ライブでは、ブーストはほぼ入れっぱなしですね。ピックアップはセンターで弾くことが多いです。アンプは、フェンダー・スーパーソニックがメインで、マーシャル、イグネイター、オレンジ、ヴォックスを使いました。エフェクターはブラックスターHTデュアルとアイバニーズのTS10です。 
―さらに成長した皆さんの音楽性を体験できるのがライブですよね。
秋葉:目の前のお客さんを楽しませていきたいですね。こんな時代だからこそ、ライブもそうですが、作曲&作詞、レコーディングまでのプロセスをしっかり拘っていきたいです。
ジョニー:このアルバムと共にツアーして、もっと多くの人に聴いてもらえるように頑張っていきたいです。
鹿野:バンドをやるスタンスは変わらないですが、その純度をより高めていきたい。ライブでは、もっとアレンジも変わっていくと思うので、楽しんでくれると嬉しいですね。
木村:サークル時代から“マジック”と呼んでいる要素があって、皆が全員一致で“キテるぜ”と感じるフィーリング。ライブでは、それをよく感じるし、それを出していきたいです!

Interview by TAKAHIRO HOSOE

ザビートモーターズ アルバム「3」ジャケ写.jpg
ザ・ビートモーターズ
サン
スモーラーレコーディングス
CD XQIY-1118 発売中
2,500円(税込み)

【LIVE INFORMATION】
6月21日(土)東京@池袋Adm 『梅雨将軍2man series』
6月28日(土)東京@新宿red cloth『MORE hostspring!!』
6月30日(月)東京@下北沢Reg『Turning point vol.4』
7月5日(土)東京@渋谷TSUTAYA O-CREST『The cold tommy 1st Full Album『conservative dolls』Release Tour 2014』
7月6日(日)愛知@栄RAD『The cold tommy 1st Full Album『conservative dolls』Release Tour 2014』
7月11日(金)京都@KYOTO MUSE
7月12日(土)兵庫@太陽と虎 『セックスマシーンnewシングル「文句はないな野郎ども!」レコ発ワンマン』
7月18日(金)東京@下北沢BASEMENT BAR『Beat Happening!SHIMOKITAZAWA R&R PANIC!MAX!』

リッチー・コッツェンの魅力をコンパイルしたアルバムがリリース!

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Photo by Masanori Doi

 リッチー・コッツェンといえばギタリスト/シンガーという印象がある。それは間違いではないのだが、それだけでは彼のすべては語れない。キャリアにはポイズン、MR.BIG、ワイナリー・ドッグスというバンド参加があるわけだが、同時に楽曲提供も行っている。つまりリッチー・コッツェンはシンガーソングライターなのだ。加えて言えばギター、ベース、ピアノ、ドラムなども手掛けるマルチプレイヤーでもある



 もちろんギターの名手としては今更言うまでもないだろうが、近年はフィンガー・ピッキングでのプレイで深みも醸し出している。



そんな1アーティストとしてのリッチー・コッツェンの全貌が堪能できるのが『ジ・エッセンシャル・リッチー・コッツェン』だ。ここにはギター/ボーカルでバンドサウンドをグルーブさせる楽曲と、アコギやピアノの弾き語りで音楽を綴る楽曲が多数コンパイルされている。PV映像も加えて、ソロアーティストとしての魅力を発見することが出来るお宝パッケージというわけだ!

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ジ・エッセンシャル・リッチー・コッツェン WHD 2CD+1DVD IEZP-72 発売中 3,200円(税抜)

2014年6月号(5/2発売)にインタビュー掲載

OASIS デビュー作『オアシス』20周年!

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Photo by Jamie Fly

1994年にデビューしたオアシス。その20年を記念してチェイシング・ザ・サン・シリーズが始動、第1弾としてデビューアルバム『オアシス』の各種エディションがリリースされた。このリリースを機に、UKロックの歴史を塗り替えたオアシスの魅力を再検証してみる!


これがまさしくオアシスの誕生となった「コロンビア」の、1994年シカゴでのライブ映像。この時からもう既にオアシスのベーシックが出来上がっている。そして初のTV出演で演奏されたデビューシングルが「スーパーソニック」。TV用にオーディエンスや映像が仕込まれているが、リアムの腰の据わりようは既に大物感たっぷり!


このふてぶてしさこそオアシスの真骨頂なわけだが、まさにそれは「ロックンロール・スター」ということ!


そして日本でも絶大な人気を誇る「ホワットエヴァー」の背後にビートルズを感じたのは誰でも同じ。デビューから短期間で快進撃をした95年には、もうアールズ・コートでのライブを実現した!


そんなオアシスをもう1度聴き直すことの出来る、まさに総ざらえの曲揃えとなったデラックス・エディションがこちら!

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『オアシス』20周年記念デラックス・エディション 3CD SICP-4110〜4112 5月14日 4,000円(税抜) スタンダード・エディション 1CD SICP-4113 2,400円(税抜)  ソニーミュージック

2014年6月号(5/2発売)に詳細記事掲載

アンディ・サマーズの新バンド、CIRCA ZERO!



2008年に日本にも上陸したポリス再結成ツアー。往年の勢いを少しも失わない躍動感あふれるステージ・パフォーマンスは、かつてのファンのみならず、すべてのロック・ファンの心を熱く燃やしたと言って大げさでないだろう。当のポリスのギタリスト、アンディ・サマーズも例外ではなかった。



ポリス解散後のソロ活動ではジャズやクラシック、アバンギャルドなど幅広い音楽に領域を広げ、写真や映像、著作を発表するなど多方面に才能を発揮していたアンディだが、この再結成ツアーでふたたびロック魂に火がついた。現在拠点を置くロサンジェルスの地元クラブで偶然に見つけたザ・レスキューズのシンガー/マルチインストゥルメンタリストのロブ・ジャイルズと組んで新バンド、サーカ・ゼロを結成。まっさらなロック・ユニットとしてのスタートを切ったのだ。 



デビュー・アルバム『サーカス・ヒーロー』にはきわめて今日的でキャッチー、パワフルかつエモーショナルなロック・ソングがずらりと並ぶ。もちろん最大の聞き物はアンディのギター・プレイ。ポリス時代以上に自由奔放で挑戦的、新たな高みを究めんとするかのような気迫にあふれ、71歳という年齢が信じられないほどだ。最近の沈滞気味のロック・シーンに活を入れ、ポリス不在の渇きを癒してくれるのは、このバンドかもしれない。

現在発売中のPlayer6月号ではアンディ・サマーズにインタビューを敢行。
“ああ! そりゃ仕方ないよなにしろ僕はポリスのギタリストなんだから”
など、ニヤリとしてしまう発言満載の必読インタビュー!

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サーカ・ゼロ
サーカス・ヒーロー
日本コロムビア CD
COCB-54085 3月19日 2,300円(税抜)

THE BACK HORN 記念すべき10枚目のアルバム



昨年で結成15周年の節目を迎えたザ・バックホーン。2013年は1月の武道館公演にはじまり、イベントではインディーズ1stアルバム『何処へ行く』の全曲再現ライブ、9月には初のB面集『B-SIDE THE BACK HORN』のリリース&同作とリンクした全国ツアー“『KYO-MEI ワンマンツアー』〜アナザーワールドエクスプレス〜”など、過去15年の足跡を改めて辿った4人が、記念すべきキャリア10枚目となるオリジナル・アルバム『暁のファンファーレ』をリリースした。

“生命の嵐”という意味が込められた前作『リヴスコール』の生命賛歌から、更に希望へと進んだタイトルに集まった全13曲は、バックホーンらしい抒情的ナンバーからファンクに接近したアプローチ、ダンサブルなシェイク・ビート、すべてを優しく包み込む壮大なバラードまで、音楽的にも13のべクトルを用意した仕上り。近年はメンバーそれぞれがデモを作り込む作曲スタイルにシフトしつつも、今回は各楽曲に対して全メンバーの解釈、アイデアが更に反映された形となっており、新たなバックホーンの可能性を感じさせる楽曲揃いだ。現在発売中のPlayer6月号では山田将司(vo)、菅波栄純(g)、岡峰光舟(b)、松田晋二(ds)のメンバー全員にインタビューを掲載。演奏面、使用機材に深く迫ったテキストとなっている。

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ザ・バックホーン
暁のファンファーレ
スピードスター 4月9日
初回限定盤(CD+DVD) VIZL-657 3,200円(税抜)
通常盤(CD) VICL-64147 2,700円(税抜)

ロベン・フォードのブルース/R&Bブロジェクト第2弾!

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Photo by Mascha Muenzesheimer

 ロベン・フォード1年振りの新作『ア・デイ・イン・ナッシュビル』が完成した! 6年振りのスタジオ作品となった前作『ブリンギング・イット・バック・ホーム』では、ギター、ボーカル、オルガン、ベース、ドラム、トロンボーンというアンサンブルをベースに、ルーツであるブルース/R&Bのカバー曲を中心に収録。新作『ア・デイ〜』は、前作にリンクしたアンサンブル・フォーマットと音楽性を持ちながらもオリジナルを中心に収録された意欲作で、よりストレートで臨場感溢れる力強いサウンドに仕上がっている。新作の魅力についてロベンがたっぷりと語ってくれた!


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ロベン・フォード
ア・デイ・イン・ナシュビル
ビクター 発売中
CD VICJ-61700 2,500円(税抜)

脅威の新人バンド、ダーティ・ループスデビュー!

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スウェーデンから期待の大型新人バンド、ダーディ・ループスがデビュー! メンバー全員が名門スウェーデン王立音楽アカデミーを卒業し、プロモーションのためYouTubeにアップした、ブリトニー・スピアーズ、リアーナ、ジャスティン・ビーバーなどのカバーが累計1,400万ビューを記録。大物プロデューサーのデヴィッド・フォスターの目に止まり、『ダーティ・ループル』で待望のデビューを果たした。どの曲も、一度聴いたら忘れられないキャッチーなメロディを持ち、高い演奏技術に裏付けされた緻密なアレンジは、聴くものの強烈なインパクトを与える。本作のセールスが日本でも好調なダーティ・ループスのジョナ(key&vo)、ヘンリック(b)、アーロン(ds)がデビュー作について熱く語ってくれた!



ダーティ・ループス来日公演
5月16日(金)ビルボードライブ大阪
5月18日(日)ビルボードライブ東京
[問] http://www.billboard-live.com

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ダーティ・ループス
ダーティ・ループス
ユニバーサル 発売中
限定盤(SHM-CD+DVD)UCCV-9487 3,240円(税込)
通常盤(CD)UCCV-1143 2,160円(税込)

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メンバー全員のサイン入りTシャツを5名様に(提供:ユニバーサル)。ふるってご応募を!

決死の覚悟で挑んだlynch.の最高傑作『GALLOWS』が完成!

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lynch.のメジャー3rdフル・アルバム『GALLOWS』が遂に完成した! 自身の武器であるヘヴィ・サウンドを極限までに磨き上げたEP作品『EXODUS-EP』を経て完成した本作は、彼らが本来持つ闇をテーマに、より人間味を増したダークでハードなサウンドを追求した渾身の1枚だ。持ち味である、漆黒のヘヴィ・サウンドはさらに進化を遂げ、葉月の力強いグロウルが圧巻のタイトル曲「GALLOWS」、畳み掛けるヘヴィリフにキャッチーなサビが印象的なリード曲「DEVIL」、美しく切ないアルペジオが絡み合う「RING」など、その世界観がさらに磨き抜かれ圧倒的な完成度を誇っている。そんな彼らのキャリアを代表する“最高傑作”を完成させたlynch.の葉月(vo)、玲央(g)、悠介(g)、明徳(b)、晁直(ds)が、新作の魅力について語ってくれた!


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リンチ
ギャロウス
キングレコード KIZC-249〜50
CD+DVD 発売中3,300円(税抜)

TOUR’14「TO THE GALLOWS」
5月8日(木)名古屋HeartLandから、8月3日(日)目黒鹿鳴館まで計34本を予定。
[問]lynch.jp/

BECK ファン待望の新作アルバムが発売!

『モダン・ギルト』から6年振りとなるベックの最新作『モーニング・フェイズ』が完成した。様々な活動を繰り広げているベックだが、02年『シー・チェンジ』に立ち返った、70年代のフォークアルバム的でもある。

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Photo by PETER HAPAK

「『シー・チェンジ』と同じミュージシャンで、同じスタジオに戻りたいというアイデアがそもそも前提にあったんだ。いくつか曲はすでに作ってあって、自分が求めている作品のムードが頭の中にあった。いろんなサウンドを試してみたんだけど、そこから最終的に、しっくりきたムードを見つけることができたというか。そのムードに合った曲がいくつかあったから、それを掘り下げていったんだよ」

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モーニング・フェイズ CD HSE-60180 発売中 2,490円(税込)

「今回は、このカリフォルニア・サウンドが自然に出てきたから、そのままにしたんだ。僕はカリフォルニアで生まれ育ったし、このアルバムに参加したミュージシャンはみんな出身地が同じ。しかも僕やメンバーは全員、そういうカリフォルニア・ミュージックが全盛だった頃に子供時代を過ごしたんだ。だから、僕らは当時のムードや雰囲気を覚えているんだよ」

新作収録の「ウォーキング・ライト」と「セイ・グッドバイ」のTVライブ映像はこちら。




このサウンドからは70年代バーバンク・サウンドが連想出来るが、しかしその模倣ではないベックらしさが表出している。アルバムの楽曲にはゆったりとした広がりのある音楽が宿っているわけだが、なんと年内には、その対極となりそうなエネルギッシュな新作も発表されそうだ!

2014年5月号(4/2発売)にインタビュー掲載

KXM ジョージ・リンチがスーパートリオ結成!

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Photo by William Hames

 ドッケン〜リンチ・モブで知られるジョージ・リンチが、キングスXのダグ・ピニック、KORNのレイ・ルジアーと集結したトリオ、KXMの1stアルバム『KXM』が発表された。3人のキャラクターが存分に発揮されたそのバンドサウンドは、ソリッドでクールなエナジーを発揮している! こちらはそのオフィシャルPVだ。



キングスX、KORN、そしてジョージ・リンチのギターワーク。メンバーから予測出来る音楽性が見事に組み合わさり、そしてバンドケミストリーを生み出している。特筆すべきはジョージ・リンチのモダンなプレイ・アプローチだ。それはリンチ・モブやジ・インフィデルズなどのプロジェクトとも違ったアプローチだろう。
「俺がそこに座って、曲を書いたりギターをアンプにつないでプレイしたりしていると、進んで行ける道が実にたくさんあるわけだよ。俺はいろんな違う種類のものが大好きだし、俺のところにひょいとやって来るものもいろいろある。俺はプロディジーが大好き、ビートルズが大好き、なんであろうと大好きになっちゃう。あらゆる種類の新しいオルタナ音楽や奇妙な音楽がね」



こちらはアルバムメイキングの映像。ジョージ・リンチは2人のことをインタビューでこう語っていた。
「彼らは2人ともすごくクリエイティブな人たちだ。もうそのことはよくわかっている。俺たちにはKORNもある、リンチ・モブもある、キングスXもある──これが全部合わさったらどうなるだろう? って感じだね。だけど面白いのは、集合体というのはパーツを合わせたものよりずっとすごいってことだよ。俺の個人的見解としては、集合体というのは実際ほとんどこれまでにない、名状しがたいようなものを作り出すと思うんだ。他のものには関連づけられないようなね」

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KXM ケー・エックス・エム WHD CD+DVD IEZP-70 3月26日 3,333円(税抜)

もちろんアルバムにはスローハンドなギタープレイやインスト曲も収録されている。ジョージ・リンチが単なる速弾きだけのギタリストでないことは周知の事実。80年代を席巻した米国ロックギタリスト達の現役が続いている!

2014年5月号(4/2発売)にインタビュー掲載

もうすぐ来日公演を行うジョン・メイヤー!

天才シンガーソングライター/ギタリストとして知られるジョン・メイヤーの来日公演が迫った!  12年の『ボーン・アンド・レイズド』をまたぎ再開されるツアーだが、その間には13年の最新作『パラダイス・バレー』もリリースされたわけだ。



こちらが『パラダイス・バレー』からシングルカットされた「フー・ユー・ラヴ」のPV。言うまでもなく浮き名流し達人ぶり発揮、ケイティ・ペリーとの超ラブラブ映像となっている。


この曲に関してメイヤーはこう語る。
「とても手ごたえのあるプロジェクトだった。どうやって現実的になり過ぎず、ありきたりではない形で、想いの炎を相手に伝えるか。なんというか、責めるような感じを出さずに、どうやって僕のパートに呼応するようなものを書くか。このような機会はとてもわくわくする」
「でも、返ってきたものを全力で投げ返すようなことはしなかった。相手は女性だったから多少の手加減はした。曲作りは本当に楽しかった。ケイティはヒット曲を多く生み出す一流のアーティストで、一緒に歌ったり、彼女をプロデュースしたりすることができて良かった」

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パラダイス・バレー ソニーミュージック CD SICP-3887 発売中 2,520円(税込)

そして気になるライブに関してはこう語っている。
「あえて良心的ではないジャムバンドを狙った。というのも僕はグレイトフル・デッドが大好きだからだ。僕はグレイトフル・デッドの曲をカバーしようとは思わないけど、フィーリングは取り入れたい。彼らのギター・アプローチを試してみたことはないが、アイデアはいつもステージ上にあるし、他のどんなアイデアだって僕は心のドアを開けて歓迎したいと思っている。だから今までずっとやってきたオールディーズとアコースティックを演奏したい。「エンジェル・フロム・モンゴメリー」(ジョン・プライン)をやって「コール・ミー・ザ・ブリーズ」に「レイ・ダウン・サリー」(エリック・クラプトン)を組み込んだり、「グラヴィティ」(サラ・バレリス)もある。演奏時間が7分の「ディア・マリー」のエレクトロニック・バージョンもある」

■来日公演スケジュール 4/30(水)大阪城ホール、5/2(金)-5/3(土祝)日本武道館 [問]ウドー音楽事務所 http://www.udo.jp/

2014年5月号(4/2発売)にインタビュー掲載

NIGHTMARE 渾身のニューアルバムを弦楽器隊が語る!



NIGHTMARE / ドラスティカ

 メジャーデビュー10周年記念アルバム『TO BE OR NOT TO BE』をリリースしたNIGHTMARE。2013年のNIGHTMAREはライブツアー、リリース・ペースをまったく緩めないまま、ドラマーRUKA主導による別バンド、The LEGENDARY SIX NINE、ギタリスト柩も自身でヴォーカルを担うバンドGREMLINSを始動、また咲人も様々なトリビュート盤企画に参加するなど、個々の活動もますます精力化。そんな中で断続的に行なわれてきたのが、ニューアルバム『TO BE OR NOT TO BE』のレコーディングである。メジャーデビュー10周年というタイミングで、約13ヶ月ぶりに届けられたこのアルバムは、NIGHTMAREならではのダーティでハードなロックナンバーが並び、キャッチー歌メロも健在だが、同時にファンキーな16ビートのグルーヴが台頭しているのも印象的な部分だ。


NIGHTMARE / Gallows            

 前作『SCUMS』でのファットな音の塊が迫ってくるような音像と比較すると、『TO BE OR NOT TO BE』はやや音数を絞り込むことによるクリアな音世界を構築していたり、YOMIの抑えた表現の歌声も新機軸になっていたりと、バンドサウンドのさらなる進化を感じさせる1枚となっている。さらに驚かされたのは、                                                                                              
ジャケット違いの3パターンでリリースされるうちのタイプC盤で収録されているギターインストナンバー「KENKA DRIVE」。咲人、柩のツインリードのギターが唸る見事なロックインストを聴かせてくれる。NIGHTMAREの楽器隊による高い演奏スキルが味わえる1曲だ。Player2014年5月号では『TO BE OR NOT TO BE』の様々なエピソードを、人、Ni〜ya、柩の弦楽器隊がたっぷりと語ってくれている。変化し続けるバンドの現況を3人がどう捕らえているのか!? ぜひインタビューのほうご一読いただきたい。


NIGHTMARE / Dizzy    

 また、インタビュー取材に応じてくれた咲人、 Ni〜ya、柩のシグネチャーピックをセットにして2枚様にプレゼントする。これは4月からスタートする“NIGHTMARE TOUR 2014 「TO BE OR NOT TO BE:That is the Question.」”のタイミングで用意される最新ピック。ゆえに現時点では写真素材はないのだが、ぜひ記事の感想をちょびっと書いていただき、メールにてご応募いただきたい。

NIGHTMARE TOUR 2014
「TO BE OR NOT TO BE:That is the Question.」
2014.4.3(木)三郷市文化会館
2014.4.5(土)栃木県総合文化センター
2014.4.6(日)鎌倉芸術館
2014.4.12(土)前橋市民文化会館
2014.4.13(日)市川市文化会館
2014.4.18(金)札幌ペニーレーン24
2014.4.20(日)仙台イズミティ21
2014.4.26(土)大阪オリックス劇場
2014.4.29(火)静岡市民文化会館中ホール
2014.5.3(土)オリンパスホール八王子
2014.5.4(日)相模女子大学グリーンホール
2014.5.6(火)愛知芸術劇場大ホール
2014.5.23(金)広島CLUB QUATTRO
2014.5.24(土)高松オリーブホール
2014.5.26(月)神戸チキンジョージ
2014.5.31(土)Zepp Fukuoka
2014.6.1(日)岡山CRAZYMAMA KINGDOM
2014.6.7(土)岐阜club-G
2014.6.8(日)京都KBSホール
2014.6.15(日)東京国際フォーラムホールA
チケットは好評発売中。6.15(日)の東京公演のみ5月10日(土)に一般発売。

INORAN 約2年振りとなる新作『Somewhere』

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INORANのミニアルバム『Somewhere』が遂に完成した! 2013年にINORANは、FAKE?の10周年記念ライブやソロ15周年を締めくくるライブを敢行。また、Muddy Apesの2ndアルバム『Fairy Dirt No.5』や、LUNA SEAの13年5ヶ月振りとなる新作『A WILL』をリリースするなど精力的な活動を展開した。本作のレコーディングには、彼が絶大な信頼を寄せているu:zo(b)とRYO YAMAGATA(ds)が参加。ライブ感に溢れた臨場感溢れるバンド・サウンドをベースに、彼が信条とする心地良いグルーヴを内包。色彩豊かな楽曲が並ぶ充実作に仕上がっている。そんな新作の魅力やソロツアー、そして25周年を向かえたLUNA SEAについてINORANが熱く語ってくれた!



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イノラン
サムウェア
発売中
初回限定盤(CD+DVD+写真集)
KICS-93031 5,500円(税抜)
通常盤(CD) KISC-3031 1,700円(税抜)

『INORAN TOUR 2014-Somewhere-』
2014年4月4日(金)大阪BIG CAT、2014年4月5日(土)名古屋BOTTOM LINE、2014年4月12日(土)〜13日(日)LIQUIDROOM
※4月12日のチケットはソールドアウト済み

『LUNA SEA 25th ANNIVERSARY LIVE』
2014年5月29日(木)国立代々木第一体育館、2014年12月21日(日)さいたまスーパーアリーナ、2014年12月23日(火)横浜アリーナ※5月29日のチケットはソールドアウト済み
www.inoran.org/

GUS G.が初のソロ作『アイ・アム・ザ・ファイア』をリリース!

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Photo by Patric Ullaeus

ギリシャが世界に誇るメタルギターの“哲人”ガスG.が、初のソロ・アルバム『アイ・アム・ザ・ファイア』を発表した。ファイアーウィンドで一躍その名を世界に轟かせ、2009年にオジー・オズボーン・バンドのギタリストに抜擢され、10年の『ラウド・パーク』フェスではオジーとの来日ステージが実現。現在もメタル界の“ファーストコール・ギタリスト”として精力的な活動を続けている。そんな彼のソロ・アルバムは、ヘヴィでテクニカルなギタープレイが満載でありながら、あくまでソングライティングを軸とした作風だ。ビリー・シーン(MR.BIG)やデヴィッド・エレフソン(メガデス)、マッツ・レヴィン(ライジング・フォース、キャンドルマス)らのバックアップを得て作られた本作で、彼のキャリアの新章が幕を開けた!



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ガス・ジー.
アイ・アム・ザ・ファイア
キングレコード CD KICP-1683発売中 2,574円(税込)

期待の新生 asobius その急成長に迫る


asobius「starlight

2011年10月に結成された5人組バンド、asobius。昨年5月にはミニアルバム『Rainbow』でUKプロジェクトよりデビューを果し、9月にはタワーレコード限定のワンコインシングル『starlight』をリリース。着々とリスナー層を拡大すると同時に、恐るべき早さで急成長を作品で提示してきた彼ら。その成果がフルアルバム『pray&grow』として結実した。英語詞版と日本語詞版を同時収録した2枚組となっており、バンドの新たなる可能性を感じさせる一作だ。


asobius「discovery」
現在発売中のPlayer5月号では、ソングライティングを手掛ける甲斐一斗(vo)に加え、橋真作(g)、杉本広太(g)のギターコンビにも話を伺っている。次世代シーンの旗手となるであろう逸材を、今年は要チェックして頂きたい。

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アソビウス
プレイ&グロウ
UK.プロジェクト CD
RX-85〜6 3月19日 2,500円(税抜)

BRUCE SPRINGSTEEN 新作『ハイ・ホープス』が発売中!


 ブルース・スプリングスティーンの通算18作目となる新作アルバム『ハイ・ホープス』が発売された。そして07年『マジック』から3作続いている米英チャート1位の記録を更新。しかしこのアルバムはブルースが通常行っているのとは違う作り方で制作されたアルバムだ。そこには、過去10年に書かれアルバムには収録しなかった楽曲、ライブのみで演奏されてきた楽曲が新録音されて収められている。レコーディングはツアー中にも行われ、各地のスタジオを利用して録音されているが、このアルバムに大きく関わったのがレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンのトム・モレロだ。


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Photo by Mobile Media Mob & shooter Desmond Louw

 現在、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンの他にも、ソロであるナイトウォッチマン、ユニットであるストリート・スウィーパー・ソシアル・クラブなどでも活動するトム・モレロだが、08年以来ブルースとの親交を深めている。昨年のオーストラリアツアーにも参加し、今作のレコーディングにも関わった。そして今年のツアーにも参加しているという熱の入りようだが、本人はたってのブルース・スプリングスティーンの大ファンということだ。

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Photo by Mobile Media Mob & shooter Desmond Louw

 今作には、11年に死去したサックスのクラレンス・クレモンズのテイクも使用されている。長年、Eストリート・バンドの看板だったクラレンスの喪失は大きかったが、後任は甥のジェイク・クレモンズが担当、もちろん彼もこのアルバムにも参加。現在進行形のEストリート・バンドと、ブルース・スプリングスティーンがこのアルバムには詰まっている!

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ハイ・ホープス ソニーミュージック CD SICP-4070 発売中 2,400円(税抜)

2014年4月号(3/1発売)にストーリー掲載

THE BAWDIESがカバーアルバムに込めた思い

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2014年1月1日を以て、バンド結成10周年を迎えたTHE BAWDIES。2004年1月1日、50年代〜70年代のルーツ・ミュージックを土台に、数々のロックンロールの名曲を作り上げてきた彼らが、初のカバーアルバム『GOING BACK HOME』をリリース。


上記の「SHAKE Ą TAILFEATHER」をはじめ、レイ・チャールズ、サム・クックなど4人が敬愛する往年のソウル、リズム&ブルース、ブルースの名曲12曲をカバー。

Player4月号ではメンバー全員にインタビュー。なぜこのタイミングでカバーアルバムなのか、選曲の理由、ルーツミュージックへの愛に改めて迫る。

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ゴーイング・バック・ホーム
ビクター 3月5日 VICL-64118

エレクトリック・ギターの魅力に迫ったドキュメンタリー『TURN IT UP!』

エレクトリック・ギターを巡る壮大なドキュメンタリー作品『ターン・イット・アップ!』が、キングレコードよりリリースされた。



1930年代に登場し、今も個性的なサウンドとルックスで人々の心を捕らえて放さない、エレクトリック・ギター。本作品は、エレクトリック・ギターの歴史を紹介すると共に、様々なギター愛好家達を取材し、エレクトリック・ギターと弾き手の“心の繋がり”を描いた叙情的な内容だ。

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進行役を務めるのは、俳優のケヴィン・ベーコン。彼は、『フット・ルース』や『激流』など数々の映画に出演し、ゴールデングローブ賞のノミネート経験もある個性派で、彼自身も大のギター好きである。本作は、人々を魅了して止まないエレクトリック・ギターの歴史を解説しながら、様々なギタリスト、ギター愛好家、メーカーの技術者に出会い、彼らからギターに対する想いを語ってもらうことで、エレクトリック・ギターの魅力に迫る内容になっている。本作を観れば、エレクトリック・ギターがどのように発展してきたかをその音色と共に理解でき、ギター・ファンだけでなく、音楽好きであれば楽しめる内容になっている!

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ターン・イット・アップ!
キングレコード KIBF-1216
DVD 発売中 4,179円

ギターヴィーナス JikkiがPlayer初登場


Jikki「守護神 | The Sacred Goal Keeper」

 自身の活動と平行して様々なアーティストサポートを務めるほか、VOXギターのデモンストレーターとして楽器フェアや東京ギターショーなどのイベントでもプレイするなど、ギターファンならばJikkiの存在が気になっていた人は多いのではないか? すでにその卓越したギタープレイで脚光を浴びる彼女だが、2011年リリースの1stアルバム『Pop Metal Guitar Venus』(4月にボーナストラック付でリイシューされることが決定!)は、名曲メタルナンバー・カヴァー主体の内容だった。しかしこのたび届けられた2ndアルバム『いろはうた | Transient』は、彼女によるオリジナル楽曲によるアルバムに仕上がった。しかもビリー・シーン&パトリック・カッチア、角野秀行(TUBE)&村石雅行という米日敏腕リズム隊とタッグを組んだ勝負作である! このアルバム・エピソードを3月2日発売Player4月号にてたっぷりと語っていただいた。


ビリー・シーンとJikkiのレコーディング風景

 Jikkiはテクニカルなプレイはもとより、場面場面で繊細なタッチのトーンを紡いでいるほか、鍵盤楽器プレイを披露。4曲では艶やかな歌声も堪能できる。そんな彼女をバックアップして、ときに火花が散るようなセッション・バトルを繰り広げるのが先述のビリー・シーン&パトリック・カッチア、角野秀行(TUBE)&村石雅行のリズム隊である。なんの予備知識もなく聴いたらこの可憐な小柄な女性ミュージシャンが弾いている音だとは思えないだろう。タイトル曲の「いろはうた」を筆頭に、何処かエキゾチックなムードも漂わせつつ、ハードなギターインストからピアノ・インスト、クロスオーバーテイストの楽曲まで実にバラエティに富んだ仕上がり。まさにギター・ヴィーナスJikkiだからこそ成し遂げられた1枚である。コンセプチュアルな部分もあるので、興味ある方はぜひライナーノーツ http://jikki.jp/news.php?id=20140207092907 もご覧いただきたい。


ビリー・シーンとJikkiのレコーディング風景

 ビリーとのレコーディング風景を見ても明快だが、Jikkiは英語が堪能だけに(ビリーとの出逢いも彼の通訳を担ったことがきっかけという)『いろはうた | Transient』を契機にさらなる活動に期待が高まる。発売以来、『いろはうた | Transient』は好セールスを記録しており、先述の通りしばらく入手困難だった『Pop Metal Guitar Venus』も4月4日に復刻されることも決定した。リマスタリングもされて音もさらにバッチリになっているようなので、高騰している中古盤などに手を出さず、4月4日を待つのが懸命かと。ライブも決定しており、4/18(金)西川口 HEARTS http://hearts-web.net/hearts/(出演:幸美美佳 / Jikki / THE冠 / Gacharic Spin)、5/25(日)厚木 THUNDER SNAKE http://www.thunder-snake.com(出演:Jikki / 撃鉄 / THE冠 / Gacharic Spin / オープニングアクト:薄着)。対バンもかなり豪華なのでぜひ足を運んでいただきたい。

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またPlayer読者にJikkiより直筆サイン入りポストカードとオリジナルピックをセットで5名分いただきました。ぜひ記事の感想などもちょろっと書いていただきつつ、http://www.player.jp/player_present-letters/を参照の上メールでご応募お待ちしております。

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Jikki『いろはうた | Transient』

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Jikki『Pop Metal Guitar Venus+1』  ※4月4日リリース

2014年2月27日

若きロックのカリスマ小林太郎が新作EP『IGNITE』を完成!

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力強いエモーショナルなボーカルと切れ味鋭いギターサウンドで、唯一無二のロック・サウンドを作り出す“若きカリスマ”小林太郎。そんな彼の2ndEP『IGNITE』が遂に完成した。



彼らしい初期衝動溢れるロックな楽曲はもちろん、1stシングル「鼓動」とデジタル配信曲「太陽」に内包されている、より多くの人にアピールできるキャッチーなナンバー、ステッペン・ウルフの名曲「Born To Be Wild」のカバーなど、色彩豊かなナンバーを独自の個性で染め上げた充実作で、今後のさらなる飛躍を決定付ける“起爆装置”となること間違いなしだ。そんな新作『IGNITE』の魅力を小林が熱く語ってくれた!

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イグナイト
[初回限定盤](CD&DVD)
KICS-93013 2,100円

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[通常盤](CD)
KICS-3013 1,799円

シーンを代表する実力派ベーシスト IKUOの1stソロ『R.E.D. ZONE』

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シーンで今最もその動向が注目されているベーシスト、IKUO。これまでT.M.Revolution、abingdon boys school、Acid Black Cherryなどのレコーディングやライブ・サポートを担当し、メンバーとしてCube-Ray、BULL ZEICHEN 88、ザ・チョッパーズ・レボリューションに参加。ロックからフュージョンまで幅広いスタイルを弾きこなす確かな技術と、優れた音楽性を持つ実力派だ。そんな彼が、ソロデビュー10周年を記念し1stアルバム『R.E.D ZONE』をリリース!

 

自身が「自分の歴史を網羅したカタログのような作品にしたかった!」と語る通り、これまでに出会った、ロック、ジャズ/フュージョンのシーンで活躍する30人以上のミュージシャンがゲストで参加。彼らの個性が遺憾なく発揮されたバラエティに富んだ楽曲の上で、IKUOはエモーショナルにボーカルと卓越したベースプレイを披露。テクニカルでありながらもキャッチーな展開をみせる楽曲は、幅広い音楽ファンにアピールできる魅力的な内容だ。そんな『R.E.D ZONE』の魅力をIKUOが語ってくれた!

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イクオ
レッド・ゾーン CD 発売中
KICS-3022 3,150円

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ザ・チョッパーズ・レボリューション
チョパレボライブ!!! DVD 発売中 KIBM-421 4,830円

IKUO Solo Live Tour “R.E.D. ZONE”
3月8日(土)東京@LIVE GATE
3月13日(木)名古屋@Heart Land STUDIO
3月14日(金)大阪@心斎橋CLUB DROP
3月26日(水)東京@初台The DOORS

不変のボストンサウンド新作!



 寡作なミュージシャンとして知られるボストン=トム・ショルツ。人生、愛、そして希望をテーマに制作されたボストンの新作が11年振りに完成した! すべての時間が止まってしまうかのようなボストンサウンドが再び蘇る!



 トム・ショルツは70年代から、既に完璧主義を貫いたレコーディングを行うことで知られているが、今回の新作にも11年近くの年月が費やされた。「新しい楽器を手にするたびに、新しい音を出すたびに、いつもそれまでにやったトラックをすべて変えることになってしまうんだ。つねにアイデアが浮かぶから、つねに前に戻ってあれこれ変えようとしてしまう。変更する前のトラックを取っておいたりすることはないけど、おそらく僕がスタジオでレコーディングした99%は他の誰にも聴かれることなく終わるのさ。僕の妻と飼い犬以外にはね。3歩進んで2歩下がるっていうけど、むしろ3歩進んで2.99歩下がるって感じなんだよね」

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 この新作が完成する間には、ボーカリストのブラッド・デルプが他界、後任にはブラッドそっくりに歌えるトミー・デカーロが参加した。「もちろん彼が今でもここにいたら、アルバムのもっとたくさんの曲で歌っていたはずだよ。ブラッド亡き後はトミー・デカーロが主力選手さ。ブラッドの死の後、彼があんなふうに僕の元に訪れたなんて信じられない。天がお遣わしになったんじゃないかと思ったくらいだよ」

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ライフ、ラヴ & ホープ マーキー 12月18日 初回限定盤SHM-CD MICP-30055 2,857円+税 通常盤CD MICP-11133 2,667円+税

2014年3月号(2/1発売)にインタビュー掲載

3D映画『メタリカ・スルー・ザ・ネヴァー』をラーズ・ウルリッヒが語る!

 本物のライブと、映画のストーリーが絶妙にクロスオーバーする3D映画『メタリカ・スルー・ザ・ネヴァー』が劇場公開された。そこにはメタリカ・ファンならずとも、ロックファンが観ても驚く衝撃のライブが繰り広げられていた! 


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「こんなスケールの映画をやるんだとしたら、ただ俺たちが出ているだけじゃなく、そこには何かがあるべきだって気がしたんだ。たとえば『アイアンマン』みたいな映画を例に取ってみても、アイアンマンのスーツを着た彼が2時間宇宙を飛び回っているだけじゃないだろう? アクションシーンと釣り合いを取るような何かがなくちゃダメなんだ。ピンク・フロイドの『ザ・ウォール』ではアニメーションが混ぜ込まれていたし、『レッド・ツェッペリン 狂熱のライブ』では、ミュージシャンが車に乗ったり馬に乗ったりなんかするシーンを混ぜ込んでいた。じゃあ俺たちも何かを混ぜ込もう……だけど、ジェイムズ・ヘットフィールドがサンドウィッチを食べているシーンってわけにもいかない(笑)。それで監督ニムロッド・アーントルが物語を持ってきたんだ」とラーズは語っていた。

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 映画は、実際にカナダで行われたライブショーでシューティングされ、それとストーリーシーンが絶妙にミックスされた作品だ。つまり本物のライブで、ストーリー上のアクシデントが本当に起きるというわけだ。「映画に出てくるステージ上の出来事はすべて、目ざといファンにとっては過去のメタリカのコンサートで実際にあったことって感じだよ。そう、ステージの崩壊といったことは明らかに96〜97年の『リロード』ツアーに関係しているんだ。あのときは徹底的にやられたね」


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 ある意味で、採算度外視で制作されたといってもいい『メタリカ・スルー・ザ・ネヴァー』のスケールとド迫力は、まさに一見の価値がある。そして順次公開中の劇場上映に続いて、特典映像付きのDVD/BDのフィジカル・フォーマット発売も、4月2日にポニーキャニオンから発売予定されているのでお楽しみに!

『メタリカ・スルー・ザ・ネヴァー』配給:ポニーキャニオン 全国順次公開中(http://metallica-never.jp/)
ⓒMetallica Through the Never, Courtesy of Picturehouse Photograph by Ross Halfin
ⓒMetallica Through the Never, Courtesy of Picturehouse

2014年3月号(2/1発売)にインタビュー掲載

T-SQAURE plusが復活! 新作『HISTORY』を安藤正容が語る

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L to R:伊東たけし(EWI)、安藤正容(g)

日本を代表するポップ・インストゥルメンタル・バンド、T-SQAURE。その中心人物である安藤正容(g)が、13年振りにサイド・プロジェクトT-SQAURE plusを復活させた! T-SQUARE plusは、バンドが安藤と伊東たけし(sax&EWI)の2人体制となり、国内外の様々なミュージシャンを迎えてアルバムを制作した時期に、サイド・プロジェクトとして01年に始まったもので、元ガンズ・アンド・ローゼスのマット・ソーラム(ds)、元オジー・オズボーンのフィル・スーザン(b)、安藤の盟友ダグ・ボッシ(g)、ヴィンス・ディコラ(Key)らLAの実力派ミュージシャンが集結。T-SQUAREの人気曲をよりロックなテイストにアレンジし高い人気を博した。今回完成した『HISTORY』は、ダグとヴィンスが参加したLAでのレコーディングの他、ロベン・フォード(g)やデヴィッド・サンボーン(sax)のバンドに参加していたことで知られる名手、リッキー・ピーターソンがいるミネアポリスでレコーディングを敢行。LAセッションでは、ダグ、ヴィンス、トス・パノス(ds)、グレッグ・ビソネット(ds)、リーランド・スカラー(b)、ジミー・ジョンソン(b)、ミネアポリス・セッションでは、リッキー、マイケル・ブランド(ds)、ST.ポール・ピーターソン(b)、ジェイソン・デレール・ピーターソン(sax)、スティーヴ・コール(sax)といった素晴しいミュージシャン達が参加。ロックでエネルギッシュなLAセッション、スムージーでソウルフルなミネアポリス・セッションという、異なる世界観のコントラストがアルバムに豊かな色合いをもたらしている。そんな味わい深い充実作『HISTORY』誕生の経緯やその魅力について、T-SQUAREが神戸チキンジョージでライブを行なった際に、安藤に会い話を訊いた…。

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ティースクェア・プラス
ヒストリー
ソニー 発売中 CD+DVD
VRCL10112〜10113 3,400円

パット・メセニー 待望の新作『キン(←→)』が完成!

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L to R: Chris Potter(sax), Giulio Carmassi (sax,key,fl,cl,vo), Ben Williams(b), Antonio Sanchez(ds), Pat Metheny(g)
Photo by JMMY KATZ

ジャズ界の巨匠パット・メセニーの新作『キン(←→)』が遂に完成! 彼は、12年にクリス・ポッター(sax)、アントニオ・サンチェス(ds)、ベン・ウィリアムス(b)といった、気鋭のミュージシャンとユニティ・バンドを結成し、アルバム『ユニティ・バンド』をリリース。その後、大規模なワールドツアーを敢行し、その圧倒的なパフォーマンスは各地で絶賛された。このツアーを通し確かな手応えを感じたメセニーは、このプロジェクトをベースに自身がこれまでにリリースしてきた作品の世界観をひとつにした作品を作る構想を思い抱き、ユニティ・バンドに才能溢れるマルチ・インストルメンタリスト、ジュリオ・カルマッシ(sax,key,fl,cl,vo)を招集。新たに“ユニティ・グループ”として始動し、新作『キン(←→)』を完成させた。本作は、彼のこれまでの過去と現在を結ぶ幅広い音楽性を備えた内容になっており、どの曲も、メロディ、リズム、アンサンブルが見事一体となり、実に色彩豊かで味わい深い。アルバムのプロモーション・タイミングで来日したメセニーが、傑作『キン(←→)』の全貌について語ってくれた!

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パット・メセニー・ユニティ・グループ
キン(←→)
ワーナー 2月26日
CD WPCR-15523 2,680円

JOHN BUTLER TRIO 4年振りの新作に迫る!

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Photo by Bo Wong

今やオーストラリアのロック・シーンの重鎮的存在となったジョン・バトラー・トリオ。4年ぶり、通算6作目のニュー・アルバム『フレッシュ&ブラッド』では緩急自在なサウンドにさらなる深みと鮮やかな色彩を加え、孤高の新境地を開いてみせた。メンバー・チェンジはあったものの、今後予定されている来日公演ではまたもや圧倒的なパフォーマンスが期待できそうだ。ギタリストとして、シンガーとして、さらに磨きのかかった中心人物のジョン・バトラーに語ってもらった。

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Photo by Kene Hibberd

新作はもちろん、新体勢での手応え、今年予定されている来日公演に向けた思いにも迫った日本最速インタビューだ!

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ジョン・バトラー・トリオ
フレッシュ&ブラッド
Pヴァイン CD
PCD-24321 1月29日 2,520円

OKAMOTO’S メジャー5thアルバム『Let It V』

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18歳でのCDデビューから今年で5周年の節目を迎えるOKAMOTO’S。そのアニバーサリー・イヤーの幕開けに相応しい傑作『Let It V』が遂にリリースされた。前作『OKAMOTO’S』で垣間見せたメロディ第一主義は更に押し進められ、SOIL&“PIMP”SESSIONSのメンバーを迎え入れた「Let’s Go! Hurry Up!」、若手女優の二階堂ふみがコーラスで参加する「Kill Dreams」、更には岸田繁(くるり)がプロデュースを手掛けた「HAPPY BIRTHDAY」など、過去最高に豊潤でバラエティ豊かな全11曲が並んだ1枚。この新しく打ち立てられた金字塔について、発売中のPlayer3月号ではメンバー全員にインタビューを敢行!

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オカモトズ
レット・イット・ヴィー
アリオラ CD 1月15日
初回生産限定盤(CD+DVD)BVCL-570〜571
通常盤(CD)BVCL-572

各メンバーが卓越した技巧を持ちながらも、ここまで楽曲/メロディ志向へシフトしていったのかが理解できるインタビューとなっている。“恐るべき子供達”というキャッチコピーでのデビューから5年、新たな黄金期に突入した4人から目が離せない!

WHITE ASHが『Ciao, Fake Kings』をリリース!人気バンドWHITE ASHが『Ciao, Fake Kings』をリリース!

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L to R:山さん(g)、剛(ds)、のび太(vo&g)、彩(b)

のび太(vo&g)、山さん(g)、彩(b)、剛(ds)による、人気4人組ロックバンドWHITE ASH。彼ら待望のニューアルバム『Ciao, Fake Kings』が遂に完成! 曲それぞれの世界観に合わせ音作りを徹底したという本作は、彼らの魅力である疾走感溢れるギターリフを主体しとした、スケール感の大きなロック・サウンドを展開。また、「Number Ninety Nine」と「Xmas Present For My Sweetheart」には、人気プロデューサー蔦谷好位置氏が制作に参加。独自の音楽性もさらに磨きが掛かり、より多くのリスナーにアピールする内容に仕上がっている。そんな新作『Ciao, Fake Kings』の魅力を、のび太と山さんが語ってくれた!

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ホワイト・アッシュ
チャオ・フェイク・キングス
VAP CD VPCC-81784 発売中 2,800円

WHITE ASH ONE MAN TOUR “Lilium”
2月8日(土)福岡VIVRE HALL
2月10日(月)広島Cave-Be
2月11日(火)高松DIME
2月15日(土)札幌COLONY
2月21日(金)新潟GOLDEN PIGS BLACK STAGE
2月22日(土)名古屋CLUB QUATTRO
3月1日(土)大阪BIGCAT
3月9日(日)仙台MACANA
3月15日(土)渋谷AX

世界最高峰のシンフォニックメタル・バンドの新作が登場!

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L to R: Mike Coolen(ds),Ruud Jolie(g),Joroen van Veen(b),Sharon den Adel(vo),Martijn Spierenburg(key),Stefan Helleblad(g)
Photo by PATRIS ULLAEUS

ウィズイン・テンプテーションの6作目となるニュー・アルバム『ハイドラ』は、彼らが世界にその触手を伸ばしていく挑戦作であす。本国オランダのみならず、ヨーロッパを代表するシンフォニック・メタル・バンドとなった彼らが新しい地平線に進んでいくこの本作。先行シングル「パラダイス(ホワット・アバウト・アス?)」では、看板女性シンガー、シャロン・デン・アデルが元ナイトウィッシュのターヤと夢のコラボレーションを実現させ、ヒットを記録。そうして満を持してのリリースとなった『ハイドラ』は劇的なハード・サウンドに加え、豪華ゲスト陣を迎えたサプライズも披露。新たな船出に赴くバンドの音楽をシャロンが語った!

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ウィズイン・テンプテーション
ハイドラ
ビクター CD 発売中
[初回限定盤ボーナス・ディスク2曲収録] VICP-121 3,360円
[通常盤] VICP-65205 3,016円

Nabowa 景山奏(g)のソロプロジェクトTHE BED ROOM TAPEに迫る

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人気インスト・バンド、Nabowaの景山奏(g)が自身のソロプロジェクト“THE BED ROOM TAPE”を始動。デビューアルバム『THE BED ROOM TAPE』をリリースした。今年結成10周年を迎えるNabowaは、山本啓(vn)、景山奏(g)、堀川達(b)、川上優(ds)によって2004年に結成。00年代のジャムバンド・ムーブメントに影響を受けたグルーヴィでダンサブルな要素を土台に、景山のブラック・ミュージックに影響を受けたリリカルなギターのハーモニーと、山本のクラシックの素養を持つ温かみのヴァイオリンのメロディを内包。独自の音楽性で高い人気を獲得し、フジロック・フェスティバルをはじめとした多くの大型フェスに出演。ライブバンドとしても高い評価を獲得している。そんなNabowaの世界観を支えるキーマン景山が、大学時代から自宅で音を録り溜めて温め続けていたアイデアを形にするために始めたのが本プロジェクト、THE BED ROOM TAPEだ。今回リリースされたデビュー作『THE BED ROOM TAPE』は、彼ならではの広がりのあるセンスの良いアルペジオ、切れ味鋭いファンキーなカッティング、ワイルドなソロといった、ギタリスト景山の持ち味が存分に発揮された充実作だが、自身で打ち込んだダブ、エレクトロニカ、ヒップホップなどの影響を柔軟に吸収したリズムトラックや、一度聴いたら忘れられないキャッチーな曲のメロディなど、音楽家としての非凡な才能を感じさせ、実験的でありながらも大変奥深い内容だ。本作には、Nabowaの山本、jizueの片木希依(pf)と粉川心(ds)、Mountain Mocha Kilimanjaroの二本木潤(b)といった同年代の気鋭のミュージシャン、彼のギターの師匠である韻シストのTAKU、児玉奈央や奇妙礼太郎といった実力派ボーカリスト達が参加。色彩豊かな楽曲をそれぞれの個性的な音楽性でカラフルに染め上げているのもポイントだ。そんな待望のソロ作を完成させ、14年初頭からリリースツアーを行なう本タイミングで、景山にインタビューを敢行。デビュー作『THE BED ROOM TAPE』完成までの経緯、Nabowaのギタリストとしてソロ・ミュージシャンとしての拘り、リリースツアーに対する意気込みについてたっぷりと語ってもらった!
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陰陽座『ベストアルバム第二弾『龍凰珠玉』が遂に完成!

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陰陽座のベストアルバム第二弾『龍凰珠玉』がリリースされた。06年リリースのベストアルバム『陰陽珠玉』以降のアルバム4作品を中心に、03年リリースの『凰翼麟瞳』から11年リリースの『鬼子母神』までの楽曲の中から、人気曲を中心にセレクトした豪華絢爛な2枚組作品だ。どの曲も彼ららしい壮大なスケールとストーリー性を持ち、新旧のファンが楽しめる充実した内容になっている。本作には「吹けよ風、轟けよ雷」と「生きもの狂い」の新曲2曲が収録されており、これらの曲には“より進化した陰陽座の今”が克明に刻まれており必聴だ。今回、陰陽座の瞬火(b)、招鬼(g)、狩姦(g)、が、『龍凰珠玉』の魅力についてたっぷりと語ってくれた!

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オンミョウザ
リュウオウシュギョク
キングレコード 発売中
CD KICS-1990~1 3,200円

Playerにgeek sleep sheep初登場!

 初めてライブを観たとき、ニューウェーブ、シューゲイザー、グランジなど1990年代以後のギターロックのテイストを融合したような楽曲だなぁと興味を持ったのがgeek sleep sheep。タイトなリズム隊のアンサンブルに、カラフルなギターオーケストレーションが重なるトリオならではの自由度を武器にしつつも、ソリッドな音で勝負する3人の意欲が感じ取れたが、遂に完成した1stアルバム『nightporter』は3人で音を鳴らす理由、この3人だから具現化できる音の詰まった1枚に仕上がった。 kazuhiro momo(vo,g/MO'SOME TONEBENDER)、345(vo,ba/凛として時雨)、yukihiro(dsr/L'Arc-en-Ciel)という強力なメンバーにより結成されたバンドだが、まさに3人がgeek sleep sheepというバンドになっていく過程を楽しんでいったこと、『nightporter』を聴くとそれが凄く伝わってくるのである。


geek sleep sheep - Weekend Parade (3min ver.)

 Player2014年2月号では3人が同席するかたちでのロングインタビューが実現。バンド結成の経緯はもとより、様々な楽曲が生まれたことで、3人各々がこれまでにないプレイアプローチに挑んだ様子も窺い知れる。kazuhiro momo、345の男女ツイン・ヴォーカルが魅力だが、意外にもそのアプローチは結成当初にあったものではなくて、ソングライティングやアレンジをする中で生まれていったというから面白い。“「hitsuji」で“geek sleep sheepの強みが出せる名刺代わりの曲だな”という手応えがメンバー内にできて。それ以後はより歌の絡み具合やハーモニー、この3人ならではのアンサンブルをより煮詰めたような曲ができて。それでいて結果的にキャッチーな歌メロもできていった気がします”とはインタビューにおけるmomo談だが、様々なバンドマジックが生まれた瞬間が語られたインタビューに仕上がっている。ぜひご一読いただきたい。そして年明け早々には東名阪ツアーも決定!  幻想的でアグレッシブなトリオサウンドを体感せよ!


2014年1月23日(木)18:30 / 19:30 大阪 なんばHatch
問い合わせ:キョードーインフォメーション 06-7732-8888 (全日10:00〜19:00)

2014年1月24日(金)18:00 / 19:00 名古屋 クラブダイアモンドホール
問い合わせ:サンデーフォークプロモーション 052-320-9100(10:00〜18:00)

2014年1月29日(水) 18:30 / 19:30 東京 EX THEATER ROPPONGI
問い合わせ:DISK GARAGE 050-5533-0888(平日12:00〜19:00)

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geek sleep sheep『『nightporter』』
EMI CD
TYCT-60022 12月11日 3,059円

JAKE BUGG 待望の新作2nd『シャングリ・ラ』が完成!

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「本来の年齢よりも老成しているかって? よく言われるんだよ、若者の体の中に老成した魂が入っているように感じませんか? って。そんなの知るかよ。つまり俺は今19歳で、自分の曲を書き自分のやりたいことをやっているだけのことさ」
 94年英国ノッティンガム出身、現在19歳。11年の「グラストンベリー・フェスティバル」でデビューを飾ったのは17歳だった。そして12年の1st『ジェイク・バグ』は見事に全英1位を獲得して、多くのミュージシャン達からラブコールを集めた。そんな若きシンガーソングライターは、ボブ・ディランを敬愛しながらもマジョリティとなることを拒絶せず、かつ自我を貫いている。そして彼は待望の新作2nd『シャングリ・ラ』を完成させた。

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シャングリ・ラ ユニバーサルミュージック CD UICR-1111 発売中 2,300円

 『シャングリ・ラ』を聴くと、そこにあるバンドサウンドとロックスピリットが彼自身の中から弾き出されたことがわかるだろう。その導火線に火を付けたのがリック・ルービンだ。リックはプロデューサーとして長いキャリアと大きな実績を持つわけだが、指示を出してミュージシャンを動かすタイプではなく、何もしないでそのアーティストの自発的なエネルギーを引き出すことで有名だ。「お互い相手に合わせたというわけじゃなく、彼は彼のやり方で好きなようにやり、俺は自分なりのやり方で好きなようにやって、それがうまくいったんだ。彼は最高のミュージシャンや最高の人達と俺を引き合わせてくれたんだけど、それにはすごく助けられた」
 共演ミュージシャンはチャド・スミス(ds)を始めとして、ピート・トーマス(ds)、ジェイソン・ラダー(b)、マット・スウィーニー(g)などが参加。そしてジェイクもエレキギターを数多くの曲で弾いている。



「ジェイク・バグがエレキに走ったとか言われるけど、これまでだって俺はずっとエレキギターを弾いてきたし、前作の「バラード・オブ・ミスター・ジョーンズ」でもエレキを弾いていた。自分のエレキギターはすごく気に入っている。でも、今回のアルバムでは以前より弾いている場面が増えているのは確かかも。「ホワット・ダズント・キル・ユー」には、かなりヘヴィなエレキギターが入っているね。今回は他にもギターソロが入っている曲はあるけど、短めに抑えるよう努めている。54年製フェンダー・テレキャスターを手に入れたんだ。これは俺にとって特別なものだと思っている」
 フォークか? ロックか? アコギか? エレキか? そんな議論は今更必要ないだろう。端から取り囲む大人達をよそ目に、ジェイクの音楽はブレることなく大きな成長を果たした!

2014年2月号(12/28発売)にインタビュー掲載

待望の初来日公演を果たしたジ・ユニオン!

 英国ハードロック・バンド、サンダーのルーク・モーリー(g)と、ブルーズ・ミュージック・アウォード受賞者でもあるピーター・ショルダー(vo,g)によるジ・ユニオンが、11月に初来日公演を行った。ブルースやソウルも内包する60〜70年代クラシックロックを彷彿させる彼らは、既に3作のアルバムを輩出。英国クラシックロックの魅力を存分に放ってくれた。

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サンダーのギタリスト、ルーク・モーリー

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こちらがピーター・ショルダー

 ジ・ユニオンの音楽性についてルークはこう語る。「特に方向性を打ち立てたことはなくて、ジ・ユニオンの場合はどんな方向性でもありなんだ。いろんなものから影響を受けて、ツェッペリンとかビートルズがそうであったように幅広い影響を受けても、いいと思えるものでさえあれば何でもいいという気持ちでやっているよ」 そしてピーターも「このバンドでアイデアに詰まることはないよ。ギターを弾くと必ずアイデアを追いかけるし、ソングライターの欲求としてそれをどう表現するかを常に考えているから」と感じている。



 ジ・ユニオンの詞曲は、ルークとピーターの両者が個別にも共同でも作っているが、それぞれの個性は次第に融合し、ジ・ユニオンのロックを形作っているようだ。ギターを弾いて音楽を作り、ライブやレコードを作るというシンプルなアーティスト・スタンスを持っているからこそ、クラシックロックをなぞるわけではなく、そのものを再現することが出来るのだろう。
 ルークはそんなバンドの姿勢そのものを若きバンドにも伝えたいようだ。「ジ・ユニオンは60〜70年代の音楽に影響を受けているが、その頃の音楽は素晴らしいと思う。流行廃りはあるけれど、基本的にCSN&Yやビートルズ、レッド・ツェッペリンの人気がまったく無くなることはあり得ない。今はネットの時代で、若者がそういう音楽に興味が向くのもいいことだと思うよ」

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フロム・ザ・ウエスト・ダウン・トゥ・ジ・イースト ハイドラント 来日記念CD QIHC-10056 発売中 2,300円

2014年2月号(12/28発売)にインタビュー掲載

渡辺香津美の新トリオによる意欲作『スピニング・グローブ』が完成!

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渡辺香津美が新作『スピニング・グローブ』を完成させた。ジェフ・バーリン(b)、ヴァージル・ドナティ(ds)という名手達を迎えたトリオ形式による本作は、ジャズの洗練された知的さを持ち合わせながらも、70年代のクロスオーバーを彷彿とさせる力強いロックなサウンドを内包。ダイナミックかつスリリングに展開されるアンサンブルは、力強い生命力に溢れている。渡辺香津美のギタープレイは、表現力豊かでエネルギーに満ちており、「スピニング・グローブ」のワウペダルを使ったエモーショナルなソロから、自身が作曲した「ココロ」の洗練されたリリカルなコードプレイまで、様々なテイストを持つ楽曲に独自の鮮やかな彩りを加えている。そんな、トリオ・ミュージックの新境地を開拓した傑作、『スピニング・グローブ』の魅力を渡辺香津美が語ってくれた!

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ワタナベ・カズミ・フューチャリング・ジェフ・バーリン&ヴァージル・ドナティ
スピニング・グローブ
ワーナー CD WPCR-15377 発売中 2,520円

新感覚のアコースティック兄弟デュオ TarO & JirOがデビュー!

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アコースティック・ギターを武器に世界で勝負する兄弟デュオ、TarO&JirO。ベーシストとしての経験とパーカッシブなプレイでグルーヴを生み出す弟のJirO、変幻自在なフレーズとフリーキーなギターソロも決める兄のTarO。スリリングでありながら寸分も乱れないアンサンブルとツインヴォーカルで、ヨーロッパのバンド・コンペティションを賑わしてきた彼らが、『Brothers Fight』で遂にメジャーデビューを果した。

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現在発売中のPlayer2月号では、そんな恐るべき兄弟にインタビューを敢行。ギターを始めたきっかけ、渡米の経緯、衝撃のデビュー作『Brothers Fight』の制作、ふたりが見据える未来に迫っている。



TarO & JirO
Brothers Fight
インペリアル CD
TECI-1379 発売中 1,500円


10年以降のインストシーンを牽引する重要バンドjizueにインタビュー!

 toe、PE’Z、SPECIAL OTHERS、→Pia-no-jaC←、Nabowaなど、数多くの個性的な音楽性を持つ実力派バンドが台頭し、大きな盛り上がりをみせる日本のインストシーン。そんなシーンの中でも一際オリジナリティの強い音楽性を持ち今大注目なのが、京都発の4人組バンド“jizue”である。

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LtoR:山田剛(b), 井上典政(g), 片木希依(pf&key), 粉川心(ds)

 小学校からの幼馴染みである井上典政(g)、山田剛(b)、粉川心(ds)を中心に06年に結成し、07年にが加入。井上、山田、粉川3人のルーツであるロックの激しい初期衝動を核に、ジャズ、ラテン、映画音楽など様々な要素を内包。山田と粉川の力強いグルーヴ、井上の広がりのある味わい深いギターのアルペジオ、片木の情熱的でスリリングなピアノのメロディによって作り出される“ハードコアジブリ”とも表現される唯一無二のエモーショナルな音楽性は、聴くものの心を捉えて放さない! 昨年リリースされた3rdアルバム『journal』は、多くの人を惹き付ける心地良いダンサブルな楽曲にさらに磨きが掛かり、同郷の京都から人気インスト・バンドNabowaの山本啓(vin)や才能溢れる女性シンガーソングライターYeYeが参加。より大きくスケールアップした“集大成”と呼ぶに相応しい1枚だ。そんな今後のインストシーンを牽引していく重要バンド、jizueの井上と片木が、バンド結成の経緯、アルバムを経た音楽性の進化、音楽に対する拘りについて語ってくれた!

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僕のソロがなくてもバンドと曲がカッコ良ければそれでいい

 音楽に興味を持ったきっかけは?
井上:父が弾き語りをしていたので、僕も物心付いた頃に自然とアコギを弾いていました。中学の頃は、長渕剛さんや尾崎豊さんを弾き語っていました。僕と山田と粉川は小学校からの幼馴染みなんですが、高校の頃に山田と一緒にバンドを初めてエレキギターを弾き始めたんです。その頃はミクスチャーが流行っていたのでコーン、ザ・マッド・カプセル・マーケッツ、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン、インキュバスをコピーしていました。
片木:子供の頃に近所の編曲家の先生に出会って習い始めたんですが、そのレッスンが凄く個性的だったんです。譜面のストーリーをイメージし色塗りしたり、絵本を描いたりする宿題が楽しくて、高校、大学でも音楽がやりたいと思ってコンピューター音楽科を専攻しました。
 それはどんな学科なんですか?
片木:コンピューター音楽やメディアアートの創作および研究を行なう学科で、アークスモニウム(多次元散立体音響装置)を使い川の音を沢山のスピーカーで鳴らしたり、音源を逆回転して切り貼りしたりといったユニークな授業がありました。
 影響を受けた音楽は?
井上:高校時代は、ブラフマンみたいなハードコア/ミクスチャー・バンドが好きでした。リフを弾くのは好きだったんですが、もっと上手くなりたくて22歳の時にジャズ・ギタリストの先生に習い始めるまでは、ソロを弾くという欲求はなかったんです。
 井上さんはご自身でエンジニアも担当していて、音楽を俯瞰的に捉える能力に長けているなと。ソロで自身を主張するギタリストは多いですが、曲の情景を通して自分の存在感を雄弁に語れるギタリストは少ないので、そういった音楽性に凄く興味を持ちました。
井上:ソリストとして目立ちたい気持ちは今もあまりないんです。メロディ・ラインを担当するのは、僕と片木ですが、ニコニコしながら凄いプレイをしている片木を見るのが楽しいし、ならば自分は一歩引いてバンド全体をよく見ながらjizueというバンドを自分なりにちゃんと活かせるプレイがしたい。自分のギターを聴いてもらう欲求よりもjizueを聴いてほしいから。僕のソロがなくてもバンドと曲がカッコ良ければそれでいいなって。ジャズに興味を持って、ウェス・モンゴメリーやパット・メセニーといったジャズ・ギタリスト達が好きになってからは、ソロに対する興味を持ち始めたんですけどね。最近、影響を受けているのはパット・メセニーです。プレイヤーとしてはもちろんですが、作曲家として素晴しいので。
片木:クラシックを勉強していた時は、ドビュッシー、カプースチン、ロシアのクラシック音楽家が好きでしたね。高校の頃、日本でもネオソウル・ブームが起こって、ディアンジェロ、ローリン・ヒル、アリシア・キースといったR&Bのシンガーにハマりました。あと、菅野よう子さんや野崎良太さんも好きです。
 山田さんと粉川さんは?
片木:粉川はnaiadやenvyといったハードコア系バンドに影響を受けていますね。彼は音楽に対して凄くストイックなので、ジャズやラテンなどにも興味があり、色々なスタイルのドラマーに師事してきました。山田は何が好きなんだっけ?
井上:よくヴィクター・ウッテンの物真似をするし、フュージョン系のベーシストが好きだったと思うよ。
 jizueを始められたきっかけは?
井上:僕と山田は大阪の音楽専門学校でエンジニアを専攻していたんですが、jizueの母体となったのは専門学校時代に山田と結成したバンドなんです。それまでコピーバンドしかやったことがなかったけど、曲を作って演奏するのがおもしろくて、しばらくは2人でやっていたんです。でも、やはりドラマーが必要だなと思って、丁度その頃に粉川のバンドが解散したので、彼に加わってもらったんです。最初は、男性ボーカルを入れてインキュバスみたいなミクスチャー/オルタナ系の音楽をしていました。その後、女性ボーカルとキーボードを入れ、エモーショナルな重たいサウンドを目指していました。
 最初はボーカル・バンドだったんですね。そこからなぜインスト・バンドになったのですか?
井上:その頃は、僕が作ったリフを基に曲を発展させてメロディを作ることが多かったから、次第にボーカルの必要性を感じなくなったんです。
 jizueの曲には常に印象に残る強いメロディがありますが、もともと歌ものバンドとして始まったので曲を作る時に“歌えるメロディ”を常に意識しているのでは?
井上:それはありますね。僕自身、弾き語りから入った人間なので歌が好きなんです。インストって、歌詞がないからメロディが強くないと曲として成立しにくいんですよ。そういう意味で“誰もが歌えるメロディ”は絶対に失くしてはいけないと思っています。
 その後、07年の秋に片木さんが参加しjizueとなったわけですが、その経緯を教えてください。片木さんは5代目キーボディストとして前身のバンドに加入したそうですね?
片木:大学時代に友人のベーシストと一緒にスタジオにセッションしに行った時、粉川と知り合ったんです。それから何回か一緒に演奏したんですが、ある時、粉川が「本気でやっているバンドのキーボードが抜けたんで、一回弾きにきてくれない?」と頼まれて、それからjizueに加わったんです。最初は皆で一緒に呑みに行ったんだっけ?
井上:うん。皆で呑みに行って好きな音楽やミュージシャンについて語り合ったのが最初だったね。その時に、互いに音楽性や人間性に近いものを感じて「今度チック・コリアの「スペイン」とか一緒にやってみようよ!」って始まったんじゃなかった?
片木:そうそう。他に「チキン(ジャコ・パストリアスがカバーしたことで有名なジャズ・ファンクのスタンダード)」とかもやったよね! 3人は音楽に対して本当に真面目で、一回一緒に演奏したら、次に会うまでに自分達も問題点をちゃんと修正してくるし、新しいアイデアを100個くらい持ち寄ってきたんです。そういった音楽に対する情熱が凄いなと思いました。
井上:片木はクラシックを真剣に勉強し、ブラック・ミュージックやジャズに興味を持っていたんで、どんなジャンルでも弾けたんです。プレイヤーとして演奏に主張があるのも魅力だったし、彼女が参加してくれればおもしろいことができるなって。
 バンド名のjizueにはどういった意味があるんですか?
井上:僕と山田と粉川は、昔一緒にスポーツ少年団でサッカーをやっていてサッカーが好きなので、元フランス代表のジダンのニックネーム“zuizou(ジズー)”からこのバンド名にしました。
 普段曲作りはどのようにして?
井上:主に僕と山田が書くことが多いんですが、僕はパソコンで完璧に作り上げた曲のアイデアを皆に持っていき、それを皆で形にしていきます。
 ピアノパートのアイデアも井上さんが?
井上:僕が音の並びやリズムをイメージしたものを片木に投げ、彼女のやり易いようにプレイしてもらっています。最初に浮かんだコードやメロディのアイデアはきちんと彼女に提案しますが、コードを弾いているテンションやたまに入る転調コードのリハモとかは彼女に任せています。
片木:よく「jizueのピアノパートは凄く耳に残る」って言われますが、それは井上が普通のピアニストにはない発想を持っているからだと思います。
 jizueの曲をスリリングにしているキメの部分や変拍子のパートは?
井上:それも最初にしっかりとアレンジを固め、何回も演奏と意見交換をしながら形にしていったものです。僕らって、スタジオに集まってあるアイデアをモチーフにジャムをして形にする作業はあまりしないんですよ。
 キャッチーなメロディの中に、スリリングな変拍子リフが入っているのがjizueの強い個性だと思いますが、結成当初にオリジナルをやり始めた時からそういった要素はあったのですか?
井上:ありました。インキュバスとか好きだったんで自然にそうなった感じかな? でも、そんなに“変拍子リフを作ったるぞ!”っていう感じでもないんですけどね。

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心地良いリズムってどんな人にも伝わると思うんです

 これまでリリースしたアルバムについてお訊かせください。1stの『Bookshelf』は、皆さんの形容詞である“ハードコアジブリ色”が一番強い作品ですが、変拍子を使った美しいメロディを持つ「Rain Dog」のように、バンドのオリジナリティはすでに確立していますね。
片木:全員で楽しみながら作ったアルバムでしたが、まだ“それぞれのパートにおけるアンサンブルの役割”をまだ把握できず、色々と摸索した時期でしたね。
井上:僕はエンジニアもしているので、音作りの時から色々なことを試したくて、自分がカッコ良いと思うものを詰め込んでいきました。この頃の僕はまだ斜に構えていた時期だったので、リスナーが聴き易いものを作るよりも、自分が満足する音の世界観を詰め込んでそれをリスナーがわかってくれればそれでよかった。けっこう天の邪鬼でしたね(笑)。でも、この頃からすでに変わらない“らしさ”はあるなと。「SAKURA」や「home」は今もライブで演奏するんですが、それを聴いてくれてファンになってくれる方もいますしね。
 井上さんはエンジニアとしても活躍されていますが、作品を経て音作りの拘りに変化しはありましたか?
井上:『Bookshelf』では色々なパターンのミキシングを試したんですが、作品を重ねる度に音に“意図しない加工”をしなくなりましたね。一発で録ったピュアな音には、それが多少粗くても色々な良さが詰まっている。それを気付かせてくれたのは粉川だったんです。僕はレコーディングとミキシングで音を作り込むことが多いんですが、彼は「極力ドラムの音色はイジらないで!」と言っていた。そんな粉川のコメントを聴いて、自分の中でも段々と意識が変わっていきました。
 「SAKURA」の和を感じさせる音の世界観に強い個性を感じました。
井上:これはボーカルが在籍していた頃に書いた曲のフレーズを使っていて、僕らの故郷である滋賀の“豊かな自然の情景”をイメージしたものです。曲のコード進行を決めてから基のメロディを一から壊して、ピアノのメロディを付けていきました。jizueとして作った最初に書いた曲でもありますね。
 2ndアルバム『novel』ですが、「unnecessary pain」や「chaser」のように前作を彷彿とさせるスピーディーでドラマティックに展開される曲もありますが、「sun」や「yubiwa」のようにアコースティック・ギターを使った新しい音の世界観がとても印象的でした。
井上:『novel』に収録されている曲は、ライブをしながら曲作りを平行したものが多く、書いた曲を実際にライブで試しオーディエンスの反応を参考にしてアレンジを練っていきました。アルバム制作のために曲を書き上げたというよりも、バンド活動をする中で曲のストックができ、レコーディングに移行したという感じです。前作で打ち出した音のトゲトゲしさを減らして、より多くの人に届く曲になるよう意識しました。
 たしかに「hitorinoua」「kotonoha」「ふる里」といった、優しいメロディと温かみのある音の世界観が本作にはあります。また、アルバムを通して、バンドのアレンジやサウンドがより明確になった印象があります
片木:『Bookshelf』をレコーディングした時は、純粋に“自分達の出したい音”を形にできたのが嬉しかったけど、それから多くのライブをする中で、自分達の音楽を聴いてくれるオーディエンスの反応をより意識するようになったんです。当時は、自分達の中でハードコア寄りの音楽性を持っているという認識があり、地元京都のハードコア系バンドと一緒にツアーに出て、その中で自分達の個性や目指す方向性が再確認できた時期でした。
 「intro」のエレクトロニカ風な同期サウンド、「sun」のレゲエのビートを導入したブレイクバートなど、3rd『journal』に繋がる異なるビートを繋いだアプローチも印象的でした。
井上:心地良いリズムってどんな人にも伝わると思うんです。だから、皆が気持ち良いと思うビートを意識するようになりましたね。
 そして、3rdアルバム『journal』に繋がるわけですが、1st『Bookshelf』、2nd『novel』と、これまで書物に関連するタイトルが続いています。これにはどういった意図が?
井上:僕らの曲には短編小説のような物語が存在するので、タイトルを考えた時に本に関係する“本棚”や“短編集”という言葉が浮かんだんです。だったら3枚目も本に関係する言葉にしようと。それまで色んな言葉を探したんですけどね。journalには“日誌”や“議事録”といったこれまでのことを記録する意味があるし、これまでのタイトルに込めた想いを引き継いているのでいいなと。本に関するタイトルは随分と探したので、次回からは全く違うものにするかもしれないですけどね(笑)。
片木:ジャム系のインスト・バンドだと、リフを重ねてそこから曲を作ることも多いと思うんです。でも、私達は表現したいストーリーを曲にするし、曲に自分達の想いやメッセージが詰まっているんです。その想いを、聴いてくれた方がそれぞれの形で受け取ってくれたら嬉しいですね。
 ジャズ、ラテン、エレクトロニカなど様々なリズムを巧みに曲に取り入れていますが、12年にフジロックという大型の野外フェス出演したことで、より多くの人が踊れるリズムを意識するようになったのでは?
井上:それはありますね。『novel』でも色々なビートを取り入れたけど、『journal』ではその幅がさらに広がっています。「rosso」や「dance」はラテンのリズムを取り入れたくて、スタジオでセッションしながら作ったものです。「dance」は風営法でダンスを規制する法案が設立して、多くのクラブで深夜踊ることができなくなったことに抗議した曲。普段は物語をイメージして曲にしていくんですが、これは私達なりの意思表示を伝えるための曲です。ライブで演奏者と観客という括りをせずに一緒に楽しみたいと思いがより強くなったので、曲中のソロも増えたし、曲もライブの感覚が強くなっています。
 バンド・アンサンブルのサウンドも前回と変わりましたよね。よりそれぞれのパートがしっかり出てくるというか。
井上:メンバーの楽器も変わりましたからね。粉川はドラムセットをグレッチのジャズキットにしたんです。山田はケンスミスの5弦にした。僕は、以前キャンベルのES-335タイプを使っていたんですが、エレキギターとピアノで演奏するとしっかりした太い音じゃないとピアノに負けてしまうので、ES-175にしました。片木は、ライブではRolandのRD-700GX を使っていますが、このレコーディングでは片木の家にあるヤマハ100周年モデルYU3Cを弾きました。
 「life feat. YeYe」でYeYeさんが歌で「holiday」でNabowaの山本さんがヴァイオリンで参加していますね。
片木:これらは山田の曲で“対”となるものなんです。彼のお兄さん夫婦に子供が生まれたんですが、その子は先天性の難病を持って生まれてきたので、ご両親は凄く心配していたんです。でも、山田が次に会った時は、彼らはたとえどんな難病を抱えても、その子が生まれてきた運命に感謝して、それを前向きに受け止めるようになっていたんです。山田は、彼らの強い決意に心動かされてこの2曲を書いたんです。
井上:「life feat. YeYe」は2〜3年前にメロディが完成していたんですが、どうしても女性のボーカルを入れたかったんです。そんな時に、YeYeちゃんに出会って、彼女だったら間違いないなと。山田が作ったメロディをベースに、歌詞のイメージを彼女に伝えて彼女に歌詞を書いてもらいました。
片木:「holiday」は、その子供がいつか大人になって、大切な人と一緒に結婚式を挙げた日を祝福している曲。Nabowaとはとても仲が良くて、私と山本君は一緒に色々なところで演奏する機会があり、クラシックの素養があったりでわかり合えるんです。この曲には、絶対にストリングスが必要だったので彼に頼みました。

おもしろい要素は柔軟にどんどん採り入れていきたい

 jizueのアルバムは、これまでオープニングにSE的な楽曲を置いてきましたが、これにはどういった意図があるのですか?
井上:1曲目は、本の“目次(物語の導入)”と同じ役割をしていて、これから物語が始まるとゆうイメージを持たせる働きがあるんです。今回は、「intro」から始まって盛り上がって、エンディングの「lamp」で静かに終わり、次のアルバムの世界観に繋がっていくイメージ。エンディングの「lamp」はカフェの雑踏の中で音楽が流れているイメージです。
 「eat faker」のエレクトロニカな要素は?
井上:僕の打ち込んだパートですね。作っていく段階で生ピアノがほしかったので入れました。生バンドというイメージがあるけど、こういった意外性でリスナーを驚かせたかったんです。
 「clock」は、従来の曲よりもアンサンブルにスペースがあり、歪んだギターのメロディパートなど新しい要素を内包していますね。
井上:むちゃくちゃシンプルにしたかったんです。リフで押すのではなく、メロディは極力シンプルにしサビでしっかりと出す感じ。普段のメロディは片木に任せることが多いんですが、このパートは歪んだギターでメロディを弾きたくなったんです。
 アルバム全体のイメージは?
片木:聴いた時にトータルして偏りがないものにしたかったんです。そのために、できあがった曲のイメージをグラフにし、激しい、優しい、強い、温かいなど、六角形でレーダーチャートを付けて、収録曲の並びとバランスを統一しました。これは、Nabowaがアルバムを作る時にやっていたアイデアでマネしたものです(笑)。今回はアルバムに向けて曲作りをしたので、こういった選び方は初めてでしたが、作品としては統一感があるものに仕上がっているなと思います。
 エレキギターと生ピアノは、音のレンジやサステインが比較的短いので工夫をしないとぶつかってしまうことが多いですが、お二人のコンビネーションはしっかりと互いを活かし合っていますね。
井上:僕がピアノの鍵盤中央の音域を弾いて、上と下のレンジを片木が弾くようにしています。あと、エフェクターのディレイを使うことで音色を少し変化させています。ディレイが無いとクリーンで弾くとカチカチになるんですよ。
 バンド・アンサンブルにおけるリズムの捉え方も変化したなと。『novel』は全体的にジャストなカチっとしたタイム感でしたが、「clock」のようにそれぞれのリズムに委ねて心地良いリズムを生み出しているなと。
井上:一拍をきちんと合わせるのは重要だけど、8や16小節のより長いパルスでリズムを捉えるようになったからでしょうね。そういった部分に人間らしいビートの心地良さがある気がしたんです。
 互いのソロをフューチャーした「buzz」は皆さんなりにジャズという音楽に敬意を表した楽曲だと思いました。
井上:不思議な世界観ですよね。従来の曲よりももっとルーズな雰囲気を出したかったんです。
 ギターとピアノのレンジも敢えて近くして緊張感のあるハーモニーを作り出していますよね?
片木:この曲だけエレピで演奏したんですが、レンジを敢えて下げてギターのコードがぶつかるようにしました。テンションも13系のエグいのを使っていますね。
『journal』は、フュージョン、ロック、ジャズ、ジャム、どんなスタイルでも形容しきれない皆さん独自の世界観がより凝縮された集大成的な内容だと思います。
片木:私達には、ジャンルに対する強い拘りってないんです。だから、おもしろい要素は柔軟にどんどん採り入れていきたい。ロバート・グラスパーやクリス・デイヴといった黒人のジャズ・ミュージシャン達は、自分達が聴いて育ってきたR&Bやヒップホップの要素をジャズに取り込んでいる。私達もハードコア、クラシックや映画音楽、ジャズ、ラテンといった好きな音楽をしっかりと吸収し、その影響を自分達の色で染め上げた音楽がしたいんですよ。
 そうすると、デビュー当時の“ハードコアジブリ”という形容詞ももうjizueの音楽性を明確に表現できるものではないのでは? とすれば今後jizueはどういった音楽性のバンドになっていくのでしょうか? それを体験するのが凄く楽しみです!
井上:うーん、ただのインスト・バンドじゃないですかね? 芯があって心に響くメロディは大事ですが、自分達でもそのカテゴリーはよくわからないです(笑)。
片木:そうすると、やっぱハードコアジブリなのかな?(笑)
井上:もうハードコアさはあまりないけどね(笑)。まぁ、ジャズも昔はワルくて不良なイメージがあったわけですし、そういったトゲは芯に持っていたいですけどね。皆が口ずさめるメロディは絶対に失くしてはいけないけど、それがあればどんなサウンドになってもいいと思うんです。僕ららしいメロディを貫けば、次回作がどんな音楽性になっても、たとえどんな国に行って演奏しても、ちゃんと伝えられると思います。

Interview by TAKAHIRO HOSOE
Live Photo by TAKUMI YAMAMOTO

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ジズー
ジャーナル
bud music, inc.
DQC-1074 CD 発売中 2,500円

LIVE SCHEDULE
2014年1月10日(金)大分@the bridge
2014年1月11日(土)福岡@ROOMS
2014年1月13日(月)京都@METRO
2014年2月16日(日)新潟@新潟県十日町城ヶ丘ピュアランド

マイケル・シェンカーの新プロジェクトによる傑作が完成!

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Photo by DIANA FABBRICAORE

 マイケル・シェンカーが新プロジェクト”マイケル・シェンカーズ・テンプル・オブ・ロック”としてのアルバム『ブリッジ・ザ・ギャップ』を発表した。本プロジェクトは、ボーカリストにドゥギー・ホワイト(元レインボー〜イングヴェイ・マルムスティーン・バンド)を迎え、リズム・セクションはハーマン・ラレベル(ds)、フランシス・ブッフホルツ(b)という元スコーピオンズ組を招集。そして、14年に渡って彼をサポートしてきたウェイン・フィンドレイ(g&key)が参加する布陣は超強力! HRを代表する猛者達の鉄壁のバックアップを得て、マイケルのギターも実にエモーショナルに聴くものの心を打つ。2014年3月にジャパン・ツアーも決まったマイケルが、新作について熱く語ってくれた!

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マイケル・シェンカー
ブリッジ・ザ・ギャップ
キングレコード CD
KICP-1671 発売中 2,700円

MICHAEL SCHENKER'S TEMPLE OF ROCK 
BRIDGE THE GAP JAPAN TOUR 2014


3月6日(木)鹿児島:宝山ホール
3月7日(金)福岡:DRUM LOGOS
3月8日(土)広島:クラブクアトロ
3月10日(月)大阪:なんばHatch
3月11日(火)名古屋:ボトムライン
3月12日〜13日(水〜木)東京:中野サンプラザ


(問)東京音協:03-5774-3030

PRESENT
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マイケル・シャンカーのクリアファイルを3名様にプレゼントいたします。
こちらの応募要項をチェックの上、メールにてご応募下さい。
http://www.player.jp/player_present-letters/

ポジティブな新作完成! LOS LONELY BOYS

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03年にデビュー、テキシカン・ロックンロールで邁進するロス・ロンリー・ボーイズの新作が発売された。ボーカル/ギターのヘンリー・ガルザ、ベースのジョジョ・ガルザ、ドラムのリンゴ・ガルザの3兄弟からなるトリオは、エクスペリエンスやクリーム、BBA、ダブル・トラブルなどの系譜を感じさせるホットなサウンドで世界を席巻していた。しかし今年の2月27日、カリフォルニア州ダウニーでのライブで、ヘンリーがステージ前のオーケストラピットに転落して背骨と腰を痛めるというアクシデントに見舞われてしまった。


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「あの日のショーは最高だったんだ。俺もすごく盛り上がって、ステージの前にオーケストラピットがあるのに気付かなかった。観客がいるところまでステージがあると思っていたんだ。それでショーを終えて、ステージ前にいるファンと握手をしようと走っていった。それで2メートルぐらいあるピットに落ちてしまったんだ」とヘンリーは語る。
 その怪我を乗り越えて完成したのが新作5th『レヴェレーション』になる。

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レヴェレーション ソニーミュージック CD SICP-3889 発売中 2,520円

「アルバムの曲の多くは事故の前に書いたんだ。過去の作品とは異なったやり方だった。バンド外のソングライターと曲を書いたんだ。ナッシュビルまで行って、キース・アーバンやキャリー・アンダーウッドなどに楽曲提供をしてきたラドニー・フォスターと共作したし、ジョジョもロサンゼルスでいろんな人々と曲を書いた」
「事故の前と後ではまったく異なった意味とフィーリングを持つようになった。よりリアルで、緊張感のあふれる音になったよ。3人兄弟で演奏してアルバムを作れることを、神に感謝しながらレコーディングしたんだ。事故に遭ったことは、一種の“啓示=レヴェレーション”だった。それでタイトルを『レヴェレーション』としたんだ」

そして待望の来日公演も決定している! 1/30(木)恵比寿リキッドルーム 2/1(土)名古屋クラブ・クアトロ 2/2(日)梅田シャングリラ [問]スマッシュ http://www.smash-jpn.com/live/?id=2044


2014.1月号(12/2発売)にインタビュー掲載

PABLO(Pay money To my Pain)とMasato(coldrain)の特別対談!

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 数多くの実力派が台頭し大きく活気づくJラウドロック・シーン。その礎を築いた“パイオニア”として、誰もがリスペクトする最重要バンドが、Pay money To my Pain(以下P.T.P)である。そんなP.T.Pが待望の新作『gene』を遂に完成させた! 本作は、2012年12月に、中心人物であったカリスマ・シンガーKの死という、ショッキングな出来事を経て完成したもので、Kが生前にボーカルを録り終えていた7曲と、KがリスペクトしていたMasato(coldrain)、Taka(ONE OK ROCK)、JESSE(RIZE)ら新旧の実力派が集結し完成した渾身の作品だ。参加ボーカリスト達は、皆独自の個性を存分に発揮し力強い息吹を曲に与えているが、その中でもP.T.Pを直系のバンドとして知られるcoldrainのMasatoが歌う「Resurrection」の鬼気迫るボーカルは圧巻で“復活”というタイトル通り自身が尊敬するP.T.Pのサウンドを見事に蘇らせている。今回のタイミングで、群雄割拠のJラウドロック・シーンを牽引するP.T.PのキーマンPABRO(g)と、coldrainのMasatoに対談が実現! バンドとして個人として交流があり、互いに尊敬し合う彼らが、互いのインスピレーションについて、孤高のシンガーKについて、新作について、そして、継承されていくラウドロック・シーンに対する熱い想いを語り合った!


Pay money To my Pain 「Rain」


coldrain 「The Revelation」

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DRAGONFLY
Maroon Custom 666 “Red Devil”

PABLOの愛機レッド・デヴィル。ボディ・トップにハード・メイプル、ボディ・バックにマホガニーを使用。ダウンチューニングに対応するため26.2インチ・スケールを採用した自慢の1本。P.U.はディマジオのDソニックをマウント。

Photo by TOMUJI OHTANI


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ペイ・マネー・トゥ・マイ・ペイン
ジーン
VAP CD
VPCC-81781 発売中 2,500円

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コールドレイン
ザ・レベレーション
VAP CD
VPCC-81765 発売中 2,500円

Pay money To my Pain
『From here to somewhere』
2013年12月30日(月)@ZEPP TOKYO

coldrain
『ONE MAN SHOW “EVOLVE”』
2014年1月18日(土)@新木場スタジオコースト

織田哲郎 待望のオリジナルアルバムが完成!

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 リッチでカラフルな楽曲と音の世界が圧巻だった渾身のオリジナルアルバム『One NIght』から6年。ソロデビュー30周年タイミングで産み落とされたのは、“Red”なるロックアルバム“Blue”なるバラードアルバムの2枚組となる意欲作『W FACE』だった。80年代を彷彿させるような豪快なロックナンバーに狂喜するファンの顔も浮かんでくるし、勿論メロディメーカーとしての魅力も健在。さらに“Red”は弦楽器のみならず、マルチプレイヤーとしての側面もたっぷり堪能できる。ノーコンセプトがゆえに何処か風通しが良いムードを感じさせるのも『W FACE』の特徴だ。待望の新作を完成させた織田が本作の魅力を語ってくれた!

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オダ・テツロウ
ダブル・フェイス
キングレコード 発売中
KICS-1977〜8 3,150円


織田哲郎 「FIRE OF LIFE」

斎藤誠 5年振りの新作!

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デビュー30周年を迎えた斎藤誠。近年はマーティン・リバースツアーで全国を旅し、桑田佳祐やサザンオールスターズのサポートを勤め、ラジオのライブ番組で毎週セッションを繰り広げたりと精力的だ。テレキャスター・シンラインやマーティンOMがトレードマークのギタリストであり、温もりたっぷりの甘い歌声が魅力のシンガーソングライターである彼が、5年振りのオリジナルアルバム『PARADISE SOUL』をリリース。



K、馬場俊英、福原美穂、山根麻以というゲスト陣との共演、斎藤誠率いるいつものバンドの面々が華を添えて、彼ならではのカラフルでキャッチーな楽曲が並んだ最高のポップアルバムである。しかし、作品の方向性を決定付けたのは2011年の東日本大震災だったと斎藤誠は語る。多幸感に溢れた傑作がいかにして生まれたのか、是非Player1月号のインタビューで確認してほしい。


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パラダイス・ソウル
インペリアル 10月16日
限定盤(CD+DVD) TECI-1377 5,000円
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通常盤(CD) TECI-1378 3,000円

孤高のロックスター、フルカワユタカが1stソロをリリース!

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 doping panda(以下DP)の解散から約1年半の月日を経て、フロントマンであったフルカワユタカ(vo&g)が、ファン待望の1stソロ『emotion』を完成させた! 長い試行錯誤を経て完成された本作は、DP時代のギターロックにデジタルなダンス・サウンドを内包した、スタイリッシュなサウンドはそのままに、より彼らしい知的で味わい深い音楽性を提示した充実作だ。レコーディングには、解散以降彼とライブを共にしてきた、Kahadio(ds)、村田シゲ(b)、新井弘毅(g)という、彼が認める実力派が集結。タイトル通りのエモーショナルなフルカワの楽曲を見事に盛り上げている。DP時代から卓越したギタープレイでギタリストとしても評価の高かった彼が、ギタリストとして若手のホープ新井を迎えたことも大変興味深いところ。今回、フルカワと新井の2人に『emotion』について語ってもらった!
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Live Photo by TIM JENSEN

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フルカワユタカ
エモーション
SMALLER RECORDINGS CD
XQIY-1120 発売中 2,500円


フルカワユタカ「too young to die」

『yutaka furukawa one-man show』
2013年12月21日(土)大阪・梅田Shangri-La
2014年1月13(月)東京・SHIBUYA CLUB QUATTRO

THE BEATLES 1963 SPECIAL [後編]

2枚のアルバムと4枚のシングルがリリースされ、5本のツアーを敢行、そしてビートルマニアの出現と、後年まで語り継がれるザ・ビートルズ熱が爆発した1963年を振り返る大特集[後編]では、キャヴァーン・クラブ時代の証言ストーリーと、ポール・マッカートニーの証言も掲載!

ビートルズのデビュー前夜となる1962年8月22日にキャヴァーン・クラブで行われたライブの様子。ドラムはリンゴ加入前のピート・ベストが担当。狭いクラブでワイワイやってます!



更に遡ってトニー・シェリダンのバックもやっていたハンブルク時代のシルヴァー・ビートルズ。ジョン、ポール、ジョージの髪型はリーゼントで、革ジャンにウェスタンブーツのロックンロール! 残念ながら動画ではなく、写真と音のコーラジュ映像はこちら。



そして更に遡ったクオリーメン時代。さすがにメンバーは若いというか、子供だ! ギターもアコギがメインで、ロックンロールもほのぼのとかわいい印象。こちらも写真+音源という映像。



そんなビートルズを世界に広めたひとりが、初期からマネージャーを努めたブライアン・エプスタイン。リヴァプールでレコード店を経営し、ローカルバンドだったビートルズをブレイクさせた彼の貢献は大きい。トリビュート映像も山ほどあります。



ザ・ビートルズの1963年はまさに上昇期。そしてポール・マッカートニーの新作と来日、ザ・ビートルズのライブ音源も続々とリリース!

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■ポール・マッカートニー / NEW ユニバーサルミュージック CD UCCO-3048 10月14日 2,600円

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Photo by MPL Communications Ltd.

■ポール・マッカートニー アウト・ゼアー ジャパン・ツアー 11/11(月)、12(火)京セラドーム大阪、11月15日(金)福岡ヤフオク!ドーム 11/18(月)、19(火)、21(木)東京ドーム [問]日本公演公式サイト  http://outthere-japantour.com/

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■ザ・ビートルズ / オン・エア-ライヴ・アット・ザ・BBC Vol.2 ユニバーサルミュージック 2CD / アナログ 11月11日発売 (『Vol.1』リマスターも同時再発)


2013.12月号(11/2発売)にストーリー掲載

Char 野音をテーマにした最新ライブ映像発売中!

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Charが今年4月14日に日比谷野外音楽堂で行ったライブが、新作『414』となって発売された。恒例とも言える野音でのライブだが、今年は日比谷野音90周年ということもあり、Char自身のロックルーツとも言える野音をテーマにした映像作品と音源のパッケージになった。

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チャー ヨンイチヨン ZICCA RECORDS zicca.net
DVD+CD ZRTR-4142 発売中 2,500円

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チャー ヨンイチヨン ZICCA RECORDS zicca.net
BD+CD ZRTR-4144 発売中 3,500円

「実は小音楽堂の方が古いんだけど、紐解いてみたら大正時代に大音楽堂と名乗って、先人はあの良い場所に西洋式の公園と音楽堂を作っておいてくれた。そういう思いがあるし、俺自身も子供の頃からルーツのひとつになっているからね。いろんなミュージシャンと出会いとか友人関係もそうだし、そのへんで俺は一番若かったから、(古田)たかしだけは後輩だったけど(笑)、そういう流れの中で、「フリー・スピリット」もそうだし、野音とはずっと関わってきているからね。特にこの3年間は毎年、野音でライブをやっているけど、今年は90周年ということもあって、俺じゃなくて野音っていうもののドキュメンタリーを作っておきたかった」

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バンドメンバーはChar(g,vo)、古田たかし(ds)、澤田浩史(b)というTRADROCKシリーズから続く顔ぶれだが、バンド・ケミストリーにも溢れる好演奏が収録。選曲はインストを中心にセレクトされているが、中盤では最初に組んだバンド=FOXに回帰するカバーコーナーもあり、本人ギター第1号機となるスプレンダーも使用した。

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2013年4月11日の日比谷野音を切り取った映像作品にして、エンタテインメントにも溢れたライブ映像は必見だ!


2013.12月号(11/2発売)にインタビュー掲載

J渾身のニューアルバム『FREEDOM NO.9』

J渾身のニューアルバム『FREEDOM NO.9』


J / "NEVER END" Music Clip (short)

 東京マンスリーライブを展開するとともに、全国ツアーも平行させるなど精力的なライブ活動を展開してきたJ。12月30、31日の渋谷オーイースト2デイズの千秋楽までライブは続くのだが、ライブでいち早く披露されていた新曲を含む最新ソロアルバム『FREEDOM No.9』がリリースされた。前作『On Fire』でのソリッドな音の質感を継承しつつも、ストリングスを取り入れた新境地を聴かせてくれたりと今作もかなりの聴き応え。また盟友・藤田CBGB高志(g/DOOM)、溝口和紀(g/ヌンチャク)、スコット・ギャレット(ds/THE CULT,Dag Nasty)擁するJバンドのメンバーとともに、ゲストミュージシャンとしてmasasucks (g/the HIATUS,FULLSCRATCH)、有松益男 (ds/BACK DROP BOMB)もレコーディングに参加。この強力な面々によるサウンドの変化も大きな聴きどころだ。エモーショナルなJの歌声は勿論、ベースプレイ、そしてギタープレイもたっぷりと聴かせてくれる。6拍子の壮大なアルバムクローズナンバー「NEVER END」は新たなJスタンダードと言える大曲となっているので是非チェックしていただきたい。

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 11月2日発売Player12月号では『FREEDOM No.9』についてたっぷり語ってくれたJのロングインタビューを掲載。写真もフォトグラファー大谷十夢治さんによるPlayer撮りおろしなので要チェック。また今回読者プレゼントとして、Jの直筆サインの入った『FREEDOM No.9』の販促用ポスターを3名様分ゲット! ぜひ今回の記事の感想をちょびっとでいいので書いていただき、「Player」プレゼント/レターズ受付よりメールで応募してほしい。


J LIVE 2013 TOKYO 10 DAYS!!- 5 Months a BLAZE -
Final Chapter

2013年12月30日(月) 渋谷O-EAST
OPEN 17:00 / START 18:00
2013年12月31日(火) 渋谷O-EAST [FANCLUB限定公演]
OPEN 22:00 / START 23:00
チケット :¥5,000(税込 / ドリンク代別)
INFO :
SOGO TOKYO 03-3405-9999

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J『FREEDOM No.9』
カッティングエッジ 10月23日
CD+Blu-ray CTCR-14808/B 4,515円
CD+DVD CTCR-14809/B 3,990円
CD only CTCR-14810 3,150円

2013年10月31日