6月16日に還暦を迎える日本のロックギタリスト、Charの待望の新作『ROCK十』(ロック・プラス)が5月22日にリリースされる! そして記念となる待望の武道館公演が6月15日に行われる!! 新作では、泉谷しげる、佐橋佳幸、布袋寅泰、ムッシュかまやつ、石田長生、奥田民生、松任谷由実、佐藤タイジ、JESSE、福山雅治、宮藤官九郎、山崎まさよしの12人がCharをプロデュース! 70年代のロック黎明期から活動を続けるCharならではのスペシャル企画を特集!
Photo by TOMUJI OHTANI
還暦の記念となるアルバムですが、構想はどのように立てられたのでしょうか?
周年企画というのはいろいろあると思うけど還暦というのは1回しかないかなと思ってね。以前ジェフ・ベックに会ったときに「やばい、俺もうすぐ60なんだけど、カーマインに何かやろうって言われたんだ」って言っていて、そうか、第一世代もそういう歳かと思ったけど、全然衰えていないよね。日本には還暦というお祝いがあるけど、要は赤いちゃんちゃんこ着せて「隠居せえ!」みたいなものじゃない(笑)。だから自分の祖父祖母、父母の時代とは環境や寿命も違うし、60歳の在り方も変わっているわけだけど、(還暦は)読んで字のごとく1回終わって生まれ変わることだと思った。
今回は12人のミュージシャンにプロデュースをされるというものですよね?
だからもう、こっちは0歳で赤ちゃんというわけ。自分が培ってきたものをどうこうではなく、12人のアーティストの方々に俺が自分では客観的に見られない部分を引き出してもらいたいなと思った。デビューした20歳頃っていうのは、そこまでの自分が培ったものでデビューするわけじゃない。それを使い切って、さらにオリジナルを作って、またいろんなことをやってここまで来たと思うんだけど、悪い言葉で言えば手を替え品を替え、自分というものを使ってきた。生き残っているアーティストはみんなそうだと思うけど、使い果たした感はないにしても、デビューした瞬間から人にインスパイアされることが少なくなっていくわけじゃない。自分は洋楽から入って、人のバックやレコーディングもやって、芸能界にも出て行った。それで40年近く経ったんだけど、逆にこれから先の自分が新しくデビュー出来るきっかけになればいいなということかな。
アルバムタイトルが『ROCK十』(ロック・プラス)で、俺に御前のロックをプラスしてくれ! ということですね?
プラスをよく見れば十(じゅう)だけどな。
(笑)わかっていますよ、ZICCA(実家)というくらいですから。
(笑)まさにその通りで、ロック・プラスというところでそれぞれの人たちが持っている個性、俺にもあるように、どんな人にもある個性に自ら飛び込んでいかないとなかなかそれをプラスしてくれることはない。だったら徹底的にプロデュースまで、レコードが出来上がるまでのプロデュースをやっていただければ俺には逃げ道がなくなる。曲を預かって俺がアレンジや演奏するのではなく、100%相手のプロデュース目線で見てもらいたいと思った。ここはCharの好きなように歌って弾くではなく、出来るだけ忠実にやりたいということでね。
■ROCK十(ロック・プラス) ZICCA RECORDS CD ZRRP-R10 5月22日 3,000円(税抜)
■『-The 六十th Anniv.-“ ROCK十” CHAR LIVE IN 日本武道館』 6月15日 日本武道館
ZICCAオフィシャルサイトはこちら http://rockplus.zicca.net
2015年6月号(5/2発売)でカバーストーリー掲載