9月2日発売のPlayer2017年10月号はマーク・ボランの生誕70周年、そしてT.レックスのデビュー50周年を記念してのT.REX総力特集です。楽器一徹五十年のPlayerとなんと同期! 1975年に行なわれた貴重なマーク・ボランのインタビュー、そしてその肉声インタビュー音源を収録したCDが付属したスペシャル号になっています。さらにこのCDには大槻啓之さんがカヴァー、アキマツネオさんがボーカルを担当した「THE GROOVER」レクチャートラックも収録! 話題のT.レックス・トリビュートアルバムを完成させたアキマさんのロングインタビューも掲載。さらにそのレコーディングで使用されたアキマさんのギター、アンプ、エフェクターの数々もレポートしたボリュームたっぷりの内容となっています。
特集記事ではソロデビュー20周年を迎えて、2枚組のセルフカバーアルバム『INTENSE/MELLOW』を作り上げたINORANをフィーチャー。撮りおろし写真による超ロングインタビューとギターレポートを掲載。
さらにやはりデビュー20周年選手となったRIZEにも取材。JESSEとRioが最新作 『THUNDERBOLT 〜帰ってきたサンダーボルト』を語ったくれています。さらに最新リハに潜入して撮影した二人のライブギアもクローズアップ!
HARDWARE SPECIALでは「DOWINA MASTER SERIES Debut」と題して、スロバキアのアコースティック・ギター・ブランド「ドウィナ」を詳しくご紹介。上位機種「マスター・シリーズ」のモデル解説と、同社CEOへのインタビューでその魅力に迫る!
そして「HEADWAY Guitars 40th Anniversary Special」はシリーズ3回の連載企画です。信州の名工、百瀬恭夫による最新インタビューをフィーチャーしつつ、改めてヘッドウェイ・ギターの魅力を再検証する特集シリーズ第一弾をお届けしています。
INTERVIEWではこれまたデビュー20周年! 崇高な音世界を具現化させた『ROADSIDE PROPHET』をリリースしたGRAPEVINEが登場。田中和将と西川弘剛がたっぷりと語ってくれました。
独自のエキゾッチクさを備えたロックチューン満載の最新作『遥』をリリースしたLACCO TOWERからは、松川ケイスケ、塩崎啓示、細川大介の3人がインタビューに応えています。
The Three Princesは10月5〜7日に来日公演を行なう新進気鋭のギタリスト、ジョシュ・スミス、マット・スコフィールド、カーク・フレッチャー。来日公演を目前にそのプレイスタンスについて語っていただきました。そして久々にPlayerに登場してくれた佐野元春! THE COYOTE BANDと作り上げた強力作『MANIJU』をリリースした佐野元春にここ10年取り組んできた音楽的トライアルを、楽器誌ならではの視点でたっぷりと言及。この内容は絶対に他の音楽雑誌ではできないです。元春ファンである僕がここ10年ずっと聞きたくて温めてきたものを全てぶつけて、それに真正面から応えてくれた佐野元春が感動的であり、非常にかっこいいのでした! 何故THE COYOTE BANDと新曲を作るのか? その狙いやテーマがストレートに語られています。
THE GUITARのコーナーではダグ・アルドリッチ擁するTHE DEAD DASIESの来日公演時の機材をレポート。さらに国内バンドの最新機材レポをお届けしているFROM THE BACKSTAGEではthe pillowsが登場。『NOOK IN THE BRAIN』ツアーでスタンバイされた最新ギアをマニアックにレポート。
ミュージシャンの愛器コレクションを撮り下ろしによる美しい写真、ヒストリーインタビューとともに紐解くMy Standardのコーナーでは杉山清貴が初登場! 実はギター大好きの彼ならではのコレクションと、オメガトライブ時代のことも含むヒストリーインタビューが痛快です。最新アルバム『Driving Music』が新境地でとにかく最高なのですが、そのことも語っていただきました。
海外バンドの楽器変遷をレポートするWHOSE GEAR?のコーナーではTHE ROLLING STONES完結編。ベーシックな使用機材は変わらない中で様々な新機材も登場している近年のストーンズ機材を辿ってみました! 楽器史に輝く名器を解体してディティールまで含めて徹底解析するVINTAGE GUITAR ARCHIVESでは、1961 FENDER Precision Bassに着目。ファットなトーンで人気の高いスラブボード仕様のプレシジョン・ベースの秘密が明らかになります。センターページのピンナップコーナーTHE VINTAGE FILEでも、1959/1960/1961 FENDER Precision Bassを取り上げました。抜群のコンディションによるプレベの美しい写真をご堪能ください!
毎月ミュージシャンのメイン器に着目するとともにそれまでの楽器変遷を語っていただくOpen The TREASURE BOXでは、FEELFLIPの7弦ベーシスト(!)IKKE が初登場。愛器 IBANEZ BTB 7-stringで新たなロックバンドのスタイルを提示しているIKKEのこだわりが明らかになります。
毎月話題のエフェクター、アンプなどをミュージシャンに試奏していただくWeapon Loverのコーナーでは、ニューアルバムが目前のBUGY CRAXONEのギタリスト笈川司が登場。コストパフォーマンスに優れつつも高音質なBLACKSTAR LTシリーズのドライヴ・ペダル試奏レポートをお届けしています!
ライブレポートではGLAY、THE ALFEE、J、04 Limited Sazabys、さらに「WORLD HAPPINESS 2017」は見開きサイズでたっぷりとレポしています。その他スティーヴン・ローゼン氏がDONALD FAGENに取材した時のエピソードを語っているコラムなどもPlayerでしか読めません。新製品紹介ではGIBSON CUSTOM(Limited Run Vic DaPra 1959 Les Paul aka “Happy Jack”) / ZEMAITIS(Z24WF FM/Z24WF KOA, Z24WF ZEBRA) / IBANEZ(RG2540MZ-TTS) / STERLING BY MUSICMAN(MAJ100) / STERLING BY MUSICMAN(JV60) / LINE 6(Variax Shuriken) / RS GUITARWORKS(Workhorse Special) / SEED(Rutile) / MARTIN(CS-CFMartinOutlaw-17) / RYOGA(Skater B-432) / DAWNER PRINCE ELECTRONICS(Boonar) / AMPEG(Classic Analog Bass Preamp, Scrambler Bass Overdrive)などを試奏、レポートしています。
創刊50周年を迎えて、月刊の楽器誌だからできることは何か?というテーマ性に直面する機会がますます多くなりました。その一つの答えは月刊誌ではありますが、決して一月だけで賞味期限が切れるのではない永年残っていく資料価値という部分です。速報性ならばWebメディアには敵わないだろうし、プレスリリースをそのまま転載して情報が氾濫していく世の中が当たり前になった中、Playerは楽器、音楽情報を一つ一つ吟味して、50年という経験値(たとえ今のスタッフが当時から携わっている者ばかりじゃないにしろ、そのスピリッツは継承しています)というPlayerならではのフィルターを通すことで独自の記事にしています。他の楽器誌も内容的にムック化が進んでいて、一つ一つの記事のボリュームが大きくなる傾向があると思いますし、僕らもT.レックスのカバーストーリーや特集ものは以前よりもページ数を倍増させていたりしますが、雑誌としてなるべく多くの実益となる情報を掲載したいというPlayerのこだわりは不変です。ただ、音楽シーンや市場の変化により、どうしても邦楽偏重になる傾向が今年に入ってからは多いのですが、今秋からはPlayerが最も得意とするクラシックロック系の記事制作にもより力を入れていきます。まさに温故知新こそPlayerのこだわる部分です。
創刊50周年を迎えて、「愛蔵版 THE COLLECTORS Gear Book」「WHOSE GEAR? ARCHIVE VOL.1」、そして9月15日に発売となる究極のマーティンブック「The MARTIN D-45 and More」など別冊制作にも精力化しているPlayerですが、YONDEMILLにおける電子書籍販売で「楽器の本 1976 ニューライフのための楽器カタログ」、さらに「THE GUITAR」シリーズの1〜7もリリースとなりました。今後もこういった本誌以外の企画もいろいろと発表してきます。ぜひ老舗の楽器誌ならではのこだわりをご堪能いただければ幸いです。
Player 編集長 北村和孝