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NoGoDのニューシングル『Missing』を団長とKyrie が語る!

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今年結成12周年を迎えニューシングル『Missing』をリリースした、NoGoD。激しくスケール感の大きなタイトル曲の「Missing」は、まさにバンドの“今”を証明した渾身のナンバーとなっている! ニューシングルについてバンドのキーマン、団長(vo)とKyrie(g)に話を訊いた…。

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今までになかった
アプローチを意識して


 『Missing』はシングルとしては約4年振りのリリースになります。本作はシングル・リリースを想定して完成したそうですね。これまではアルバム単位で曲作りを行い、そこからシングル化されることが多かったと思うのですが、本作『Missing』を制作するにあたって掲げたコンセプトとは?

Kyrie: 制作にあたっては“NoGoDというバンド・サウンドと音楽をよりリスナーにわかりやすい形で提示する”というのがありました。それから曲作りに入っていき、最後に作った曲が「Missing」です。自分の中では、テーマから少し逸れた所にある様な気がしていましたが“それが一番NoGoDのシングルとして相応しいのではないか”ということで、この曲を表題とする事になりました。

団長:“今までNoGoDがやりそうでやっていなかったアプローチ”というのは、新曲の3曲とも意識しました。10年以上バンドをやっていて、まだこのバンドはアイデアが枯渇しないのか!と自分でもびっくりしています(笑)。

 曲作りを開始したのはいつですか? 「Missing」が完成するまで、いくつかの候補曲があったのでしょうか? 

Kyrie: 制作に入ったのは去年の12月から。選曲まで上ったのは12〜13曲だったかな? 選曲の時には、他にも何曲か表題曲の候補は上がっていて、カップリング収録されている「不完全肯定論」はそのうちのひとつだったと思います。

団長:他にも、所謂“シングルっぽい曲”はあったんですけど、それはもう過去にシングルで出しているからであって、今さらそんな“安牌”を切っても仕方ないし、おもしろくないだろうと。だから、完成した「Missing」を聴いて、してやったり感はありました(笑)。

 「Missing」はKyrieさんのデモがベースとなっているそうですが、デモからアレンジまでどういったイメージが形になっていったのでしょう? NoGoDは全メンバーの演奏能力が高く、激しくロックなサウンドは武器ですが、このBメロからサビの展開のように、メロディアスで歌が活きる楽曲も非常に魅力的ですね。

Kriye:自分で原曲を書いている事もあり、展開的な部分やサウンドイメージはデモの作成時からある程度決め込んでいたかと思います。なのでアレンジに関しては、バンドのフォーマットに落とし込んでいくという作業がメインになっていて、他のメンバーがより魅力的な演奏や歌唱が出来るように、各パートのアレンジを進めていくという感じです。

団長:このバンドの本当の武器は“グッドメロディ”だと自負しております。ここまで伸びやかに歌う曲はNoGoDでは珍しいので、個人的には歌っていて気持ちがいいです!

 「Missing」は歌詞の世界観とエモーショナルな歌い上げがとても印象に残ります。ボーカリストとして、この曲にどんな想いを込めましたか?

団長:今回、メロディも歌詞もKyrieが持ってきたものなので“これは完全にボーカリストとしての力量だけが試されるな!”とビクビクしました(笑)。彼が見せたかった情景をブーストして、自分の中でイメージを何度も構築してレコーディングしました。無力感、悲壮感といった内面的な感情を全て歌に乗せました。恐らく、原曲者のイメージとはまた変わってしまっているかもしれないので、今となっては作詞は自分みたいなものですね(笑)。

 KyrieさんとShinnoさんによるツインギターの構成美はバンドの大きな魅力です。この曲のメロディを活かしたギターパートは、どの様なイメージで?

Kyrie:基本的なNoGoDのギターアレンジは、私とshinno君の対称性や相違性を打ち出せるようにしています。たとえば、ユニゾンパートは本来ツインギターの見せ所ですが、NoGoDに於いては2人がそれぞれ別のアプローチをした時の印象をより強くする為に配置しています。この曲も同様に、バースパート(Aメロ)でのヘヴィなリフが、ブリッジパート(Bメロ)での2人の対称的なアプローチへの伏線になるように…といった感じです。

 「Nightmare」は、ヘヴィなシャッフルビートの効いた皆さんらしいナンバーですね。アヴェンジド・セヴンフォールドを彷彿とさせる様なダークさも印象的ですが、この曲はどんなイメージで?

Kyrie:最初、ライブでのノリや盛り上がりを意識して書き進めていたのですが、作曲と並行して歌詞を書き進めていた時にこの"Nightmare"の歌詞の世界観が先に出来上がっていって、アレンジしながらその世界観に曲を寄せていきました。

団長:こういったタイプの音楽を日本でやられている方がまだまだ少ないので、うちはどんどんやっていきたいですね! 日本人は、早い曲とか景気の良いリズムの軽いノリの方が好きな人多いかもしれないですが、私はこういったドスの効いた音楽も大好きです。

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ツアーで
我々の進化を見せつけたい


 この曲のサビや終盤は合唱のパートがあり、そういった要素もこの曲を“ライブ映え”するものにしていると思いました。

Kyrie:こういうヘヴィなグルーヴ感を持つ曲は、特にオーディエンスの声とそのグルーヴ感が混ざり合って会場を一体化させる力があると思います。沢山の声を聞かせてもらえたら良いですね。

団長:我々は同期物が一切ないバンドなので、ステージの5人の音とオーディエンスの声で初めて曲が完成します。音源の状態が完成なのではなく、ライブで一体となった瞬間に完成するのです。

 「不完全肯定論」は、ラウドなリフとサビのキャッチーな展開が印象的なナンバーですね。これら3曲はそれぞれ異なるカラーを持ちますが、どれも今のNoGoDらしい“核”がしっかりとあると感じました

Kyrie:"不完全肯定論"は、そういった部分でとてもNoGoDらしい一面を持っていると思います。でも、ここまでリフパートとコーラスパートの明暗がくっきりと分かれているのは、NoGoDとしても初めてなんじゃないかな。そういった側面に関しては、ある種チャレンジだったのではないかと。

団長:この曲は、やはりNoGoDのパブリックイメージに一番近いと思うので、メッセージも“NoGoDが発信するに相応しい物”にしようと意識しました。今までで一番低いキーのサビなので、逆にレコーディングはパンチを出すために結構ニュアンスなどで苦戦しました(笑)

 今回のシングルはどんな作品になったと思いますか?

Kyrie:全体を通して、楽曲のキーが今まで程高くない事もあって、ソングパートに於いては、今までより、もっと歌に表情や表現力を要求される作品になったのではないかと。演奏も同様に、よりイマジナリーな部分にフォーカスが当てられているので、そういった部分を感じて頂けたら幸いです!

団長:NoGoD、12年目にして“ネクスト・ステージ”突入!みたいな感じですかね(笑)。去年1年間、しっかり地に足着けてバンドを見つめ直せたので、お陰で今のとても良い状態の我々をパッケージング出来たのではないかなと。

 4曲目「emotional disorder」と、5曲目「桃源郷へようこそ」は、2017年1月6日TSUTAYA O-WESTのライブ・バージョンが収録されています。NoGoDの魅力に圧巻のライブ・パフォーマンスがありますが、なぜ今回この2曲ライブ・テイクを収録しようと?

団長:我々は、どこまでいってもやはり“ライブバンド”なんです。先ほども言いましたが、NoGoDの音楽はライブ会場でオーディエンスと共に初めて完成させるもの。ただスピーカーから再生された音、液晶に映った姿ではなく、その“空気”の中で感じてもらいたい。だから、少しでもその熱量とか空気感が伝わればいいなと。

 レコーディングとライブで使用している機材を教えて下さい。

Kyrie:メイン・アンプはフライエットのピットブル。これは、ライブでも長い事使用しているアンプです。後は、ボグナーのエクスタシーとメトロ・メトロ・フリードマン。ギターはESPのシグネイチャーモデル1本です。チューニングは基本的にレギュラーでアーニーボールのレギュラー・スリンキーを張っています。

 4月22日から『NoGoD-2017- SPRING ATTACK W/O-U』がスタートし(本取材は4月末)、夏には『CRUSH OF MODE-HYPER HOT SUMMER’17』の出演が決定しています。最後に、ライブの意気込みとファンへのメッセージをお願いします

Kyrie:久しぶりのワンマンツアーなので、"Missing"という作品の世界観と、NoGoDのライブの空気感。その両方を味わえる様なライブを作ろうと思っています。こうして久しぶりにシングルをリリースしツアーを回る事が出来るのも、皆の声があってこそのものなので、こうして頂いた機会を皆とひとつひとつ、一緒に楽しんで回りたいなと。

団長:我々の進化を見せつけてやります!


Interview by TAKAHIRO HOSOE



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