44MAGNUM「GREED」 MV
80年代HR/HMシーンを席巻するとともに、ひとつの音楽性ではカテゴライズできない幅広い音楽性を提示した44MAGNUM。昨年11月には最新作『ANGEL NUMBER』をリリース。JIMMYのギターインストやBANがリードするベースリフ、JOEのドラムソロもフィーチャーするなどといった楽器隊の強力さはもとより、PAULとSTEVIEの親子ボーカリストによるソウルフルな歌声も爽快。楽曲的にもとにかく強いリフとキャッチーなメロディに重点が置き、言い訳のないロックアルバムに仕上がった。特に印象的なのはそのノリの躍動感であり、44MAGNUM史上、最もロックンロールの“ロール”しているアルバムと言えるかもしれない。「GREED」「GOOD DAYS」「SET ME FREE」を筆頭とするドライヴィンなハードナンバーもあれば、「MEMORIES」「SWEET DREAMS」といったミディアムスロー系の楽曲も秀逸。いずれにしろ5人の顔が鮮明に見える粒揃いの楽曲が素晴らしい。『ANGEL NUMBER』を聴いて、なんとかして44MAGNUMを取材したいという強い衝動にかられたところ、吉川BAN裕規の楽器コレクション取材のチャンスが到来したのである。90年代はGRAND SLAMでも勇姿を見せつけた彼は、その後一時期音楽活動を休止していた期間もあったが、最近では新ユニット The Lion Rendezvousも立ち上げるなど、その活動は再び精力化しつつある。44MAGNUMにもデビュー30周年より復帰。『ANGEL NUMBER』においてもアグレッシブなベースプレイ、そしてメロディアスな作曲で抜群の存在感を見せつけている。
FERNANDES FRB#2 BAN Custom
Photo by TOMUJI OHTANI
毎月ミュージシャンが“楽器に求めるスタンダード(定義)とは!?”というテーマとともにミュージシャンの愛器の数々を紹介、ヒストリーインタビューでその音楽人生に迫る「My Standard」のコーナー。3月2日発売2016年Player4月号では遂に吉川BAN裕規が登場である。「自分のわがままをずっと聞いてくれるメーカーなんだよね」と語るBANが永らく愛用し続けているのがフェルナンデス、バーニーの楽器の数々。今回の特集ではFRBやMBなどを筆頭とする現在の愛用ベースはもとより、作曲やデモ制作などで使用しているギターも紹介。「GREED」のMVでは2本のベースをプレイしている姿が観られるが、このうち1本が写真のFERNANDES FRB#2 BAN Custom。コンパクトながらもバランスのとれたFRBシリーズをベースに、メイプルネック、2ピースアッシュボディで制作されたカスタムモデルだ。BANスペシャルサーキット搭載のアクティブ仕様となっており、『ANGEL NUMBER』のレコーディングで活躍したナチュラルに続き、30周年ツアーのタイミングでカスタムメイドされたのがこのシルバーサンバースト。実はスルーネック設計であり、セイモアダンカンSTC-3M4によるリア1発のハムバッカー、LEDポジションマーク仕様など、BANこだわりの最新スペックを注入したインパクトたっぷりの仕上がりとなっている。なおもう1本、赤のMBも使用されているが、こちらの本誌で紹介しているので是非記事のほうを御一読いただきたい。
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