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Blur 12年振りとなる新作完成!

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L to R: Dave Rowntree(ds), Graham Coxon(g), Alex James(b), Damon Albarn(vo)
Photo by Linda Brownlee

 前作から12年振りとなる新作『ザ・マジック・ウィップ』を完成させたブラー。14年には突如の武道館来日公演も行ったわけだが、まさに復活の証となるバンド新作に注目が集まっている。12年のロンドン・オリンピック閉会式でメンバーが揃ったライブに続き、13年にはワールドツアーも開始したブラー。その最中の13年5月にキャンセルされた(日本公演も含む)5日間に、急遽香港でバンドのレコーディングが行われた。その音源をグレアム・コクソンと初期プロデューサーであるスティーヴン・ストリートがチョイス。更にデーモン・アルバーンが歌詞を付けて新作『ザ・マジック・ウィップ』が完成した。

 こちらが新作のプロモで出演したTV番組でのライブ。コーラスも入った生演奏でオンエアされているが、グレアム・コクソンのノイジーなギターが聴きもの。


「言い出したのは俺だよ。まあ、俺は本当に矛盾した性格で、5日間休みがもらえたってことは、5日分の時間が急にできたってことで、そこでスタジオ入りするって最高だと思ったんだよね。今回のアルバムはそうやって生まれたんだ。つまり、言ってみれば偶然こうなっただけだっていう。完成に至るまでには、思わぬ幸運な偶然がいくつも重なったんだ」(デーモン)
「僕とスティーヴンが音源を聴かせる段階になったときデーモンは怖がっていて、僕も怖がっていて、よくよく考えると「こんなことやるなんてクレイジーだ」って思いながら座っていた。でもデーモンの反応はすごくよかったよ。1、2曲聴いた後で「僕達はやったんだと確信した」って言った。間違いなく、僕とスティーヴンは自分達のやったことにすごく誇りを持っていたし、まだ完成形ではなかったにしてもデーモンに聴かせられるくらいは仕上がっていたんだから」(グレアム)
「『ザ・マジック・ウィップ』自体、すごくいろんな意味を含んだタイトルなんだ。英語でもいくつか意味があるけど、“ウィップ”は中国語だと英語とはまたちょっと違う意味がある。北京だとアイスクリームのネオンがあって“ザ・マジック・ウィップ”ってあるけど、魔法のようで、暴力的で、支配的な意味を帯びてくるんだ。中国語での意味は偶然だけど、英語ではあまりに支配的な言語だからね」(デーモン)
「新作のライブはすごくいいものになると思うし、本当に楽しみにしているよ。僕の仕事は複雑にやりすぎることじゃないと思うからね。誰であれ指揮することになる人にとっては大変になると思う。ただ軽くかき鳴らしているだけの曲がいくつかあるけど、音楽に没頭できてそれって最高なんだ」(グレアム)

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ザ・マジック・ウィップ ワーナーミュージック・ジャパン CD WPCR-16444 発売中 2,547円(税抜)


2015年7月号(6/2発売)でインタビュー掲載