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青山陽一のギターコレクション


青山陽一「Come And Go (2015 Version)」

 90年より独創的なスタイルによるソロ活動も展開してきた青山陽一だが、なんとソロ活動25周年という。とりわけ近年はブルースや黒人音楽を独自に昇華した音楽性が痛快であり、さらにユニークな言葉の世界とポピュラリティにあふれる楽曲には毎回ニンマリとさせてくれる。ソロ活動25周年を記念してリリースされたオールタイムベスト『Quarter Century of Odrelism (1990-2015)』では、「水に浮かぶダンス」「地底へGO」などのネオアコテイストやニューウェーヴィな初期の作風はもとより、「ベッドが走る」「Life Is Very Short」「Empty Song」など、まさに青山陽一ならではというソングライティングの推移がたっぷりと堪能できて楽しい。現在のthe BM'sのバンドマジックにも通じる「難破船のセイラー」の衝撃などもいまだ色褪せていない。


難破船のセイラー/青山陽一 the BM's

 面白いのは『Quarter Century of Odrelism (1990-2015)』は2枚組であり、そのディスク2はthe BM's【伊藤隆博(key/堀込泰行、YUKI等)、中原由貴(ds/双六亭等)、千ヶ崎学(b/KIRINJI、ロンサム・ストリングス等)】による新録が行なわれた。「Vampire」「Come And Go」「Seven Deadlines」「Million Miles Long Hair」「God Press You」、そして今回のために書き下ろされた「Freezer Bag」は、ノリにノッているthe BM'sとのホットなセッションが堪能できる。と同時に、ギタリストとして進化を遂げてきたその歩みも確認できるはずだ。近年の指弾きとピック弾きを見事に併用しての青山のトーンはますますエモーショナルで、繊細なベロシティ表現とグルーヴがこれでもかと味わえるのが聴きどころ。さらにわりとこれまではフェンダー系シングルコイルサウンドを追求していた感もあったが、近年はギターセレクトも多様でそのトーンの幅が広がりつつある。アコギプレイもまた良いムード。楽曲によりアップライトベースもプレイした千ヶ崎学など、息の合ったバンドアンサンブルがたまらないディスク2である。

aoyama17.jpg
最近入手してお気に入りというダークチェリーのVOX VirageIIは今後メインで活躍しそう。
Photo by TOMUJI OHTANI


 6月2日発売Player2015年7月号のディア・マイ・パートナーズでは、満を持して青山陽一が登場。こだわりの愛器コレクションとともに、意外と他ではない切り口のギタリストヒストリーに着目したインタビューで、そのユニークな音楽人生に迫っている。また、その楽器コレクションも彼ならではの面白いものなのでぜひチェックしていただきたい。さらに読者プレゼントとして、サイン入りでボトルネックを御提供いただいたので(当然世界で一個しかないです)、ぜひ記事の感想を一言添えていただきメールにて応募してほしい。そして様々な演奏形態により精力的なライブ活動が展開されているので、是非その歌声とギタープレイをチェックしてほしい。

Live Schedule
6/12(金) 荻窪ROOSTER BLUES LAB
6/17(水) 吉祥寺Rock Joint GB 青山陽一 the BM’s
7/4(土) 下北沢lete 青山陽一
7/6(月) タワーレコード新宿店 青山陽一
8/7(金) 名古屋・新栄Hunny-Bunny 青山陽一&平泉光司
8/8(土) 大阪・高麗橋Peggy Sue×地下酒場 青山陽一&平泉光司
8/22(土) 日比谷野外大音楽堂(NATURAL FOUNDATION Presents Return of“SUMMER CAMP”〜Gen Tamura 60th Anniversary Party〜) 青山陽一 the BM’s他