photo by TAKAHIRO HOSOE
ギブソンが1952年に発売した“同社初のソリッド・エレクトリック・ギター”レスポール・モデルは、現在のエレクトリック・ギターにおける礎を築いたモデルである。その中でも、58〜60年製造のサンバースト・フィニッシュのレスポールは特に人気が高く、今も高価で売買されるヴィンテージ・ギターの頂点として知られる。
レスポール・モデルはその年代によって仕様が様々に変化してきた。その“完成形”として知られるのが、58年以降のチェリー・サンバースト・フィニッシュ、ハムバッキング・ピックアップ、チューン"O"マティック・ブリッジ採用のサンバースト・レスポールである。しかしながら、52〜57年に生産されたゴールド・トップのレスポール・モデルを好むギタリストも多く、ハムバッカーPUとチューン "O" マティック仕様の57年、P-90PUとチューン"O"マティック・ブリッジの組み合わせの55年、P-90PUとバー・ブリッジ&テイルピースの53年モデルは、今でも一部のファンに根強い人気がある。今回は、名機レスポールの過渡期に該当する53年モデルを紹介する。