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RON“BUMBLEFOOT”THAL ソロ新作完成!

 ガンズ・アンド・ローゼズを筆頭に様々なプロジェクトでも活動するロン“バンブルフット”サールのソロ新作『LITTLE BROTHER IS WATCHING』が完成した。フレットレスギターを駆使するプレイを始め、シンガー、ソングライターとしての才能が詰め込まれたアルバムになっている。新作のダイジェストPVはこちら。


「アルバムを完成させたい、完成させたいという疼きをずっと感じていた」と、10作目となる7年ぶりのソロ作品『リトル・ブラザー・イズ・ウォッチング』を発表するロン“バンブルフット”サールは言う。「だけどずっとツアー続きでみんなとつき合ったり、ファンに会ったりと忙しかったんだ。アルバムを作るには完全に誰にも邪魔されない環境で、内省的な人間になって自分自身を深く掘り下げ、何が出てくるか見なきゃダメなんだよ」
 そうして生まれたのは、本人が“誠実そのもの”と評する入魂の1枚だ。06年にガンズ・アンド・ローゼズに参加して以来ギタリストとして注目を集める彼だが、シンガーソングライターでマルチプレイヤー、プロデューサー、エンジニアと八面六臂の活躍を見せる多才ぶりはソロアルバムで確認するのがいちばんだ。トレードマークであるフレットレスギターを駆使した超絶プレイを堪能できることは言うまでもない。
 08年に前作『アブノーマル』が出てからずいぶん経過しましたね。
 時間がなかったからなんだ。以前、俺は1年に1枚アルバムを出していて、その後3年ごとに1枚にしてツアーをたくさんやるようになった。そしてガンズに参加したものの、07年半ばにツアーはストップ、09年まで誰からも連絡がなかった。俺たちは何もやってなかった…と言うべきかな。
 そのガンズの活動停止期間に『アブノーマル』をレコーディングしたんですね?
 アルバムを作る時間があったからね。『アブノーマル』を作ったし、アコースティックアルバム『ベアフット』も作った。それからすべてがまた動き出して09年、10年はもうノンストップって感じだった。11年は1カ月に1曲シングルを出していた(デジタル発売でエルトン・ジョンの「グッバイ・イエロー・ブリック・ロード」やビートルズの「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー」などのカバーを発表)。譜面の書き起こしやバッキングトラック付きで9曲出したよ。それにすごく時間がかかったんだ。歌は1週間でできたけど、書き起こしをきちんと完成させるのに3週間かかった。いい出来だったから、やった甲斐はあったと思う。で、11年には2組のアーティスト(リターン・トゥ・アース、アレクサ・ヴェテレ)のプロデュースをし、アート・オブ・アナーキーをスタートさせた。だから3枚のアルバムの他、いろんなことに取り組んでいたんだよ。それから11年の秋にまたガンズのツアーがスタートし、12年、13年と続いたんだ。
 で、そのあとは?
 13年の中頃までにそれが緩慢になってきたから、自分のソロ作品でまたツアーを始めたんだ。それで調子を取り戻して、13年と14年の間にツアーをやっていた。
 7年ぶりのソロを出したことであなたの創造的/精神的欲求は満たされましたか?
 やることをやったまでさ。俺の仕事を、何もかもを余すところなく出し切った自己表現を知りたかったら、このアルバムがそれだよ。
 どの歌もそれぞれ違っていて多様性がありますが、音楽的にファンがあなたに期待しているものを意識したりしませんか?
 つまるところ、俺が書くものはなんであれ俺が書いた音になるのであって、そのように努力しなくても自然とそうなっちゃうのさ。自分自身からは逃げられないし、自身のサウンドからも逃げられない。君の言っていることはわかるよ──どの歌も同じような音にはしたくないんだけど、どの歌も他の誰かから出てきたようにもしたくないから、一口に連続性と言っても微妙なものがあるんだ。どれもそれぞれ違って新鮮なことと、まるで違う脳味噌や精神から生まれたのではないこととの間でバランスを取らなきゃダメなのさ。

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バンブルフット リトル・ブラザー・イズ・ウォッチング 配信/CD 海外発売中 http://www.bumblefoot.com


2015年5月号(4/2発売)インタビュー掲載