Photo by armado gallo
6月に発売されたZEP作品のスペシャル・リイシュー第2弾として、『W』『聖なる館』が発売された! 第1回と同様に、ジミー・ペイジ監修による“コンパニオン・オーディオ”や様々なプレミアが盛り込まれている。
『LED ZEPPELIN W』は71年11月にリリース。ロック史に輝く不屈の名曲「天国への階段」が収録されており、エレクトリックとアコースティックの両面が際立った、ZEP作品の中で最大セールスを獲得した傑作だ。『V』で使用したヘッドリィ・グランジでの録音で、「レヴィー・ブレイク」は究極のドラムサウンドとして現在でも君臨している。リリース時からアルバムタイトルは表記されておらず、“フォー”またはジャケットのシンボルマークから“フォー・シンボルズ”などと呼ばれており、トリックを含んだダブルジャケットやイルミナティを想起するイラストなど、ミステリアスなアート性も話題になった。
こちらが73年のNYマディソン・スクエア・ガーデンを収録した『レッド・ツェッペリン狂熱のライヴ』、「天国への階段」のライブ映像。若き日々のZEP、ジミーのSGダブルネックやジョンジーのメロトロン、ボンゾのビスタライトが大活躍!
『聖なる館』は73年3月にリリースされた5thアルバム。12弦エレクトリックギターや、ジョン・ポール・ジョーンズによるシンセサイザー、メロトロンなども導入され、さらにレゲエやファンクといった音楽要素も取り入れられた冒険的なアルバムで、ハードな音楽性からソフトで幻想的な音楽性にも広がりを見せている。ヘッドリィ・グランジは使用せず、エンジニアには『U』を手がけたエディ・クレイマーを再度起用したが、前作で表出したドラムのアンビエント感は引き継がれている。ジャケットはピンク・フロイドで知られたヒプノシスによるイラスト/デザインで、11人の幼女やオレンジのカラーリングから、幻想的かつ女性的なイメージが感じられるものに仕上がっている。
こちらも『レッド・ツェッペリン狂熱のライヴ』から「永遠の詩」のライブ映像。ファンタジー・シークエンス(挿入動画)に出てくる海賊船がちょっと小さくて可笑しい。
2作品にはそれぞれリマスターのみのスタンダード・エディション(1CD)、リマスター+コンパニオン・オーディオのデラックス・エディション(2CD)、さらにLPやLPジャケット、ブックレットなども同梱したスーパー・デラックス・エディションの3形態で発売される。
LED ZEPPELIN W
聖なる館
ワーナーミュージック・ジャパン 10月29日発売 スタンダード・エディション WPCR-15685 2,000円(税抜) デラックス・エディション WPCR-15686〜7 2,800円(税抜) スーパー・デラックス・エディション WPZR-30504 20,000円(税抜)
またしてもコアなZEPファンならば聴かずにはいられない秘蔵音源が楽しめる内容になっているわけだが、名盤『LED ZEPPELIN W』を巡るストーリー、そして貴重なジミー・ペイジのギアレビューも大特集掲載!
2014年12月号(11/1発売)に特集掲載