11thアルバム『風神界逅(ふうじんかいこう)』、12thアルバム『雷神創世(らいじんそうせい)』。約3年振りとなるスパンで、新作を2作同時にリリースした陰陽座。10作目の前作『鬼子母神』では瞬火自ら長大な戯曲を書き上げ、それにリンクした念願のコンセプトアルバムを生み出したわけだが、今回はまったく独立した単独アルバムを2作同時に完成させるという快挙に躍り出た。
「コンセプトアルバムを作って気が抜けちゃったんじゃないの? という予測を吹き飛ばしたかった。アルバムを2枚同時発売するバンドを見て、元気がないなあと感じる人はいないと思うんですよ(笑)。そんなことをやるくらい、創作意欲と力が漲っているということを表明するタイミングとして、この11作目と12作目というポイントが絶好の機会だと思っていました」
こちらが『風神界逅』のオフィシャルトレイラー。
そしてこちらが『雷神創世』のオフィシャルトレイラー。
2作はそれぞれに独立した作品で、コンセプトに従った前作とは対局となるアルバムとなった。
「前作がある意味コンセプトに限定されたというか、拘束された条件下で世界観を形作ったわけですが、むしろ今回の2枚で僕がやろうとしたのはそれとは逆のことで。敢えてストーリーという閉塞的なものに囲い込んだ中での楽曲展開というのは、前作がああいう性質の作品だったからこそやったこと。でも、そうしたもので縛られる前提のない作品であるならば、陰陽座には音楽的なリミッターというものが付いていないということを証明し得るものにすればいいだけ。今回はそのための2枚なんです」
キングレコード 9月24日 風神界逅(ふうじんかいこう) KICS-3104 2,870円(税抜)
キングレコード 9月24日 雷神創世(らいじんそうせい) KICS-3105 2,870円(税抜)