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Back In Standard Vol.21

1967 GRETSCH 6123 The Monkees Rock n' Roll Model
グレッチの伝統を備えたモンキーズ・モデル

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Photo by TAKAHIRO HOSOE

 今回紹介するのはグレッチ66年にリリースしたシンライン・モデル、ザ・モンキーズ・ロックンロール・モデル。本機は、60年代にアメリカで爆発的にヒットしていたザ・モンキーズのギタリスト、マイク・ネスミスのシグネチャー・モデルである。
 1965年にアメリカで結成されたポップ・ロック・バンド、ザ・モンキーズ。イギリス本国とアメリカ国内の熱狂的なザ・ビートルズ・ブームを目の当たりにした、コロンビア社のバート・シュナイダーとボラ・ラフェルソンは、ビートルズ主演の『ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!』をヒントに、同様の番組を制作するためオーディションを敢行。参加した若者400人の中から、ザ・モンキーズのメンバーとして、デイビー・ジョーンズ(vo)、ミッキー・ドレンツ(ds)、マイク・ネスミス(g)、ピーター・トーク(b)が選出された。彼らは、66年にデビュー曲「恋の終列車」をリリースし、66〜69年にかけて「アイム・ア・ビリーヴァー」「すてきなバレリ」「サムディ・マン」など、数多くのヒット曲を生み出した。ギタリストのマイケル・ネスミスは、フォーク/カントリー・スタイルのプレイを得意とし、楽曲でグレッチのヴァイキングや12弦ギターを多用。その後も音楽活動を積極的に行い、81年にグラミー賞を受賞している。
 ザ・モンキーズ・ロックンロール・モデルは、モンキーズの人気が下降していった69年に生産終了となったが、その後明るく歯切れの良いトーンを持つ“グレッチの個性が際立つモデル”として、モンキーズと無縁の一部のグレッチ・ファンに人気を博していった。モンキーズ・モデルに採用された、シンラインのアコースティック・ボディとスーパートロン・ピックアップがもたらす個性的なトーンは、ヴィンテージ・グレッチの“定番”と言えるもの。それが見直されていくに伴い、モンキーズ・モデルはクールでレトロなキャラクターのレア・モデルとして注目されるようになった。