CASIOPEA 3rd「ASAYAKE」
毎月話題のライブ/コンサートのバックステージに潜入、最新ライブ機材レポートをお届けしている“FROM THE BACKSTAGE”のコーナー。3月2日発売Player4月号では、2012年にオルガニスト大高清美を迎えて再始動を遂げたカシオペア3rdを取材している。2013年12月20日SHIBUYA-AX公演で用意された4人の愛器を美しい写真で紹介。そのこだわりが詰まった楽器をレポートしている。キャッチーなテーマメロディとシャープでファンキーなリズムアンサンブル、エンタテインメント精神旺盛なステージングは健在だが、カシオペア3rdはなんといってもオルガンをフィーチャーすることでロック・テイストが増しているのが魅力。2013年11月にリリースされた約8年振りとなるオリジナルアルバム『TA・MA・TE・BOX』も、野呂一生、鳴瀬喜博、大高清美、神保彰の書き下ろしによる意欲的な楽曲が並んでいる。さらにオルガン・フィーチャーによりリアレンジされた「太陽風」「MISTY LADY」のセルフカヴァーも従来のファンには興味深いところだろう。
野呂一生の愛器YAMAHA IN-1/SG-Mellow
野呂一生といえばSG-2000、SG-Iを筆頭とするYAMAHAのギターを愛用し続けてきているlギタリストだが、現在のメインはオリジナルボディシェイプによるシグネチャーモデルIN-1である。前身モデルSG-Iや数々のプロトタイプを経て、プラネットブルー・バーストが美しい本器は1993年に登場。コンパクトながらも美しいフォルムのデザイン、H-S-Hで多機能のピックアップ・レイアウトによる本器はかれこれ10年以上に渡り使い込まれており、野呂一生が追求するエレクトリックギターの完成形と言えるだろう。さらに「U.TA.KA.TA」ではフレットレス仕様のSG-Mellowによる独自のウェットなトーンも堪能できた。
鳴瀬喜博の最新モデルPHOENIX Pachibuck
一方、ナルチョこと鳴瀬喜博もニューモデルをプレイ。『TA・MA・TE・BOX』は8弦ベースで全編プレイされているのも話題なのだが、このパチバックと名付けられた最新8弦ベースはなんといってもその鮮烈なボディデザインに目が奪われる。 テューン・ギター・マニアックのカスタマイズブランド、フェニックスが製作したものであり、トップ材にはバックアイバールを採用。樹木の根の近くにできるバール(瘤)部分を使ったがこそのこのルックス! キルテッドメイプル・バックに、ウォルナット、バックアイバールの3層構造のボディとなっている。
Casiopea 3rd - Autobahn ("TA.MA.TE.BOX")
誌面では大高清美の鍵盤楽器、神保彰のドラムセットも含めて、SHIBUYA-AXに用意されていたすべての楽器、機材類を解説しているのでぜひチェックしてほしい。なおデビュー35周年を迎えたカシオペア3rdは今年も精力的な姿を見せてくれそうだ。5月下旬には今回のSHIBUYA-AX公演を収めたライブ映像作品がリリースされるほか、5月3日(土)には横浜関内ラジアントホールにてデビュー35周年記念のファン・ミーティングが開催されることも決定している。