福岡から登場したニューカマー、HOLIDAYS OF SEVENTEENが満を持しての1stフルアルバム『Yeah!』を完成。和製WEEZERなんて異名をとることもある彼らだが、とにかくエモーショナルで実験テイストも加味されたパワーポップ感が爽快な1枚である。自主EPや先行シングル「Dum Spiro」「Hey,Scissorman!」をはじめ、現時点での“ベスト・オブ HOLIDAYS OF SEVENTEEN”と言い切れるほど出し惜しみ感無しのボリュームさも嬉しい限り。さらなるサプライズとしては、Weezer、Panic At The Discoらを手掛ける希代のエンジニア Chris Showをプロデューサーに迎えたことでも話題になっている。レコーディングや曲作りについてのエピソードを三浦太郎(vo,g)、中原功太(g,cho)にたっぷり伺ってきたのでぜひお楽しみいただきたい。この名盤『YEAH』を引っさげて全国ツアー及び米国ツアーに出発する彼ら。近くでプレイする際はぜひライヴにも足を運んでいただきたい。モバイルサイト「PlayerギターLOVE」のMove Onコーナーでは2人からのメッセージを公開中!
音楽性よりも“コイツとバンドを組みたい”
っていう基準でメンバーを集めていった
1stフルアルバム『YEAH』は“ベスト・オブ HOLIDAYS OF SEVENTEEN”とも言える意欲作ですね。
太郎:レコーディングをしたのは1年くらい前なんです。その時点で20曲ぐらい溜まっていました。古い曲だと4年前のものもあるし、逆に「Hey,Scissorman」「Untitled」はアルバムの直前に作りましたね。だから今までのホリデイの“総集編ベスト”という感じはあります。今まで音源にしていなかった曲も入っているし、出来に関しても今回はプロデューサーが付いていたので、僕らができることは全部やりつくしたので充実感はありますね。
「Dum Spiro」「Moonlight On You」「Feels like Sunday is Far Away」辺りは新録なんですよね。
太郎:『dum e.p.』の頃はエンジニアに手伝ってもらいながら自分達でレコーディングしたものでしたからね。
もともとHOLIDAYS OF SEVENTEENはどういう経緯で結成したバンドなんですか?
太郎:僕と功太は大学の寮で出逢いました。2人で音楽サークルに入部してそこで出逢った仲間と結成したのがホリデイなんです。その頃はみんな幾つもコピーバンドを経験してきていたのですが、音楽性よりも“コイツとバンドを組みたい”っていう基準でメンバーを集めていったんですよね。だから最初は音楽的なコンセプトがあってやり始めたわけじゃないんです。
功太:コピーバンドに飽きていたっていうのもありましたね。自然な流れで“そろそろオリジナルをやるか”って感じでした。
キーボード奏者を含んだ編成もポイントですよね。
太郎:もともと“レコーディングのときだけでもキーボード・サウンドを入れたい”とは思っていたんですよ。キーボードの(山下)蓬は当時スタッフをやってくれていたんだけど、急にキーボードを買ってきてメンバーになったんです(笑)。
功太:聞き耳を立てていたんですね。「もう買っちゃったから」って(笑)。僕らはキーボードを前面に押し出してるバンドじゃないし、王道なキーボード・サウンドがやりたいわけでもないし。メロディを引き立たせるために欲しかったんです。
ホリデイって和製WEEZERみたいな感じで紹介されていることが多々ありますよね(笑)。
功太:当時はモロに影響を受けていた時期ですね。
太郎:たしかに『Yeah!』『YEAH』収録曲にはウィーザーとかの影響で作った曲も多いです。
曲はお2人が書いているんですか?
太郎:曲によって僕と功太で書いていますね。
僕はホリデイの重厚なコーラス・ワークも好きなんですよ。
太郎:あぁ、最初は僕だけで歌っていたんですけど、結構歌えるメンバーが多かったから生かさない手は無いと思って。もともとビーチボーイズとかも聴いていたし。あぁいう重厚なコーラスをずっとやり続ける感じではないですけど、コーラスがあるだけで曲がもっとポップになったり悲しくなったりして、より多彩な表情付けができますからね。
ライブで再現するのは大変そうなくらい重ねている印象が。
功太:いや、あくまでライブで可能な人数でやっていますよ。声に関してはオーバーダブもやっていないんです。
太郎さんのヴォーカリゼーションも楽曲によって印象が変わりますよね。同じメロディを何コーラスか歌うっていうんじゃなくて、微妙に変化していたりするのも聴いていて面白いんですよ。
太郎:僕や功太が作ってきたメロディに肉付けをするときに、“この曲はやっぱりこう歌いたいな”とか思ったりすると結構変わっていくんですよね。そういうのが歌にも表れているのかもしれないです。
功太:たしかにただの繰り返しにはならないように、みんなその辺の楽器の鳴らし方には気を付けていますね。
太郎:自分達が面白くなかったら聴いてるお客さんもつまらないと思うし。1番と2番とではちょっと刻み方を変えたりとかしていますね。
ただちょっとどころじゃない展開の曲もありますよね。「Feels like Sunday is Far Away」なんて中盤で6/8拍子に急変したり、「Moonlight On You」もワルツに展開したりとか(笑)。
太郎:「Feels Like〜」はもともとああいう風にしたくて作ったんですよ(笑)。「Moonlight On You」は功太が曲を持って来たんですけど、あの展開も格好良かったのでそのままにして仕上げましたね。
あぁ、もとからああいう発想で作っていたんだ!
功太:曲によってガッチリ固めて持っていくときもあれば、メロディだけ持っていくときもありますけどね。
「Stop Me」のちょっと突っ張った感じの16ビート・フィーリングも良いですね。
太郎:最初はAメロ・Bメロ・サビって感じで作って持っていったんですけど、「Bメロいらない」って言われて(笑)。「Aメロ・サビでいいや」って言われたんで削ったんです。僕はパニック・アット・ザ・ディスコの1stをイメージして作った曲だったんですけどね(笑)。気付いたらロックな16ビートになって、ギターもディストーション・サウンドになって…曲を持っていった本人としては「アウチ!」っていう(笑)。
なるほど(笑)、ガラっと変わってしまうケースもあるんだ!
太郎:変わっちゃいましたね(笑)。最初はダンス・ビートの曲にしたかったんですけど。
功太:ゴリゴリになっちゃって(笑)。
太郎:変わっていく様子を切ないながらも楽しく見ていましたけどね(笑)。
楽曲の落ち着きどころがどのように決まるのかが興味深いバンドですよね(笑)。
太郎:確かに“いつ落ち着いたんだろう…”っていうのはありますね(笑)。とはいえ、“これ以上やっちゃいけない”っていう範囲はあって、そこはみんな暗黙の了解があるんです。
1曲作り上げるのにどれくらい時間を要するものなんですか?
太郎:バラバラですね。「Letter」なんかは「次の東京のライブまでに完成させよう」って話になったので、ライブ直前までスタジオに入って間に合わせましたけど。
先行シングルにもなった冒頭の「Hey,Scissorman!」なんて迷いなしの疾走感が良いんですよ。
太郎:うん、迷いはないですね。
功太:当初はアルバムの1曲目と最後になるような曲は無かったから、新たに作ったんですよね。最後の「Untitled」に関してはしっとりしてる中で畳みかけるような迫力が欲しかったんです。
クリスは物凄くチューニングに
うるさいんですよ
デビュー・アルバムながらクリス・ショウのプロデュースっていうのも豪華なんですが。
功太:最初はどういう人かっていうのを把握していなくて(笑)。
太郎:プロデューサーを決める段階になったときに候補の中に彼の名前があったんです。後で凄い人だってわかってビックリしたんですけど(笑)。
クリスとのレコーディングはいかがでしたか?
功太:具体的には言わなくてニュアンスで伝えてくるんですよね。例えばギター・ソロでも3回レコーディングしてみるんですけど、個人的に一番駄目だと思ったテイクが採用になったりとか(笑)。リズムとかもちょっと狂っていたんですけど、それをクリスは「スウィ〜ト〜!」とか言って(笑)
太郎:リズムが狂ってるかとかじゃなくて、ポテンシャルを見てそのテイクを選んだりとかしていましたね。おかげで凄くやりやすかったですよ。
功太:あとスケジュールの関係もあって、彼が立ち会ったプリプロは一回だけだったんですけど、クリスは曲を理解するのが凄く速くて驚きましたね。
どういう手順でのレコーディングだったんですか?
功太:ベーシックは一発録りでした。
太郎:ドラムを録るときはライブみたいにみんなで演奏しましたね。ドラム録りの後、バラでまた徹底的に録り直したんですよ。
功太:ドラムは曲によってチューニングを変えたり、カーテンをシンバルの側に立てたりしていましたね。ギターも毎回マイキングを変えてかなりこだわって録音しましたよ。
音作りとか独自のスタイルを持っているエンジニアだけに、作業は大変だったんじゃないですか(笑)?
功太:クリスは物凄くチューニングにうるさいんですよ(笑)。クリスのパソコンには凄い精度の高いチューナーのソフトが入っているんですが、それで完璧にチューニングを合わせないと駄目なんです。今回音の壁みたいなギターが録れたんですけど、エンジニアよるとチューニングを徹底したことも大きな要因らしいですよ。
太郎:たしかにギターは本当にチューニング地獄でした(笑)。例えばコードによっても「弦を1フレットと6フレットで押さえたときに微妙にチューニングは変わるから、“ここはもっと甘く押さえなきゃ駄目だ!」とか言われたりして(笑)。
いやぁ、なかなか素晴らしい経験だったと思いますよ。でもいきなりハードルが高くなっちゃって2ndアルバム制作が大変ですね(笑)。
太郎:(笑)。むしろセルフにしちゃって荒々しいのを作るしかないかな(笑)。
最後に使用楽器について教えて下さい。
太郎:ギブソンのレスポール・ジュニアとエピフォンES-335を使いましたね。アコギは蓬にK.ヤイリを借りました。アンプはオレンジのヘッドにマーシャル・キャビネットの組み合わせです。オレンジは実は功太の私物なんですけど、前にスタジオでお互いの機材を交換して弾いてみたら何かシックリ来たんで、それ以来使っているんです。エフェクターはヒューマン・ギアのオーバードライブ、フィーネを使いました。
功太:僕はギブソンSG1本でしたね。テレキャスターも持っていったんですけど、結局使いませんでした。アンプはヒュース&ケトナーのトライ・アンプです。エフェクターはライン6DL4とホット・ケーキです。「Letter」のサウンドに関しては、まず僕がES-335をクリーンで弾いて、クリスのコンプを歪みの音を作りましたね。
Interview by KAZUTAKA KITAMURA
Thanks to FABTONE RECORDS
HOLIDAYS OF SEVENTEEN『Hey,Scissorman!』
FABTONE RECORDS FABC-073 ¥700
HOLIDAYS OF SEVENTEEN『YEAH』
FABTONE RECORDS FABC-077 ¥2,400
1st full album「YEAH」release tour
10/12(sun) 宮崎 ZETTON
【問】ZETTON:0985-35-1062 www.live-zetton.jp
10/14(tue) 〜US tour To Be Announced
11/01(sat) 大阪 LIVE SQUARE 2nd LINE
【問】LIVE SQUARE 2nd LINE:06-6453-1985 www.arm-live.com/2nd
11/02(sun) 京都 MOJO
【問】MOJO:075-254-7707 www.kyoto-mojo.com
11/03(mon) 愛知 名古屋CLUB ROCK'N'ROLL
【問】CLUB ROCK'N'ROLL:052-262-5150 www.clubrocknroll.jp
11/05(wed) 新潟 JUNKBOX mini
【問】JUNKBOX mini:025-226-7200 www.junkbox.co.jp/mini
11/06(thu) 甲府 KAZOO HALL
【問】KAZOO HALL:055-243-7069 www.kazoohall.com
11/07(fri) 浜松 MESCALINE DRIVE
【問】MESCALINE DRIVE :053-454-7363 mescalin-drive.com/pc.html
11/09(sun) 渋谷 CYCLONE
【問】CYCLONE:03-3463-0069 www.cyclone1997.com
11/10(mon) 仙台 MACANA
【問】MACANA:022-262-5454 www.interq.or.jp/rock/macana
11/11(tue) 宇都宮 HELLO DOLLY
【問】HELLO DOLLY:028-635-7182 www.h4.dion.ne.jp/~dollyweb
11/13(thu) 三宮 BLUEPORT
【問】BLUEPORT:078-332-1105 www.blue-port.jp
11/20(thu) 広島 CAVE BE
【問】CAVE BE:082-511-1109 www.cave-be.net/hiroshima
11/21(fri) 岡山 CRAZY MAMA2
【問】CRAZY MAMA2:086-225-9014 2ndroom.banquetunion.com
11/29(sat) 長崎 DRUM Be-7
【問】DRUM Be-7:095-827-7020 www.live-drum.com/be7
12/01(mon) 鹿児島SR HALL
【問】SR HALL:099-227-0337 www.caparvo.co.jp
−tour final−
12/06(sat) 福岡 CB
with:Local Sound Style, The Cigavettes, enie *meenie
【問】CB:092-732-7575 www.livehouse-cb.com

