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UP AND COMER 2017 海外注目アーティスト特集

2016〜2017年に日本デビューの海外新人アーティスト特集。若き新人からシーンでキャリアを積んだ実力派まで、15アーティストをピックアップ。ロックバンドからシンガーソングライター、異色アーティストにも注目!

JACK GARRATT  ジャック・ガラット
ジャンル分け不要な破格の天才

ジェイムズ・ブレイク、エド・シーラン、サム・スミスなど、2010年代も傑出した才能を持つ逸材が登場するイギリスから、眩いばかりの“新星”ジャック・ガラットが2016年に登場。イギリスの新人登竜門「ブリット・アワード批判賞」と「BBCサウンド・オブ2016」で堂々1位に選出され、その後フジロックを含める世界の大型フェスに出演。1人でギター、鍵盤、ドラムなど複数の楽器を操る独創的なパフォーマンスが話題になった。こちらはルーパーを巧みに利用する様子がわかる「Worry」だが、やはりボーカルとギターが聴きどころだ。


フェーズ ユニバーサルミュージック UICI-9050 発売中 2,376円(税込)



SHAWN MENDES  ショーン・メンデス
大注目を集める若きカナダのSSW

2016年12月には日本初のファンミーティングも開催され、3月8日にはいよいよ日本盤CDも発売、この春には待望の日本デビューが予定されているショーン・メンデス。ジョン・メイヤー、エド・シーラン、ジャスティン・ティンバーレイク、ブルーノ・マーズなどに影響を受けたというカナダの若き18歳のSSWだが、ここ数年続いているギターを弾くSSWの大注目ニューカマーのひとり。こちらはギターオリエンテッドな魅力も伝わる「Mercy」のPV。


イルミネイト ユニバーサルミュージック 輸入盤/配信 発売中 オープン価格



THE HEAD AND THE HEART  ザ・ヘッド&ザ・ハート
インディ・フォークの潮流を広げる

00年代半ばから活動するボン・イヴェールやザ・ルミニアーズなどにより、良質な音楽として新たな注目を集めているインディ・フォーク。ザ・ヘッド・アンド・ザ・ハートもそのひとつと言えるが、2016年の3rdアルバム『サインズ・オブ・ライト』がメジャーからリリースとなりその潮流をより広くした。米国の新世代による新たなフォークロック「All We Ever Knew」。


Jonathan Russell(vo,g), Josiah Johnson(vo,g), Charity Rose Thielen(vo,vio), Kenny Hensley(p), Chris Zasche(b), Tyler Williams(ds)

サインズ・オブ・ライト ワーナーミュージック・ジャパン WPCR-17450 発売中 1,980円(税抜)



BLOSSOMS  ブロッサムズ
新世代のUKロック

2016年8月に1stアルバム『ブロッサムズ』が発売され、全英1位を獲得(日本盤はリリース前からの人気曲も加えた新装盤として2017年1月に発売)。プロデュースにはジェイムズ・ケリーを起用。そこにはサイケデリア、インディロックに加えて、シンセポップという側面も反映され、彼らが新世代のUKロックだとわかるだろう。こちらはメロディアスな魅力が満載の「Blown Rose」のPV。


Tom Ogden(vo), Joe Donovan(ds), Charlie Salt(b), Josh Dewhurst(g), Myles Kellock(key)

ブロッサムズ ユニバーサルミュージック UICR-1129 1月20日 3,130円(税抜)



THE LEMON TWIGS  ザ・レモン・ツイッグス
恐るべき才能を誇る10代の兄弟

NYのロングアイランド出身、ブライアンとマイケルのダダリオ兄弟によるインディロック・デュオ、ザ・レモン・ツイッグス。まず驚くべきはその若さであり、2016年末時点で兄のダダリオは19歳、弟のマイケルは17歳! 彼らが織り成す音楽は決して奇を衒ったインパクト勝負のものではない。ビートルズ、特にポール・マッカートニーを彷彿とさせるソングライティングと、自由度の高いアレンジセンスでクラシックロック愛好家も唸らせる楽曲を生み出している。こちらはビートルズへの愛情も迸る「These Words」。


Brian D’Addario(g,key,vo,ds), Michael D’Addario(g,key,vo,ds)

ドゥ・ハリウッド ホステス・エンタテインメント BGJ-1070 発売中 2,400円(税抜)



PALACE  パレス
美声とクリーントーンが織り成す陶酔の世界

ロンドン出身の4人組インディ・ロックバンド。2014年と2015年にEPを1枚ずつリリースしたが、アルバムリリース前の状態にも関わらず、2016年の夏はグラストンべリー、レディング&リーズなどの大型フェスティバルへの出演を果たした。しかし、それを不思議と思わせないのが4人の音楽性。リバーブをたっぷりと効かせたルーパートのギターはU2さながら、譜割りの大きなメロディをなぞるレオの歌声もどこかコールドプレイのクリス・マーティンを想起させる。そんなパレスの魅力がよくわかる「Brake The Silence」。


Leo Wyndham(Vo,g), Rupert Turner(g), Will Dorey(b), Matt Hodges(ds)

ソー・ロング・フォーエヴァー ホステス・エンタテインメント HSU-19422 1月25日 2,100円(税抜) 



FORT LEAN  フォート・リーン
ソングライター5人の真価を発揮

本格的な活動は2011年からスタート。その活動初期にリリースした2枚のEPが好評を博し、ハイムやフューチャー・アイランド、アンノウン・モータル・オーケストラなど、アメリカの気鋭インディロックバンドと共演。満を持して待望のデビューアルバム『クワイエット・デイ』がリリースされたフォート・リーン。5人全員がソングライティングを手掛けるという彼らの音楽は、一聴して口ずさめる極上のポップソングから、ラフかつダイナミックなロックンロール、哀愁を誘うエレクトロポップまで、5人の個性が存分に反映されている。こちらはサイケデリック感漂う「21」。


Keenan Mitchell(vo,g), Zach Fried(g), Will Runge(key,g), Jake Aron(b), Sam Ubl(ds)

クワイエット・デイ Pヴァイン PCD-24570 発売中 2,400円(税抜)



THE STRUTS  ザ・ストラッツ
70年代ロックのリバイバル

ロックリバイバルのニューカマー、ザ・ストラッツはクイーン、ザ・ローリング・ストーンズ、エアロスミス、etc.といった70年代の華やかなロックを彷彿させる。とりわけボーカルのルーク・スピラーはフレディ・マーキュリーを彷彿! 「サマーソニック2016」にも出演、単独来日公演に併せていよいよ日本デビューアルバムもリリースされる注目のロックバンドだ。「Could Have Been Me」のPVでは彼らのロック感がよくわかる。


Luke Spiller(vo), Adam Slack(g), Jed Elliott(b), Gethin Davies(ds)

エヴリバディ・ウォンツ ユニバーサルミュージック UICS-1321 2月3日 2,500円(税抜) 



SUNDARA KARMA  サンダラ・カルマ
満を持してアルバムデビュー

18歳になりフルタイムでバンド活動を始めて、スイム・ディープ、ダーリア、サーカ・ウェーブス、ザ・ウォンバッツなどのサポートアクトを行なっていたサンダラ・カルマ。メンバー全員が20歳を超える2017年1月、ついに1stアルバムが発売。新たな世代のアップビートから、原点にあるインディポップまでが根ざしているアルバムだ。「Flame」は独自のエキゾチシズムがフックになっている。


Oscar Lulu(vo,g), Haydn Evans(ds), Ally Baty(g), Dom Cordell(b)

Youth is Only Ever Fun in Retrospect ソニーミュージック 輸入盤 1月6日 1,604円(税込)



KATY GUILLEN & THE GIRLS  ケイティ・ギレン&ザ・ガールズ
若き米国の女性ブルースロック

19世紀後半にアメリカで誕生したブルースはロックギターのルーツと言って間違いないが、21世紀になっても世界のブルースシーンには新たなミュージシャンが登場している。2016年に日本デビューしたケイティ・ギレン&ザ・ガールズもそのひとつだが、ブルースロックを指向しながらもオリジナリティを放つ、米国カンサスの女性ブルーストリオだ。こちらは骨太なギターサウンドが堪能できる「Heavy Days」。


Francis Tobolsky(vo,g,flt), Tim George(g), Patrik Dröge(b), Leo Vaessen(ds) 

ヘヴィー・デイズ BSMFレコード BSMF-2523 発売中 2,400円(税抜)



THE PARROTS  ザ・パロッツ
情熱と太陽の国が生んだガレージロック

女子4人組のガレージロック・バンド、ハインズの登場により、徐々に注目を集めつつあるマドリードのガレージロック・シーン。その中でも最もハインズの次に続きそうなのが、3ピースバンドのザ・パロッツだ。その特徴はガレージロックに半ば付きものの“不良感”が極めて希薄で、カビ臭い地下のライブハウスよりも快晴の空の下が似合ってしまうところだろう。「All My Loving」のPVでも、ビザールギターで明るいガレージサウンドを響かせている。


Diego Garnés(vo,g)、Alex de Lucas(b)、Larry Balboa(ds)

ロス・ニーニョス・シン・ミエド〜恐れなき子供たち〜 ホステス・エンタテインメント HSE-3862 発売中 2,100円(税込)



PUNCH BROTHERS  パンチ・ブラザーズ
ブルーグラスの進化形アメリカーナ

米国ブルーグラス・チャートで1位を記録する程に注目されているパンチ・ブラザーズは、2016年に日本デビューアルバムが発売され、来日公演も成功させた。ブルーグラスのバンド編成にして、インディロック/フォーク、ジャズ、クラシックなどあらゆるジャンルから編み上げる音楽は新世代のアメリカーナだ。こちらはその楽器編成でカバーするザ・ストロークスの「Reptilia」。


Chris Thile(mandlin,vo), Gabe Witcher(fiddle), Noam Pikelny(banjo), Chris Eldridge(g), Paul Kowert(b)

燐光ブルース ワーナーミュージック・ジャパン WPCR-17290 発売中 2,400円(税抜)



D.D DUMBO  ディー・ディー・ダンボ
オーストラリアの鬼才SSW

オーストラリア・カスメルーン出身のSSW、オリバー・ヒュー・ペリーによるソロプロジェクトのディー・ディー・ダンボ。“エクスペリメンタル・ブルース・ループ・ポップ”からスタートして、ライブでの独特なソロパフォーマンスがスタイルになっている。2016年に日本デビューとなった1stアルバムではその音楽性も格段の広がりを見せている。こちらは無国籍なメロディとリズムが魅力的な「Satan」のPV。


Oliver Perry(vo,g)

ユートピア・ディフィーテッド ホステス・エンタテインメント BGJ-1074 発売中 2,100円(税抜)



THANK YOU SCIENTIST  サンキュー・サイエンティスト
普通に飽きた人々に送る革新的ロック

ビートルズやクイーンのキャッチーなポップ性から、プログレのスリリングな曲展開、さらにジャズやクラシックまでを柔軟に吸収した壮大でスリリングなサウンド。サンキュー・サイエンティストの音楽性は万華鏡の様に色彩豊かで独創的だ。ハードなギターサウンド、リズムセクションから、ホーンセクション、ストリングス、そして繊細なボーカルも含めたアンサンブルは一聴の価値あり。「A Wolf in Cheap Clothing」のライブ映像からもジャンルでは語れない彼らの魅力がわかる。


Salvatore marrano(vo), Tom Monda(g), Cody McCory(b), Odin Alvarez(ds), Ben Karas(vin), Ellis Jasenovic(sax), Andrew Digrius(tp)

ストレンジャー・ヘッズ・プリヴェイル ビクターエンタテインメント VICP-65405 発売中 2,500円(税抜)



ANDY WOOD  アンディ・ウッド
最先端のテクニカルギタリスト

ガズリー・ゴーヴァンの登場以降、そのレベルがさらに高まったテクニカルなロックギターシーン。日進月歩で進化し続けるこのシーンに新ヒーロー、アンディ・ウッドが登場した。ピッキングとフィンガリングで破格のテクニックを誇りながら、表現力豊かなギターのトーンと優れた楽曲クオリティが群を抜いており、そのポテンシャルは他を圧倒中。こちらは表現力豊かにギターを歌わせるインストバラード「REACH」のライブ映像。


ウッド・アンド・ワイヤー〜超絶異次弦楽〜 キングレコード KICP-1813 発売中 2,600円(税抜)

2017年3月号で特集掲載


空想委員会NEW EP『色恋沙汰の音沙汰』インタビュー

メロディアスでドラマティックなサウンドと、リアルな歌詞が魅力の空想委員会。最新EP『色恋沙汰の音沙汰』は、そんな彼ららしい独自の音楽性をさらに磨き込んだ魅力的な楽曲が並ぶ。『色恋沙汰の音沙汰』の「色恋狂詩曲」のMVは、恋愛シミュレーションゲームがプレイできる画期的な内容で、アップから約2週間で49万回再生を記録するなど、大きな話題となった。そんな新作の魅力について、空想委員会メンバーに話を訊いた…。

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より空想委員会の色を
色濃く出せた実感がある


 2016年は『大歌の改新』や様々なフェスに出演し、その勢いをさらに増した1年だったと思います。今年1年はどんな年になりましたか?

三浦:ライブの数が多く、人前で歌うことの経験を相当積んだ感触があります。どんな場所でも、どんな環境でも“空想委員会らしいライブ”ができる自信が付きました。それは、自分たちがやりたい事を貫き通すだけでなく、その場その場でステージにいる人間が考えて、臨機応変に立ち回れるようになりました。

 ニューEP『色恋沙汰の音沙汰』は、空想委員会らしい色彩豊かなサウンド、ちょっぴり切ない歌詞が味わい深い、魅力的な4曲が収録されています。完成させた手応えはいかがですか?

三浦:前作から、約8ヶ月振りのリリースということで、沢山のライブをやりながらもじっくりと作り込む事ができました。しかも、今作はメンバー3人、それぞれ作った曲が収録されたので、より空想委員会の色を色濃く出せた実感があります。今まで持っていた空想委員会の武器と、新たな武器を上手く融合できたなと。

 収録された新曲3曲は、独自の世界観を持ちながら、よりライブ感を強めたバンドサウンドにさらに磨きが掛かっているなと。曲作りを開始したのはいつですか? 今回、新曲は三浦さんの「色恋狂詩曲」、佐々木さんの「ロマンス・トランス」、岡田さんの「見返り美人」と、それぞれ1曲ずつ収録されていますが、なぜこの曲が選ばれたのでしょう?

三浦:ライブをしながら制作活動もしていたので、曲作りが始まったのがいつか明確にわからない感覚ですね。メンバー3人とも曲を作るので、それぞれのペースで曲作りを始め、その中から良いと思える曲を並べた結果、偶然にもそれぞれの曲が採用されたという感じです。やはり、メロディが良いかどうかが一番大事なので、そこはメンバーとスタッフで慎重に選びました。

 EPを通して空想委員会らしい個性で見事に統一されていますが、曲が完成してEPとして全体的なコンセプトとかは見えてきましたか? アレンジはどの様なイメージで?

三浦:EP全体としてのコンセプトは、全ての曲が出そろった後に決まりました。4曲とも恋愛がテーマの曲が並んだので、自ずとタイトルも決まりました。アレンジに関しては、特に統一性を持たせようとはせず、それぞれがやりたい事を自由にやったのですが、不思議と僕の声で歌が入ると空想委員会っぽくなるので、そこで帳尻が合いました。どんなサウンド・アレンジに挑戦しても、大丈夫だと言う自信が持てました。

 “恋”と“音”という表現において、常にオリジナリティがある空想委員会としては、この“色恋沙汰の音沙汰”というタイトルは非常に合点がいくものですが、なぜ今回このタイトルにしようと?

三浦:アマチュア時代とインディーズでやっていた時は、ほとんどの曲が恋愛の曲でした。それは、単純に私の興味がその一点にあり、恋愛で感じた事を曲にしたくて音楽を始めたんです。でも、去年の夏くらいから、歌にしたくなるような“心の動き”がなくなって、恋愛の曲を作れなくなったんです…でも今回、久しぶりに恋愛に関する歌詞を書きたいなと自然に思えたので“近頃、音沙汰がなかった私の色恋沙汰が集まったCDですよ”という意味で付けました。やはり、バンドなので音で色恋を表現したいという想いも籠っています。

 「色恋狂詩曲」は、ハイノートのボーカルに躍動感溢れるグルーヴのイントロから大胆にテンポチェンジからAメロが始まり、疾走感溢れるナンバーに仕上がっています。この曲はどんなイメージで完成させたのでしょうか?

三浦:元々、僕のアコースティック・ギター弾き語りのデモがあったのですが、それをギターの佐々木がアレンジしました。テンポチェンジに挑戦しようと決めていたらしく、一ヶ月くらいかかったそうです。歌詞は最後にのせましたが、テンポチェンジが感情で動く様子に似ていると感じたので、曲の中で気持ちが変わっていく、ああいった歌詞になりました。サウンドに引っ張られて歌詞ができましたね。

空想委員会_ライブ写真_20160922_02.jpg
これからも空想委員会らしく
一歩ずつ進んでいきたい!


 「色恋狂詩曲」のMVは、恋愛シミュレーション型の斬新なアイデアが織り込まれており非常にインパクトがありましたが、なぜこの様なMVを作ろうと? 約2週間で49万再生を記録しましたが、その反応を受けていかがですか?

三浦:このような形のMVを作ろうと考えたのはスタッフチームです。MVを見た人が面白がって何回も見てくれるようなMVにしたいという想いで考えてくれたそうです。再生回数の多さは過去のMVに比べてとても多く、それだけ沢山の方が、興味を持って見てくれているのだなと感じて嬉しいです。ゲームの要素もあるので、何回も見てくれている人もいるからこそ、この数字だと思います。せっかく沢山の方が知ってくれたので、この曲をライブでかっこ良く聞かせたいなと気合いが入ります。
 シンセの太いサウンドからダンサブルなビートが絡み合う「ロマンス・トランス」は、ライブでも非常に映えるナンバーだなと。『ダウトの行進』でも「ワーカーズアンセム」のようにダンサブルな曲がありましたが、この曲や「色恋狂詩曲」というEP前半は、ライブ感溢れるグルーヴが非常に強く描かれているなと。なぜ今回こういうアプローチになったのでしょう?

三浦:作曲した佐々木曰く、「ギターロックにEDM要素を取り入れたかった」そうです。空想委員会がインディーズ時代に出したCDに入っている「空想ディスコ」という曲があるのですが、それのパート2のようなイメージでライブを意識して作ったと言っていました。やはり、佐々木が作る曲はライブをイメージしているものが多いので、自ずとライブで客席のみんなが踊れるようなアプローチが増えるのだと思います。

 「見返り美人」は実に空想委員会らしい、疾走感溢れるビートと切ない歌詞が印象的なナンバーですが、この曲はどのようなイメージで完成したのでしょう? 

三浦:岡田曰く「曲を聴いて風景をイメージさせたい」ということでした。フルートの音が入っていて、今までの空想委員会とはまた違ったアプローチだと思います。アレンジやサウンドに関しては、岡田のイメージに沿って作っていきました。みずみずしさや爽やかさは、岡田が狙っていた「センチメンタルな気持ちにさせたい」というのが成功した証拠だと思います。

 「上書き保存ガール」は、アマチュア時代からの人気曲ですが、なぜ今回再アレンジ&レコーディングしようと?


三浦:バンド史上初めて“リクエスト・ワンマンライブ”をやったんです。事前に聴きたい曲を投票してもらって、その中の人気曲を演奏するライブだったのですが、「上書き保存ガール」は結構上位の方いて驚きました。アマチュア時代の曲ですし、YouTubeにMVがあるだけでCD自体は廃盤になっているにも関わらず、聴きたいという方が多いというのを受けて、このような形で収録する事になりました。

 通常盤には、人気曲「波動砲ガールフレンド」のアコースティック・バージョンが収録されていますね。

三浦:ボーナストラックで一曲入れようという案が出たので、どうせやるなら新しい事に挑戦しようということで、このような形になりました。私がインストア・イベントで弾き語りをよくやっていたので、最初は「弾き語り」という案もあったのですが、せっかく3人組のバンドなのでアコースティックのバンドの形にしました。元々、ギターの佐々木はこういうアプローチのアレンジをやってみたかったそうです。

 初回限定盤には、「色恋狂詩曲」のMVと、特典映像として『空想野外大音楽祭』のスペシャル・セレクション映像が収められています。本映像の見所を教えて下さい。

三浦:空想委員会史上最大キャパのライブですし、何よりも、やはり野外であるというところが一番の魅力で、ライブ当日は雨が降ったのですが、それすらも演出に見えるようなライブにできたと自負しています。その時の“ライブの熱”を感じて欲しいです。野音だからこそ、雨だからこそできたライブだと思います。

 「色恋狂詩曲」のように三浦さんのボーカルはよりエモーショナルさを増していますし、「ロマンス・トランス」のように歌詞に背中を押すポジティブなメッセージを感じます。ボーカルや歌詞でどういった気持ちを込めましたか? 使用したギターとアンプとエフェクターを教えて下さい。

三浦:曲作りを始めた頃から歌詞は一貫して実際に自分が体験した事を歌っています。そこは全く変わっていないですが、ポジティブなメッセージを歌うようになったのは、自分が置かれている環境が変わってきたからだと思います。ライブ会場に空想委員会を見に来る子たちの希望のような存在になりたいという想いがあるので、「現状」と「その先」を歌いたいモードなんだと思います。そういう状態なので、歌詞に引っ張られて、歌も変わってきているのかもしれません。より自分の気持ちに正直になれている証拠だと思います。使用したギターはギブソン・ソネックス180カスタム、アンプはフェンダー・ツイン・リバーブで、ライブと一緒ですね。ギターはピックアップとネックを交換しています。

 佐々木さんのギターは、「ロマンス・トランス」エッジの効いたリフや「見返り美人」のカラフルなアルペジオなど、よりその存在感を増しているなと。どんなイメージで今回の楽曲をプレイしましたか? 聴きどころがあれば教えて下さい。

佐々木:「ロマンス・トランス」は自分作曲なんですが、ライブ映えする曲が作りたかったのと、ライブで盛り上がる「空想ディスコ」という曲があるのですが、そのバージョン2的イメージで作りました。シンプルなコードと構成、ライブ映えさせる為に、踊り易いようにシンプルなEDM要素を入れました。「見返り美人」は、外部の音でフルートの音など入っているので、邪魔せずけど自分の色をしっかり出せるようにフレーズを考えました。この曲のギターの聴きどころはやはりギターソロですかね!(笑)両曲とも、ギターはメインで使っているフェンダー・テレキャスター・アメリカンデラックス、アンプはマーシャルJTM45、エフェクターはオーバーゾイドのオーバードライブ、ケンタウルス、DD-20、ライン6のMM4です。

 「色恋狂詩曲」や「見返り美人」のように、岡田さんのベースは凄く躍動感溢れとても心地良いです。特に8ビートのノリが本当に気持ちよくなったなと…。

岡田:僕のベースの聴きどころは、ずばり歌やギターとの絡みです! ベースは、ドラムとの絡みはもちろん大事ですが、僕の場合ギターや歌との絡みもかなり気にしています。自分のベースは今どこのパートを引き立てるべきか? もしくは、今は自分が主役に出るべきか?とか、1曲の中でその時、その時の自分の役目をかなり考えます。レコーディングに使用したのは、フェンダーのジャズベース、エデンのヘッドとキャビ、エフェクターは「見返り美人」はなしで、「色恋狂詩曲」はアンペグのSCR-DIとサンズアンプです。

 今年も、さらに大きな躍進を遂げること間違いなしの皆さんですが、最後にファンへのメ
ッセージをお願いします。


三浦:これまで、沢山のライブをしてこれたのは、会場に足を運んでくれる皆さんがいたからです。どんなライブでも空想委員会らしく、演奏できる自信が付きました。ありがとうございます。今年は、応援してくれる皆さんをもっと大きなところに連れて行けるように、頑張りたいと思います。空想委員会らしく、一歩ずつ進んでいきますので、一緒に歩んで欲しいです。よろしくお願いします!



Interview by TAKAHIRO HOSOE
Live photo by YUKI FUJIMORI



イロコイザタノオトサタ
キングレコード 発売中
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初回限定盤(CD+DVD) KICM-91739 1,800円(税抜)


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通常盤(CD) KICM-1740 1,200円(税抜)



『首謀者:空想委員会「大歌の改新」第3期』
1月20日(金)大阪BIG CAT
1月21日(土)名古屋Electric Lady Land
1月26日(木)赤坂BLITZ
[問] kusoiinkai.com/