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モダーン今夜 永山マキINTERVIEW

 2月6日にMOTEL BLEU/HIP LAND MUSICより待望の4thアルバム『天気の存在する理由』をリリースしたモダーン今夜。ここのところメンバー脱退劇があったり、歌姫・永山マキが初のソロ作『銀の子馬』をリリースしたりと、まさに変革の真っ只中にあったモダーン今夜でもあったのだが、このたび届けられた『天気の存在する理由』は、風通しが良く歯切れの良いリズムとホットなグルーヴが貫かれた最高傑作だったのである! モダーン今夜ならではのヴァラエティに富んだ音楽性はそのままに、意欲的なポップ・スタンダード・テイストも際立ったこのアルバムが、さらなる支持者を増やすことはまず間違いない。4月11日(金)に北沢タウンホールにてライヴもあるのでぜひぜひ足を運んでみてほしい。永山マキ嬢にミニミニインタビュー…のつもりでしたが、たっぷり語ってくれましたのでどうぞお楽しみください。
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モダーン今夜のアルバムってこれまで独特な音像が印象的だったんですが、『天気の存在する理由』は凄くスタンダードな音に仕上がっていますね。
 そうなんです。『青空とマント』『愛しいリズム』は独特な音ですよね。先だってベスト盤を作ったときに私も思いました(笑)。『天気の存在する理由』はゆったりと録れたし、本当にやりたいようにやれたアルバムなんです。
 特に冒頭の「かもめ島」「オトナ」「RED」が、シティ・ポップス的にも聴けて素晴らしいんです!
 そう言っていただけて嬉しいです(笑)。
 こういう16ビートのアプローチって今までのモダーン今夜にはなかったですよね。
特に「オトナ」なんてモダーン今夜としては新しいと思うんですよね。“メンバーが7人になったことで新しい感じをもっと出さなきゃな”とは話していたんです。
 マキさん自身、こういう変化って抵抗はなかったんですか?
 私自身としては“ソロをやったことでできたのかな?”っていうのはありますね。モダーン今夜だと“なんか私であって私じゃない感じ”がずっとあったんです。ソロで“こういうことが私のやりたいことです”っていうのが提示できたから、今回は飛び越えられたというか(笑)。“これはやりたくない”とかっていうのがなくて、メンバーの意見も取り入れて、私も意見を言って、バンド・メンバーみんなで作った感じで、凄くそれが楽しかったんですよね。特にキーボードのタム君が今回はアレンジ面でも頑張ってくれました。
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モダーン今夜『天気の存在する理由』
MOTEL BLEU/HIP LAND MUSIC


 前半はわりとタムさんのポップ・テイストが満載で、後半にディープなマキ・ワールドが炸裂しているように聴こえたんですが(笑)。
 そうですね(笑)。最後の「天気の存在する理由」はほとんど私が作ったので、“『銀の子馬』に繋がるところもあるなぁ”って思ったんですけど。とにかく10曲全部違うカラーの曲でエンドレスで聴けるアルバムにしたかったんですね。あとモダーン今夜の曲っていろんな曲調があるんですけど、“メッセージをいろんなジャンルの音楽に乗せていくのが特徴的かな”って思うんです。「オトナ」だったら、“君に言えない”自分に対しての焦りだったりを歌うときに、“今回はロック・チューンでやってみよう”って思ったり、「潜水艦ソーダ」はちょっと鬱病の曲なんですけど(笑)、“もう何も考えたくなくなっているような心境にはどういう曲が合うかな?”って考えたときに、まったりさせたリズムで同じコードをループさせたり、フワフワした音色を入れたりだとかね。あと「クラウン」だと何にも反応してくれない子のことを歌っているんですけど、最初の部分はモールス信号みたいなのをイメージしたんです。本当は言いたいことがあるんだけど言わないっていうのを信号音みたいので演出しているという…。だからサウンドには必ずメッセージと連動している部分があるんです。モダーン今夜はだいたい歌詞先行で作っているんですよ。「かもめ島」の歌詞を最初に持っていったときは、私の持っていた「かもめ島」のイメージにはなかったものをタム君がメロディにして持ってきたから凄くびっくりしましたけどね。それこそさっきの“もっと違ったところを見せたいね”って話になって、「かもめ島」「RED」は最後のほうに“これでもかっ!”ってできた感じです(笑)。
 「かもめ島」「オトナ」「RED」はシングル・カットできますよね(笑)。「真夜中の鼓笛隊」ではマキさんのヴォーカルを歪ませているアプローチが面白かったです。
 あれは録り方も凄く面白くて、わざとベース・アンプに通した音をマイク録りしているんですよ。「真夜中の鼓笛隊」にはモダーン今夜を作ることになったエピソードが歌詞になっていて。高校時代に私は吹奏楽部の部長をやっていたんだけど、いろいろあってやめちゃったんです。その後に弟(井田安彦/tp)が吹奏楽部に入ってトランペットを始めるんですけど、楽しそうに演奏している姿を見て私は嫉妬していたという(笑)。
 「真夜中の鼓笛隊」の主人公ってマキさんだったんですか!
 そうなんですよ(笑)。それで演奏会でもなんでも悔しいから観ないようにしていたのに、交通安全運動か何かでマーチング・バンドをやっているのをたまたま観ちゃったんです(笑)。私の前を彼らが通り過ぎていくのを観ていたら泣けてきちゃって…。でもそれで“やっぱり音楽って凄いな”って想いを新たにして、“大学に入ったらバンドを作ろう”って。それが「モダーン今夜」になったんですけど、今は姉弟揃って一緒のバンドをやっているという。面白いですよね(笑)。
 『天気の存在する理由』はモダーン今夜史上、最もギター・サウンドがフィーチャーされているアルバムですよね。「オトナ」のツイン・ギター・アプローチとか初めてでは?
 どうなんだろう(笑)? たしかにいろんなギタリストに弾いてもらったんで、その辺は面白いところですけどね。
 シンガーとしても新たなアプローチに挑んでいるように聴こえました。
 たしかに今までの私だったら「オトナ」は歌えなかったかもしれない(笑)。まず自分の発想では出て来ない曲だと思いますし。今回のアルバムは全曲で言えると思うんですけど、自分の視野だけにこだわるんじゃなくて、他人の意見を受け入れるだけの余裕が自分にできてきたなっていうのは感じますね。今までだと私が歌詞を書いていって「こういうメッセージを歌いたい」って感じだったけど、今回はスタジオに歌詞を持っていくのでも、「こういうメッセージを歌いたいんだけどもっと良くできるかな? どう思う?」っていう風になったんです。だからお互いにアイディアが出しやすくなったんじゃないかな? 遠慮せずにいろいろ言い合えるというか。それとさっきの話に戻っちゃうけど、ソロを作っていろんなミュージシャンとやって学ばせてもらったと思うし、ひとりで闘うことを知ったのは大きかったですね。だから改めて“モダーン今夜って何か?”って考えるきっかけにもなったし、メンバーのことも大事に思えるという。バンドとしてもメンバー一人一人が成長できたアルバムなんだと思います。

※3月1日アップ分のモバイル・サイトPlayerギターLOVEでは永山マキのメッセージ動画、最新PV「かもめ島」の一部分を御覧いただけます。ぜひそちらもチェックしてみてください。