2008年02月29日

独占! ドゥイージル・ザッパ&スティーヴ・ヴァイ対談

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奇才フランク・ザッパの偉業を後世に伝えるべくその息子ドゥイージル・ザッパがバンドを率いて父の楽曲をプレイするという話題の企画ライヴ“ザッパ・プレイズ・ザッパ”。

1月に行なわれた来日公演は大盛況をおさめたわけですが、その折りに、小誌独占取材としてドゥイージルと、ゲスト出演したスティーヴ・ヴァイの対談が実現したのであります。

フランク・ザッパにまつわるよもやま話はもちろんのこと、ドゥイージルのデビュー曲に実はエディ・ヴァン・ヘイレンが参加していた!? ボブ・ディランはザッパ家の飼い犬に嫌われて吼えられまくりだった!?──などなど、ざっくばらんな会話の中にはスクープ的事実(?)が盛り沢山!! 

12歳で初レコーディング体験をしたドゥイージルは大のヴァン・ヘイレン・ファンで、デビュー曲をエディがプロデュースしたとは知られていましたが、そこでギターも弾いていたらしいのです。

そーいえば“ザ・ギター7”でのフランク&ドゥイージルのギター・コレクションの中には、ドゥイージルが色々なパーツを組み立てて5150ギターのようなペイントを施したギターっていうものもありましたね。

ドゥイージル&ヴァイ対談の模様はプレイヤー本誌5月号にて掲載。ライヴ・レポートは携帯サイト“PlayerギターLOVE”にてご紹介しております。
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2008年02月28日

突撃! リック・ニールセンによる“ロック史”公開講座

 チープ・トリックの大出世作にして、武道館を神秘の場所として世界に知らしめた伝説のライヴ・アルバム『at武道館』。アルバム発売30周年を記念して、なんと『at武道館』完全再現ライヴが決定!!

そこで、リック・ニールセン(g)が2月某日に緊急プロモーション来日を果たしました。小誌ももちろんインタビュー取材を行ない、そちらは4月2日売り5月号にてご紹介する予定です。
 さて、今回の来日中にリックが東放学園音響専門学校での“ロック史”公開講座に特別講師として教壇に立つというビックリな企画がありまして、小誌編集者も講座に潜入!!
 
一般の人たちも受講可ということで筋金入りのチープ・トリッカーと、おそらく親御さんがチープ・トリック世代であろうと思われる年若な生徒さん達が集まり、会場は熱気ムンムンの満員状態。学園講師と音楽ライターさんによる進行のもと、チープ・トリックが歩んできた軌跡を辿りながらロック・シーンの流れを検証するという内容でした。サービス精神旺盛なリックのこと、ジョークだけでなくピックもポンポン飛ばしまくりで、終始和やかなムードでありました。

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生徒さんの質問に答えるリックさん
「お前はサクラか!?」なんてジョークも(笑)

約1時間弱の講座から、特に機材やプレイにまつわる発言を抜粋して下記にご紹介します。

[発言その1]
去年、LAのハリウッド・ボウルでビートルズの『サージェント・ペパーズ〜』を全曲演奏するライヴを開催して、ジョージ・マーティンと共演を果たしたんだ(註:アルバム発売40周年を記念して2007年8月開催)。そのライヴに向けて、1967年以来マジで真剣にギターの練習をしたよ(笑)。普段は練習なんてまったくしない。ビートルズの曲はもちろん知っていたけど、いざギターで弾くとなると大変なものだ。ギターを練習しているみんな、ご苦労さま(笑)。

[発言その2]
レッスンというものをちゃんと受けたのはドラムだけ。バンドを組んだ当初、俺はドラマーだったんだけど、その時のギタリストがあまりにも下手でさ。いちいち文句をつけるのが面倒になって、1週間でギターにスイッチしたんだ。両親はオペラ歌手だから、耳はいいほうだと思う。テレビの主題歌とか、耳コピですぐにギターで弾くことが出来たからね。

[発言その3]
1968年にイギリスからメロトロンを買ってきた。俺はメロトロンを手に入れた最初のアメリカ人じゃないかな。それをシカゴのチェス・スタジオに持っていき、さまざまなレコーディングに参加したんだ。ほとんどはクレジットされていないんだけど、唯一、スウェーデン出身のメキ・マークメン(註:バンド表記がこれで合っているのか不明です。スイマセン)のレコーディングにはクレジットされたよ。スウェーデン版ソフト・マシーンといったバンドだね。

[発言その4]

俺が変形ギターを集めるようになったきっかけといえば、1978年の来日時に音楽雑誌が企画してくれたギター・デザイン・コンテストだ。読者からデザインを募って、優勝したデザインを採用してグレコがギターを作ったくれたんだ。

[発言その5]

ギターは約500本持っているよ。ツアーの時はトラックを2台用意して、各々25本ずつギターを積む。ある会場で1台のトラックを使い、もう1台は次の会場に向かわせるから、1ステージにあたり25本のギターを持っていくことになるね。使うギターはお客さんに選んでもらったり、曲によっては決まっているものもある。ファイブ・ネック・ギターは3種類持っていて、それは必ずツアーに持っていくよ。
 新しいギターを作ってもらうと、それまで使っていたギターはメーカーに返却するギタリストが多いんだけど、自分は一度もらったギターはずっと所有し続けて新しいギターを貰い続けるんだ。

[発言その6]

ポール・マッカートニーが使っている1960年製でレフティーのレスポールは、世の中に3本しかないものなんだけど、それは俺があげたギターなんだ。まだお代は貰ってないけどね。慰謝料を払う前に、俺にギターのお代を払ってもらいたいよ(笑)。

発言その4にあるギター・デザイン・コンテストについて。実は「企画したのは某出版社の某雑誌名」という言葉があったのですが、おそらくリックの記憶違いでの雑誌名を挙げていたのだと思われまして、企画したのは小誌プレイヤー・マガジンなのです(註:もし万が一、その媒体さんも同じ時期に同様のコンテストを開催していたとしたらスイマセン…)。1978年に“プレイヤー・マガジン・ギター・デザイン・コンテスト”を開催。多くの作品の中からリック本人が選んだデザインを採用してグレコがギターをカスタム・メイドし、本人にプレゼントした──というわけです。そのギターは小社発行の別冊“ザ・ギター”(1979)の表紙を飾り、それから14年後の本誌(1992年3月号)での特集“リック・ニールセン・コレクション”内にも掲載されております。

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プレイヤー別冊『ザ・ギター』(1979年発行)
こちらの表紙のギターがコンテストで
優勝したデザインから制作された、リックさんのギターであります

バンドの近況としまして、ニュー・アルバムのレコーディングはあらかた進んでいるそうで、今回の来日は作業の合間をぬって実現したとか。今年中のリリースを予定しているらしいですよ。新作を待望しつつも、まずは4月に迫る『at武道館』再現ライヴ!! 観客の熱狂ぶりも完全再現するべく、老いも若きも足を運ぶべし。

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伝説のステージから30年!!
時の経つのは早いものです、嗚呼おそろしや

【チープ・トリック at武道館 アゲイン】
4月24日(木) 日本武道館(問/H.I.P. (03)-3475-9999)

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最後は受講生全員と記念撮影
“ウォーリーを探せ”ならぬ“リックさんを探せ”状態
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2008年02月27日

一度組んだバンドは死ぬまで解散しない、というポリシー

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 デビュー30周年を迎えて精力的なリリース、ライヴ活動などを展開中の杉 真理。1月には久し振りのニュー・アルバム『魔法の領域』(NAYUTAWAVE RECORDS/UNIVERSAL MUSIC)を届けてくれました。竹内まりや、安部恭弘、伊藤銀次、姫野達也、上田雅利、松尾清憲、村田和人、堂島孝平、須藤 薫、黒沢秀樹ら、親交の深い豪華ミュージシャンたちとの共作、共演が核となったこのアルバム、まさに杉さんならではというか、杉さんにしか作り上げることはできないだろうという見事な作品です。
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杉 真理『魔法の領域』
NAYUTAWAVE RECORDS/UNIVERSAL MUSIC


 ところでこのアルバム中で杉さんが自ら書いたライナーノートの中で、「一度組んだバンドは死ぬまで解散しない、というのが僕の基本ポリシーなのだ。」と書かれているんだけれど、これって物凄いことだと思いませんか? 実際『魔法の領域』ではデビュー時のバンド MARI&RED STRIPESが再編、またBOXやピカデリーサーカスなど、ソロと平行して展開してきているバンドの新曲としても収められているところがユニークです。

 実際昨年はピカデリー・サーカス、杉 真理&須藤 薫、BOX etc...様々な形態でのライヴを展開してきた杉さんですが、昨年10月20日には渋谷BOXXにて久々のBOXのライヴも行なわれました。その名も「BOX in BOXX」! 会場内はぎっしりでオール・スタンディング。観たところ30〜40代のファンが多かった気がします。BOXは杉 真理(vo,g)、松尾清憲(vo,g,key)、小室和幸(vo,b)、田上正和(g)による編成のバンドで、ビートルズのリスペクトとその発展型を提示した『BOX POPS』('88年)、70年代ポップ/ロックにテーマを広げた『JOURNEY TO YOUR HEART』('90年)という2枚のアルバムをリリース。現在は2in1盤でリリースされています。
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 ライヴのほうはオリジナルBOXメンバー4人に加えて、島村英二(ds)、小泉信彦(key)が加わった6人編成。もちろん全員スーツ姿! 「Train To The Heaven」で幕を上げたライヴ、「I beg you please」「Crazy Afternoon」「人生はコンフレーク」「魅惑の君」…とお馴染みのレパートリーが惜し気もなくどんどん披露されていきます。前半のハイライトとなったのは「寒い国から来たスパイ」でしょうか。ユーモアあふれる歌詞が楽しいこの曲、変拍子を織りまぜた間奏の展開など、このひとたちならではのソングライティング/アレンジ・センスが炸裂したキラー・チューン。エンディングでは杉 真理と田上正和のツイン・ギター・ソロも見事レコード通りに再現されていました。

 中盤ではMARI&RED STRIPES「雨の日のBirthday」や松尾清憲「エデンの南」といった各々のレパートリー・コーナーもありつつ、杉さん曰く“15年前ならこんな歌詞は書いていない”という新曲「恋するバツイチガール」、また『魔法の領域』にも収録された「Lennon=McCartney」の初披露といったサプライズも用意されていました。終盤戦では各メンバーのソロ・プレイがフィーチャーされる「What Time?」、杉さんのハイトーン・シャウトがトレードマークとなっている不朽の名曲、『JOURNEY TO YOUR HEART』のラストを飾る壮大なバラード「君の瞳のRainbow」 で本編締めと、BOXの神髄を余すことなく魅せつけてくれたようなセットリストでした。
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 BOXというと当時はビートルズのサウンドスケイプを見事に再現したことで話題を集めました。しかしユニークなのは、ビートルズが使ったドンズバの楽器や機材もそのまま使って再現…というのではなくて、あくまでBOXというフィルターを通して、最高のオマージュであり、また単なるオマージュだけで終わらないBOX独自の音世界を築きあげている点です。もっとも小室和幸のヘフナー・ベースは彼のトレードマークではありますが、例えば田上正和がプレイしていたのはフェンダー・カスタムショップのアクティヴ・サーキット仕様のストラトキャスターでした。各種エフェクターを駆使しつつフェンダー・ツイン・リヴァーブにプラグインされていましたが、これが粘り気のある艶々したトーンでなんとも見事だったのです。杉 真理&松尾清憲の黄金コンビはBOX以外でもピカデリーサーカスなり他でも観られるわけですが、田上正和の粋なギター・フレーズやソロ・プレイが入ると、“あぁ、BOXだなぁ”という気が実にします。杉さんもフェンダー・ストラトキャスターと、曲によってはアコギをプレイされていましたね。
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 BOXとしてのレコーディング曲「Lennon=McCARTNY」ほか、ポップ・ミュージックの神髄が敷き詰められた『魔法の領域』は本当に見事なアルバムです。これまでも数々の名曲を編んできた杉さんではありますが、甘いヴォーカルとメロディでたっぷり堪能させてくれます。しかもそれを多数のミュージシャン…それこそ杉さんの盟友と呼べる同世代のミュージシャンから彼を慕う若手ミュージシャンなどなど、幅広い人脈が介しての開放感あふれる音作りがツボです。ゲスト陣とともに杉さんもギター・プレイをたっぷり聴かせてくれていますしね。このアルバムを引っさげてのライヴもいよいよ3月に行なわれます。

【 杉 真理 ソロライブ・魔法の入口 】
日 時:2008年 3月22日 (土) 開場 17:00 開演 18:00
会 場:横浜・MEZZOLOHAS

【 杉 真理 ソロライブ・魔法の領域 】
日 時:2008年 3月23日 (日) 開場17:00 開演19:00
会 場:六本木・STB139

 
 また、'87〜'93年のソニー時代のソロ・アルバム『HAVE A HOT DAY!』『Ladies & Gentleman』『Wonderful Life』『Made In Heaven』『WORLD OF LOVE』『FLOWERS』も、3月19日に紙ジャケット仕様/最新デジタル・リマスタリングがほどこされてソニーGTよりリイシュー。まさに杉 真理ファンには至福の時間ですね。ポップの魔法にたくさんかけてもらっちゃいましょう!
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2008年02月26日

モダーン今夜 永山マキINTERVIEW

 2月6日にMOTEL BLEU/HIP LAND MUSICより待望の4thアルバム『天気の存在する理由』をリリースしたモダーン今夜。ここのところメンバー脱退劇があったり、歌姫・永山マキが初のソロ作『銀の子馬』をリリースしたりと、まさに変革の真っ只中にあったモダーン今夜でもあったのだが、このたび届けられた『天気の存在する理由』は、風通しが良く歯切れの良いリズムとホットなグルーヴが貫かれた最高傑作だったのである! モダーン今夜ならではのヴァラエティに富んだ音楽性はそのままに、意欲的なポップ・スタンダード・テイストも際立ったこのアルバムが、さらなる支持者を増やすことはまず間違いない。4月11日(金)に北沢タウンホールにてライヴもあるのでぜひぜひ足を運んでみてほしい。永山マキ嬢にミニミニインタビュー…のつもりでしたが、たっぷり語ってくれましたのでどうぞお楽しみください。
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モダーン今夜のアルバムってこれまで独特な音像が印象的だったんですが、『天気の存在する理由』は凄くスタンダードな音に仕上がっていますね。
 そうなんです。『青空とマント』『愛しいリズム』は独特な音ですよね。先だってベスト盤を作ったときに私も思いました(笑)。『天気の存在する理由』はゆったりと録れたし、本当にやりたいようにやれたアルバムなんです。
 特に冒頭の「かもめ島」「オトナ」「RED」が、シティ・ポップス的にも聴けて素晴らしいんです!
 そう言っていただけて嬉しいです(笑)。
 こういう16ビートのアプローチって今までのモダーン今夜にはなかったですよね。
特に「オトナ」なんてモダーン今夜としては新しいと思うんですよね。“メンバーが7人になったことで新しい感じをもっと出さなきゃな”とは話していたんです。
 マキさん自身、こういう変化って抵抗はなかったんですか?
 私自身としては“ソロをやったことでできたのかな?”っていうのはありますね。モダーン今夜だと“なんか私であって私じゃない感じ”がずっとあったんです。ソロで“こういうことが私のやりたいことです”っていうのが提示できたから、今回は飛び越えられたというか(笑)。“これはやりたくない”とかっていうのがなくて、メンバーの意見も取り入れて、私も意見を言って、バンド・メンバーみんなで作った感じで、凄くそれが楽しかったんですよね。特にキーボードのタム君が今回はアレンジ面でも頑張ってくれました。
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モダーン今夜『天気の存在する理由』
MOTEL BLEU/HIP LAND MUSIC


 前半はわりとタムさんのポップ・テイストが満載で、後半にディープなマキ・ワールドが炸裂しているように聴こえたんですが(笑)。
 そうですね(笑)。最後の「天気の存在する理由」はほとんど私が作ったので、“『銀の子馬』に繋がるところもあるなぁ”って思ったんですけど。とにかく10曲全部違うカラーの曲でエンドレスで聴けるアルバムにしたかったんですね。あとモダーン今夜の曲っていろんな曲調があるんですけど、“メッセージをいろんなジャンルの音楽に乗せていくのが特徴的かな”って思うんです。「オトナ」だったら、“君に言えない”自分に対しての焦りだったりを歌うときに、“今回はロック・チューンでやってみよう”って思ったり、「潜水艦ソーダ」はちょっと鬱病の曲なんですけど(笑)、“もう何も考えたくなくなっているような心境にはどういう曲が合うかな?”って考えたときに、まったりさせたリズムで同じコードをループさせたり、フワフワした音色を入れたりだとかね。あと「クラウン」だと何にも反応してくれない子のことを歌っているんですけど、最初の部分はモールス信号みたいなのをイメージしたんです。本当は言いたいことがあるんだけど言わないっていうのを信号音みたいので演出しているという…。だからサウンドには必ずメッセージと連動している部分があるんです。モダーン今夜はだいたい歌詞先行で作っているんですよ。「かもめ島」の歌詞を最初に持っていったときは、私の持っていた「かもめ島」のイメージにはなかったものをタム君がメロディにして持ってきたから凄くびっくりしましたけどね。それこそさっきの“もっと違ったところを見せたいね”って話になって、「かもめ島」「RED」は最後のほうに“これでもかっ!”ってできた感じです(笑)。
 「かもめ島」「オトナ」「RED」はシングル・カットできますよね(笑)。「真夜中の鼓笛隊」ではマキさんのヴォーカルを歪ませているアプローチが面白かったです。
 あれは録り方も凄く面白くて、わざとベース・アンプに通した音をマイク録りしているんですよ。「真夜中の鼓笛隊」にはモダーン今夜を作ることになったエピソードが歌詞になっていて。高校時代に私は吹奏楽部の部長をやっていたんだけど、いろいろあってやめちゃったんです。その後に弟(井田安彦/tp)が吹奏楽部に入ってトランペットを始めるんですけど、楽しそうに演奏している姿を見て私は嫉妬していたという(笑)。
 「真夜中の鼓笛隊」の主人公ってマキさんだったんですか!
 そうなんですよ(笑)。それで演奏会でもなんでも悔しいから観ないようにしていたのに、交通安全運動か何かでマーチング・バンドをやっているのをたまたま観ちゃったんです(笑)。私の前を彼らが通り過ぎていくのを観ていたら泣けてきちゃって…。でもそれで“やっぱり音楽って凄いな”って想いを新たにして、“大学に入ったらバンドを作ろう”って。それが「モダーン今夜」になったんですけど、今は姉弟揃って一緒のバンドをやっているという。面白いですよね(笑)。
 『天気の存在する理由』はモダーン今夜史上、最もギター・サウンドがフィーチャーされているアルバムですよね。「オトナ」のツイン・ギター・アプローチとか初めてでは?
 どうなんだろう(笑)? たしかにいろんなギタリストに弾いてもらったんで、その辺は面白いところですけどね。
 シンガーとしても新たなアプローチに挑んでいるように聴こえました。
 たしかに今までの私だったら「オトナ」は歌えなかったかもしれない(笑)。まず自分の発想では出て来ない曲だと思いますし。今回のアルバムは全曲で言えると思うんですけど、自分の視野だけにこだわるんじゃなくて、他人の意見を受け入れるだけの余裕が自分にできてきたなっていうのは感じますね。今までだと私が歌詞を書いていって「こういうメッセージを歌いたい」って感じだったけど、今回はスタジオに歌詞を持っていくのでも、「こういうメッセージを歌いたいんだけどもっと良くできるかな? どう思う?」っていう風になったんです。だからお互いにアイディアが出しやすくなったんじゃないかな? 遠慮せずにいろいろ言い合えるというか。それとさっきの話に戻っちゃうけど、ソロを作っていろんなミュージシャンとやって学ばせてもらったと思うし、ひとりで闘うことを知ったのは大きかったですね。だから改めて“モダーン今夜って何か?”って考えるきっかけにもなったし、メンバーのことも大事に思えるという。バンドとしてもメンバー一人一人が成長できたアルバムなんだと思います。

※3月1日アップ分のモバイル・サイトPlayerギターLOVEでは永山マキのメッセージ動画、最新PV「かもめ島」の一部分を御覧いただけます。ぜひそちらもチェックしてみてください。
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2008年02月23日

緊張感と裏腹に紡がれるナイロン弦の美しくやさしい音色

 1998年、ハバナ国際ギターコンクールにて準優勝を獲得、2000年9月に『11月のある日』でCDデビューも果たしたクラシック・ギタリスト 大萩康司。日本を代表する若手クラシック・ギタリストのひとりとして称されることもしばしばだが、CDデビューから10年が経ち、なんと今年で30歳というから時間の流れは速い。近年ではキューバやコロンビアの音楽祭などに招聘されたり、昨年は初の韓国公演も成功させるなど、ワールドワイドな活動にもますますの磨きがかかっている。

 個人的にすっかりロック馬鹿で育ってきてしまい、クラシック・ギターの演奏を目の当たりにしたことは一度もなかったのだが、2月5日(火)表参道パウゼ(河合楽器)にて大萩康司のライヴ・コンヴェンションが行なわれると聞き、ドキドキしながら足を向けてみた。3月19日にビクターエンタテインメントよりリリースされるニュー・アルバム『想いの届く日/EL DIA QUE ME QUIERAS』のコンヴェンションであり、6月にはこのアルバムを引っさげての全国ツアー、そして年末には台湾でのCDデビューも予定されているとのこと。
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大萩康司『想いの届く日/EL DIA QUE ME QUIERAS』

 クラシック・ギターのコンヴェンションなんて何しろ生まれて初めて。気合い入れすぎて一番最初に会場に足を踏み入れたがために見事前列の席をゲット…はいいのだが、考えてみたらギターとはいえクラシック。“ウトウトしたらどうしよう!?”“自分だけ浮いていまいか?”とどうにもいろんな不安が頭を駆け巡って仕方がない。ステージ上には椅子、その前に足台が置かれている。足台がある辺り、やっぱりクラシック・ギターなんだなぁ、と、ギンギンのディストーション・ギターに慣れ親しんでいる人間には新鮮なのであった。

 コンヴェンションは女性アナウンサー大江麻理子さん(美人!)の司会によりスタート。彼女による紹介とともに白シャツ姿の大萩康司が登場。なるほど、噂通りの甘いマスクでかなりの好青年イメージである。8歳より母親の影響でギターを弾きはじめるも、同時にスポーツ少年でハンドボールなどにも熱中していたそうだ。指を怪我されちゃたまらないと、スポーツは控えるように周りから散々言われていたというエピソードを筆頭に、はきはきしたトークも面白くて会場を沸かしていた。トークで会場の空気をほんのりと暖めたあとでいよいよライヴのスタートである。

 まずはアルバム・タイトル曲の「想いの届く日/EL DIA QUE ME QUIERAS」から。
両膝にギターを傷つけないための布を置き、クラシック・ギターを抱える。そしてまるで一念するかのように大きくひと呼吸してからギター演奏が始まるのだが、この呼吸でガラリとステージの空気感を変えてしまうのに驚いた。随所にハーモニクスが取り込まれたプレイが印象的であり、ナイロン弦の奏でるメロディとともに、大萩康司の深い呼吸も伝わってくる。続いての「Over the Rainbow」では低音弦でのフレーズを後から追い掛けるようなスピーディなパッセージが聴きどころであり、「失われた恋」では情熱的なワルツで空気を震わせた。
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 このように今回のアルバム『想いの届く日/EL DIA QUE ME QUIERAS』は、クラシックというカテゴリーを越えてポピュラー・ミュージックなども取り上げた意欲作となっている。彼の両親が好んでいるような楽曲に挑戦することが選曲のコンセプトだったようだが、同時にクラシック・ギターの演奏を体験したことがない僕のような未知なるリスナーにも向けて制作されたアルバムだとも言えそうだ。後半のコンヴェンションではリズミカルなアルペジオ・フレーズを連ねた「星の世界」、ハーモニクスを織りまぜたドラマティックなアプローチによる「イエスタデイ」、またアンコールではギタリストなら誰もが一度は齧るだろう、「ロマンス<禁じられた遊び>」もプレイ。“クラシック・ギターってこんなにパワフルにプレイするものなのか!”とびっくりした次第である。

 終演後、大萩康司とお話できる機会にも恵まれたのだけれど、基本的に譜面に忠実にプレイするのがクラシック・ギターのスタイルなのだそうだ(そんなの当たり前じゃん!というツッコミが来そうな初歩的な質問…)。特に僕はハーモニクスを多用するプレイが印象に残ったのだけれど、ハーモニクスのプレイに関してもちゃんと譜面に記されているという。特に武満徹が編曲した譜面はハーモニクスが多いのだそう。
またギターに関して、プレイするのはナイロン弦のクラシック・ギターだけで、スティール弦のアコースティック・ギターやエレキギターなどは弾かないとのこと(そんなこと聞くなって?)。

 『想いの届く日/EL DIA QUE ME QUIERAS』は先述の通り、聴き馴染みのある曲がずらりと並んだアルバム。ビートルズのカヴァーも「イエスタデイ」以外にも数曲収録される予定で、僕のようにクラシック・ギターとこれまで縁がなかった人間にとって、大きなきっかけとなってくれそうな一枚である。しかし、何より思ったのはレコードで聴いているのと生演奏とでは、やはり“演奏内容は一緒でも迫力が違うんだなぁ”ってこと。あの緊張感と裏腹に紡がれるナイロン弦の美しくやさしい音色…ぜひ機会があればコンサートなどで一度体感していただきたい。なんとも貴重で、ちょっと贅沢なライヴ・コンヴェンションだった。
Thanks to VICTOR ENTERTAINMENT
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2008年02月22日

ヤマハ電子ドラムのフラッグシップ・モデルが登場!

待望のヤマハ電子ドラムのフラッグシップ・モデル、DTXTREME III(ディーティーエクストリーム・スリー/価格=オープンプライス)が、4月に発売されることになった。発売に先駆け、新製品記者発表会が都内で開催され、その模様を今回は紹介したい。

このヤマハ・サイレントセッションドラムDTXTREME IIIは、今年1月アメリカ・ロサンゼルスで行われた世界最大級の楽器トレード・ショウ「2008 NAMM SHOW」で登場。新開発された音源や、よりリアルな打感を備えた新パッドなど、フラッグシップ・モデルに相応しいクオリティーを備えたモデルだ。発表されたのはスペシャルとスタンダードのセット。スペシャル・セットは、シンバル・パッド3枚、タム・パッド4枚付属し多彩なプレイ・スタイルに対応する。スタンダード・セットは、シンバル・パッド2枚、タム・パッド3枚が付属し、シンプルながらも高い実用性を備えたモデルだ。

今回特に注目すべき点は音源部で、205MB(16bitリニア換算)もの大容量ウェーブROMを搭載したAWM2サウンドエンジンを実装し、新たにサンプリングしたドラム、シンバル・サウンドを豊富に搭載。「オークカスタム」や「バーチカスタムアブソルート」といったヤマハの主要なアコースティック・ドラムのリアルなサウンドをはじめ、エンジニアが作り込んだサウンドなど全50キットを内蔵している。細かいニュアンスもリアルに再現し、高品位なサウンドを手軽に得られる優れた音源部だ。サンプリング機能も搭載し、外部音源を取り込んでパッドに割り当てての演奏などもでき、多様な使い方が考えられる。
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さらにハイハット、キック、シンバルには、新型パッドが採用されている点もポイントで、いずれもよりリアルな演奏性を実現。シンバルは叩いた際の揺れ具合までも本物に限りなく肉迫し、演奏者側の気分を盛り上げる。
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トレーニングをサポートする機能も強力で、様々なジャンルの曲が44曲も収録され、曲に併せての練習ができる。もちろんドラム・パートだけを省くマイナスワン演奏もOK。バック演奏は、ヤマハ・シンセサイザーMOTIFシリーズから移植したサウンドが搭載されている。また神保彰やトミー・アルドリッチ等によるデモ・ソングやドラム・ソロも内蔵。

記者発表会のデモ演奏では、日本を代表するドラマー神保彰が登場してDTXTREME IIIを使い、素晴らしいプレイを披露。開発にも協力したという神保と一体となったような、彼のドラミングとDTXTREME IIIのサウンドに感嘆した。
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自宅での練習はもちろん、ライヴやレコーディングでも充分に使えるハイ・スペックな仕様を備えた電子ドラムと言える。

Playerの携帯電話サイト「PlayerギターLOVE」内にある「ミュージシャン・ピックアップ」でも、本発表会の神保彰デモ演奏の模様や、ショート・インタビューが近日アップされるので、ぜひチェックしてみて欲しい!!
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2008年02月21日

シネマ RETURNS!!

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 '80年に名盤『MOTION PICTURE』を輩出したバンド、シネマが再結成したのはまさかの出来事だった。ムーンライダーズ35周年記念イヴェントの一環として、ポータブルロックとともに久々のライヴを行なったときは大変驚いたんだけれど、まったくブランクを感じさせないバンド・アンサンブルはさらに驚きを助長させたのである。唯一のアルバムだった『MOTION PICTURE』が、初CD化のシングル曲やレア・トラック集が大幅追加されてソニーGTより2枚組仕様で再発されたりと、シネマ待望論は確実に大きくなっていたのは事実であり、堂島孝平とのジョイント・ライヴを経て、なんとまさかの2ndアルバム制作にまで発展。「みんなが現役で活動していたからこそできたんだよね」とは松尾清憲談だが、現役だったのはメンバーだけではない。1st同様に鈴木慶一プロデュース、スタッフも当時の面々で再集結したというなんとも幸せなサプライズが待ち受けていた。かくして12月5日にソニーGTより『CINEMA RETURNS』が見事お目見えしたのである!
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『CINEMA RETURNS』

 『CINEMA RETURNS』は、松尾清憲曰く「昔のCINEMAの雰囲気を残しながら、それぞれ今のソロのイメージが反映された仕上がり」であり、なおかつ複雑怪奇なポップ・スペクタクルが展開される様はただただ圧巻な一枚だった。松尾清憲がハイトーンのファルセットを多用した旋律を歌いあげる辺りはまさしくシネマならではだし、鈴木左衛子のアグレッシヴなドラミングや甘い歌声が健在なのも聴きどころ。“こういうポップ・ミュージックを作ってくれるひとっていないんだよなぁ〜!”と胸が熱くなってしまったひとも多いことだろう。

 『CINEMA RETURNS』を引っさげてのレコ発ライヴが行なわれたのは12月28日の渋谷duo music exchange。会場には広い年齢層の音楽ファンが詰め掛けており、また「あ、あのひとは!」っていうミュージシャンの姿も多かった。ライヴのほうは松尾清憲(vo,g)、鈴木左衛子(vo,ds,key)、一色 進(vo,b)、小滝みつる(key)、錦織幸也(g)のシネマのメンバーに加えて、小泉信彦(key,g)がサポートで参加した6人編成。“あの壮大なサウンドをどうやって再現するの!?”とは誰もが思っていたことだが、同期も使うなどしてほとんどレコード通りに再現していたのだから凄い。
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 「オールキャスト」「GALAXY LOVERS」「彼女のサイコロジー」と『CINEMA RETURNS』通りの曲順でライヴはスタート。基本ラインは『CINEMA RETURNS』の披露劇なのだけれど、随所で「雨のチャイナタウン」「HOTEL」「電話 電話 電話」「グッバイ・ハートブレイク」「君のプリズナー」など80年代の楽曲が織りまぜられたセット・リストで、なんとアンコール含めて全20曲がプレイされた。曲間のMCコーナーでは一色-松尾コンビが喋る! 喋る! 超絶なオヤジギャグもたっぷりだったが、演奏となるとクールな展開劇が怒濤のごとく繰り広げられる。重厚なギター・サウンドとシンセ・サウンドが絡み合い、融合してドラマティックな世界観を築きあげるバンド・サウンドは、前時代的なものだって言うひともいるのだろうが、僕からすると志半ばで放っておかれたまだまだ可能性が残っているアプローチっていう気がしている。『MOTION PICTURE』も充分濃厚な作品だったはずなのに、『CINEMA RETURNS』はさらにスケールアップして聴こえるのだから驚くしかない。そしてそれがほとんど印象が変わらずにライヴでも再現されていくのだから!

 鈴木左衛子・作詞・作曲の「Rock'n Roll Star In Heaven」では、彼女はドラムセットから離れてピアノをプレイ。鈴木左衛子、一色 進、松尾清憲3人のヴォーカルがそれぞれ味わえるのがこの曲の魅力でもある。またこの曲ではそれまでフェンダー・ジャズベースをプレイしていた一色 進も、ダンエレクトロのベースを弾いていた。チューニングの問題なのか? ダンエレのトレブリーなトーンが欲しかったのか? ちょっと気になるポイントだった。重複するが、『CINEMA RETURNS』は久々に鈴木左衛子の歌声が堪能できる。この点も永年の“鈴木さえ子ファン”にとってまさに待望の瞬間だった。続いて「虹色のアライヴァル」に移り変わる際に、鈴木左衛子は“ロック印象派”ピアノ・ソロも披露。中盤の大きな観どころになっていたと思う。
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 シネマのプロデューサーである、ムーンライダーズ 鈴木慶一のゲスト出演も今回の観どころだった。「今晩はトレヴァー・ホーンです」という一言とともに、鈴木慶一は赤いヘフナーのセミホロウ・モデルのギターを手に登場(このギター、近々「DEAR MY PARTNERSのページにて御紹介するのでお楽しみに)。ムーンライダーズの最新アルバム『MOON OVER the ROSEBUD』より「Rosebud Heights」をシネマとともにプレイしたが、なんと意外にもこの曲はライダーズではまだライヴでプレイしていないのだという。さらなるサプライズは初期ライダーズの代表曲「ジェラシー」…しかもアップテンポのシングル・ヴァージョン! これはシネマ・メンバーからのリクエストだったようだ。さらに続く「Swan Song」ではピアノに回った鈴木左衛子に代わり、なんと鈴木慶一はドラムをプレイ! 個人的にもライダーズのライヴ以外で鈴木慶一がドラムを叩く姿を観たのは初めて。結構レアだったと思う。

 「こういう音楽をやっているバンドは他にいないし、解散はしないでまたいつか集まりたい」ということを、終盤のMCで松尾清憲が述べていたのだけれど、その点はまったく僕も同感なのだ。各メンバーが各々でやっている音楽も魅力的なのは言うまでもないが、シネマとして集まると何故かこういうスケールの大きい音楽ができるというのはやっぱり面白いし、この5人ならではって気がする。「久々にドラム叩いてマメが潰れちゃった」と笑っていた鈴木左衛子だが、歯切れの良いドラミングが圧巻だったし、珍しくスタンド・マイクで松尾清憲が歌い上げた「Face in Masquarade」は、ヴォーカリストとしての新境地だった。単なる再結成ではなくて、さらなるバンドとしての進化を魅せてくれたところが感動的だったし、まだまだ可能性を感じてしまう部分なのである。シネマのサイトではまだメンバー/スタッフによるブログも更新され続けており、“ちょっと先になっても構わないからまた新たな曲が聴けたらなぁ〜”などと淡い期待を抱きつつ、僕は今日も『MOTION PICTURE』『CINEMA RETURNS』を愛聴し続けるのだ。

Thanks to 松尾チャンネル、ソニーGT
posted by player at 00:00| ライヴ

2008年02月06日

14才の自分と対話しながら生まれた正直な作品

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 1月23日、サンボマスター4枚目のアルバム『音楽の子供はみな歌う』が発売されました。聴いてるとワクワクして何かを始めたくなるアルバムですよ。「熱さ」でリスナーを魅了するバンドというのは、作品を重ねて熱を放出するごとになんだか落ち着いて来てしまうことも多いものですが、彼らの新作はまだまだ青春ど真ん中、さらに熱を上げていくような勢いに溢れてます。そんなわけで1月某日、サンボマスターの取材に行って参りました。
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サンボマスター『音楽の子供はみな歌う』
 適度な世間話や下ネタを交えながら楽しくインタビューは進んでいきましたが、山口さん曰く、今作のプロデューサーは「14才の自分」だそうで、ちょっとでも「こんなこと言ったらマズイかな」なんて
大人の判断をしそうになると、「お前、ホントのこと言えよ!」とゲキが飛ぶのだそうです。時には「歌うリズム・まだ誰も叩いてないリズム」という無邪気な無理難題に悩まされたりしながらも、そうやって14才の自分と対話しながら生まれた正直な作品は、ウソに敏感な少年少女を始め、14才を捨てきれない大人たち、なくしてしまった大人たちにもまっすぐ届くアルバムに仕上がりました。アルバムを聴いてどうしてもサンボと一緒に歌いたくなってしまった人は2月11日から始まる全国ツアーに集合です!
posted by player at 12:00| 取材後記

2008年02月05日

ビートルズを描いたクラウス・フォアマン

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Photo by Masanori Doi


 昨年12月に武道館で行われた『Dream Power ジョン・レノン スーパー・ライヴ』に出演したクラウス・フォアマンのインタビューに立ち会うことが出来た。クラウスはビートルズのアルバム『リボルバー』のフォト・コラージュを手がけたドイツのアーティストであり、そしてベースをプレイするミュージシャンである。65歳という年齢からは想像できないシャープでクレバーなアーティストだった。

“リボルバー”のタイトルが決まる前にアルバムの音を試聴して、あのコラージュを閃き、そして作品として提供したという。そしてその後、ビートルズ解散後のメンバーとミュージシャンとしての交流をもったことからすれば、彼らとシンパシーのある人物だったことは容易に推察できる。

 ひとしきりインタビューが過ぎた頃、彼はフェンダー・プレシジョン・ベースのことを聞かれると、当時から一度も弦を取り替えたことがないと語った。おそらく40年以上張り替えていないことになる。めったにないことなので思わずその音色を想像していると、ビートルズのメンバーとクラウスがアトリエに佇んでいる絵が浮かんできた。ときは1966年春頃、場所はベルリン……、もちろん楽しい勝手な想像だ。

 ビートルズの音楽を聴くとこんなふうにイマジネーションを膨らます人は多いと思> うが、彼のインタビューでもあのビートルズ・マジックが体験出来るとは夢にも思わなかった!
posted by player at 12:00| 取材後記

2008年02月02日

『European BassDay 2007』番外編

低音ミーティング・イン・ジャーマニー

MARTIN MOTNIK×QUAGERO IMAZAWA×LARS LEHMANN


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 去る2007年12月9日、ドイツのジュッセルドルフ市近郊の街フィールゼンで、ベース・プレイヤーを主役にした『European BassDay 2007』というフェスティバルが行われた。今回はこのフェスの5回目にあたり、昨年に続いて日本からはBassninjaこと今沢カゲロウが招待され、そのソロ・パフォーマンスは観客の目を釘付けにした。『European BassDay』についての詳しいレポートは2月2日発売の『プレイヤー』誌3月号に譲り、ここでは本誌に収録しきれなかったベーシスト3人によるラウンドテーブルを紹介しよう。参加者は今沢カゲロウの他、マシンガンのようなスラッピングを得意とするいっぽう、『Bass Professor』というドイツのベース専門誌に寄稿もしているラーズ・レーマンに、タッピングやコード弾きなど、様々なテクニックを駆使してハード・ロックからマイケル・ヘッジズ風のソロまでこなすマーティン・モトニックという、2名のユニークなドイツ人ベーシストである。

■まずは、ご自身以外のお2人の演奏をご覧になった感想から伺いましょうか?

○ラーズ:
カゲロウについては、『Bass Professor』のレビューにも書いたんだけど、クレイジーで先進的なスタイルと観ていて楽しいステージに感心したよ。マーティンはカゲロウほどクレイジーじゃないけど(笑)、時々目を引くようなことをやって、今までとは違う可能性を目指しているのが素晴らしいと思う。

○マーティン:カゲロウは、とにかくフレットレス・ベースのプレイヤーとして素晴らしいと思う。使いこなすのが難しいローランドのシンセサイザー・システムやディレイのループを駆使して、素晴らしいテクニックとテクノロジーを見事に組み合わせているのが印象的だったね。ラーズについては、僕は彼のことを“ミスター・サム”って呼んでいるんだ(笑)。マシンガンみたいなスラッピングは驚異的だからね。僕はスラッピングがあまり得意じゃないから、彼の演奏を観ると圧倒されるよ。

○ラーズ:ありがとう。でも、僕は基本的にサイドマンで、バンドの一員として演奏するのが好きなんだ。ジェイムズ・ブラウンのバンドやプリンスのニュー・パワー・ジェネレーションの元メンバーと2年間ツアーをしたこともあるけれど、そういう素晴らしい人たちと演奏するのは、何よりも楽しいからね。

カゲロウ:ラーズはヴィクター・ウッテンのイディオムなんかも採り入れているようだけど、それを独自のスタイルに昇華させているところが素晴らしいと思う。さっきも目の前で弾いてもらったけど、マーティンが言う通り、マシンガンみたいに凄まじいスラッピングだね。親指のアップ/ダウンは僕も時々使うけど、ラーズのようにはいかないな(笑)。マーティンの方は、まるでギター・プレイヤーみたいにメロディックなピック弾きが印象的だった。それにハーモニクス奏法やディレイを組み合わせて、フィーリングはロックだけど、より美しい世界を創り出しているね。

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■影響を受けたアーティストについてもお話いただけますか。

○ラーズ:
ロックから入った僕にとって、最初のヒーローはビリー・シーンだったけど、新生マハヴィシュヌに参加したジョナス・ヘルボーグにも影響を受けたし、僕がベースを習った先生が“ドイツのパストリアス”と呼ばれていたこともあって、ジャコも研究したんだ。その後ヴィクター・ウッテンを知って、アップ/ダウンのスラッピング・スタイルを勉強したけど、さっき話したファンクの人たちとの共演がきっかけで、ラリー・グラハムやルイス・ジョンソンなどの原点に近いファンクの人たちを研究した。あと、ジェフ・バーリンには、彼が設立したフロリダの音楽学校で直接師事したよ。

○マーティン:僕もラーズと同じく、最初はビリー・シーンが大好きで、デヴィッド・リー・ロスの『イート・エム・アンド・スマイル』と『スカイスクレイパー』の演奏は徹底的にコピーしたし、スティーヴ・ヴァイやグレッグ・ビソネットにも憧れたね。グレッグには2005年に僕のCD『ベース・インヴェイダー』に参加してもらったんだ。で、ロスの後はミスター・ビッグのアルバムを全部コピーして、ビリー本人とも何度か会う機会があったんだ。ベースの指板に自分でスキャロップ加工を施したのもこの頃だった(笑)。あと、ジョン・エントウィッスルのメロディアスなベース・ラインにも影響を受けたし、ラッシュのゲディ・リーも大好きだよ。

○カゲロウ:そういえば、ラッシュの曲をカヴァーしていたよね。

○マーティン:そう、「YYZ」をね。それから、カゲロウも言ったように、僕はポール・ギルバートやスティーヴ・ヴァイといったギタリストの奏法をベースに応用してもいる。もちろん、ベーシストでは他のスタイルの人にも目を向けていて、ジャコも研究したし、グレッグの弟のマット・ビソネットもよく聴いている。マットのソリッドなプレイは、セッションでベースを弾く時の良い手本になるんだ。

○カゲロウ:僕は情熱のこもった速弾きをするという意味で、ジョン・マクラフリンやジョン・コルトレーンを手本にしているんだ。ベース・プレイヤーではジェフ・バーリン、特に『ブラッフォード・テープス』の演奏は隅から隅までコピーして、15歳の時には彼のソロは全部口ずさめるようになっていたよ。

○ラーズ:そりゃすごいや(笑)。

○カゲロウ:あと、作曲家ではスティーヴィー・ワンダーが大好きだし、10代の頃にはキング・クリムゾンやEL&Pが大好きで、クリムゾンの曲を全パート譜面に起こしたりもしたよ。

■皆さん歳が近いこともあって、受けた影響にも共通点が多いですね。ところで、これを機会にドイツのベース事情についても伺いたいのですが。

○ラーズ:
ウーン、どこでも同じだろうけれど、ベースで飯を食うのはけっこう大変で、仕事は何でもやらなきゃならない。僕は今でも時々、結婚式やパーティーでも演奏しているからね。誰かが引っぱり上げてくれるのを待っていても仕方がないから、あらゆる機会を捉えて積極的に自分の居場所を作り出し、良き音楽仲間を見つける努力をすることが肝腎なんだ。

○マーティン:僕もパーティーで演奏することはあるし、ベーシスト仲間の中にはベースを教えたり楽器店で働いたりと、音楽関連の別な仕事もしている人がいるよ。セッション活動としては、僕は自宅でレコーディングできる環境を整備して、インターネットでデータをやりとりしながら遠く離れた所の人たちと一緒に作品を作ることもある。僕のCDもそうやって作ったんだ。とにかく、いろいろ工夫しながら活動を継続することが肝腎だよ。

○カゲロウ:僕は年間250回ぐらいのペースでライヴをやっているから、何よりも健康に気を付けているよ。

○ラーズ:心身の自己管理はほんと、大事だよね。僕もなるべく毎日筋トレや瞑想をするようにしているよ。

○マーティン:ところで、ドイツの音楽シーンと言えば、ドイツで成功してから日本で成功しているロック・バンドがけっこう多いのは面白いよね。アクシスとかボンファイアーとか、フェア・ウォーニングとか…。

○カゲロウ:ああ、そうだね。

○ラーズ:何か通じるものがあるのかもね。

■きれいにまとまったところで(笑)、そろそろお時間のようです。今回はお忙しいところ、貴重なお時間を割いていただいてありがとうございました。

Text & Photo by AKIRA SAKAMOTO
posted by player at 00:00| INTERVIEW

2008年02月01日

音楽雑誌Player2008年3月号は2月2日発売!

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2008年2月2日発売の音楽雑誌Player3月号の表紙はJIMI HENDRIX。
ジミヘンがセンセーショナルな米国デビューを飾った
かの伝説の『モンタレー・ポップ・フェスティバル』を徹底的に再検証。
またジミヘンが手にしていたことで知られる幻のゼマイティスも御紹介。

ハードウェア特集は「WHAT'S UP NOW? 広がるエレアコ・シーンの周辺事情」。
エレクトリック・アコースティック・ギターのみならず、
プリアンプ/周辺機器/専用グッズを
プレイヤーならではの切り口でまとめています。
ライヴやレコーディングでエレアコを使用しているミュージシャン、
またより高品質なサウンドを追求しているひとには見逃せない企画です。

さらにSPECIAL FEATUREでは二ヶ月連続でビートルズ特集を展開!
今月号のPart.1ではジョージ・マーティン、クラウス・フォアマン、
ドリーム・パワー・ジョン・レノン・スーパー・ライヴを特集!
来月号のPart.2もお楽しみに。

インタビューはRADIOHEAD、LENNY KRAVITZ、
JACK JOHNSON、サンボマスター、
BULLET FOR MY VALENTINE、THE MARS VOLTA、SIMPLE PLAN、
DAVID PASTORIUS、斎藤 誠、CHRIS WALLA、BLACKMARKET、
FoZZtone、BLOOD RED SHOES、TCHEKA、GARY RICHRATHら
ヴァラエティに富んだラインナップ。

THE GUITARにはERIK MONGRAINが登場。
ラップ・タッピングというオリジナル奏法を駆使して
弾き出されるアコースティック・サウンドで
注目を集めているカナダの超絶ギタリストの愛器を御紹介。
インタビューも実現しています。

ROCK'N ROLL HIGH SCHOOLはIRON MAIDEN「ACES HIGH」。
ALBUM LEGENDではJELLYFISHの名盤1st『BELLYBUTTON』を徹底分析。
『BELLYBUTTON』のギター・ポップ・マジックを担った
ジェイソン・フォークナーのインタビューも掲載。
FROM THE BACKSTAGEでは突如現れたポップ・サイエンティスト、
トクマルシューゴ&マジックバンドのライヴ機材を取材しています。

ますます内容盛り沢山のPlayerを今月もよろしくお願いします。

また、ウェブサイト「Player On-Line」のスペシャル企画として、
先月カリフォルニア州アナハイムで行なわれていた
世界最大級の楽器トレードショウ
『NAMM SHOW 2008』の会場の様子を動画でアップしております。
2008 NAMMショウ 特別動画レポート Part1
2008 NAMMショウ 特別動画レポート Part2
2008 NAMMショウ 特別動画レポート Part3
このNAMMショウの模様は3月1日発売の
『Player 4月号』で特集するのでお楽しみに。
この「Player Blog」や「Playerギター LOVE」でもNAMMショウをレポート。
中でも上記の携帯サイトでは、NAMMショウの会場で売られていた
貴重なTシャツのプレゼント企画も開催。
携帯をお持ちの方は、ぜひアクセスしてほしい!!

さらに先月ジミー・ペイジが緊急来日して話題になりましたが、
Player Blog限定でジミー・ペイジ記者会見レポートを掲載中!
こちらも見逃すな!

毎月恒例のウェブ・アンケートも実施中です。
ぜひ3月号の感想なぞをこちらに書き込んでやってください。
抽選でPlayer Tシャツをプレゼント中です。

それでは今月も張り切ってまいりましょう。
posted by player at 00:00| Playerからのお知らせ