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ジミー・ペイジ 記者会見レポート

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 小誌2月号でレポートを掲載した通り、昨年末に復活ライヴを見事成功におさめた伝説のバンド、レッド・ツェッペリン。そのバンドを代表して、ジミー・ペイジ(g)が『マザーシップ〜レッド・ツェッペリン・ベスト』と『永遠の詩(狂熱のライヴ)最強盤』(両タイトルとも昨年11月ワーナーミュージック・ジャパンより発売)のプロモーションのため、約3年10ヶ月ぶりの来日が実現!! 再結成ライヴ後、世界初の公式記者会見を日本で──というありがたきサプライズに、1月28日都内某ホテルの会見会場には多くの報道陣が詰めかけたのであります。
 ということで編集部を代表し記者会見に参戦。少しでも有利な撮影位置をキープするための整理券をもらうも、その時点で30番台。ステージ前にはカメラマンがやんややんやとごった返し、明らかに出遅れをとったP誌編集者が人の頭と頭のスキマをぬってなんとか撮影できたショットがこちらです。
 そして、まずは司会者による代表質問、その後はマスコミ関係者の挙手による質疑応答タイム。ジミー・ペイジはどの質問にも丁寧に応え、自分の回答が長くなった際には通訳者への気遣いを忘れずに途中で間をおくなど、かなりの紳士っぷりを醸しておりました。
 以下は質疑応答の一部始終。さて、誰もが気になる来日公演については…。

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『マザーシップ〜レッド・ツェッペリン・ベスト』

司会者:昨年11月に『マザーシップ〜レッド・ツェッペリン・ベスト』と『永遠の詩(狂熱のライヴ)最強盤』のリリース、そして12月には一夜限りの再結成ライヴが実現したということで、レッド・ツェッペリン(以下ZEP)にとって大変な、特別な1年だったと思います。
ジミー・ペイジ(以下JP)
:去年はZEPとして沢山の活動があった。『狂熱のライヴ』の映像はそもそも70年代後半には大都市でプレミア上映され、場所によってはサラウンド・システムを体験してもらえたところがあるかもしれない。しかし、小さな映画館ではおそらくモノラルの状態だったと思う。今回はそれをミックスし、サウンド・トラックもリリースしたわけだ。私たちがNYのマジソン・スクエア・ガーデンでパフォーマンスした当時、どのような感じで、どのようなペースでショーが進められたのかということを、視覚的にも聴覚的にも確認してもらえたのではないだろうか。そして、今回のベスト盤は、アートワークも含めてうまくまとめたものをみなさんに届けることが出来たし、12月にはZEPとしてショーを演った。とまぁ、確かに去年1年間はZEPとしての活動がかなり盛んだったと言えるだろう。
司会者:なぜ、あえてこの時期に『永遠の詩(狂熱のライヴ)』をリマスターしようと思ったのでしょうか。
JP:
『狂熱のライヴ』は最初、映画館での上映ということで作った。土曜日の遅い時間に多くのみなさんが観に来て楽しんでくれたそうで、それからVHSとしてリリースをしたわけだ。一応サラウンドにはなっていたが、当時の技術はそれほど進んでいたと言えない状態だった。そしてDVDとして再リリースされた際には、既存の映像をそのまま使うだけではなく、なにかしらプラスαの要素──これまでみなさんに観てもらっていない要素をつけ加える必要があると考えたんだ。みなさんもご存じの通り、70年代後半から80年代前半には私たちの映像が盗まれてしまうという事件があった。そのことに対しては「話題性のためにしくまれたのでは?」という噂も出てきたが、後々にあれはリアルに起きた出来事だったということが分かってもらえたと思う。さっきも言ったように、再リリースの際には今まで観たことがなかった映像を含めたキチンとしたものをみなさんに観て貰いたかったと考えたんだ。
司会者:12月の再結成ライヴですが、久々に演ってみての感想や本番に至るまでや当日にまつわる面白いエピソードなどがあれば。
JP:
ZEPは4人のミュージシャンが集まって…と言いながらも、ジョン・ボーナムはいないので、彼の息子であるジェイソン・ボーナムと一緒に演ったわけだけど、実は20年前にもアトランティック40周年記念コンサートでジェイソンと一緒に演ったんだ。考えてみると、彼は現在40歳なので本当にあれから20年経ったんだなぁとシミジミ思うよ。ライヴ・エイド(85)でもZEP名義でパフォーマンスをしたわけだが、大きなイベントだったにもかかわらず、その時はそれまで会ったことのないドラマーと仕事をしなくてはいけなかった。実際、そのドラマーとのリハーサルは1時間しかなくて、そいつにまず「ロックン・ロール」のイントロを教える作業から始まったんだ。それだけ、あの曲をプレイするのはどれだけ難しいのか分かってもらえると思う。以前、ZEPで演った時に思ったのは、もしまた演ることがあるのならリハーサルの時間をしっかり取りたいということだった。私とロバート・プラント、ジョン・ポール・ジョーンズの3人がビジネス・ミーティングを設けて色々と話合った際に、マネージャーのうちの一人に「実はロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで2日間、チャリティ・ショーを開催するという話が出ている。様々なアーティストが出演することになっているが、ZEPとして参加してもらえないかというオファーが来ている」と言われたんだ。私たちは「ぜひ演りたい。ただ、リハーサルの時間がたっぷりとあるのならば」と反応した。80年代にバンドが解散してからもなお、多くの方々がZEPの音楽を聴いてくれている。当時生まれていなかった若い世代の人にも、ZEPとはどういう意味を持ったバンドなのか──ということを分かってもらうために、これはいい機会なのではないかと思ったんだ。そして、そこで重要だったのは、ジェイソンを含む4人がリハーサルに集まるということだ。
 リハーサルを始めた頃には、その後どのようになるのか分からない段階だったから秘密にしておいた。我々の相性はどうなのか、どういう風になるのか…まだ先が見えなかったから、まずはほんの数日間のつもりでリハーサルを始めてみた。そうこうしているうちに、「これを成功させたい」という気持ちが我々に沸いてきたんだ。一つの目標を持って作業をしているうちに、相性の良さも実感できてきた。ところが、どこで聞きつけたのかイギリスの新聞が“ZEPのメンバーが集まってリハーサルをしている”“ツアーを始めるのではないか”と報じたんだ。それでもリハはそのまま続けた。当初は出番を50分間と提示されたんだが、それは無理だと答えた。そして、どの曲をどういうアプローチで表現すべきかを話し合いながらリハを進めていた時はまだロイヤル・アルバート・ホールでのショーを見込んでいたんだ。で、またしても新聞に“ロイヤル・アルバート・ホールではなくO2アリーナで演るらしい”と書かれてしまい、その時点でものすごくプレッシャーを感じた。だが、私たちは何週間もかけてリハーサルをし、音をタイトに仕上げ、次第に自信もついてきた。
 リハーサルは順調だった。どの曲を演るのかもほぼ決まり、毎週、リハーサルに向かうのを楽しみにしていたよ。しかし、物事がうまくいっている時に限って何かが起こるというもので、私は手の指を3ヶ所折ってしまった。そのため、ショーは2週間の延期を余儀なくされたわけだが、実際、当日はそれはそれは楽しかった。これだけ長い空白があったにもかかわらず、すごく楽しく自分たちが演れていることを改めて実感出来たんだ。

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『永遠の詩(狂熱のライヴ)最強盤』


[ここからはマスコミ関係者の挙手による質疑応答]

質問者A:
今回、久し振りにしっかりとZEPというバンドに向き合い、何か新しい発見がありましたか?
JP:以前と同様に、ZEPがどれほど素晴らしいバンドだったのか再認識することが出来た。自分たちの作品を聴き返していると、流れで次の曲もそのまま聴いてしまうんだ。何かしら新しい発見があるということではないんだが、「これは名曲だ」という気持ちで聴いていたよ。それはDVDの作業をしている時もそうだった。
質問者B:いつZEPとして日本でライヴをするのですか?
JP:日本だけではなく、ZEPとしてのツアーということで話をさせてもらいたい。今回、O2アリーナのためにリハーサルや演出などに費やした時間と労力は、ワールド・ツアーを展開してもおかしくないぐらいのものだった。しかし、今の段階では、ロバート・プラントが自身のプロジェクトに9月まで関わっているので、ZEPのツアーがあるかないかということは言えない。
質問者B:過去にはLPやCD、DVDの再リリースが繰り返されています。ZEPの音楽は大好きですが、今回の再リマスターの作品も買わなくてはならないのですか? 買わなくてはいけない要素がそこにはあるのですか?
JP:いや、買わなくてけっこうだよ。以前の『アーリー・デイズ&レイター・デイズ』は音楽的には問題がなかったが、アートワーク的には私たちの気持ちにそぐわないものだったんだ。100%満足のいくものではなかった。そういう意味で、今回はより良いものを作りたいという気持ちで取り組んだので、ぜひみなさんに聴いてもらいたいと思う。正直な気持ちを言うと、全然ヒットのないアーティストが出すベストもグレイテスト・ヒッツと謳うと、みんなが買ってくれるかもしれない──まぁ確かにそういうやり方もあるかもしれない。でも、今回はこのような素晴らしい作品を作ることが出来たんだ。買いたくないのなら買わなくてもけっこうだよ。
質問者C:インターネットやモバイルなど新しいメディアが登場する中で、それらを活用した新しい表現方法のアイデアがあったら教えて下さい。
JP:ダウンロードなどが当たり前になってきた昨今、それは私がとやかく言うよりもごくごく普通のことになっていくのではないかな。
質問者D:同時期にブルース・ロックからハード・ロックに発展していったバンドが多くいましたが、ZEPだけが長い年月を経ても愛され続けていること、今も新しいファンの気持ちを掴むことが出来ている理由はなんだと思いますか?
JP:ヤードバーズを始めた当時、AMラジオが所謂トップ30のような曲をかけてくれていたけど、それにはヤードバーズの音楽は合わないと思っていたんだ。対して、FMラジオはLPの片面を全部かけてくれるような方針だったので、私としてはこっちの方が合っている、幅広く音楽を演っていきたい、と思えた。そもそも幅広い音楽を聴いていたので、ワールド・ミュージックだけではなく、フォークやアヴァンギャルドなロックなどを演っていた。それだと60分のアルバムには到底収まらないわけで、それならアルバムを出すたびに前作とは違った作品を作っていこうと考えたし、それが出来るバンドだと信じていたんだ。そして、バラエティに富んだ作品をどんどん作っていったわけだが、私たちはシングルのリリースを意識せずに、あくまでも演りたいと思う音楽を演っていた。つまり、どのフォーマット、どこのラジオ局の方針に合わせることなく、あくまでも自分たちを信じて演りたい音楽を演ればいいと考えていた。おそらく、そういう部分が若い人たちの心にも届いているのだろうし、また楽器を弾く人も新鮮に感じられたのだろう。ZEPの音楽はある年齢に達したら聴かなくなるということはない。どの時代の人にも聴いてもらえて、新しいものとして捉えてもらえていると思う。
質問者E:若いファンを獲得しているというと、去年の再結成ライヴに日本から沢尻エリカという21歳の女優が観に行ったのですが、彼女にコメントがあれば頂けますでしょうか。
JP:別に(註:おそらく通訳者さんの気を回した意訳)。
一同:(爆笑)。
JP:(会場の反応を見て)もしかしたらその人物には会っておかなくてはいけなかったのか? 音楽をしているということで、これからも頑張ってほしい。

追記:
zeptaxi.jpg
ロンドンにてZEPタクシーを発見!!
あいにく広角レンズしかなかったので
写りが遠いのですが。