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いまみちともたか、ヒトサライとギターを語る!!

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「2ndはよりレコーディング作品ならではのアルバムを作ろうよと」
Interview & Photo by KAZUTAKA KITAMURA

 今夏不定期ながらスタートした音楽雑誌Playerの新コーナー「Open The TREASURE BOX」。毎回そのミュージシャンにとって特別なこの1本という楽器をクローズアップするとともに、その楽器に出会うまでのストーリー、こだわりの部分を撮りおろし写真とともにレポートしていきます。8月2日発売Player9月号のFILE#3ではいまみちともたか愛用のフェンダー・ストラトキャスターを紹介。お気に入りのK&Tピックアップがマウントされた2シングルコイル構成のこのストラトは、ヒトサライのメインギターとして大活躍中だ。ヒトサライはいまみちが2014年、椎名純平(vo,key)、平山ヒラポン牧伸(ds)、岡雄三(b)と結成したスーパーバンド。満を持してのパーマネントバンドという風に見ているいまみちファンも多いかもしれない。かつて“No Synthsizer”をクレジットしていたギタリストが、ボーカリスト兼鍵盤奏者とバンドを組んだことは予想外だったが、2015年に1stアルバム『ディレクターズ・カット』をリリース。いまみちの独創的かつユーモラスなソングライティングの魅力は健在、何よりソリッドなギターワークが満載なのも嬉しかった。特にギターフレーズなどは意外なほどにストレートなオマージュ風味でもニンマリさせてくれた気がする。そして今年7月に2ndアルバム『嘘のようなマジな話』もリリース。『ディレクターズ・カット』とは一転、ソウルフルでウェットなテイストもフィーチャーされた、最高の大人のロックアルバムに仕上がった。前作では禁じ手のように抑えた、椎名の甘いファルセットも存分に味わえる。Player Blogではヒトサライの結成エピソードや、傑作2ndアルバム『嘘のようなマジな話』についてのインタビューをお届けしたい。「ミスティック」のウェットな質感なり、「はらゆら」「ウソマジ」などのクロスオーバーなR&Bテイストなど、意外性がありつつもこの面子ならではの素晴らしい音がたっぷりだ!

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ヒトサライ  
嘘のようなマジな話
Hit Au Salai Records 7月27日
HITS-0002  2,778円(税抜)

「2枚のアルバムを合わせると今のヒトサライのステージ」

 ヒトサライというバンドはどういう経緯で始まったんですか?
 中島卓偉とULTRA SLACKERをやったときにヒラポン(平山牧伸)とタイム感とかが凄く合っていると思ったんだよ。2年くらい前にまたバンドを何とかしたいなって話をしていたとき、ロカビリーパンクジャズのライブに何故かゲストで出たのね。そのときに(椎名)純平がDezille Brothersで出ていて。それがモータウン系のイメージが凄くして好きで観ていたら、山下達郎さんの曲をそのバンドっぽくアレンジしていて、それが物凄く自分のものにして歌っていたから、“何処かで聴いたことがある気がするけど良い曲だなぁ”って全然気づかずに聴いていて(笑)。終わった後、“良かったよ〜!”って声をかけたら“どうも、純平です”って(笑)。以前すれ違ったりしたことはあったんだけど、そのときはよりブラックな印象しかなかったから。それで“俺が作った曲を歌ってみない?”って話したら“いいっすね”って言うから、その晩すぐに純平を想定した曲を作って送ったの。そしたらそれに歌を載せて返してきたんだよ! “ちょっとこのキーだと低いんですけどこんな感じで歌ってみました”って。“なんか、このリアクションは良いなぁ”と思って、“だったら自分の歌いやすいキーにしてどんな声になるか聴かせて”って返したら、今度は純平が自分のキーにしてキーボードを弾いて打ち込んだものを送ってきたの。それが良い感じだったので今度は俺がギターを入れて返したら、“なんか良い感じですね”って。だったら今度スタジオにちゃんと入って録ってみようよって話にして、ヒラポンに“なんかボーカルが見つかったかもしれない!”って(笑)。岡(雄三)も杏子のレコーディングに来てもらったりしてよく会っていたので。 
 岡さんってファンドフレット(扇形のフレットで1〜4弦それぞれの弦の太さに応じたスケールへと調整されたもの)のベースを弾いていてインパクトがありました。
 そうそう、カナダのディングウォール・ベースのモニターを早くからやっていて。凄いピッチが正確で彼曰く弾きやすいんだって。慣れないでフレットを見ていると酔うけれど(笑)。
 基本的にヒトサライ用に書き下ろした楽曲が多いんですか?
 そう。それと俺のソロとかライブでは純平のソロの曲もやっているよね。最初にスタジオ入った時に、今回『嘘のようなマジな話』で録った「グッモニ」と「ウソマジ」のデモを作ったんだよね。それが物凄く良い仕上がりになったから、“よし、バンドにしよう!”って。それが一昨年の10月かな。
 それにしても個人的にはサプライズ性を感じるというか、よく揃ったなっていう4人ですよね。
 たまたま俺以外の三人はバンドが好きなんだけどあまりバンドをやってきてないなっていう感じで。これまでサポートやバックの仕事が多かった中で、ま、ちょっとニコニコ独裁政治が入っているかもしれないけど(笑)、俺が民主的な全員タメ口系のバンドをやろうと言ったとき、みんなやったことがないから面白そうって思ったんじゃないかな。それと俺が高校ぐらいのときからスティーリー・ダンとか好きだったから。これが生ピアノだったら声を掛けなかったかもしれないけど、純平がローズとかウーリッツァが好きだって言ってエレピを弾いていたから。なんか良いかもって思ったんだよね。
 『ディレクターズ・カット』を聴いたときに、純平さんのエレピの刻みといまみちさんのシャープなギターがリズミカルに絡んでいるのが新感覚で。それまでPSY・Sとかで鍵盤楽器の絡みは聴いたことがあったものの、あまり鍵盤楽器とは演らないタイプのギタリストってイメージが強かったから驚きました。
 PSY・Sはオケに乗っかっているギターだからね。なんだかんだ言ってさ、メンバーそれぞれ好きとか得意な分野はバラバラなんだけど、共通するのは歌ものが好きっていうのがあるから。アンサンブルに対する姿勢はみんなわかっているからね。今回『嘘のようなマジな話』では2、3曲書き下ろしているけれど、基本的にみんなライブでやっている曲。『ディレクターズ・カット』で何をレコーディングしようかってなったときに、ちょっとギターで引っ張っていくタイプの曲を優先させた。普通だったらバンド結成のきっかけになった曲を入れるんだろうけど、「グッモニ」や「ウソマジ」をいきなり出すとどんな気まぐれでバンドやっているのかなと誤解されそうな気がしたので。だから純平が“こんな感じで歌うのはやったことがない”ってやつを録音したんだよね(笑)。歌詞の雰囲気も『嘘のようなマジな話』は世界観がパーソナルなんだけど、『ディレクターズ・カット』はわりと俯瞰で見てる。逆に『嘘のようなマジな話』は純平のファンに“ガチにやっているんですね”って思ってもらえるものにしようと。どっちがメインってことはないんだけど、1stは今まで俺を聴いてくれた人が違和感なく入れる曲を中心にして、2ndは純平フィーチャーというか、“いまみちって誰!? でも良いじゃん”って言ってもらえるようにしようかなと。
 説明されるとなるほど!と。1stだと純平さんはノーファルセットで結構張った声で歌っていたし意外だったんです。楽曲的にもいまみちさんの中で溜めていたようなものがどーんと出た印象だったので。この感じで行くのかと思ったら、新作はまったく異なるアプローチでしたからまた驚いて…。
 この2枚のアルバムを合わせると今のヒトサライのステージなの。
 みんなでせーので録るようなセッションレコーディングは4人とも慣れている感じなんですか?
 全員で集まってこれをどうやろうか?っていうリハをやってから、ライブをやって。そのライブをやった感覚でレコーディングするっていうのはリズム隊の2人は新鮮だったかもね。二人はその日に行って“これを演るんですね”ってその場で演奏するっていうのを長年やっている強者だから。
 いまみちさんがずーっと温めてきたバンド像を最も理想的なかたちでやっている印象があります。
 やっているというか、やってもらっている印象はあるよね(笑)。純平は歌い方を変えたりとか、最初は俺に合わすというか、1stはちょっと戸惑いながらやっていたところがあると思う。ライブをやっていく中で純平もコンチクショウとそうじゃないだろうっていうのも言えるようになってきて、2ndは良い感じでちょこまかと言い合いもしたり(笑)。
 1stでいまみちさんが歌詞を持っていったとき、純平さんが抵抗を示したことはなかったんですか? 本来ならメインを張れるソングライターが2人いるわけじゃないですか?
 1stを録るので純平に“曲を持ってきて”って言ったとき、“まずは俺、いまみちさんの手のひらで踊らせて”って言っちゃったもんだから、実際に歌詞を見てエーッっていうのはあったみたいだよ(笑)。最初に聴かせたのが「グッモニ」「ウソマジ」だから彼は油断したわけ(笑)。1stだと特に「新宿フェザータッチ」は、“この歌詞は俺的に結構イケたと思うんだけど…”って見せたときにしばらく黙っちゃって(笑)。
 (笑)。
 そしたら純平は“俺は透明な歌手でありたいんです”って言うわけ。それで“純平の声は神の声だ、俯瞰で良いよ”って言って。「新宿フェザータッチ」だったら“このお父さんになる必要はないから、このお父さんの話を読んでいるナレーターの感じでもいい”ってね。それでも1stの6曲に関しては“もう、こんなフレーズ!”とか笑いながらこなしていたけど、今回の「キミとボンボン」は相当抵抗してた。しかも凄くキーが高くて、ほとんどその高いところで頑張らなければいけなくて。純平がソロのツアーをやっている合間にレコーディングしていたので、テンションが凄く高かったよ。“あと一回歌ったら喉が壊れるので、この一回で駄目だったらこの曲なしにしてください”“わかった!”みたいなやりとりで、“おぉ、歌えちゃったよ!”っていう。多分ね、バンドを組むときはどういう内容の歌を歌うかまでは考えてなかったと思う。サウンド面とかで“もっとギター弾いたら”“もっとキーボード弾いたら”というどうぞどうぞ合戦があった中で、2nd作る直前のライブくらいから“俺最近キーボード飽きてきていて、ヒトサライではキーボードがなくてもいいんじゃないですか?”とか言い出して、キーボードが入ってない曲も意外とあるよね。その分、あいつがキーボードを弾いている曲はそれが効いているアレンジが多いかな。1stだとリズムギターとリズム鍵盤みたいでやっている曲が多いじゃない? 1stの曲はどっちかがいなくても何とかなるかなっていうのもあるけれど、2ndになると随分とお互いの貢献度が増している気がする。ライブだと「ミスティック」はあまり鍵盤弾いてないんだけど、今回のレコーディングバージョンからエレピ取ったらまた全然違う感じになるじゃない? 一方で「スローライド」はライブだと結構鍵盤を弾いているんだけど今回鍵盤は一切なくしたりとかさ。1stはライブそのままの感じをせーので録った感じが多かったけど、2ndのレコーディングの前にみんなで話したのは、どっちみちライブでほとんどの曲をやっているから、レコーディングならではの感じで行っちゃおうかって。歌いながら弾くとストレスが高い鍵盤は1stでは入れてないわけ。でも2ndはライブではやれているから、どういうかたちにアレンジして固定しようかっていうのはまずは考えないでやってみようと。皆忙しくて全員が揃う日程がどんどんなくなっていく中、4日くらいレコーディング期間は全員揃ったのでわりと濃密にベーシックが録れたんだよね。

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祝・デビュー40周年! Char大特集掲載!!

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2015年に還暦を祝したCharが、2016年6月にデビュー40周年を迎えた。デビュー前からスモーキー・メディスンやスタジオワークでギタリストとして知られたCharが、1976年6月にソロアーティストとしてのキャリアをスタート。その活動は時代毎に変化していくものの、本質を貫きながら現在まで続いている。そんなCharの40年に及ぶキャリアを振り返る超ロングインタビュー特集を16.9月号で掲載。そのキャリアを映像で追ってみると・・・

まずこちらが昨年行なわれた『ROCK十 EVE -Live at Nippon Budokan-』のトレイラー。豪華ゲスト陣に目を見張る!


1978年にTV出演したときの映像。裸足の若きロックギタリストが「闘牛士」でお茶の間を震撼させた。


1984年、ピンク・クラウドでのTV出演映像。さすが番長グループならではの「Drive Me Nuts」が迫力満点!


1996年、デビュー25周年の武道館公演映像。ドラムはジム・コープリーが担当していた。


1999年に行なわれたエリック・クラプトン「クロスロード・センター」のチャリティ・ライブ。ジェフ・ベックのギターで「Jeff’s Boogie」弾くChar。


2005年、サイドプロジェクトの中では異色の面白さを放った故・石田長生とのデュオ、BAHO。名ネタ「3弦ベンチャーズ」!


そして還暦を迎えてなお輝き続ける「SMOKY」アット・武道館映像。



■ロングインタビュー抜粋

ソロデビューについて
「俺はCharというバンドを作ったつもりだった。準とロバートとジョージとジェリー(・マゴシアン)、この4人がいるといろんなことが出来た。表現もインターナショナルだったし、インスパイアを受けて自分のスキルも上げられたからね。この日米混合チームは早すぎたかもしれないけれど、バンドとしてもう2枚くらい作ってやりたかった。でもプロダクションとかレコード会社はそうじゃなくて、“売れないロック”でしかなかった」

JL&C〜PINK CLOUD
「考えたら全員20代で、ジョニーとマーちゃんとスタジオに入ったんだけど、クリームやヘンドリックスをやろうとは思わなかった。それよりトリオとしての正しい形を作りたかった。もちろん、やろうと思えばそういうのも出来る人達だけど、当時で言えばボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズが出て来て、それをマーちゃんと新宿厚生年金会館に観に行って、それまでの外タレとは違うインスパイアを受けていたから。ベンチャーズやブルースで始まったものがそこで壊されたんだよ」

『PSYCHE』
「スモーキー・スタジオにいたエンジニアと『PSYCHE』『PSYCHE U』(88年)になっていく音源を作り出した。そこで徹底的に機械を使って自分で演奏してね。トリオで挑戦するピンク・クラウドとは正反対なんだけど、そこで久々に自分のアレンジ能力がわかった。ホーンやストリングスのこと、リズムセクションや音の定位のこと、そこでどうやってギターをカッコよく聴かせられるか。そうしたら最初にロバートたちと組んだバンドで培ったものが一気に出た。俺、ギターだけ弾けるんじゃなかったって(笑)」

PSYCHEDLIX
「アン・ルイスとの縁だよ。『LA SAISON D’AMOUR』(82年)ではイギリス人のバンドだった。それは俺もテレビで観ていて、こいつら見た目と違って巧いな、本物だと思っていた。そうしたらドラムは元アップで、ジェフ・ベックとやったこともあるって。俺がロンドンから帰って来てレコーディングしているときにアンが、「Charの音楽にはジムとかが合っているよね」って連絡してくれた。それでジムがジャズ・ロッホリーを連れて来たんだよ」

ユニバーサル期
「レコード会社の意図したやり方ではやっぱりマーケットに乗れなかったわけで、でもそれ以外のところはちゃんと残った。自分勝手に言えばちゃんと作っておいてよかったなと思う。その時期でもジム・コープリーとやっていて、ロンドンと東京でのやり取りもあったからそれをレコード会社の元でやっていた。イギリスにも行って、99%ギターインストの『Sacred Hills〜聖なる丘〜』とかも作った。俺の唯一のインストアルバムなんだけど、すごく興味深いものになった」

ZICCA期
「昔と違って今は実態が加速度的に変わっている。インフラとか、ツールとか、在り方そのものまで。ある種ぎりぎりのところまで来ているのかなと思うよ。レコード会社とかプロデューサーとかディレクターとかいう問題じゃなくて、自分が何をしたいのか、発信したいのかなんだよ。要するにアナログなことが出来ればもう大丈夫なんだよ(笑)。大きなシステムとスタッフだけじゃ、何も出来ないからね。それは音楽に限らずそうだよ」

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Photo by TOMUJI OHTANI

16.9月号でカバーストーリー掲載

日本を代表するフィンガーピッキング・ギタリスト打田十紀夫の愛機に迫る

 7月号よりスタートした新コーナー『Open The TREASURE BOX』。毎回ミュージシャンにとって“特別なこの1本”という楽器をクローズアップし、その楽器に出会うまでのストーリー、拘りの部分を撮り下ろし写真と共にレポートする。

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 第2回目は、日本を代表するフィンガーピッキング・ギタリスト、打田十紀夫。8月2日発売のPlayer9月号では、現在メインで使用しているモーリスSC-123U打田十紀夫Signature Modelについて語ってもらっているが、Player Blogでは新作『どこかで春が〜アコースティック・ギターが奏でる日本の歌-Fingerstyle Guitar-』(以下:『どこかで春が〜』)に関するインタビューを掲載。本作は、日本人に馴染みの深い童謡、唱歌、民謡の名曲をアコースティック・ギターによる、インスト・アレンジでカバーし、「故郷」「赤とんぼ」「荒城の月」「黒田節」といった、日本人なら誰もが知っている伝統的な楽曲の世界観が、その流麗なフィンガーピッキングと卓越したアレンジ・センスによって、より色鮮やかに美しく広がる実に聴き応えのある充実作だ。更に、本作で大活躍したメインギター、SC-123U 打田十紀夫Signature Modelも紹介。本誌と併せてお楽しみ頂きたい!
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 新作『どこかで春が アコースティック・ギターが奏でる日本の歌-Fingerstyle Guitar-』(以下:どこかで春が〜)は、「故郷」や「春が来た」といった、日本の伝統的名曲が打田さんらしいアレンジで演奏されています。なぜ、今回こういった内容のアルバムを作ろうと?

 後輩のギタリスト、垂石雅俊君を介してキングレコードのディレクターを紹介してもらったのがきっかけでした。その時、頂いたのが「アレンジは打田さんにお任せしますので、より幅広い層が聴いてくれる日本の名曲をテーマにアルバムを作りませんか?」というオファーでした。僕はアメリカン・ミュージックをルーツとするギタリストですが、以前『SAKURA』でも「さくら」や「砂山」といった日本の伝統的なナンバーをプレイしましたし、これはおもしろいアイデアだなと。ブルースやカントリーといったスタイルは、どんな音楽性に通用しますからね。「さくら」はラグタイム・ギターのアプローチを応用して輪唱スタイル。尊敬するジャイアント馬場さんが好きだった「砂山」は、“カーターファミリー奏法”というベース側にメロディを組み込むテクニックを用いています。『SAKURA』の時の経験で、日本の曲でもしっかりしたベーシックがあれば、自分らしいアレンジできるという手応えを掴んだんです。

 なるほど!

 そういったアプローチを掘り下げて完成したのが『どこかで春が〜』です。日本人としてアメリカン・ミュージックを演奏してきた“僕だからできるアプローチ”ができたと思います。「春が来た」「海」「黒田節」はボトルネック奏法を用いていますが、そういう要素も実に自分らしい。「黒田節」は、個人的にとても気に入っているナンバーです。童謡、歌謡曲、唱歌といった曲の他に、やはり民謡も入れたかったので、最後の最後でこの曲を入れることに決めたんです。僕は呑兵衛なので(笑)、この曲の世界観にグッと来たから。原曲は尺八バージョンを聴いていたので、このメロディだったらボトルネックで弾いても合うなと…そこで、敢えてリゾネイター・ギターを使わずにアコースティック・ギターを使い、前奏と間奏はクロマチック奏法で琴のような雰囲気を出しました。

 楽曲についてコメントを下さい。

 「茶摘み」ではラグタイム的な“ズンチャッ、ズンチャッ〜”という要素を入れました。童謡はクラシック畑の人もよく演奏していますが、サウンドがシンプルなものでも、弾くと意外に難しいことが少なくないんです。つまり、難しい割にはサウンド的な効果が出ていない場合があると。でも、ブルース・ギターにはオープン・チューニングがあるので、それを活かしたらもっとシンプルに特徴的なサウンドを弾けるだろうと。対位法っぽい「からすの赤ちゃん」はオープンDマイナー、輪唱的アレンジの「かごめかごめ」はDADGADチューニングで演奏しました。今回は、10種類のオープン・チューニングを使っています。

 どの曲でも、流麗なテクニックと美しいトーンが堪能できますが、特に楽曲のアレンジは本当に秀逸ですね。

 ありがとうございます。

 曲の多くは3分位というコンパクトさですが、全てのパートが曲の一部としてしっかりと機能している…フィンガーピッキングの世界には、凄まじいテクニックを持つギタリストが何人もいますが、超絶なテクニックを駆使しただけの作品では、ここまで心に響かないですから。聴く人を考えた緻密なアレンジがあるからこそ、楽曲と演奏がここまで輝いているのだなと…。

 どのジャンルもそうですが、若い人達は速く弾きたがる傾向にありますよね。プロレスの“空中殺法”みたいな派手な技ばかり磨いている…でもね、プロレスも音楽も“関節技”みたいな、一見地味だけどその人の個性が出る技があって、僕はそこが大事だと思う。古い話ですが、ジャイアント馬場さんとブルーノ・サンマルチノの試合は正にそうで(笑)、ブルーノがサバ折りを決めて、馬場さんはそこで効いているのを観客にアピールしてから、起死回生のチョップを切り出す…プロレスにはそういうドラマがあるし、音楽にもそれは絶対に必要なんです。とは言え、僕も昔は早弾きに憧れていましたけどね (笑)。でも、今はゆっくり、しっかりと味わい深くメロディを弾きたいと思っています。

 そうなんですね。

 ええ、今回テーマにした日本の名曲達は、テーマ自体がとても短かったんです。1回、2回、いや3回テーマを弾いても短過ぎる…だから、曲中のテーマから発生した“バリエーション”を採り入れれば、しっかりと聴けるものになるなと。全てがそうではないけれど、たとえば「荒城の月」はブルースのフィーリングを入れ、同じコード進行だけど違う世界観を作り出しています。「春が来た」や「海」もそうですね。「故郷」は1番と2番ではメロディが1オクターブ違う。「かあさんの歌」は前半がアルペジオで、しっとりとした“いかにもな感じ”ですが(笑)、後半にカントリーっぽい躍動感のあるリズムになる。曲がシンプルな分、とても考えて展開を練り込んだので、より多くの人に楽しんでもらえる内容になっていると思います。

 そういう創意工夫があったんですね!

 はい、あと絶対に“教則本っぽい内容”にはしたくなくて、ギターを弾かない人でも楽しめるものしたかった。弾くためではなく、聴くための作品…そういうものを作りたかったんです。

 ええ、ギターを弾かない人も十分に楽しめる内容だと思います。しかし、注意深く聴くと、ハーモニクス、スライド、オープン・チューニングなど、ギターを熟知した打田さんでないと発想できないアイデアがアレンジにしっかり存在しており、それらが見事に曲としてひとつになっているなと。

 気付いて頂きとても光栄です。きっとブルースという音楽の影響が大きいのでしょう。僕が好きな1920年〜1930年代のブルース・ギタリスト達は、教則本や資料映像も無い時代にその地域に根付いた奏法をマスターしながら、独自なプレイに発展させていきました。東海岸のギタリストはラグタイム的なリズムを採り入れ、テキサスはコンスタントなビート、ミシシッピー・デルタ地帯はストラミングが多い。といったように、その土地、土地の奏法がある。その中で、ブラインド・ブレイク、ライトニン・ホプキンス、レヴァランド・ゲイリー・デイヴィス、チャーリー・パットンなど、突出したギタリスト達のスタイルがしっかり残っていった…そういうギタリスト達が大好きで沢山コピーしてきたので、必然的にそういう“引き出し”を色々と習得できたんです。だから、過去に影響を受けた要素を曲に照らし合わせていくだけで、そこまで苦労や違和感はなくアレンジできましたね。

 そして、そういった奏法を人に教えることで、自分の中で深く理解できる部分もあると思いますが、どのプレイも実に打田さんらしいスタイルが宿っていますね。

 “打田さんらしい”というコメントとても嬉しいです。ギタリスト、いや演奏家は1音で“あの人だ!”と思えるアイデンティティが絶対に必要不可欠。上手い下手ではなく、まぁプロは当然上手くなければダメですが(笑)、今のプロは超絶に上手いですから。でも、それだけではダメなんです。

 ええ、今はYouTubeなどで簡単に過去の偉人達のプレイを観て学べるので、皆デビューした時点で凄く上手いですよね。でも、映像という“究極の答え”を参考にしているので、どのジャンルでも皆キャラクターが似ているというか…一聴でわかる“個性的なギタリスト”が減った印象があるんですよ。

 そうだと思います。凄腕だけど、キャラが似ているギタリスト達を集めてバトルロイヤルを開催して、勝ち残った人に権威をあげるとか、そうしないといけない時代が来たのかもしれない…でも、僕はその前の時代に育ち、戦前のギタリスト達をコピーしてきたので、全く違うギタリストなんです。僕らの時代って、コピーするにも凄く時間が掛かった。でも、時間を掛けた分だけ本当に体に染み込んでいるし、テクニック云々の前にそういった音楽が本当に好きでしたから…当時、フィンガーピッキングのブルース・ギターで生計を立てようなんて、日本では僕以外誰も考えなかったと思うから(笑)。

 そういったギタリストとしての打田さんの“生き様”が、今回のアルバムにはしっかりと出ていますよね。

 最初は“こんなに大胆なアレンジだと日本民謡協会に怒られちゃうかな?”とか思いましたよ(笑)。でも、こういうアルバムって今までなかったという自負があります。ジャズ・ミュージシャンも日本の曲をカバーしていますが、彼らはインプロが中心なので曲が凄くリアレンジされている。それもありだけど、僕は曲の雰囲気はしっかりと残すべきだと思っているので。

 ええ、演奏を聴くのではなく曲を聴くならば、やはりそれがベストだと思います。

 今年3月のツアーでアルバムの曲を数曲演奏したのですが、来て下さった年配のお客さんが演奏に合わせて一緒に歌ってくれたんです。そういう光景を目にして本当に嬉しかった! 今回収録されている曲は、日本人のDNAに響く“スタンダード”ですから。その核となる部分はちゃんと残っていて、それが伝わったのだなと。でも、こういった日本のスタンダードって、今もちゃんと学校で子供達に教えているんでしょうかね? 以前、若手ギタリストとツアーをした時、「朧月夜」を弾いたら曲自体を知らなかったことがあって…今の音楽の教科書ではポップスなども多く載っているみたいですし、日本のスタンダードが変わってきている時期なのかも知れませんね。

 そういう今だからこそ、こういったアルバムを出せたことに凄く意義があるなと。選曲やアレンジは特に苦労することもなく?

 入れるか悩んでボツにした曲はあって、「冬景色」や「ちいさい秋見つけた」がそうでしたが、アレンジに関して苦労はありませんでした。強いて言えば、「赤とんぼ」でのハーモニクス。これは12、7、5フレットだけでなく、4と9フレットという鳴らしにくいポジションも使いました。ハーモニクスは各開放弦に対する純正律の音ですから、それだけでもメロディを弾いたワンコーラス目は厳密には平均律のメロディと少しズレるんです。人工ハーモニクスを用いる手もありましたが、今回はシビアにピッチを気にするより、曲の雰囲気にしっかりマッチしていればOKだと思う部分があったので、そこは上手くいったたので問題ありませんでした。

 使用されたギターは?

 9本使いました。一番使ったのはモーリスのSC-123U、その他にシオザキF-CM、ヨコヤマSFJ-WH、クレセントムーンのオール・ナトーとOOO、リパブリックのトライコーン、ナショナル・スタイルN、ギブソンB25-12、フランクリン・ジャンボ。どれも想い入れがあり好きなギターですが、18曲中8曲はモーリスSC-123Uでした。単純に弾き易いですから。これは本当に重要。モーリスSシリーズは、00年代初頭の開発時から関わっていたんです。その時、「サステインが長過ぎず、低音弦の音量が出過ぎないギターを作って欲しい」と頼んでいたんですね。

 というのは?

 サステインが長過ぎると、ピアノのサステイン・ペダルを押したままのように、音がグチャグチャになってしまう。なぜ、バンジョー奏者があれだけ音数をクリアに演奏できるかと言うと、それはサステインが少ないから。またベースが出過ぎるのも、やはり全体としてはバランスが悪くなってしまう。それを実現するのは、メーカーとしては難しい部分もあったと思います。サステインが伸び、低音弦の音が大きいと誰もが“オッ!”と思うわけです。そういった第一印象が強い方が、街にある楽器店にフラっと立ち寄って試奏した時にもインパクトが大きいですから。僕が理想とする音を実現するには、使用木材やブレイシングが重要になります。また、ベースが出過ぎないようにボディは極力薄くして、早いレスポンスが得られるようになっています。

 なるほど!

 アコースティック・ギターの歴史を辿ると、より低音域の音量を得るためにボディを大きくしていったという経過があります。でも、それはギター“本来の音”から随分と変化した音だと思うんですね。

 ブルース・ギタリストでパーラー・タイプを使うプレイヤーは少なくないですが、彼らはそういう自然で素朴なサウンドを求めているんでしょうね。

 そうだと思います。あと、重要なファクターはネック形状。これは、一番握り易いと思っている僕のシオザキ・ギターをプロファイリングしてもらいました。それをしっかり再現してくれたんです。その弾き易さと、鳴りが好みなSC-123Uは“ベスト”と言えるギターです。品番も、僕が尊敬するジャイアント馬場さんの誕生日“1月23日”を意味していますし、普及版の方はSC-16Uで“16文キックですから(笑)。これは公にすると猪木ファンが買わなくなるので、大きな声では言えないですけどね!(笑)

 (笑)。今回登場した『アコースティック・ギターが奏でる日本の歌「打田十紀夫/どこかで春が」完全コピー楽譜集』で、その緻密なアレンジをより詳細に理解できますね。

 “CDで弾いた通り”を正確に採譜してあります。私が使うタブ譜の記譜法は、師匠のステファン・グロスマンから学んだもので、数字に付けたラインの向きからピッキングする右手の情報も分かるようになっています。ですので、CDの音源を聴きながらタブ譜を慎重に確認して練習すれば、正しいサウンドを学ぶことができるはずです。

 なるほど、『どこかで春が〜』は、打田さんのギタリストとしての魅力が最大限に発揮された味わい深い作品ですが、今後こういった日本の曲をカバーするアルバムのVol.2をリリースする予定はあるのでしょうか?
 
 候補になった曲はまだ色々とあったので、いつかできたらおもしろいですね。でも、今は『どこかで春が〜』の曲をもっとツアーやライブで演奏して、自分の中に染み込ませたい想いがあります。日本の名曲を日本各地、いや世界中の皆さんとライブで一緒に楽しめたら嬉しいです!


◎ギター紹介
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MORRIS
SC-123U 打田十紀夫Signature Model


 『どこかで春が〜』では、モーリスSC-123U、シオザキF-CM、ヨコヤマSFJ-WH、クレセントムーンのオール・ナトーとOOO、リパブリックのトライコーン、ナショナル・スタイルN、ギブソンB-25-12、フランクリン・ジャンボなど、曲の世界観に合わせて様々なギターが使われている。打田がメインギターとして、ライブからレコーディングで愛用しているのが、モーリスSC-123U打田十紀夫シグネチャー・モデル。マスター・ルシアーの森中巧によって製作され、打田がイメージする“サステインが長過ぎず、低音弦の音量が出過ぎないギター”を実現するため、シン・グランド・オーディトリウムのボディ形状を採用。ブレイシングは表甲がラティス、裏甲がXというコンビネーションになっている。スケールは、レギュラーよりも3ミリほど長い652ミリに設定され、ボディ・トップ、サイド&バックはホンジュラス・マホガニー単板、フィンガーボードはハカランダ。素直な音色で、弾き手のタッチを忠実に再現する。ペグはゴトーのSGL510Z-BL5 CKで、安定したスムーズなチューニングを実現している。ホンジュラス・マホガニーのネックはナット幅が44ミリに設定され、グリップ形状は打田が最も弾き易いと感じる、シオザキ・ギターのネックをプロファイリングしている。親指で押弦する、シェイクハンド・スタイルを使う打田がプレイし易いように、6弦寄りに溝きりをオフセットにした、特製のナットを使用しているのもポイント。ピックアップはウエーバーのWPS-1。ライブでは、これをズームのアコギ用マルチ・エフェクター、A3に繋いでいる。

Interview & Photo by TAKAHIRO HOSOE

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打田十紀夫
どこかで春が〜アコースティック・ギターが奏でる日本の歌-Fingerstyle Guitar-
キングレコード CD  KICS-3365 発売中2,500円(税抜)

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アコースティック・ギターが奏でる日本の歌「打田十紀夫/どこかで春が」完全コピー楽譜集
TAB・BK-2002 2,000円(税抜)

根本要の話題のシグネチャー含むギターコレクション!


スターダスト☆レビュー New Live DVD&Blu-ray「Mt.FUJI 楽園音楽祭2015 STARDUST REVUE in ステラシアター」2016.7.16発売!「NO! NO! Lucky Lady」

 毎月ミュージシャンの楽器コレクションを披露していただくとともに、“そのミュージシャンにとって楽器を選ぶ定義はどういうものなのか?”をヒストリーインタビューでたっぷり語っていただく「My Standard」のコーナー。8月2日発売のPlayer2016年9月号ではSTARDUST REVUEの根本要が登場!  デビュー35周年を迎えたスターダスト☆レビュー。その間一度も活動休止せず、常に全国ツアーを展開するライブバンドとして言わずもがな、新たな作品をリリースし続けているのがスタ☆レビの凄さです。2016年に入りそんなスタ☆レビのこれまでの歩みが堪能できる、強力なライブ&ベスト盤『35th Anniversary BEST ALBUM 「スタ☆レビ -LIVE & STUDIO-」』をリリース。さらには兼ねてよりファンの間で噂となっていたアトリエZの根本要シグネチャーモデルが遂に完成しました!


スターダスト☆レビュー New Live DVD&Blu-ray「Mt.FUJI 楽園音楽祭2015 STARDUST REVUE in ステラシアター」2016.7.16発売! 「と・つ・ぜ・ん Fall in Love」

8月2日発売のPlayer2016年9月号「My Standard」のコーナーでは根本要のギターコレクションを披露いただくとともに、オンステージで大活躍のシグネチャーにたどりつくまでのギタリスト人生に言及。ES-335やストラトキャスター、SEENのカスタムモデル、近年ではアトリエZのカスタムモデルなど、時期によりメインギターは変わってきました。その変遷にはギターシーンの移り変わりも感じられたり、またインタビューでも語られますがスタ☆レビにおけるバンドサウンドの趣向性なども要因となっています。さらに面白いのは、今回アトリエZのシグネチャーモデルを作る上で、ギターに対する考えも少々変わったところです。“僕の中にいるギター”を創りたかったというシグネチャーモデルに対する想いがたっぷりと語られたインタビューとなりました。

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ATELIER Z KANAME NEMOTO Signature Model
Photo by TOMUJI OHTANI


この10年は主にアトリエZとの密なパートナーシップで、数々のカスタムモデルを製作してメインギターとしても愛用してきた要さんでしたが、自身のシグネチャーとしては24インチスケールのマスタングをモチーフにしました。フィエスタレッド、シーフォームグリーンと2本製作されたギターは、どちらもメインギターでありそのときのシチュエーションによってステージに登場します。弦が切れたりといったトラブルがあると交換することになるようですが、基本的に1ステージ弾ききってしまうのが要流。3年の試行錯誤を経て完成したこのモデルは、1ボリュームのみのシンプルなコントロールレイアウト、2点支持のST用トレモロユニットを採用するなど、要さんがオンステージでとにかく使いやすいギターとしてのスペックを備えています。アルヴィン・リーのリスペクトたっぷりのピースマークも要さんの要望により採用されました。ギターコレクションに関しても、少年時代に弾いていたファーストマンのバロンから歴代メインギター、そしていろんな所以で要さんのもとに集まってきたという愛器の数々をたっぷりとご紹介。楽器業界随一のスタ☆レビファンが企画して実現した念願の記事であります。是非是非お楽しみいただければ幸いです。




待望の新作が完成した! JEFF BECK

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 遂にジェフ・ベックの新作『ラウド・ヘイラー』が発売される! そこにはロージー・ボーンズとカーメン・ヴァンデンヴァーグという若き女性ボーカリストとギタリストが迎えられ、全11曲中9曲がボーカル・チューンとなっている。その聴き応えはラジカルでパワフル、まさにロックアルバムといえる仕上がりだ。間もなく発売される新作を巡ってカバー特集を掲載!

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Photo by ROSS HALFIN

『ラウド・ヘイラー』には全11曲が収録されている。ジェフ曰く、1月に曲作りを始めて最初の3日間で5曲を書き上げてしまったそうで、かなり速いペースで完成することになった。このアルバムについてジェフが語っているのは、「ギターオタク・アルバムにはしたくなかった」ということだ。「昔のようにベーシックな作風に戻りたかった。1960年代にジミ・ヘンドリックスがやっていたようにね」
 第1期ジェフ・ベック・グループやジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンスがデビューした1960年代後半、彼らはギターヒーローだったのと同時にメインストリームのポップスターだった。彼らはシングルチャートの上位を賑わせていたし、彼らのライブの最前列には、その音楽にあわせて踊る若い女性ファンが多数いた。ギタリストの指先を凝視したり足下のペダルをスマホで撮影するマニアも大事なファン層には違いないが、自分の音楽をマニア向けではなくメインストリーム・ポップ/ロックとして再定義したのが『ラウド・ヘイラー』ということだ。
 これが既にiTune StoreでDLが開始されているジェフの新曲「リヴ・イン・ザ・ダーク」。ロージーのボーカルをフロントにしたサウンドの感触がわかる。


 今回抜擢されたロージーとカーメンの2人はロンドンでBONESとして活動している。オフィシャルサイト http://www.bonesbandbones.com では彼女達のPVを観ることも出来る。


 こちらはBONESのライブ映像。ザ・キルズやザ・デッド・ウェザー、PJハーヴェイなどを彷彿させる!


 BONESは2014年に活動を開始、ザ・クークスやスカンク・アナンシー、PVRISのツアーサポートを務めるなど、急激に支持を得てきたバンドだ。2015年にはロンドン・ゲイ・プライドでライブを披露するなど、LGBTシーンでも知名度を拡げている。ジェフとのコラボレーションの後には初のリーダーアルバム、そして某日本人アーティストとのコラボレーションも噂されるなど、UKロックの新しい時代を切り開くニューホープとして期待されている。彼女たちは『ラウド・ヘイラー』リリース後から始まるバディ・ガイとのツアーにも参加するようだ。そして今年の11月に日本で初開催される「クラシックロックアワード2016+ライヴパフォーマンス」にもジェフ・ベックが出演することが決定している!

日時:2016年11月11日(金)
会場:東京・両国国技館
時間:17:00開場 18:00開演(予定)
出演・チケットの詳細についてはオフィシャルサイト / チケットぴあ参照。
■オフィシャルサイト http://classicrockawards.jp/
■チケットぴあ http://t.pia.jp/music/ygk/

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ラウド・ヘイラー ワーナーミュージック・ジャパン CD WPCR-17361 7月15日 2,500円(税抜)


16.8月号でカバーストーリー掲載

Player8月号でLOUDNESS『SAMSARA FLIGHT~輪廻飛翔~』特集

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Photo by YOSHIKA HORITA

 7月2日発売Player2016年8月号では、デビュー35周年を迎えてますますワールドワイドにロックし続ける我らがラウドネスの特集記事を展開しています。7月6日に35周年記念特別企画としてお目見えする最新作『SAMSARA FLIGHT~輪廻飛翔~』は、衝撃のデビューアルバム『THE BIRTHDAY EVE~誕生前夜〜』 、2nd『DEVIL SOLDIER~戦慄の奇跡〜』、3rd『THE LAW OF DEVIL'S LAND~魔界典章〜』という初期 3 枚のアルバムを中心としたセルフカバー作品。リメイクアルバムは過去にも存在するものの、現メンバーとしては初の企画であり、基本的には原曲のイメージを踏襲しつつも、最新型バンドサウンドが体感できる仕上がりが聴きどころです。なお35周年記念のリミテッドエディションにはファン投票により選曲されたオールタイムベストアルバム、さらに昨年9月に渋谷公会堂で行なわれた『THUNDER IN THE EAST』完全再現ライブを収めたライブDVDも付属しています。

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LOUDNESS 35th Anniversary LIMITED EDITION
完全期間限定生産盤(2CD+DVD)
SAMSARA FLIGHT ~輪廻飛翔~
COZP-1186~8 7,000円(税抜)


 さてPlayerでは恒例となりつつある、最新インタビュー+機材レポによるラウドネス特集。今回は高崎晃、二井原実、山下昌良による最新インタビューをライターの金澤隆志さんにお願いしました。単に当時のエピソードを聞き出すということにとどまらない、現在ならではのレコーディングアプローチ、痒いところまで手が届くようなこだわりの部分を三人に言及していただいています。さらに最新機材レポートにおきましては、3月に行なわれた六本木EXシアター公演のゲネプロ時に撮影した写真を中心に構成。高崎晃の最新アンプシステム、山下昌良の最新シグネチャーベース、VIGIER Arpege Masayoshi Yamashita Signature Model V4ECC BLRS MY Blue Rising Sunを筆頭に、鈴木政行のPEARL Carbonply Maple/SABIAN Cymbalsなどを美しい写真で紹介しています。

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LSAMSARA FLIGHT ~輪廻飛翔~
通常盤 CD(セルフリメイクアルバム 全 12 曲+ボーナストラック「ROAD RACER」を11曲名に追加) COCP-39624 2,800円(税抜)
ウィッシュボーン・アッシュ「百眼の巨人アーガス」、ロキシー・ミュージック「アヴァロン」辺りも思い起こすカッコイイジャケットですね!


 そして『SAMSARA FLIGHT~輪廻飛翔~』で使用された高崎晃のギター写真に関しては、Playerより7月20日に発売される『愛蔵版 高崎晃 Guitar Collection』 に収録される写真を使用して紹介しています。話題のSEYMOUR DUNCAN Akira Takasaki Signature Pickup“THUNDER IN THE EAST”を搭載した、KILLER KG-Prime Origial 2015、KILLER KG-Prime Signature 2014を始め、最新シグネチャーであるKG-Prime Signature Ultimateを紹介。さらにESP Random Star -Black Star-にNAVIGATOR Random Star、そして本邦初公開と思われます、FENDER American Vintage Series Stratocasterもレポートしています。機材レポと合わせて『SAMSARA FLIGHT~輪廻飛翔~』の世界をご堪能ください。

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 読プレでTシャツもいただきました! これにメンバー全員のサインを入れていただきます。是非是非軽く記事の感想なども書いていただき、こちらよりメールにてご応募お待ちしております。

 そして『愛蔵版 高崎晃 Guitar Collection』の方も無事立会印刷も終わりまして製本行程へ突入。細部までこだわって作っておりますので完成をお楽しみに。詳細は特設サイト及びPlayerフェイスブックでもお伝えしております。好評につき刷り数も予約特典の発注数も増やしましたのでまだ予約間に合います! お近くの楽器店や書店、そしてローソンHMVなどでご予約お待ちしております。

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約80本の美しいギター写真を収録するだけじゃない
高崎晃 永久保存版のギター本 
好評につき受注予約期限延ばしました!


 Playerより『愛蔵版 高崎晃 Guitar Collection』が7月20日に発売されます。高崎晃のトレードマークであるKILLERプライムやESPランダムスターを筆頭に、プライベートコレクションを含めて約80本の美しいギター写真を収録。さらに最新アンプシステムやエフェクトボードなども撮影。ギター写真、イメージカットとともに、高崎さんによるフォトセッションの全てが撮りおろし!
 撮影はPlayerのVINTAGE FILEなどでお馴染み、国内ギター撮影の第一人者とも言えるフォトグラファー大谷十夢治さんです。

 そして撮影したギター、機材についての解説も巻末に掲載します。さらには28,000字に及ぶ高崎さんのロングインタビュー! 単なるギター写真集には終わらない内容です。高崎さんのギター本として究極の内容となるのではないでしょうか。

 現在楽器店及び書店、ローソンLoppi/エルパカ/HMVにて予約受付中です。初回出荷分にはPlayerの80〜90年代(2000年代のものもちょこっと入るかも…)のLOUDNESS関係の過去記事を収録したCD-ROMを付属。さらにギターポストカードも付いてきます。7,400円(+消費税)/7,992円(税込価格)と大変高価な本にはなるのですが、印刷まで含めて徹底的にこだわったPlayerにしかできない一冊をお届けします。

 現在販促企画として(!?)、『愛蔵版 高崎晃 Guitar Collection』のために撮影した写真を毎日1枚ペース(無理なときもあるかもしれませんがなるべく…)を目指してアップ中です。写真集には収録されない写真なども貼っていきますので、お楽しみいただきつつどんな本に仕上がるのかを期待していただければ幸いです。


戸城憲夫 こだわりのベースコレクション公開!

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Photo by TOMUJI OHTANI

 毎月ミュージシャンの愛器コレクションを披露いただくとともに、「そのミュージシャンにとって楽器をセレクトする定義とは何か!?」をテーマに語っていただくロングインタビュー、撮りおろし写真で構成しているPlayerのMy Standardのコーナー。7月2日発売Player2016年8月号では遂に戸城憲夫が登場。ZIGGY、THE DUST'N'BONEZのときからタイミングを探していたんですが、ようやく取材が実現しました! カッコイイ写真は大谷十夢治さんによる撮りおろし!


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「デコレーション BABY」MV/THE SLUT BANKS『ROXY BABY』

THE SLUT BANKSのニューアルバム『ROXY BABY』がとにかく痛快な仕上がりであり、生々しいセッション感あふれる暴れるバンドサウンドに、これぞ戸城節というキャッチーなメロディのオンパレード。「雨に打たれたとでも思へ」におけるTUSKのエモーショナルな歌もグッとくるわけですが、昨今の日本を辛辣に歌った「裸の行列」なり、メッセージも突き刺さります。やっぱりこの面子が作るロックアルバムはひと味もふた味も違いますね。

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GIBSON 50th Anniversary Firebird
Photo by TOMUJI OHTANI


 近年はギブソン・サンダーバードベースがトレードマークになっている戸城さんですが、現在のメインは2013年製のファイアーバード・50thアニバーサリーモデル。ゴールドカラーにゴールドハードウェアが眩いゴージャスなルックスが目を見張る1本。ダイレクトなサウンドを出力するために基本的に内部回路はスルーしており、以前から愛用中のGIBSON Nikki Sixx Blackbird譲りのオプティグラブ(指掛け)も取り付けるなど、独自のこだわりが光っています。インタビューにもある通り、レコーディングとオンステージでは楽器セレクトの基準が異なっているのもまた戸城流と言えます。詳しくは記事のほうをお楽しみ下さい。

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  読プレでピックもいただきました!  しかもあえて使用済みのものです。是非是非軽く記事の感想なども書いていただき、こちらよりメールにてご応募お待ちしております。

スカパラと横山健のスペシャル対談実現!


「道なき道、反骨の。」MV-Short Ver.- /東京スカパラダイスオーケストラ

 7月2日発売Player2016年8月号ではSPECIAL TALK SESSIONと題して、東京スカパラダイスオーケストラの茂木欣一、加藤隆志と、横山健によるスペシャル対談が掲載されている。東京スカパラダイスオーケストラ feat. Ken Yokoyama名義による最新シングル「道なき道、反骨の。」をリリースしたスカパラ。なんと今回は横山健を迎えるというまさかのサプライズコラボレーションが実現だ。 スカパラは2015年のデビュー25周年記念の日本武道館公演を経て、“叶えた夢に火をつけて燃やす”なるツアーで新モードに入った勇姿を見せつけたのも記憶に新しい。さらにはKen Yokoyamaも新機軸となるニューアルバム『Sentimental Trash』を引っさげて、今年3月に8年振りとなる日本武道館公演を行ない、その模様がライブDVD『DEAD AT BUDOKAN RETURNS』としてリリースされたばかり。共にニューモードを感じさせるタイミングだからこそ、理想的なかたちで今回のコラボレーションが実現したのだろう。

 「道なき道、反骨の。」は、映画「日本で一番悪い奴ら」の主題歌として書き下ろされた楽曲である。川上つよしが作曲、谷中敦が作詞を手掛けたオリジナルナンバーであり、なんと横山健が日本語詞を歌っているのだ! しかも横山がシャウティにエモーショナルに歌い上げるこの楽曲は、“いいことばかりじゃないが お前を連れてゆきたい 俺たちの時代も未来は 見えなかった”という強烈なメッセージが突き刺さる。まさにワールドワイドな活躍でシーンを切り開いてきたスカパラ、横山が歌うならではのメッセージソングである。生々しいセッション感に富んだ演奏はスカパラの流儀に乗って行なわれた。横山は愛器グレッチ・ケニー・ファルコンJr.をプレイ、今回はテレキャスターをメインにプレイしたという加藤隆志とのツインリードも痛快である。ちなみにこのツインリードのソロのアイデアは加藤によるもので、その辺の逸話も対談で語られた。


Ken Yokoyama- I Won't Turn Off My Radio- from DEAD AT BUDOKAN RETURNS

 それにしても興味深いのは茂木欣一と横山健…つまりはFISHMANSとHi-STANDARDという90年代にリズム革命を起こした2バンドのメンバーがスカパラでプレイしているというこのスペシャル感! とりわけ90年代が青春という同世代の音楽ファンならば何とも感慨深いはずだ。年齢を重ねてくると、こんな思いがけないまさかの共演が実現したりするのである。その意味では、年齢をとるって悪いことばかりじゃないなんてことも思うのだ。Playerでのスカパラのインタビューではもはや恒例と言えるSo Many Tears 茂木欣一と加藤隆志の黄金コンビに、横山健という組み合わせで行なわれた今回の対談取材。勿論写真も撮り下ろしで、フォトグラファー大谷十夢治氏が撮影したグリーンバックによる3人の写真とソロカット、そして勿論お持ちいただいた楽器もお楽しみいただきたい。勿論楽器レポートも掲載している。「道なき道、反骨の。」のレコーディング・エピソードは勿論、まさに反骨精神で道なき道を歩んできたミュージシャン達の足取りが感じ取れるはずだ。

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 読者プレゼントでPlayer手ぬぐいに直筆サインもいただいたので、ぜひ記事の感想を一言添えていただいてメールでご応募いただきたい!

第2章を始動させたネットシーン最重要ボーカリスト、ぐるたみんが語る!

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 ネットシーン最強にして最重要ボーカリスト、ぐるたみん。さらに大きなステージを目指し、着実に進化とステップアップし続ける彼の第2章が、4月リリースのシングル『GIANT KILLING』によって遂にスタートした。本作は、自身の気持ちを表現した個性豊かなオリジナル・ナンバー達が収録。“ライブ会場でより多くのオーディエンスと自分の音楽を共有したい”という彼の想いがたっぷりと詰まった“名刺代わりの1枚”だ。6月18日から、6箇所で待望の全国ツアー『LIVE-G TOUR 2016-GIANT KILLING』をスタートさせ、8月24日にはオリジナル・アルバム『GRACE』のリリースが決定。その勢いをさらに加速させ続ける“逸材”ぐるたみんが、自身の音楽性のルーツから『GIANT KILLING』まで、たっぷりと語ってくれた!


皆が好きで聴く曲に興味があった

 第2章として4月にシングル『GIANT KILLING』をリリースし、より大きなステージに到達してから約2ヶ月が過ぎましたが、その実感はいかがですか?

 今も次の作品に向けて制作を行っていますが、もっと沢山ライブをしたいです! これまで、ネットを介して色々な作品を創ってきたけど、ライブという行為はそこまでしてこなかったんです。これからロックシーンでさらに活躍の場を拡げていくためにも、やはりライブ・パフォーマンスは“肝”になると思います。

 初登場ですのでバイオについて訊かせて下さい。音楽に興味を持ったきっかけは? 

 父がジャズ・ピアニストだったので、家ではいつもピアノが鳴っている環境で育ったんです。父は、チック・コリアとかハービー・ハンコックとか、1970年代のジャズ/フュージョン系ピアニストが好きで、よく聴いていました。僕もピアノを弾きますが、そこまでジャズにはハマらなかった。もう、父にイヤと言う程聴かされてきたので(笑)。家にコルグのシンセサイザーM1があって、それでシーケンスを打ち込んで遊んでいたのが、音楽に興味を持ったきっかけです。それで初めて打ち込んだ曲はT-SQUAREでした。

 ピアノは誰かに習ったんですか?

 小学生になる位の時、父に「ピアノを習ってみるか?」と言われたんですよ。でも、同じ頃に幼稚園の先生にサッカーを誘われて、結局サッカーを選びました(笑)。だからピアノは独学です。好きな曲を耳コピして、その要素を自分の中に取り込んでいきました。槇原敬之さんやサザン・オールスターズが好きでした。中学に入った頃は、どんなジャンルでも聴くようになりました。月一でツタヤに行って、ランキングの1位から10位まで40枚位をレンタルして聴きまくる…そんな生活をしていました。どのジャンルとか特に拘りはなくて、皆が好きで聴いていた曲に興味があったというか…昔って、学校で流行りの音楽について話したじゃないですか。邦楽とか洋楽とか気にせずに、そういう曲が気になったんです。ロックは好きで、特に早いテンポの曲は良いですね!

 個人的な感想ですが、高音のシャウトや曲の世界観にB’zの稲葉さんを彷彿とさせる要素がある気がするのですが、そういう影響は?

 あると思いまね。子供の頃にB’zのベスト『B’z The Best “Pleasure”』や『B’z The Best “Treasure”』が凄く流行ったし、あのアルバムを持っていましたから。

歌い始めたのはいつ頃?

 3歳の頃です。初めて歌った映像はDVDに録ってあるはずです(笑)。どんな曲を歌ったんだっけな? たしか、「星に願いを」とかディズニー系の曲だったと思いますね。

 パワフルで伸びやかなボーカルの高音はやはり天性だと思うのですが、いつ頃に今のスタイルを確立したのですか?

 子供の頃、槇原さんの曲をよく歌っていたんです。でも、変声期を迎えて高音が出にくくなったんですよね。でも、好きだから歌っていたし、倖田來未さんとか女性ボーカルも好きだったので、そういう曲を歌っているうちに自然と身に付いたのだと思います。

 曲作りはいつから? 

 小学校の頃から、家にあるM1を使って打ち込んで色々作っていました。当時はM1のシーケンス機能を使って打ち込んでいたんです。である時、父がヤマハのシーケンサーQYを買ってくれて、それからはQYを打ち込んで遊んでいました。前、父にその話をしたら「あれは俺が使いたいから買ったんだよ」と、言われましたが(笑)。シーケンサーだとメロディは作れても、歌詞は書けないじゃないですか。だから、歌詞を書くようになったのは最近なんですよ。

 最初はどんな感じの曲を

 原点が原点なので、フュージョンっぽい曲が多かったです。あとはゲーム・ミュージック。“人が好きだと言ってくれるキャッチーさやメロディ”に興味があって…ツタヤのランキングしかり、ゲーム音楽しかり“どんな音楽が多くの人に共感を覚えてもらえるのか?”というのを分析しながら曲を作っていました。

 バンドを結成した経験は?

 中学の頃、学園祭で演奏するためにやっていたくらいです。当時はドラムでした(笑)。ドラムを叩ける人って、中学では中々いないじゃないですか。当時は「スタンド・バイ・みー」とか、GLAYの曲を演奏していました。

 ぐるたみんさんの楽曲には、ロックらしい“エッジ感”と多くの人に共感される“キャッチーさ”がありますね。

 もともと曲作りが好きだったんです。以前、商業作曲家をしていた時期があって、その時に色々なスタイルの曲を作ったことが大きかった。アイドルに提供する様々なスタイルの曲から、当時流行ったヒップホップまで色々な曲を書きましたから。プロとして曲を書くと、クライアントからの様々な注文をスピーディにこなさないといけない。あの時期を過ごしたことで、曲作りの幅がとても広がりました。そこは自分の“武器”だと思うから、これからも色々な曲を作っていきたいです。

 商業作曲家ということは、注文の曲でトラックを作り、歌まで入れないといけませんものね。

 そう、だから歌は自分で入れてましたよ。そういうこともあって“歌ってみた”という、ジャンルにしっくり入れたというか…ソフトウェアはキューベースです。

 曲を聴くと、曲のイントロからエンディングまでとても緻密に描けているなと。音を合わせて作っていくバンド系とは違っていて、そこに個性を感じたんです。

 どんなにショボいトラックを作っても、最初から最後の流れは意識します。あと、アレンジャーさんと作業する時は、最終的には曲のイメージの絵コンテを書いて送ります。キメまでしっかりアレンジを固めますし、PVありきな曲の場合は、ムービーの尺に合わせてしっかり曲のサイズを作りますね。

もっと良い音で歌いたいんです

 ぐるたみんさんが、より多くの人に知られるきっかけとなったのが、09年ニコニコ動画に投稿された「ロミオとシンデレラ」の歌ってみたでした。

 そうですね。

 歌ってみたや、歌い手が認知されたのが07年「おっくせんまん!」の頃だっと思いますし、その夏に初音ミク・ブームが起こり、「メルト」などボーカロイド曲が盛り上がりをみせました。初投稿した09年は、ニコニコ動画のクリエイティブなジャンルが大きなピークにありましたが、なぜあの時に歌ってみたをアップしようと?

 僕が商業作家をしているのを知っている友人に、「歌ってみたを作りたいから手伝って」と頼まれたんです。彼のテイクを録るのを手伝って、そのレコーディング・データが僕のパソコンに残って、レコーディングしている際に友人が席を離れている時に、そのトラックに自分で歌を入れて投稿したんです。だから、最初の歌詞は適当で、最後ちゃんと歌っているのは、そこで真面目に歌入れしたから(笑)。それをアップしたら、たまたま反応が沢山あって…やはり何かリアクションがあると嬉しいし、“へぇ〜こういうシーンがあるんだな!”って思いましたね。

 なるほど! でそもそも、なぜぐるたみんという名前で投稿しようと?

 歌い手は“〜さん”と呼ばれることが多いでしょ。じゃあ“さん”ありきの名前にしようと思い、この名前にしました。べつに、グルタミン酸に含まれる“旨味”みたいなものを狙ったわけではないです(笑)。

 僕も06年からニコニコ動画を使っていますが、ぐるたみんさんが投稿を始めた時代って盛り上がりが凄かったですよね!

 色々なおもしろい人が登場して、目まぐるしい移り変わりがありました。ニコニコにアクセスして、流行りの動画とかを見ると“また新しい人が出てきたな!”と思いましたから。しかも、昔のヒットチャートにみたいにウィークリーやデイリーではなく、もう1時間単位で集計が出ますからね。本当にガチな“ランキング至上主義”と言うか、そういう流れをリアルタイムで見るのが単純に楽しかったです。あと、動画にリスナーがコメントを書き込めるじゃないですか。あれが凄く嬉しかった。商業作家をしていた時は「うん、良いですね。お疲れ様でした」位だったけど、ニコニコだと「凄いですね!絶対シリーズ化して下さい!!」みたいなコメントが来て、そういう反応って超嬉しいじゃないですか。これまで、1人でコツコツと音楽やってきた中で、そういう反応って中々ありませんでしたから。他の方々も、僕と同じくそういう反応が単純に嬉しかったり、楽しかったりしたんじゃないでしょうか?

 あの時代のシーン代表する歌い手であり、クリエイターであったぐるたみんさんですが、自分の音楽のどんな部分が評価されたのだと思いますか?

 動画をアップして返って来るコメントを見て、彼らが望む要素をスピーディに採り入れて曲を作れたのが“強み”だったかなと。「“うるおぼえで歌ってみた”をシリーズ化して下さい」とリクエストされればシリーズ化したし、「ちゃんと聴こえるように歌って下さい」と言われたら、そうしましたから。本当に沢山のコメントが届いたし、それぞれをトライしていったら、より皆が気に入ってくれるものになっていたのかなと…時には悲しくなるコメントもあったけど、何も届かないよりはマシだし、そのコメントを受け止めると“よし、がんばろう!”と思えることもありましたから。

 プロの現場のシビアなコメントよりも、素人の何気ないコメントに“ピンと来る”ことも多々ありますからね。

 そうそう! 真っさらな状態の人の感性や価値観って、“おっ!”と思うことが多くて…そういうことに気付けたのは大きかったです。

 “ベストなテイクを録るために2,000テイクも重ねた”と聴きましたが、当時はどんな制作状況で曲をアップしていたんですか?

 やってきたことは、子供の頃から変わらないですからね。歌も上手く歌いたいというよりは、“もっと良い音で歌いたい!”という欲求の方が強かった。2,000テイク重ねた曲も、やればやるほど良くなっていって“これ以上は良い音にはならない!”と思ったのが、たまたまそのテイク数だっただけで、自分にはわりとスパルタなんです(笑)。よく言われる“ありえない高音のシャウト”とかも、そうやっていく中で生まれたものですしね。その時、使っていたのはマイクがロードのNT2で、インターフェイスはローランドの101とか、スタンダードな録音機材でした。プロの作品だと、音作りやミキシングまで標準の“スタンダード”があったけど、こっちの世界はより柔軟なトライをしても受け入れられる余地があったというか…だから音作りでも、プロの現場なら怒られてしまうような大胆な“飛び道具”を入れましたね。

 そういう拘りは、今どんな風に変化しているのでしょうか?

 あの頃はグルーヴ感が弱かったので、そういう部分は今後もっと突き詰めていきたい。曲を聴いて感じる“心地良さ”というか…そういうのも含めて、今は自分の曲で勝負しているわけですし。より多くの人が聴いてくれるライブに向けて、そういう部分をアップデートしていきたいですよね。


過去の自分に打ち勝った作品

 11年に『EXIT TUNES PRESENTS ぐ〜そんなふいんきで歌ってみた〜』でCDデビューし、今年4月にユニバーサルWから『GIANT KILLING』をリリースし、着実にステップアップを重ねていますが、今の活躍についてどう感じますか?

 “まだまだこれからだな!”という想いは強いです。でも、今回の取材もそうですが、ハマってくれる人は着実に増えてきているんだなと、そう感じることは何回もあって…そういう瞬間をもっと多くの人と共有できるようにがんばっていきたいです。2,000テイクを録り続けられる位にトライ&エラーを恐れる気持ちはないですし、そこは自分の“強み”だなと。今目の前に広がっている新しいフィールドを全力で駆け抜けていきたい。音楽に興味を持ったきっかけも、皆が好きなものを作りたいという気持ちからだったし、そういう自分なりの“王道”を貫いていければと。やはり良い音で録りたいし、そういう環境がやっと整ってきたと思います。満足するテイクを録るには、今も同じで家のプライベート・スタジオがベストですけどね。

 今の時代は、昔のロックスターみたいに1年スタジオを貸し切って、自由気ままに音が降りてくるのを待つ時代ではないですからね。皆、限りある時間をフルに費やすために自宅でトコトン煮詰めていますし。

 そうなんです。だから、レコーディング・スタジオでたっぷり作業するのは、少し苦手なんです(笑)。僕の場合、根を詰めて満足するまで自宅で練り上げたデータを交換して進めていくのが合っているんですよ。

 現在所属しているユニバーサルWは、恩田快人さんとネットシーンで活躍するアーティストやクリエイターが中心になって新設されたレーベルですが、このレーベルに在籍するまでの経緯とは?

 以前在籍していたレーベルを抜けてフリーランスでやっていた時があって、その時に偶然声をかけてもらったんです。

 恩田さんとの接点はそれまでにあったのですか?

 なかったです。ipodに恩田さんがいたジュディマリの曲が入っていて、初めてお会いした時“あっ、恩田さんだ!”って思ったくらいですから(笑)。

 “ネットシーン最強にして最重要ボーカリスト”というキャッチコピーは実に言い得て妙ですが、ご自身でそういう自負は?

 ボーカリストとしては最近わりと認知されてきたと思うんです。でもその他に、曲やライブの良さでアピールできないといけないなと。僕は、今ネットシーンだけに留まっているわけではないですからね。

 『GIANT KILLING』はそういったより多くの人にアピールする、曲の魅力とライブ感があります。

 もう、手拍子だけで聴いた人がノレる曲を作りたい! その想いは、この『GIANT KILLING』に込めています。気持ち良いライブ感とグルーヴをイメージして、沢山の人が携わってくれてこのシングルができました。あと、多くのお客さんがライブでノってくれるには、曲は絶対的に“シンプル”である必要がある。最近アレンジする際は、そういうことを考えるようになりました。

 なぜ今回、作詞と作曲手掛けようと? 

 今のステップに到達するには、ネットの様々な人達の協力がありました。彼らは、日本だけでなく、もう世界中で僕とネットで繋がって応援してくれた“大切な人達”です。そういう人達にいつか恩返しがしたくて、彼らが集まれる場所“武道館”でいつかワンマンライブがしたいんです。それを実現するには、やはりカバー曲では難しいと思うんですよ。絶対に自分自身を全面に出した歌であり、曲じゃないとアピールできないから。資料には“ぐるたみん第2章”と書かれていますが“自分の歌と作詞作曲で勝負する”と決意した以降の今は、もう第3章という気持ちなんですよ。

 そういう目的を掲げた際に苦労したことは

 皆誰しも苦労していると思うんです。良い曲と書こうと、必死で悩んでいるわけですから。僕もそうだし、だからこそ1曲1曲でそいう想いを込めたい。今まさに、8月24日発売予定のオリジナル・アルバム『GRACE』の作業をしているんですが、もっと色々な人に響くバラエティに富んだ曲を作るには、当然大きな苦労があります。“自分の良さ”を出しきったまま曲間口を広げるのが、もう本当に難しい…どれも良いけど、どれも“もう1つだけ強い何かが欲しい”というジレンマが生まれてきて…『GIANT KILLING』は最高の名刺代わりの1枚になったけど、これよりももっとライブ感が欲しいから。この『GRACE』が完成した時は、自分の中で“さらなるステップ”に到達できていると思います!

 『GIANT KILLING』は、恩田さんがエクゼクティヴ・プロデューサー兼ベースを担当していますね。

 “生バンドのライブ感”はキーで、恩田さんはレコーディングの際に、僕がミュージシャンに伝えるべきコメントの補足を手伝ってくれました。たとえば、生のシンバルの音が少し軽い気がして悩んだ時に、的確なアドバイスをもらいました。人柄は本当に優しくて、音楽に対する愛情で溢れています。僕が機材に興味があるのを知っていて「こういうのがあるけどどう?」と、アドバイスを下さいますし。『GIANT KILLING』のレコーディングは気合が入っていた分、結構時間を費やして…その日に今後のプロモーションの相談も重なっていたので、時間が過ぎれば過ぎるほどA&Rの皆さんもヤキモキするわけです(笑)。そんな時に恩田さんが、「うん、最初の作品だからトコトンやったほうが良いよ!」と間に入ってくれました。あと、恩田さんはアーティスト。ライブとかの“魅せる行為”に関する拘りと情熱が凄くあって、そういうコメントを聞くのがとても楽しかったです。

 「GIANT KILLING」は、疾走感溢れる、ハイノートが心地良いナンバーで、コーラス含めアレンジも魅力です。

 第2章のスタートを切るナンバーですからね。この曲をリード曲に決めるまでは、この曲にするか、従来通りの感じにするか、もっと爽やかなナンバーにするか、結構悩んだんです。でも、この曲が今の自分らしいナンバーだと思うしベストでした。タイトルのGIANT KILLINGには“大金星”という意味があって…ここに到達するまでの僕は常にベストを尽くして来たんです。そんな“最強のライバル”である過去の自分に勝利できた曲。そういう意味でこのタイトルにしました。

 「飛行少女と僕」は、鍵盤が効いた爽やかでエッジが効いたナンバーですね。

 今まで動画シーンでやってきたので、動画とリンクした曲を書きたかったんです。動画の絵コンテありきで成立する曲。歌詞を見てもわからない部分を“ああこういう意味なんだ”と絵が補足してくれる。そんな曲ですね。

 カップリングとして、通常盤に「あのねのね」、初回盤Aに「いつかまた会うその日まで」、初回盤Bに「JUMP UP!!」という、全くテイストの異なる楽曲が入っているのは、ぐるたみんさんのソングライティング能力の多彩さを証明しています。

 「GIANT KILLING」は間違いなく渾身のナンバーだけど、1曲だけでは自分らしさを伝えられるとは思えなかったんですよね。だから、それぞれの最後の曲にテイストが違ったナンバーを入れようと。「あのねのね」は今のロックシーンに向けて書いた曲で、4つ打ちのビートもそうだし、歌詞もテイストに注目して頂ければと。「いつかまた会うその日まで」は、いつか形にしたいと思っていたバラード曲。このシングルが出たタイミングは、丁度卒業シーズンの4月だったので、人の別れと再会、今の自分が目指す場所をテーマにしました。「JUMP UP!!」は、ライブの終盤で皆で大いに盛り上がれる曲。今までは「TIME UP」という曲をライブの最後でプレイしていたけど、ポップな感じだったのでガツンと終わる感じではなかったんです。だから、ライブの最後を飾れるナンバーとして書きました。

 ボーカリストとして、作詞と作曲をして、リスナーに聴いてほしい部分は?

 この『GIANT KILLING』を出すまでは、自分の歌と比べられる位に僕の曲が良いということを、自分のファンすら知らなかったと思うんです。実際、オリジナル曲でやっていくことを知ったファンから“本当ですか!?”というコメントをもらいましたから(笑)。でも、それを払拭して、十分にアピールできるものが作れたなと。ファンに向けても良いシングルになったし、これからの1年後が本当に楽しみになる作品です。

 ツアーに向けて楽しみに1枚になりました。

 今までもライブはしてきたけど、カバー曲が多かったですし、オリジナルで自分が見せたい世界を表現できるライブ…それがやれるツアーになるなと。だから、本当に今回のツアーのライブが楽しみです。ここから、さらに“上”を目指して全力で駆け上がっていきたいです!

Interview by TAKAHIRO HOSOE

グルタミン
ジャイアント・キリング
ユニバーサル 発売中

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[初回限定盤A] UICZ-9059 1,500円(税込)

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[初回限定盤B] UICZ-9060 1,500円(税込)

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[通常盤] UICZ-5068 1,100円(税込)

LIVE-G TOUR 2016-GIANT KILLING
6月24日(金)札幌CUBE GARDEN
7月9日(土)熊本B・9 V2
7月10日(日)福岡BEAT STATION
7月23日(土)名古屋RADホール
7月30日(土)大阪MUSE


KISSの劇場体感ライブ、全国14都市17劇場で一夜限りのアンコール上映!

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 2014年にデビュー40周年を迎えロックの殿堂入りを果たし、15年ももいろクローバーZとの楽曲コラボレーションでも大いに話題になった、ロックの“レジェンド”KISS。



 そんな、世界最高峰のライブバンドであり続ける彼らの“初の試み”を収めた作品が、『KISS Rocks VEGAS』(16年作品)である。その試みとは、アメリカ・ラスベガスのハードロック・ホテル&カジノ館内のクラブ、『ザ・ジョイント』でのレジデンシー公演(全9公演)である。常に数万人規模のアリーナ公演ばかりを行うKISSだが、本公演では4,000人収容のスタンディング形式のクラブでライブが観れるとあって、チケットは発売同時にプラチナ・チケットと化し争奪戦に。公演開催期間中は、世界中のKISSアーミー(KISSファンの総称)が現地に集結した。クラブギグと言っても、一切“手加減無し”なのがKISSである。この公演では真新しいステージ・セットを持ち込み、お馴染みの演出を全て盛り込み、クラブ規模でスタジアム・クラスな圧巻のショウを再現した!
 そのライブを克明に収めた『KISS Rocks VEGAS』は、日本では5月29日(日)に1夜限り&1劇場のジャパン・プレミア上映会を実施。チケットはソールドアウトとなったが、東京のみならず全国のKISSアーミーやロックファンが、今回のメモリアルなライブ映像の劇場上映を熱望。その要望を受けて、6月12日(日)に全国14都市、17劇場で1夜限りの“アンコール上映”が実現する運びとなった。
 5月29日のジャパン・プレミア上映と同様、日本国内では2列目のドルビーアトモス音響システムでのライブ上映も実施。最大64chのスピーカーを個別駆動させることで、劇場でしか味わえない大迫力のロック・サウンドが楽しめる(導入劇場のみ)。

 12日の上映場所は、札幌シネマフロンティア(5.1ch)、MOVIX仙台(5.1ch)、ユナイテッド・シネマ浦和(5.1ch)、新宿バルト9(5.1ch)、TOHOシネマズ 日本橋(ドルビーアトモス仕様)、TOHOシネマズ ららぽーと船橋(ドルビーアトモス仕様)、横浜ブルク13(5.1ch)、静岡東宝会館(5.1ch)、ユナイテッド・シネマ新潟(5.1ch)、109シネマズ名古屋(5.1ch)、イオンシネマ名古屋茶屋(ドルビーアトモス仕様)、イオンシネマ京都桂川(ドルビーアトモス仕様)、TOHOシネマズ 梅田(5.1ch)、TOHOシネマズ くずはモール(ドルビーアトモス仕様)、OSシネマズミント神戸(5.1ch)、広島バルト11(5.1ch)、T・ジョイ博多(5.1ch)の、全17劇場。チケット一般発売(先着)は、6月4日(土)18:00〜6月10日(金)12:00まで、イープラスまたは、全国ファミリーマート店内のFamiポートにて(一般販売は先着順受付となり、予約枚数に達し次第受付終了)。

 「デトロイト・ロック・シティ」「ロックンロール・オールナイト」など、KISSの歴史を彩る名曲の数々を収録した約90分の白熱のライブは、ライブバンドである彼らの“真骨頂”と言える圧巻の内容。ぜひ全国の劇場で、迫力溢れる彼らのライブを思う存分に堪能してほしい!


私はまだやり続ける! ERIC CLAPTON

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70代を迎えたエリック・クラプトン。かねてから公言していたツアー活動に終止符を打ったわけだが、昨年のニューヨーク、ロンドン公演に次いで、この日本でも武道館5回という特別公演を行ってくれた。そして新作『アイ・スティル・ドゥ』もリリース。つまりキャリアを重ねたクラプトンならではの活動スタイルが新たに始まったというわけだ!

こちらは新作から「スパイラル」のPV。イラストを交えたサイケデリック調。


こちらは新作に関するトレイラー。本人コメントもあり。


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Photo by DAVE KAPLAN

カバーストーリーではターニングポイントとなる日本公演レポート&新作ストーリー、武道館に飛び入りしたエド・シーランのクローズアップ、長年クラプトンを招聘するUDO音楽事務所とギターテクニシャン/ダン・ダーンレイのインタビュー、ステージ使用機材(THE GUITAR掲載)、そして新作を巡って行われたプロデューサー/グリン・ジョンズとクラプトンのユーモラスなディスカッションを6大特集してみた! 

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エリック・クラプトン アイ・スティル・ドゥ ユニバーサルミュージック CD UICP-1173 2,808円(税込)

16.7月号でカバーストーリー掲載